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古色燦(?)然

2008-10-14 11:13:33 | Weblog
 我々夫婦の歳の差から判断するのだろう。「話は合う?」と会話が成り立たないのではないかと心配顔で聞かれることがある。

 恐らくそういう人たちは、家庭や職場において歳の差からくる価値観の違いに悩まされている、またはそういった経験を持つのだろう。親と子、上司と部下の立場の違いはあるが、歳の差に好印象を持たない人たちに多く見られる。

 幸いにして、妻は高齢者との対応にそつはなく、また「勉強になることが多い」と積極的な姿勢をとる。私はと言えば、毎日若者たちに囲まれ、馬鹿げた内容から深刻な問題まで話し合っている。だから、お互いに歳の差を「理解し合えない」と「後ろ向き」になるのではなく「幅広い知識や人脈を得られる」と「前向き」にとらえている。

 互いの興味も一部のスポーツ(妻は野球に無関心)を除けば、共通点は多い。彼女は、過去に起きた事象もある程度把握しており、そうでない場合は、私から知識を吸収しようと貪欲だ。

 ただ、過去に世間を騒がせたり、一世を風靡した人物になると、知らない場合は少なくなく、「それ、誰?」と聞いてくる。

 先日の俳優、ポール・ニューマンの訃報にも、「それ、誰?」が出た。映画に興味があるし、小学生時代には米国に住んでいただけに、意外な感がした。

 「戦争反対の姿勢を貫いた人」「チャリティー活動に熱心で、100億円以上寄付している」などと話すと、かつての名優に興味を持った。

 昨日の買い物帰り。ポール・ニューマン主演のDVD2本を借りてきた。「STING」と「Butch Cassidy and the Sundance Kid(邦題:明日に向かって撃て)」だ。レンタル・ショップの店員でも「ポール・ニューマンのスティングはどこにありますか」と聞く私に、「スティングのCDですね?」と歌手と間違えて、中々話がかみ合わなかった人(30代後半から40代の決して若くない女性)もいたくらいだから妻がポール・ニューマンを知らなくても不思議ではないと思えた。

 帰宅してすぐ、スティングを観た。

 古い映画なのにテンポがよく、意外な物語の展開に、妻ははまっていった。彼女が映画やドラマにはまっているかどうかは、すぐに分かる。画面と話し出すからだ。映画を観ながら何度も画面に語りかけていた。

 彼の存在感は劇中でも際立っていた。画面は古色蒼然としていたが、彼の存在は燦然と輝いていた。彼を見ていて思った。

 やっぱり、人間は、男女を問わず、格好よく生きなくっちゃ。

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