あめふり猫のつん読書日記

本と、猫と、ときどき料理。日々の楽しみ、のほほん日記

あぶないところだった。

2013-01-17 11:38:42 | 本(料理の本)

修道院のお菓子―スペイン修道女のレシピ (天然生活ブックス) 修道院のお菓子―スペイン修道女のレシピ (天然生活ブックス)
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-05
ひと月ほど前の話になりますが、昔からの友人に、クリスマスプレゼントの一つとして、本をいただきました。

それがこの本。ところがですね、この本は私の方も、その友人に贈ろうかと検討していた本なのです。

私自身は特に信仰を持っていなくて、仏壇に手を合わせたかと思えば、お正月には神社に初詣に行き、うっかり(騙されて)絶叫マシンに乗っちゃったときには、心の中で「神様ーーー!!」と叫ぶという節操のなさなのですが、伯母が敬虔なクリスチャンなので、子どもの頃から時折、トラピストクッキーなど送ってもらっていました。
今でこそ、修道院のお菓子というと素朴で質素な印象ですが、子どもの頃はとてもお洒落なお菓子に思え、心に残りました。
なので、この本の紹介を雑誌で見たとき、あ、これをクリスマスのプレゼントとして贈るのはどうかな、と思ったのです。
結局贈らなかったのは、全体的に地味かなぁ、ということででしたが、その地味さが逆にお洒落、という気もします。この写真では帯がかかってないのですが、アイボリーの表紙に細めの淡いブルーの帯がかかっているさまはなかなか清楚で綺麗です。

自分が検討していた本が届いたときはびっくりしました。(ちなみに私自身は持っていなかった)でも今までも、気になっていた本をいただく、ということはよくあって、それは友人の方もそうみたいなのです。
ちょっと不思議ですが、もちろん、趣味が似ているから友人になったわけで、中学からの友達ですが、人間ってもうその頃には自分の芯みたいのができていて、大人になってもそうは変わらないのかなぁ、とも思いました。

ところで、この本でいちばん気になったレシピは、《揚げミルク》です。
固めに作ったカスタードクリームをさらに冷やし固めてサイコロ状に切り、油で揚げたもの。見た目は茶色で地味ですが、けっこう手がかかっていますし、素朴な中にも奥深い味がするのでは、と想像しました。
でも、自分で作るのはちょっと大変そうなので、作れそうだと思ったレシピは、フレンチトーストみたいな《トリハス》、クレームブリュレにちょっと似ている《クレマ・カタラーナ》ですかね。クレマ・カタラーナはバーナーで表面のグラニュー糖を焦がす代わりに、コンロで熱したスプーンを押し当てて使うところが実験みたいで、私の中のコドモ心をくすぐります。

紹介されているお菓子のような、素朴でしみじみとした味わいのある一冊です。

コメント (2)
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