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福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

ザ・ビートルズ MONO LP BOX 降臨!(再掲)

2015-05-01 13:22:28 | レコード、オーディオ

ここ数日、ビートルズ、ポール・マッカートニーのファンのご訪問が急増しているため、昨年9月10日にアップした旧記事を再掲します。

レコードに聴くビートルズのモノラル録音は格別ですね.


チューリップ・安部俊幸さんの訃報を聞いた翌日、安部さんの愛したビートルズの新しいレコードが届いた。



ザ・ビートルズ MONO LP BOX 。

これは凄い!
早速、サージェント・ペパーズに針を降ろしたところ、腰が抜けるほどド迫力の音。エッジが立っていて、グサグサ胸に突き刺さる。

オリジナル盤に遜色なし、というか、オリジナルから雑音を消して、薄汚れた表面を洗い清めたたという感じ。まさに目が覚めるように新鮮なサウンド。オリジナルにあった熱病のようなエネルギー感がやや薄れている感もあるけど、それもほんの僅か(しかし、オリジナル盤の魅惑はまた別の話)。



先年のステレオ・デジタル・リマスターLP = CDの音をただレコードにしただけ、とも、MONO CD BOX = 刃先の丸くった刀のような温い音、とも、全く別次元の音! いよいよ本気を出してきたな、といった感じ。このクオリティで、ステレオ・プレスにも再度取り組んで欲しい。

まだ迷われている方がいるなら、即ゲットをお勧めする。市場から姿を消えないうちに。



今回、珍しく国内盤を買ったら、こんな特典が!
タスキは全く不要だけど、ブックレットの翻訳は有り難いかな。


バーンスタインのミサ曲で博打

2015-04-27 16:33:24 | レコード、オーディオ

誰が指揮しているかも分からないレコードを注文。

Leonard Bernstein :Mass (バーンスタイン: ミサ曲)

California State University Long Beach College Orchestra 3-LP 1975年 (プライヴェート盤)

バーンスタインの自演盤が2枚組なのに対し、こちらは3枚組。

写真に目をこらしても、細かい文字は判読できず・・・。Google検索しても、40年前のコンサートの記事など見つかるはずもなく・・・。

読んで字の如く、学生たちによる1975年のコンサート・ライヴであることだけは間違いない。

さてさて、大当たりか、大外れか、届いてからのお楽しみ。




マーラー「3番」 バーンスタイン旧盤のワケ

2015-04-27 10:43:39 | レコード、オーディオ



今朝は、「マタイ」の勉強をひと休みして、マーラー「3番」を聴いている。バーンスタイン旧盤をチョイスしたのは、大した理由があるわけでなく、棚を眺めていて最初に目が止まったからである。

バーンスタインの旧全集は、SACDにもなっているけど、やはりアナログの魅惑には至っていない。その理由は全く分からない。アナログ・マジックとしか呼びようがない。



とはいえ、旧全集で手元にあるのはこの「3番」のみ。比較的入手難の6Eyeレーベル(しかもサンプル盤)が、どういうワケかボクの目の前に現れたのだ。他のナンバーも揃えたいのだが、なかなか出会いがない。なぜ、「3番」ばかりがボクにもたされたのか、その配剤の意味が最近になって明らかにされたところ。

それにしても、胸に熱いもののこみ上げる感動的名演だ。今日のところは、批評を忘れて、マーラー世界にドップリ浸るのみ。



あまりの感動ゆえ、バーンスタインの新盤も聴きたくなった。こちらもオーケストラはニューヨーク・フィルだ。せめて第4~6楽章だけにでも針を降ろすとするか。


ペルルミュテールのラヴェル「鏡」「夜のガスパール」を仏パテ盤で聴く

2015-04-17 23:55:19 | レコード、オーディオ





東京ジングフェラインの充実した「マタイ」レッスンから帰宅し、朝からドップリ浸かったバッハから気分転換しようと、ラヴェルのピアノ曲を聴くことにした。

選ぶは、届けられたばかりのヴラド・ペルルミュテールによるラヴェル旧ピアノ作品全集からの1枚だ。ジャケットも洒落ているし、クリーム色の下地に緑文字のレーベルも味わい深い。

それにしても、素晴らしい音楽であり演奏だ。

モノーラルの最盛期の録音だけに、ペルルミュテールの奏でる音たちが宝石のように、煌めいている。この楽器と直接語らうような醍醐味はモノーラル録音特有のもので、ステレオ録音では味わえるものではない。

作曲者ラヴェルの門を叩き、全作品への個人レッスンを受けたというだけに、ペルルミュテールのタッチは確信に満ち、造型も知的で揺るぎがない。ニムバス・レーベルに入れた新全集も良いのだけど、この旧盤の魅惑は桁が違うようだ。

残る2枚も聴きたく=買いたく=揃えたくなってしまうのがコレクターの悪いクセだな。



ヴラド・ペルルミュテール(pf) ラヴェル・ピアノ作品全集より「鏡」「夜のガスパール」

仏Pathe VOX VP370


フリッツ・ヴェルナーの「マタイ受難曲」 ~ 高貴な日常の祈り

2015-04-17 09:43:29 | レコード、オーディオ

 今年は、来年3月1日の聖トーマス教会公演を目指しての「マタイ受難曲」の年、ということで、遂に手に入れてしまった。

名盤、名録音の誉れ高いフリッツ・ヴェルナー指揮の仏エラート・オリジナル・アナログ盤(4枚組)である。

かつて、モノーラル・プレスで所有していたが、こちらは音質、盤質共にいまひとつで手放し、ステレオでは、米ウエストミンスター・プレス、およびCDに甘んじていたものである。

1958年の録音と言うことで、リヒター旧盤と較べられることの多い演奏だが、わたしの好みは断然ヴェルナーなのである。

なんでだろうな・・・。

リヒターのロマン的なアプローチが感覚的に自分と合わないとしか言いようがない。

その点、ヴェルナーの音楽は、とても身近で、温かく、深く、心を慰め、癒やしてくれるのである。

録音がやけに美しいと思って調べてみたら、エンジニアは名匠シャルラン! 迸る音の鮮度、音場の深さと広がり、各セクション間のバランス感覚、シャルランによる音づくりの魔術はCDで味わえるものではないことを痛感。

コーラスは、近年の精度の高さを望むべくはないのだけど、その大らかな歌声が日常の祈りを思わせて感動を呼ぶ。これはアマチュア・コーラスを指導するわたしにひとつの指針となる。 それは、ひとりとして己が声を誇示することのない独唱陣にも言えることで、そのバッハへの飾りなき真っ直ぐな献身が我が胸を打つ。 モダン楽器による「マタイ」では、仰ぎ見るように巨大で孤高のクレンペラー盤とともに、一生の宝となる演奏・録音であることは間違いない。

ヴァイオリンにバルヒェット、フルートに、ランパル&ラリュー、オーボエ(コール・アングレ)にピエルロ、シャンボン、オルガンにアランという錚々たる顔ぶれが、この演奏に花を添えるとともに、根幹を支えている。



フリッツ・ヴェルナー指揮  

プフォルツハイム室内管弦楽団 ハイルブロン・ハインリヒ・シュッツ合唱団、ハイルブロン・ロベルト・マイヤー少年合唱団

ヘルムート・クレプス(福音史家、Ten)、フランツ・ケルヒ(イエス、B)、アグネス・ギーベル(S)
レナーテ・ギュンター(A)、ヘルマン・ヴェルダーマン(B)

録音: 1958年10月、ヴァインスベルク、プロテスタント教会

France Erato STE 50006-9 (4LP)

 


はじめての「魔女の宅急便」 ~ Kikis kleiner Lieferservice

2015-04-13 16:42:14 | レコード、オーディオ



記念すべき?4月13日。

昨年の今日は、新国立劇場でベルクのオペラ「ヴォツェック」に打ちのめされていたが、今年はひとり自宅で「魔女の宅急便」のDVDを鑑賞。しかも2回つづけて。

恥ずかしながら、宮崎アニメには奥手で「ルパン三世 カリオストロの城」を唯一の例外として、「千と千尋」以前の作品をきちんと観たことがない。即ち、これが生まれてはじめての「魔女の宅急便」である。

各方面から、日本人に生まれながら何をやってたんだと叱られそうである。

この多忙時に勉強や仕事の手を休めて、ただアニメを観るだけでは罪悪感が募るので、この度ドイツ語による吹き替えバージョンを取り寄せて観ることにした。これなら「遊びじゃない、勉強です」と自分に言い訳ができるのだ。

ドイツ語のタイトルは、"Kikis kleiner Lieferservice" 

ドイツにはクロネコヤマトの宅急便は存在しないから、「キキの小さな配達屋さん」とでも訳すべきかな??

予備知識は一切なし(って、胸を張ってはいけないところ・・・)。

ストーリーも知らないまま、いきなりドイツ語だけではハードルが高いので、初回は日本語音声+ドイツ語字幕。ひと休みする間も置かず、ドイツ語音声+ドイツ語字幕とした。

いやあ、美しかった。感動のあまり、なんども落涙しそうになったほど。我が世代としては、「ハイジ」へのオマージュの感じられるところ(貨物車の中の干し草の場面)も嬉しかった。

さて、すでに世界中の宮崎駿ファン、アニメ・ファンに語り尽くされているであろうこの作品について語る愚を犯すことはすまい。

日頃の評論癖はグッと胸の奥に仕舞い込んで、ただただ楽しみ、味わうのみだ。

オリジナルの日本語とドイツ語とでのニュアンスの違う場面も何度かあったが、それはこの際、置いておくとして・・・・。

いま取り組んでいる「マタイ受難曲」では、ユダを指すder Verräter(裏切り者)という言葉が、ここではキキから黒猫ジジに向かって語られる(旅立つ際の箒選びの場面)など、心楽しい発見もあった。

ところで、オープニングの「ルージュの伝言」とエンディングの「やさしさに包まれたなら」。

ユーミンの曲と歌声、そして日本語の響きは、ドイツの子供たちの耳にはどなんなに聴こえるのだろう?

追記 

こんなに気に入るなら、はじめから、画質の綺麗なBlu-rayディスクにしておけば良かったなあ。バラ売りの先行版だと下記のごとく、音声、字幕共にバラエティに富んでるから。

<音声>
日本語(2.0chステレオ/リニアPCM)
日本語(5.1ch/DTS-HDマスターオーディオTM(ロスレス))
英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、フィンランド語(5.1ch/ドルビーデジタル)
韓国語(2.0chステレオ/ドルビーデジタル)
ドイツ語、広東語、北京語(2.0chサラウンド/ドルビーデジタル)

<字幕>
日本語、英語吹替日本語、英語、フランス語、ドイツ語、韓国語、中国語(繁体字・広東語)、中国語(繁体字・北京語)

 


サザンオールスターズ「葡萄」届く

2015-04-08 10:05:17 | レコード、オーディオ

サザンオールスターズのニューアルバム「葡萄」2LP。今朝、届きました!

ボクにとっては、過去の名盤の復刻でなく、いま誕生したばかりのアルバムをアナログ盤で聴くことの出来ることが重要なのです。学生時代には普通だった営みのつづいていることが。



サザンオールスターズ、ならびに桑田佳祐がアナログ・バージョンを出し続けてくれていることは、ホントに有り難い。

ジャケットは、やっぱりこのサイズでなくちゃ!


「ワルキューレ」の朝に

2015-04-07 10:29:53 | レコード、オーディオ


東京春祭「ワルキューレ」2日目の朝、「神々の黄昏」を抜粋しながら聴いています。

ヤノフスキの録音は、彼の本番を肌で味わった後に聴くと新たな発見がありますね。

とにかく、楽器間のバランスへの配慮が半端ない。その職人技の凄まじさに心奪われてしまう。その考え抜かれたサウンドを皮膚感覚で楽しむというマニアックな歓びが芽生えてきました。

以前には、迫力不足かな、と思われていた部分も気にならなくなるから不思議なものです。

さあ、本日の午後、ヤノフスキ祭りの最終日、どんな名演となりますか! いまからワクワクしています。


海賊盤CD横行か?

2015-04-05 00:52:47 | レコード、オーディオ


4日の午前。マタイ受難曲・厚木支部のレッスン会場に着くと、このようなCDが大量に出回っていた。ちょっとした驚き!!



ちょうど一週間前のこと。
生放送で語り、歌い、それを聞き流して頂くのは大いに結構なのだが、特に歌唱について、繰り返して聴いて頂けるほどのクオリティであったかどうか自信がなく、未だ自分では聴く勇気が持てないでいるところ。

次に同様の機会を与えられるのであれば、ミニ鍵盤でないキーボードを車で持ち込んで、ボーカル用のマイクなど使って、もう少し本格的に歌わせて頂くことにしよう。

まあ、今回は今回で、こういう素の良さもあった、ということでO.K.としておくか。