有田芳生の『酔醒漫録』

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憲法改正自民党案の悪文

2007-05-18 07:55:27 | 政談

 5月17日(木)石原慎太郎都知事が製作指揮した「俺は、君のためにこそ死ににいく」についてインタビューした内容が放送された。捕虜になることを認めなかった東条英機元首相を「絶対に許せない」と語気を強めたことも意外だったけれど、指導者がしっかりしていれば特攻作戦などありえなかったと語ったことも新鮮だった。「産経新聞」(5月9日付け)でも「どうみてもあの戦争の責任者は、裁かれずとも、歴然としている」と断言している。さらにこうも語っていた。「特攻隊は狂信者じゃない。本当に悩み、悲しみ、迷いながら、自分の親、兄弟を守るために死んでいったんだ。それでなければ納得できない」。スタジオでは草野仁さんも、あのような無謀な戦争を行った原因を日本は明らかにしていないと発言。わたしは石原都知事が「あの時代はいまの北朝鮮よりも狂信的だ」と語ったことを紹介し、指導者とともにそれを認めてしまった国民にも問題があったとコメントした。特攻隊などの悲劇を考えることは現在の問題につながっている。安倍自民党は自衛隊を自衛軍にして、この日本をいったいどこに向わせようというのだろうか。番組には多くの視聴者から電話があったようだ。どこで映画を見ることができるのかというのだ。きっとタカ派の石原映画ということやタイトルで先入観を抱いてたひとが多いのだろう。それが石原都知事らしからぬ発言と鳥濱トメさんの生前のインタビューが放送されたことで、映画を見てみるかという気持ちに変えたのだろう。新聞各紙で何度も宣伝がなされているのに、浸透するには限界があるのだなと思うのだった。

 昨日の視聴率グラフを見ていて意外な事実を発見した。テレビ朝日の女子アナが安倍総理から参議院選挙に出馬を要請されたニュースを報じたところだ。CM明けにこのテーマになると短く報じたところで視聴率グラフは見事に落下していった。そして官邸から出てきた女子アナのコメントを放送したのだが、視聴率は下ったままで横ばい。次のテーマになったところで上昇したのだった。選挙に関心がないからだという意見もあるだろう。しかし制作側の狙いは話題のホットニュースだから関心を持たれるだろうと判断したという。わたしは世間が先入観として見ている女子アナ像のまま官邸に向ったことに違和感を感じるのだった。政治に関わろうとするならば、それなりのイメージチェンジが必要だったと思うのだ。自民党のなかからも出馬要請のために官邸に呼んだことに冷ややかな声がある。テレビで放送されるという狙いは実現されたが、関心を高める効果はなかったことを視聴率グラフは明らかにした。帝国ホテルで雑用。朝日新聞の主筆になった船橋洋一さんにばったり。「大変ですよ」と語っていた。その手には英字新聞。日本を代表するジャーナリストだ。自民党が出した「憲法改正のポイント」を読む。その最初に「美しい日本語で書かれた前文に」とある。自民党案はまったく美しくないからまさにブラックユーモアだ。