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日々の出来事から国際情勢まで一刀両断、鋭く斬っていきます。コメントは承認制です。但し、返事は致しませんのでご了承下さい。

役所がダメなわけ

2008-10-01 20:24:25 | Weblog
 高校時代からの親友と食事をしていた時のこと。

 「最近、役所がダメダメだと言われてるけど、当然じゃないか」
 と彼が言った。

 何を言いたいのかと私は次の言葉を待った。

 「だってさ。我々の高校や大学時代に役人になりたいという奴は周りにいたか?」
 「役人になりたいなんて言ったら軽蔑されたよな?」

 俄かには同意できない過激な言葉の羅列であったが、そう言われてみると私の周りには役人になった友人はほとんどいない。また、役人を目指すと公言していた友人もいなかったことも思い出された。

 「女房にそういう話をすると、全くその通りという答えが返ってくるんだ」
 友人は、同世代の伴侶との話も持ち出して話を続けた。

 彼の話を聞きながら、自分のこれまでに取材活動や社会生活の中で出会った同世代の役人に思いを巡らしてみた。う~む。確かに優秀な人はいるし、人間的に魅力的な存在もいた事は事実だ。だが、その数は本当に数えるほどしかいない。

 それは時代背景もあった。全共闘運動、安保反対闘争や反戦活動が学生たちの最大の関心事で、大学生にとってデモに参加することは“ニチジョー”であった状況下で、権力の象徴である役所に勤めることは、後ろめたさを伴う選択肢だったのだ。だから彼が言うように、我々の世代(団塊)では優秀な人材があまり多く役所に入っていなかったのかもしれない。

 それが今あちこちでお役人が繰り広げる不祥事の大きな原因だと決め付けるのはいささか短絡的かも知れぬが、当たらずとも遠からじというのが私の正直な感想だ。

 いずれにしても、霞ヶ関を中心とした役所の大改革をするには、これまで以上の人材が必要であることは言うまでもない。青雲の志をもって多くの有能な若者が役所の門をたたくことを期待する。

 

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