福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

マリナー&アカデミー室内管のシューベルト交響曲全集

2016-04-11 23:39:18 | コーラス、オーケストラ

ヤノフスキ&NHK交響楽団の「ジークフリート」について書かなくてはならないのだが、まだ想いが熟さない。

というわけで、マリナーのお話。

写真は、オペラシティに於けるマリナー&アカデミー室内管コンサートを聴き終えた直後、新宿のディスクユニオンにて入手したシューベルト交響曲全集。

その前日、、迷った末に購入を躊躇ったものだが、コンサートの余りの素晴らしさにお店に急いだ次第。あんまり急ぎすぎて、新宿3丁目を通過して市ヶ谷まで行ってしまったほど(都営新宿線に「急行」があるとは知らなかった)。

「イギリスの音楽学者ブライアン・ニューボールド監修による初の全集」とのことで、「未完成」はなんと完成バージョン。ほかに、ピアノ・スケッチからオーケストレーションを完成させた曲が二つも加わり計10曲。かつて、バッハ「ブランデンブルク協奏曲」のサーストンダート版を録音した頃のチャレンジ精神が健在で嬉しい限り。ところで、この未完成ではない「未完成」の第2楽章でみせる魂の慟哭のような凄絶さが、マリナーのうちにあったこと、今更のように驚かされた。

一度、マリナーの本番を聴いた耳に、あのサウンドが蘇るようであり、今後、1曲、1曲を聴いてゆくのが楽しみである。

なお、この全集の録音は1981~84年ということで、最近のDSD録音などと較べるのは気の毒なほど低いフォーマットであるが、先日聴いたブーレーズの「ジークフリート」ほどの音質の不利は感じられなかった。

室内オーケストラのスタジオ録音とバイロイトでのライヴでは条件が違う、ということもあるのだろう。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京春祭 ヤノフスキの「ジークフリート」

2016-04-11 00:05:06 | コンサート

昨年の「ワルキューレ」にひきつづき、今年も7日、10日両公演とも聴くことが出来た。

東京・春・音楽祭の「リング」公演については、かなり前から手帳に書き込み、仕事の予定を入れることを阻止したことの勝利である。

「神々の黄昏」もなんとか日程を確保したいところだが、来年の4月は合唱指揮のスケジュールが微妙なところ。

なんとか1公演だけでも聴けるよう調整したいものだ。

さて、演奏は両日合わせて、我が国のワーグナー演奏史上、特筆すべき演奏だったと思われる。

歌手陣、オーケストラともに、最上の出来映え。もちろん、最大の功労者は指揮者ヤノフスキだ。

感動の新たなうちに書き留めておきたいところだが、今宵は余力がない。

月曜日のうちには某か書き残しておきたい。

■曲目
ワーグナー:舞台祝祭劇 『ニーベルングの指環』 第2日 《ジークフリート》

(全3幕/ドイツ語上演)[上演時間:約4時間50分(休憩2回含む)

■日時・会場
2016.4.7 [木] 15:00開演(14:00開場)
2016.4.10 [日] 15:00開演(14:00開場)
東京文化会館 大ホール

■出演
指揮:マレク・ヤノフスキ 
ジークフリート:アンドレアス・シャーガー 
ブリュンヒルデ:エリカ・ズンネガルド 
さすらい人:エギルス・シリンス 
ミーメ:ゲルハルト・シーゲル 
アルベリヒ:トマス・コニエチュニー 
ファーフナー:シム・インスン 
エルダ:ヴィーブケ・レームクール 
森の鳥:清水理恵 
管弦楽:NHK交響楽団(ゲストコンサートマスター:ライナー・キュッヒル )
音楽コーチ:トーマス・ラウスマン 
映像:田尾下 哲 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする