徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

対決-巨匠たちの日本美術(5)長次郎 vs 光悦 と仁清

2008-08-13 | 茶道具
対決-巨匠たちの日本美術(5)長次郎 vs 光悦 と仁清
2008年7月8日~8月17日
東京国立博物館 平成館

長次郎 vs 光悦
長次郎 vs 光悦を対決とは、利休の美学を体現した長次郎と、時代が下がったマルチタレントの光悦という、時代の差になる。対決ではない。

今回の展示は、
  • 重文 黒楽茶碗 銘大黒 長次郎作 1口 個人蔵;第一期のみだったので今回は見れず。
  • 重文 赤楽茶碗 銘無一物 長次郎作 1口 安土桃山時代・16世紀 兵庫・頴川美術館蔵
  • 重文 黒楽茶碗 銘俊寛 長次郎作 1口 安土桃山時代・16世紀 東京・三井記念美術館蔵
  • 赤楽茶碗 銘道成寺 長次郎作 1口 安土桃山時代・16世紀 個人蔵

  • 重文 黒楽茶碗 銘時雨 本阿弥光悦作 1口 名古屋市博物館蔵
  • 重文 赤楽茶碗 銘加賀光悦 本阿弥光悦作 1口 京都・相国寺蔵
  • 黒楽茶碗 銘七里 本阿弥光悦作 1口 東京・五島美術館蔵
  • 赤楽茶碗 銘毘沙門堂 本阿弥光悦作 1口 個人蔵 ~7/21
  • 赤楽茶碗 銘大ふく 本阿弥光悦作 1口 個人蔵 7/23~
    時雨、加賀光悦は初見。

    最近拝見した長次郎光悦の茶碗をリストする。

    仁清
  • 重文 色絵吉野山図茶壺 野々村仁清作 1口 福岡市美術館蔵(松永コレクション)
    丸亀藩主京極家伝来の品。同様の壷で有名なのは
    「色絵藤花文茶壷」(MOA美術館所蔵)、
    「色絵山寺図茶壷」(根津美術館所蔵)、
    「色絵鳳凰文茶壷」(出光美術館所蔵)の3点とのこと。
    この作品はこれらより初期の作品とのこと。

  • 重文 色絵若松遠山図茶壺 野々村仁清作 1口 文化庁蔵
    こちらも丸亀藩主京極家伝来の品。黒地が美しい。新年用なのだろう。

  • 色絵竜田川水指 野々村仁清作 1口 東京・泉屋博古館分館蔵
    棗形の水指には諸例が知られ、
    「色絵牡丹図水指」(東博)
    「色絵柳図水指」(湯木美術館)
    「色絵菊水図水指」(滴翠美術館)
    が有名とのこと。
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    対決-巨匠たちの日本美術(4)雪村と永徳

    2008-08-13 | 絵画
    対決-巨匠たちの日本美術(4)雪村と永徳
    2008年7月8日~8月17日
    東京国立博物館 平成館

    雪村周継も狩野永徳(昨年京都に行きそびれたので)も初めてまとまって作品を拝見した。
  • 重文 呂洞賓図 雪村周継筆 奈良・大和文華館蔵(前期)
  • 蝦蟇鉄拐図 雪村周継筆 2幅 東京国立博物館蔵
  • 重文 風涛図 雪村周継筆 1幅 京都・野村美術館蔵(後期)
    この三点は圧巻。動的な表現はまさにルーベンス。 呂洞賓と蝦蟇、鉄拐の俗っぽさは寧波絵画か。風涛図は正統派。風を感じられる作品。

  • 花鳥図屏風 雪村周継筆 6曲1隻 栃木県立博物館蔵
  • 金山寺図屏風 雪村周継筆 6曲1隻 茨城・笠間稲荷美術館蔵
    逆にこの2点は、ごく標準的な画風と感じてします。

    狩野永徳は、次の4点。
  • 国宝 檜図屏風 狩野永徳筆 8曲1隻 東京国立博物館蔵
  • 松に叭叭鳥・柳に白鷺図屏風 狩野永徳筆 6曲1双 個人蔵
  • 国宝 花鳥図襖(梅に水禽図) 狩野永徳筆 8面のうち4面 京都・聚光院蔵 (前期)
  • 国宝 花鳥図襖(松鶴蘆雁図) 狩野永徳筆 8面のうち4面 京都・聚光院蔵 (後期)
  • 洛外名所遊楽図屏風 狩野永徳筆 4曲1双 個人蔵

    叭叭鳥と白鷺の筆使いは見事。若い時の作品だという。洛外名所遊楽図は東京では初めて展示された作品。宇治と嵐山の両橋を描く。
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