2010年のまとめ。第10弾。最後です。そのほか印象に残った本を挙げておきます。難易度順。
George Shrinks | |
William Joyce | |
HarperCollins |
とてもかわいらしい、楽しそうなGeorgeに思わずニッコリ。4/21の過去記事はこちら
Lizzie Zipmouth | |
Nick Sharratt | |
Corgi |
ある理由からダンマリを決め込んだLizzieと周囲との感動的な心の交流を描いています。3/2のここ記事はこちら
"Evening Class": Level 4 (Penguin Readers Simplified Text) | |
Maeve Binchy | |
Penguin |
ラストのまとまりがどうかなって感じですが、こんな群像劇好きよ。原作あり。4/14の過去記事はこちら。
Frindle | |
Brian Selznick | |
Atheneum |
表紙のペンを持って拳を突き出しているNickのイラストが、この本の内容を表しているかも。挑戦ですよね。Andrew Clementsの本にこういう拳を突き出した、どうよ!的な表紙が多いのは内容もそういうテーマのものが多いからかな。3/29の過去記事はこちら
Number the Stars (A Yearling book) | |
Lois Lowry | |
Yearling |
この本の作者あとがきに、実在したデンマークのレジスタンスの青年Kim Malthe-Bruunという青年の話が載っています。彼が母親にあてて書いたという手紙の一部が紹介されています。とても心を打つ内容です。英語で意味をとれなくもないのですが、ちょっと不安だったので、日本語版の『ふたりの星』を図書館で借りてきました。その手紙の日本語訳はこうです。政治家や指導者の言葉ではありません。死を目前にした21歳の青年の言葉です。
・・・そして、みなさんにおぼえていてもらいたいのです。― 戦争前のじぶんにもどることを夢見てはなりません。あらゆる人が、若者も老人も、品位ある人間の理想のすがたを夢見なくてはなりません。偏狭な、偏見にみちたものではない、理想の姿を。それこそ私たちの国が心からのぞむ偉大なもの、どんな小さな農家の少年でもめざすことができるもの、だれもがその実現によろこんで手をかせるものです。― わが身をささげて、戦いぬくことのできるものです。
12/11の過去記事はこちら
The Curious Incident of the Dog in the Night-Time (Vintage Contemporaries) | |
Mark Haddon | |
Vintage |
15歳の自閉症の少年の思考、物の見方が興味深い。彼の目を通して淡々と語られる大人の世界がやけにリアルに感じます。4/5の過去記事はこちら
Oliver Twist (Oxford Bookworms Library, Stage 6) | |
Charles Dickens,Richard (RTL) Rogers | |
Oxford Univ Pr (Sd) |
孤児Oliverの数奇な運命、波乱万丈。とても読みやすく、おもしろい話でした。ロマン・ポランスキー監督の映画『オリバー・ツイスト』もDVDで見たよ。当時のロンドンの様子を忠実に再現してあるのかなという感じで、説得力のある映像です。俗物的で極悪な大人たちにいたいけな少年オリバー・ツイストが振り回されます。前半はともかく、後半からラストは面白かったです。5/2の過去記事はこちら
From the Mixed-Up Files of Mrs. Basil E. Frankweiler | |
E.L. Konigsburg | |
Atheneum |
姉と弟の家出、冒険。ふたりの会話も面白い。タイトルをはじめ、最初は謎が多いです。7/22の過去記事はこちら。
The Graveyard Book | |
Chris Riddell | |
Bloomsbury Publishing PLC |
死者はこちらの本に出ています。でも死者がメインの怖い話ではなく、生きた人間の成長物語。6/5の過去記事はこちら
Devil in Winter (Wallflowers) | |
Lisa Kleypas | |
Avon |
資産家の父を持つ内気でおく手なEvangeline Jennerと、女と寝ることと自分にしか興味がないような貧乏貴族Sebastian St Vincentとの恋愛。私Sebastian好きだな~。10/21の過去記事はこちら