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アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

学力劇的ビフォー/アフターの条件

2014年03月06日 | 大学受験
わが子の辿る軌跡にドラマはちっともほしくないが、ドラマチックなストーリーにはハートをがっちり掴まれる。

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「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」(坪田信貴著)
はほんと、そんなわしづかみの話。学年ビリというのは誇張でもなんでもなく、高二夏の時点で「strong」を「日曜日」と訳し「Hi, Mike!」は「ヒー、ミケ!」と読み、「聖徳太子」は「せいとくたこ」と読み「この女の子、超かわいそうじゃね?」(デブだから「太」と呼ばれたのかと)といい、まぁ要するにちょっとも勉強したことがないという状況。「ギャル」も正真正銘、金髪、濃い化粧、超ミニスカ、へそ出し。

上記タイトルのうち、誇張がある部分は「1年」のところだけです。正確には、高二の夏期講習から筆者の塾に通ったので一年半ですね。

しかしともかく、一年半の間に、ゼロから勉強を初めて、慶應大学総合政策学部に受かったんです。ものすごいビフォー/アフターです。

これが超レアケースであることは説明を要しませんが、考える以上のミッション・インポシブルです。もちろん、若い子が本気を出した一年半という期間に、大きな成長というものが起こりうることはわかるのですが、それはたとえば、これまで何かの分野で下地のある子が、別の分野に転進して一気にまくるようなケースが多いと思います。学力で、そこまでとことん底辺だったという場合、そもそもがんばるということも、勉強するということもできないことがほとんどだと思います。

それが、このケースについて成立したのはなぜか?

・本人の地頭がそこそこよい
・本人が素直で、ガッツもある
・支えてくれる愛情豊かな(母)親がいる
・友人関係も良好で応援してもらえる
・字がキレイで小論文向き
・ずいぶん前だが、勉強(中学受験、国算のみ)をしたことがある

というような、いわば「資源」に恵まれていたからだということがこの本を読むとわかります。けれど、ここで特筆すべきなのが、そういう子なのに、学校では「人間のクズ」扱いされ、放課後は友だちと徹夜で遊びまくり、学業はまったく捨てた状態になっていたということです。

何か、ボタンの掛け違いがあると、とことんそういう「モッタイナイ」状況に陥ることがあるのだということ…

具体的には、夫婦の信頼関係や協力関係が壊れてしまっていて、子どもの教育に関しては特に対立していたこと、中学受験ではがんばって合格をモノにしたのに、父親はそれをほとんど黙殺したことなどがありました。

この本のケースの「レア」なところは、実は潤沢な資産というものと、それを覆い隠してはるかマイナスに引き下げる家庭の不和や、学校・本人・家族のミスマッチなどの両側がものすごく濃くあったことです。

その状態から、よい出会い(塾)というきっかけを得て、爆発的に変化が訪れます。本人が成長したことはもちろんですが、この本を読み終わると、これは実のところ、家族の再生の物語であったことに気づかされます。

「モッタイナイ」が受験を通して解消されたことに、私は一番感動しました。勉強の仕方についても、非常に示唆に富む本ですが。

ま、なんにせよ。自分のことであれば、やはりドラマチックは避けたいところです(^^;;

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コメント (9)
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