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玄人好み

2006-10-23 09:54:21 | Weblog
 今、日米で野球界の「一年の総決算」が行なわれている。アメリカでは「WORLD SERIES」、日本では「日本シリーズ」だ。

 「WORLD SERIES」には、マツーイもイチローも出ておらず、日本の野球ファンの間では盛り上がりに欠けている。だが、そんなことを言うことなかれ。セインルーイスの田口壮が出ている。彼は守備要員とされているが、打撃に関してもそのバット・コントロールの巧みさは、それこそ世界レヴェルだ。

 第一戦でも、ヒットにならずに見逃されがちだが、打者を進塁させるという役割を忠実に果たした。

 それは、まだ両ティーム共に得点していない三回無死一塁の場面であった。一塁走者が投球と同時に二塁に向けて走り出した。打者・田口の身体の動きを見れば、明らかにヒット・エンド・ランのサインが出ている。だが、投球は外角に大きく外れていく。ここで見逃したり、空振りをすれば、相手側の捕手は、米野球界屈指の強肩だ。下手をすれば、盗塁失敗に終わってしまう。

 田口はバットを投げ出すようにして球に当てた。そんな打ち方だから結果は凡ゴロだ。だが、一塁走者は難なく進塁して先制点につながった。このプレイは、「玄人好み」と言えるものだ。

 玄人好みといえば、日本シリーズに出場する、日本ハム、中日の両ティーム共、地味で野球好きを唸らせるプレイを見せることが多い。だが、マスコミからすると、話題性に乏しいティームの組み合わせだ。唯一の“救い”は、新庄選手位だから、話題は彼の一挙手一投足に集中する。

 だが、野球好きとして言わせていただくが、どうか大人しく試合を観て目の前に繰り広げられる好プレイを満喫していただきたい。両ティームの監督が繰り出す作戦の妙、豊富な練習に裏打ちされた「なんでもない好プレイ」等など、野球の醍醐味そのものと言える見どころ満載の対戦だ。

 私が今回応援するのは中日ドラゴンズ。それは、私が愛知県出身だからということではなく、「野球の本質」を知り尽くした落合監督の采配が好きだからだ。勝敗予想は、中日の4勝1敗。昨日の時点で1勝1敗だから無謀とも言える予想だが、2戦を終えて相手ティームの短所長所を見抜いた落合監督が今後絶妙の采配を振るいそうな予感がするのだ。しかし、あくまでも、お気楽な身びいき予想だ。お仲間との「おごる・おごらない」賭けには使わないでいただきたい。
 

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