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比嘉大吾が世界王座奪取

2017年05月20日 | ボクシング
5月20日 東京・有明コロシアム
プロボクシングWBC世界フライ級タイトルマッチ

比嘉大吾 TKO第6R ファン・エルナンデス

比嘉大吾(21才/白井・具志堅スポーツ)が初挑戦、全勝全KOで
新王者に輝いた。

前日の計量失敗で王座剥奪となり、前王者という肩書きになった、
ファン・エルナンデス(メキシコ)。

最近は減量を放棄し、残した余力で相手を降す選手も多いので油断
ならなかったが、(それ以前に試合が行われるかも微妙だった)
フットワークを使うメキシカンを挑戦者が追い回す展開となった。



初回はエルナンデスの撹乱戦術が光った。
右構えとサウスポーを頻繁にスイッチ。左右に動き回り、前進する
比嘉に鋭い左右のアッパーを浴びせる好スタート。

ただし、比嘉も焦って大振りする事もなく、相手を追い続けた。
第2Rにはロープに追いながら左フックをカウンター、最初の
ダウンを奪った。

一発でのダウン。あっさり倒れたエルナンデスに驚いたが、
しっかり立って試合続行。

4回終了後の公開採点では、ジャブでいなすエルナンデスの試合
ぶりが評価されていたが、比嘉は5回の序盤にも左フックをヒット。
前王者を再びダウンさせた。

インターバルでスロー再生される比嘉の左フックは短いパンチに
見えたが、体ごと叩きつけた強烈なものだった。

連打も繰り出す比嘉はボディから顔面へのアッパーも披露。
6回には右アッパーを貰ったエルナンデスがヘタりこむように
ダウン。

踏ん張れば持ち堪えられたようにも見え、これは諦めるかなと
思ったが、ここから元王者は何度も立ち上がって意地を見せた。

減量失敗で王座を失った選手に「プライド」だとか言いたくないが
簡単にテンカウントを聞かないトコロに最後の意地が見えた気がした。

仰向けに天井向いて倒れたときは、「もう終わりだ」と思ったが、
そこでも立ったエルナンデス。

しかし、比嘉はアッパーを擦り上げ、第6R4度目のダウンを
奪い、ここでレフェリーが試合を止めた。

コーナーポストに登って喜びを爆発される比嘉。
具志堅さんも歓喜のバンザイか…と思ったら、感激の余り涙々。

沖縄の英雄=具志堅会長も愛弟子の奪冠は本当に感無量なんだな。
決して声高に叫ぶことなく「比嘉大吾を褒めてください」と語った。

「心配してたけれど、信用していた。世界王者になると約束して
いたので…」と神妙にコメント。
逆に喜びの大きさが感じられる、素晴らしい師弟愛だ。

具志堅会長が沖縄・宮古工高の比嘉を直接スカウトして4年。
13戦目での世界王座奪取。それも日本人初となるプロデビュー
以来13戦連続13KOでの世界王座戴冠という快挙。

「エルナンデスを攻略すれば他に比嘉が追えない選手は居ない」と
いうのは大げさだと思うが…。

これが本当かは防衛戦で見てみたい。
とにかく、おめでとう!


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