またしても少し前になりますが。
以前ベンチを作成させていただいた、松田町のフレンチレストラン「la table de rire 」(ラ・ターブル・ド・リール)さんからの依頼で背もたれをつけたいとのこと。
ボックス席のようにしつつ、背面にレコードなどやフライヤー、フリーペーパーなどをディスプレイできるようにという要望でした。
実はこのようなLP、CDをディスプレイできるような家具は20代のころからよく作っていて、そのきっかけは友人からの贈り物でした。
当時、大手のハウスメーカーの社員大工だった私は、社員寮に住んでおりました。
配属されて1年ほどだったので、仕事についていくのがやっと。
そんな時に同期の「つかちゃん」が、私の誕生日のプレゼントにとCD10枚ほどをディスプレイできる壁掛けを作ってくれたんです。
材料は現場の端材だと言っていましたが、仕事を覚えるので必死な中で昼休みを使って作ってくれたんだと、心を打たれた覚えがあります。
それから現在まで、同じようなデザインのものを変化させつつ取り入れているというわけです。
器用で細かい造作が得意だったつかちゃんも、私がメーカーを退職する前後に退社。
今では大工をやめて畑違いの仕事についているそうで、疎遠になりましたが。
社会人になって一番大変な時期を支えあった仲間の存在を、この種の家具を作るたびに思い出します
つかちゃん元気かな~
リールさんに出かけた際は「あ、これつかちゃんのね」と思ってください