今日、田舎から帰って来た。
朝、家に迎えに来てくれたタクシーに乗り込み、家を出た。
庭先まで出て来た父は、車が見えなくなるまで、手を振ってくれる。
いつもの事だが…
今回は後髪を引かれる思いで、そんな父を見ていた。
…と言うのも、
今月初めに田舎に帰った時、
痩せて、元気も生気も無くなっていた父の姿に驚いた。
父の世話は、月の前半を私が、
後半を妹がと、二人で分担して田舎に帰っている。
今まで、順調にやって来れていたが、
妹が、家族の病気のため、8月は帰れなかったのだ。
そのため、父は、2週間一人では居ることになった。
父が一人の日は、ヘルパーさんに来て貰っていた。
昼の1時間弱だが、昼食の用意はしてくれる。
最低、食事には困らないだろうと、思っていたが、
それだけで、いい筈は無かった。
2週間も一人では、さぞかし心細い思いをしたのだろう。
そう思うと、今日、父を一人置いて帰って来るのが心配だった。
今月も、妹は田舎に帰って来られないのだ。
自分が思い描いた筋書き通りに、
いつも、いつも順調に物事が進んで行かない事ぐらい、
66年も生きていれば、重々わかって居る。
困難にぶつかり、自分の力で、どうしようも出来ない時は、
また、あなたに頼んでしまう。
「お母さん、どうかお父さんを守って居てください」
母が亡くなって13年
「まだ、頼りにするか?」…と、
天国で苦笑いしているだろうな。