都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

中央区立阪本小学校

2022-04-03 | 中央区  
中央区立阪本小学校
所在地:中央区 日本橋兜町 15-18
構造・階数:RC・3
建設年:1928(昭和3)
解体年:2017(平成29)
Photo 2016.10.18

 関東大震災後に復興小学校として建てられた小学校のひとつ。かつては中央区内の多くの小学校が震災復興小学校建築だったが、統合や老朽化などを理由とした建て替えで次第に減ってしまい、今では数ヶ所のみになっている。

 界隈はかつては坂本町だったそうで、震災後の1933年に兜町になった。隣接の公園は坂本町公園で、旧町名を残している。一方、明治初期に開校した阪本小学校はなぜかこざと偏の「阪本」を用いている。町名と漢字を違えた理由は分からないそうで、現在に至るまで公園と学校では文字が異なる状態が続いている。

 復興小学校の多くはモダニズムか表現派あたりのデザインを用いている。阪本小学校は基本的にモダニズムだったようで、窓が大きく明るい印象だ。アーチやオーダー柱などの装飾はほぼない。外壁面の柱と窓まわりの壁との間に段が付けられているのが目立つ程度だ。ちょっとだけアールデコ、なんだろうか。

 後の時代になって電気系の配線・配管、エアコンの室外機やダクトが取り付けられたりしたため、全体的に雑然とした感じになってしまっていたのは残念。

 震災の経験を踏まえ、復興小学校は災害時に一体的に利用することを想定して、小公園に隣接して建てられている。阪本小も上述の坂本町公園に隣接している。

 阪本小学校は、2017(平成29)年9月に校舎建て替えのため、坂本町公園に建てられた仮設校舎に移転。
 新校舎は2020(令和2)年に竣工した。6階建て(一部7階)地下1階で、小学校の教室、職員室などと体育館、屋上校庭、認定こども園が入る複合建物だそうだ。体育館と一体化していて屋上に校庭があるところなどはいかにも都心の小学校らしいが、個人的にはどうも馴染めない・・。

東京都中央区立阪本小学校(昭和モダン建築探訪) : 関根要太郎研究室@はこだて
中央区立阪本小学校/日本橋兜町 - ぼくの近代建築コレクション
Tokyo Lost Architecture  
#失われた建物中央区  #近代建築  #学校  タグ一覧

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