あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

ザ・バンド「LAST WALTS」を観に行った②

2018年06月26日 | 洋楽
何といっても立川シネマ2名物の極上音響上映です。

映画用ではなくPA用の高性能サウンド・システムを極上の
クオリティに調整のうえ大音量上映してくれるのです。



リマスターに加え、その音響再生環境ですから、ホントに
コンサート会場に居るかのような臨場感でした。

特に歓声や拍手。
生々しく真横や斜め後ろから聞こえる!

おもわず釣られて声を上げそうになりましたよ。
楽器の音色も、ヴォーカルのツヤも最高。

「ロビー・ロバートソンのギターって、こんなにキラキラ
してたっけ?」と思い直したほどであります。

低音も腹に響きました。

マディ・ウォーターズが、『マニッシュ・ボーイ』の
気合入れで振り下ろした拳が「ボコッ」っとマイクに
当たったのも生々しい。

ザ・バンド版プログレともいえる『チェスト・フィーバー』の
オルガン・イントロもガース・ハドソンのプレイに思いっきり
低音が効いてて迫力倍増でした。



※劇中でロバートソンが語るハドソンの音楽的背景も非常に
 興味深かったですよ。

グループとしては、既に3名が他界しているザ・バンド。
86年にリチャード・マニュエルが自殺し、99年はリック・ダンコ、
2012年にリヴォン・ヘルムが亡くなっている。

※特にリヴォン・ヘルムは癌センターでの「病死」ゆえショックも
 大きかった。「ロック・アーティストもオーバードーズや事故死
 などではなく、普通に病死する年齢になったのだ」…と。

専任ヴォーカルという形を取らないザ・バンド、それゆえ曲ごとに
少しばかり異なる味わいがあった。

そもそも世界中のロック界で「フラワームーブメント」だ「サイケ
デリック」だ言ってる時期に、いきなり素朴で土臭く、腰の座った
ロックが登場したのだ。



業界受けというか、まずはミュージシャンの間で知られ、一気に
色んなグループがアーシーな方向に舵を切ったのも凄いというか。

※ジミー・ミラーのようなプロディーサーが英グループにその流れを
 作ったワケだが…

ストーンズの『ベガーズ・バンケット』
トラフィックはセカンドアルバム、スプーキィ・トゥースは『Ⅱ』…
ファミリーも装飾過剰気味だった1stからシンプルになった。

フリーだって『ハイウェイ』に影響が表れたと語っている。
※私はあまり感じなかったですが…。元々彼らは装飾過剰な音楽は
 演ってないし

スタープレイヤーもいない、弩級のヴォーカリストもいない、すごく
メロディアスな超名曲もない…。

しかし、間違いなくロックの最重要グループだし、偉大なバンドです。
その不思議さが、彼らの魅力なんしょうなぁ。

その辺、改めて知った『THE LAST WALTS』極上音響上映で御座いました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿