自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

コミュニティの中心/神社とお寺/祭り

2012-12-17 | 体験>知識

人類は長を擁するほどに大きな集団をつくるようになると見えない力に頼るようになる。
そして占いによって行動を決める。
神と社の誕生である。
わたしには信仰心がない。
しかし神社とお寺の恩恵を受けてきたしこれからも受ける。
もっとも人類的な(マルクスの書物では類的と訳されていた)行為、生と死の儀式をつかさどる拠点ほどありがたいものはない。
草野町にも祇園社があり祇園祭で町中がひとしく盛り上がった。
赤鬼青鬼が先をほぐした太い青竹を引きずって街を練り歩くと、小さい子供は親にすがりつき泣きじゃくり、われわれガキは集団で鬼を挑発しては逃げまくった。
わたしが成人するころには祭りが亡くなった。
経済の高度成長が大都会に若者を吸い上げ神輿を担ぐ者がいなくなったのだ。
伝統的コミュニティの崩壊である。
そのころ神社の境内と鎮守の森は安全な遊び場であった。
古くは寄合や一揆決起の場所であり近くは花火大会の会場でもあった。
災害のときは避難場所であった。
今は閉ざされた空間であり中には駐車場に変わったところもある。