都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

ラ・ヴィレット公園(Parc de la Villette)

1993-03-06 | フランス 

1993 Europe日記
1993.3.6(Sat) Paris

 08:00 起床。朝、起きられないのは、時差ボケが解消しつつあるためかもしれない。結構疲れてるのに、K氏は頑張るぞなどと言ってしまう。

 09:00 朝食後、冷たい思いをしながらシャワーを浴びる。

 10:00 出発。本日はS君とは別行動。私はK氏と二人で循環線のバスで、まず、ラ・ヴィレット公園(Parc de la Villette・Wikipedia)へ行く。

Parc de la Villette

 新しい建物が広い範囲に散在するきれいな公園。今日は朝方、雨が降ったため、路面が濡れ、街は霞んでいた。

 トラスの長い梁がところどころに立つ柱から吊り下げられ、さらにそこから波型のアーケード屋根が吊り下げられている。そしてその歩廊の先には、フォリーと呼ばれる添景用の赤い建物が点々と建っている。

 設計はバーナード・チュミ(Bernard Tschumi)。学生の頃、ここの公園はそれなりに話題になっていた場所。普通の公園とはかなり違う、現代アートでもって統御された公園で、行ってみるまでは、どんなものかちょっと興味もあった。

 フォリーは庭園などに建てられる装飾用の建物だそうだが、日本の東屋的なものと言ってもよい。ただ、東屋にあるような休憩用のベンチとかがここの場合はなく、純粋に公園の中に点在して、その佇まいを見たり、そこからの景色を見たりするためのもの。公園を単なる癒やしの場所とか、慰楽・行楽の場所、という扱いとせず、現代アートに触れて思索をする場所とするような狙いがあるようだ。

 ただ、日本人の感覚からするとむやみに広々としていて、やや単調だ。一つ一つ形の違う真っ赤なフォリーがグリッド状に並んでいるのが印象的だが、それで?、という感じ。全体計画を図で見るとちょっと興味深いが、現実の場所に行ってみると、それを鳥瞰的に見るわけではないので、点々と並ぶフォリーをあちこち歩いてみようという気にはあまりならない。二つ、三つ行ってみて、ふーん、こういうところなんだぁ、で終わり。

 行楽とかだったら、東京都心でも新宿御苑とか浜離宮庭園の方が変化に富んでいて楽しいし、花や木も楽しめる。ここの場合、現代アートを「見て体験して考える」べきなのかもしれないが、それって公園にみんなが求めてることなのかなぁ。ちょっと説教臭さを感じてしまったせいか、すぐにそれで? という感覚になってしまった。

 同じ公園内でもこのウルク運河沿いの景色は都市景観として魅力的。ここに佇むと赤いフォリーが点々と並ぶさまはちょっと絵になる。でもそれは色の面の話で、建物の形はさほど魅力的でも絵になるわけでもない感じ。雨上がりの霞んだ街の風景で、あまり派手な色彩の建物がないパリの景色の中で、ワンポイントのアクセントを与えている。

シテ科学産業博物館と、ラ・ジェオード(右手の球体)

 公園内には科学産業博物館と、鏡面仕上げの球体のオムニマックスシアターもあった。施設的にはこっちの方がやはり存在感があって分かりやすいし、単純明快な目的を持っているので、見ていて面倒くさくない。

シテ科学産業博物館エントランス

 パリまで来て科学博物館をじっくり見るのもなんなので、とりあえずエントランスの吹き抜け空間あたりだけを体験。近くに他にも運河があって、そちらの景色が気になってきたので、運河沿いを辿ってみることにする。

ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21
Google Map 1993.03 Europe

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