有田芳生の『酔醒漫録』

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山崎ハコ「半世紀ライブ」の夜

2007-05-19 08:56:04 | 人物

 5月18日(金)午前11時から歌舞伎座で「團菊祭五月大歌舞伎」を観た。ロビーでは林真理子さんと久しぶりに会う。個人的な見どころは「勧進帳」の團十郎と「与話情浮名横櫛」の海老蔵だった。与三郎を演じる海老蔵について評価は別れるようだ。「買い」だというも者もあれば、そうではないと厳しい者もいる。島田裕巳さんは海老蔵を高く評価しながら、こんどの役柄については意見があるようで、「夜の部」のほうがよかったという。それでも海老蔵人気はすごい。舞台に姿を現したときから観客の視線が熱い。歌舞伎ルネサンスの中心であることだけは確かなのだろう。昼間の公演ゆえに比較的高齢の女性が多い。幕が降りたのは午後4時。出口には富司純子さんがいた。家人と銀座まで歩き、壹眞珈琲店。ビックカメラで珈琲メーカーとPHILIPSのヒゲそりを買う。これまでブラウンやナショナルの製品を使ったことがあるけれど、肌が荒れるのでほとんど使うことはなかった。ヒゲを巻き込んでカットする方法だったからだ。PHILIPSのモーターは静かで回転式だから方式が違う。さてどうなのかな。有楽町マリオンの前で国民新党の小林こうきさんが街宣車の上から演説をしていた。最初元気がないなと思っていたところ、退社時間の夕刻の人通りになると声を張り上げていた。「演説はどこへ」と思う。東京選挙区から出るのだろうか。ビラを受け取る反応は見たところよくないようだ。時間ができたので表参道へ。ジムで泳ぎ、歩く。やはり週に1回では身体が不満を表明しているようだ。

 六本木の「STB139」。中村一好さん、都はるみさんと待ち合わせて山崎ハコ「半世紀ライブ」へ。今日はハコさんの誕生日なのだ。2階席にいくと名前を呼ぶひとがいた。日経新聞の田勢康弘さんだった。田勢さんは島倉千代子さんについての著作もあるが、ハコさんを早稲田大学の講義に呼んだりもしているのだ。午後10時半近くまでの2時間ほどをハコワールドで堪能した。15歳で福岡から横浜に出てきて17歳から歌っている。「望郷」という言葉を聞き、それが相応しい土地というものがあることに気付く。17歳の山崎ハコがいて50歳の山崎ハコがいる。その時間の連続のなかで何が変わり、何が変わらなかったのだろうか。それでも芯の部分はきっと変わることはないのだろう。会場を出たときに都はるみさんに「ハコさんは自分の世界にどんどん入り込んでいくんですね」と言ったところ、意外な答えが戻ってきた。「結構醒めているものなのよ」というのだ。舞台を見つめる観客が歌手の世界に入り込んでいくために、勝手にそう思い込むのだろう。歌手は歌いつつ観客の反応を見つめているものなのだという。それに気付かれないところがプロの神髄なのだろう。六本木のバーで食事をしつつ雑談。山崎ハコさんのこと、「ザ・ワイド」が終ること、都はるみさんの来年の予定などなど。最後は都知事選挙の候補者の評価や安倍晋三政権のひどさで盛り上がる。気がつけば深夜1時半。