徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて

2008-01-26 | 絵画
ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて
サントリー美術館
2008年1月26日から3月9日

初日に夕方に訪れた。

アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレックToulouse Lautrec(1864-1901)が最も輝いていた晩年の10年間の作品を中心にした展覧会。

まずは、主題別に作品が並ぶ。
ムーラン・ルージュの踊り子ラ・グーリュのポスター1891。本人の写真もある。ムラーン・ルージュの舞踏会ってダンス・ホールだったとは。ジャヌ・アブリルのポスターと写真。アクロバティックな女道化師シャ・ユ・カオの写真と楽屋での様子を描いた《女道化師シャ・ユ・カオ》(1895)、ポスター。イヴェット・ギルベールの写真、(醜く描かれているとギルベールから拒絶された)ポスターの原案。(採用されたスタンランによる)ポスター、アルバム《イヴェット・ギルベール》。堂々たるアリスティド・ブリュアンの写真、映像、そしてポスター、ル・ミルリトン誌。
このコーナには映像もあり、世紀末に発展したモンマルトルの喧騒が生き生きと伝わってくる。本人と写真と作品が並べてあり、それがまた楽しい。

舞台女優や男優の姿もロートレックは描いている。スター女優マルセル・ランデール嬢の写真とカラー・リトグラフ。コメディ・フランセーズの男優《アンリ・サマリー》(1889)など。

娼婦たちを描いた作品が並ぶ。《赤毛の女(みづくろい)》(1889)。そして、版画集ELLES。11点組が並ぶ。女性の何気ない動作を描いている。先駆的。

出版文化とロートレックというコーナ。小説の宣伝のポスターもある。雑誌の挿絵や表紙。成功したロートレックを感じられる。

エピローグには最後の日々に描いた肖像画がならぶ。マルトX婦人の肖像ーボルドー(1900)は大原美術館所蔵。マンズィの肖像(1901)は富山県立近代美術館所蔵。意外な作品が日本の美術館に所蔵されています。

予想外に楽しめた展覧会。お薦め。今回作品に描かれた人々をすこし理解したので、次回オルセー美術館訪問の際には、ロートレックの作品をすこし深く楽しめるかと思います。



コメント (1)
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