YOUは何しにコルカタへ?
私のお気に入りのブログ「うちこのヨガ日記」のうちこさんが先月のゴールデンウイークにインドのコルカタ(カルカッタ)へいらしたそうです。私がコルカタ(カルカッタ)へ行った34才と40才の頃(だいたい40年前)は成田からバンコック経由のカルカッタへの直行便が有りましたが今は無くなっています。そうしますと成田からニューデリーへ飛びそこで国内線に乗り換えてコルカタへ行くルートになるのですがニューデリーとコルカタはインド亜大陸の西と東、かなり面倒ですしコルカタには有名な観光地も有りませんから旅行社のパッケージツアーを見てもコルカタ観光のツアーは見当たりません。ところが今年から成田からバングラデシュのダッカへ飛びそこで乗り継いでコルカタへ行くルートが出来たそうで、それだと速いし少しは安そうで、うちこさんはこのルートでコルカタに入りました。
うちこさんはIT企業に勤めるヨガ講師なのでITに強く、スマホのアプリを使って安いホテルを取ったりタクシーを呼んだりします。ところが予約しておいた安宿がキャンセルになっていたりアプリでバイクタクシーを呼んだら5台程のバイクが集まって来てどのバイクがアプリで呼んだバイクなのか分からず混乱してしまうなどの珍道中です。
私の時はイギリススタイルのヒンドスタンホテルに宿泊し現地ガイドを雇って観光しましたがうちこさんは安宿に泊まり現地のお友達に案内して貰いますのでいきおい行動範囲も狭くなるようです。
ブログを読んでいますとうちこさんの現地での訪問先が次々と紹介されます。コルカタ大学とアシュトシュ・ミュージアム→ハウラー橋とハウラー駅→ネルー子供博物館とインド博物館→美術アカデミーとフイルムセンター→ヴィクトリアメモリアル。
ハウラー橋。ほぼ40年前は軍事機密の問題でハウラー橋の写真撮影は禁止されていましたが今はOKのようです。ハウラー駅。駅の構内で売り物の野菜がぶちまけられている様子の写真が有りますが、私の時は駅の構内でインド人の家族達がコンロを囲んでチャパティーを焼いていて、駅の構内で火を使っても良いのかと驚いたものです。インド博物館。日本ゴーシュ・ヨガ道場のカルカッタ本部道場のスタッフが案内してくれまして、数体のナタラージャ(踊るシヴァ神)のブロンズ像が並んで居たのを思い出します。ここでうちこさんはあまり感動しなかったようです。ヴィクトリアメモリアル。私の時は観光の途中で現地ガイドと一緒にここの広大な庭の芝生の上で休憩しまして、インドのカラスが日本のカラスよりずっと小さいのに感動したものです。うちこさんによれば最近では夜間のプロジェクションマッピングのショウが有るそうです。
ネルー子供博物館と美術アカデミー、そしてフイルムセンターは行った事が有りませんが、ネルー子供博物館でうちこさんはガネーシャの展示を紹介していて面白いと思いました。そこには①ガネーシャの目が小さいのは集中力の象徴②耳が大きいのは良く聞く事の象徴③口が小さいのは寡黙の象徴④お腹が大きいのは良い事も悪い事も全て消化してしまう事の象徴、と説明してあるそうです。うまい事を言うなあ、なるほどと思いましたが、まてよ。
ガネーシャはシヴァ神の息子で象の頭。シヴァ神が息子に怒ってその首をはね落としそれを知ったシヴァ神の妃のパールヴァティーが激怒、慌てたシヴァ神が近くに居た象の首を取って息子の首に据えたと言う神話が有りますね。
シヴァ神もカーリー女神(パールヴァティー)もガネーシャも、南へ押しやったドラヴィダ人の土俗信仰をアーリア人が上手に取り込んでヒンドゥー化したものでしょう。これはドラヴィダ人の土俗的な象(パワー)信仰を格上げしてアーリア人が説明を加えたあと付けなんでしょうね。
しかし、もったいない、せっかくコルカタへ行ったのに。
うちこさんはヨガ講師ですからラーマクリシュナやヴィヴェーカーナンダを知らない筈が有りません。どうしてコルカタ近郊のドッキンネッショル寺院やラーマクリシュナミッションへ行かなかったのでしょうか。ラーマクリシュナが人生の大半を過ごしたドッキンネッショル寺院。巨大なカーリー神殿とシヴァ神を祀る12個の祠とその向こうのフーグリー川。そして何よりもラーマクリシュナの寝室に吹く微風。更にはラーマクリシュナがいつも瞑想していたと言う5つの木の場所(パンチャムンディ)。ドッキンネッショル寺院の門前でむしろの上に並べて売っていた陶製のシヴァ神の置物は今も我が家の祭壇に置いて毎朝ご挨拶しています。
カーリー寺院。暑熱の石畳と原色の花々と打ち水とヤギの首打ち台。コルカタと言えばカーリー女神やドゥルガー女神でしょう。
カーリー寺院の近くのマザーテレサの家。私が日本から持参したお菓子を「少しで申し訳ありませんが」と差し出したら「沢山の人達がくれますから大丈夫ですよ」と答えてくれた謙遜の通じない現場。
旅行費用がウクライナと円安とでコロナ前の2倍近くに跳ね上がっている中、今では行く事の難しいコルカタ(カルカッタ)へ行ったのですからドッキンネッショル寺院とカーリー寺院とマザーテレサの家には行って欲しかったですね。ああもったいない。
最後にうちこさんからのアドバイス
男性でも日傘を持って行くべし。
酷暑のコルカタではスマホの電池の減りが速いのでデジカメも持って行くのが良い。
コルカタの暑さでのど飴は溶けるのでラムネかトローチの粉系が良い。
追記
その後のブログの記事でうちこさんはマザーテレサの家の近くの宿に宿泊しましたがマザーテレサの家には行かなかったようです。また、ラーマクリシュナ・マット(僧院)と言う所にも行きましたが、これはコルカタ(カルカッタ)の街中の小さな僧院(ラーマクリシュナよりもヴィヴェーカーナンダ寄り)でドッキンネッショル寺院では有りませんでした。もったいない。
ところが
直近の記事でうちこさんはドッキンネッショル寺院へ行っていました(こういうのは早く言ってよ)。うちこさんは(40年前には無かった)地下鉄のドッキンネッショル駅を降りて(40年前には無かった)長い歩道橋を歩いてお寺へ行きます。今ではお寺の中は写真撮影禁止だそうで、あの立派なカーリー神殿もラーマクリシュナの寝室もラーマクリシュナが瞑想していた5本の木の場所(パンチャムンディ)も写真は無し。しかしお寺が面したフーグリー川(ガンジス川)沿いの歩道から撮ったシヴァ神を祀った12個の祠の写真は有りました。私の時には8ミリカメラでフーグリー川を撮っていたら近くの老人が「それはムービーか?」と聞くので私は「そうです」と答えたものです。
結局、流石はうちこさんの旅、の巻でした。
私のお気に入りのブログ「うちこのヨガ日記」のうちこさんが先月のゴールデンウイークにインドのコルカタ(カルカッタ)へいらしたそうです。私がコルカタ(カルカッタ)へ行った34才と40才の頃(だいたい40年前)は成田からバンコック経由のカルカッタへの直行便が有りましたが今は無くなっています。そうしますと成田からニューデリーへ飛びそこで国内線に乗り換えてコルカタへ行くルートになるのですがニューデリーとコルカタはインド亜大陸の西と東、かなり面倒ですしコルカタには有名な観光地も有りませんから旅行社のパッケージツアーを見てもコルカタ観光のツアーは見当たりません。ところが今年から成田からバングラデシュのダッカへ飛びそこで乗り継いでコルカタへ行くルートが出来たそうで、それだと速いし少しは安そうで、うちこさんはこのルートでコルカタに入りました。
うちこさんはIT企業に勤めるヨガ講師なのでITに強く、スマホのアプリを使って安いホテルを取ったりタクシーを呼んだりします。ところが予約しておいた安宿がキャンセルになっていたりアプリでバイクタクシーを呼んだら5台程のバイクが集まって来てどのバイクがアプリで呼んだバイクなのか分からず混乱してしまうなどの珍道中です。
私の時はイギリススタイルのヒンドスタンホテルに宿泊し現地ガイドを雇って観光しましたがうちこさんは安宿に泊まり現地のお友達に案内して貰いますのでいきおい行動範囲も狭くなるようです。
ブログを読んでいますとうちこさんの現地での訪問先が次々と紹介されます。コルカタ大学とアシュトシュ・ミュージアム→ハウラー橋とハウラー駅→ネルー子供博物館とインド博物館→美術アカデミーとフイルムセンター→ヴィクトリアメモリアル。
ハウラー橋。ほぼ40年前は軍事機密の問題でハウラー橋の写真撮影は禁止されていましたが今はOKのようです。ハウラー駅。駅の構内で売り物の野菜がぶちまけられている様子の写真が有りますが、私の時は駅の構内でインド人の家族達がコンロを囲んでチャパティーを焼いていて、駅の構内で火を使っても良いのかと驚いたものです。インド博物館。日本ゴーシュ・ヨガ道場のカルカッタ本部道場のスタッフが案内してくれまして、数体のナタラージャ(踊るシヴァ神)のブロンズ像が並んで居たのを思い出します。ここでうちこさんはあまり感動しなかったようです。ヴィクトリアメモリアル。私の時は観光の途中で現地ガイドと一緒にここの広大な庭の芝生の上で休憩しまして、インドのカラスが日本のカラスよりずっと小さいのに感動したものです。うちこさんによれば最近では夜間のプロジェクションマッピングのショウが有るそうです。
ネルー子供博物館と美術アカデミー、そしてフイルムセンターは行った事が有りませんが、ネルー子供博物館でうちこさんはガネーシャの展示を紹介していて面白いと思いました。そこには①ガネーシャの目が小さいのは集中力の象徴②耳が大きいのは良く聞く事の象徴③口が小さいのは寡黙の象徴④お腹が大きいのは良い事も悪い事も全て消化してしまう事の象徴、と説明してあるそうです。うまい事を言うなあ、なるほどと思いましたが、まてよ。
ガネーシャはシヴァ神の息子で象の頭。シヴァ神が息子に怒ってその首をはね落としそれを知ったシヴァ神の妃のパールヴァティーが激怒、慌てたシヴァ神が近くに居た象の首を取って息子の首に据えたと言う神話が有りますね。
シヴァ神もカーリー女神(パールヴァティー)もガネーシャも、南へ押しやったドラヴィダ人の土俗信仰をアーリア人が上手に取り込んでヒンドゥー化したものでしょう。これはドラヴィダ人の土俗的な象(パワー)信仰を格上げしてアーリア人が説明を加えたあと付けなんでしょうね。
しかし、もったいない、せっかくコルカタへ行ったのに。
うちこさんはヨガ講師ですからラーマクリシュナやヴィヴェーカーナンダを知らない筈が有りません。どうしてコルカタ近郊のドッキンネッショル寺院やラーマクリシュナミッションへ行かなかったのでしょうか。ラーマクリシュナが人生の大半を過ごしたドッキンネッショル寺院。巨大なカーリー神殿とシヴァ神を祀る12個の祠とその向こうのフーグリー川。そして何よりもラーマクリシュナの寝室に吹く微風。更にはラーマクリシュナがいつも瞑想していたと言う5つの木の場所(パンチャムンディ)。ドッキンネッショル寺院の門前でむしろの上に並べて売っていた陶製のシヴァ神の置物は今も我が家の祭壇に置いて毎朝ご挨拶しています。
カーリー寺院。暑熱の石畳と原色の花々と打ち水とヤギの首打ち台。コルカタと言えばカーリー女神やドゥルガー女神でしょう。
カーリー寺院の近くのマザーテレサの家。私が日本から持参したお菓子を「少しで申し訳ありませんが」と差し出したら「沢山の人達がくれますから大丈夫ですよ」と答えてくれた謙遜の通じない現場。
旅行費用がウクライナと円安とでコロナ前の2倍近くに跳ね上がっている中、今では行く事の難しいコルカタ(カルカッタ)へ行ったのですからドッキンネッショル寺院とカーリー寺院とマザーテレサの家には行って欲しかったですね。ああもったいない。
最後にうちこさんからのアドバイス
男性でも日傘を持って行くべし。
酷暑のコルカタではスマホの電池の減りが速いのでデジカメも持って行くのが良い。
コルカタの暑さでのど飴は溶けるのでラムネかトローチの粉系が良い。
追記
その後のブログの記事でうちこさんはマザーテレサの家の近くの宿に宿泊しましたがマザーテレサの家には行かなかったようです。また、ラーマクリシュナ・マット(僧院)と言う所にも行きましたが、これはコルカタ(カルカッタ)の街中の小さな僧院(ラーマクリシュナよりもヴィヴェーカーナンダ寄り)でドッキンネッショル寺院では有りませんでした。もったいない。
ところが
直近の記事でうちこさんはドッキンネッショル寺院へ行っていました(こういうのは早く言ってよ)。うちこさんは(40年前には無かった)地下鉄のドッキンネッショル駅を降りて(40年前には無かった)長い歩道橋を歩いてお寺へ行きます。今ではお寺の中は写真撮影禁止だそうで、あの立派なカーリー神殿もラーマクリシュナの寝室もラーマクリシュナが瞑想していた5本の木の場所(パンチャムンディ)も写真は無し。しかしお寺が面したフーグリー川(ガンジス川)沿いの歩道から撮ったシヴァ神を祀った12個の祠の写真は有りました。私の時には8ミリカメラでフーグリー川を撮っていたら近くの老人が「それはムービーか?」と聞くので私は「そうです」と答えたものです。
結局、流石はうちこさんの旅、の巻でした。