先日の記事「恋に効く物語。」でも紹介しているのですが、
私生活(主に恋愛)が煮詰まった時、不思議に私は「本」と運命的な出会いをします。
ふと書店で目に留まり、何気なく手に取った一冊の小説に、
その時の自分の状況そのものが書かれていたりして。
物語の中の主人公にすっかり自分をオーバーラップさせ、
一緒になって笑い、泣き、悩み、苦しんでいるそのうちに、
自分がいまどうするべきかが見えてくる。
そして、気付くといつの間にか
主人公と共に、新たな道を見つけ出し歩き始めるのです。
だから、簡単に「ベストはこの1冊!」と決めるのは難しい。
だけど、およそ2年ごとに転居を続けている私が、
ずっとずっと手離さず、共に人生を歩んでいる、数少ない本をご紹介します。
(既に先日の記事で紹介した2冊については割愛します。万が一、その本が何なのか、興味を持たれた有難い方がいらっしゃいましたら、是非あひょの過去記事までお越し下さい。)
<恋の指南書>
『 トラッシュ 』 山田詠美 著 (文藝春秋)
私の大好きな作家の一人、山田詠美さんの1991年の超長編小説です。
詠美さんの作品は、人によってかなり好き嫌いが分かれるようですね?
彼女の、表面的・物質的なものに捉われない本質的な価値観が、私と恐ろしいくらい似ていて、私は、憧れよりもむしろ気味悪さを感じてしまうくらい。もう一人の自分がいる、って感じ。
この作品は、いろいろな要素が余すところなく贅沢に散りばめられた、ある意味で究極の一冊だと思います。
ズバリ不倫で苦しんでいる人、バツいちの彼の連れ子との関係性に悩んでいる人、辛い恋に疲れ果てている人、ご主人との関係がギクシャクしている人、異性間の友情・・・。
いろいろな観点で、いろいろな読み方・捉え方をしてみてください。
読み応えのある一冊です。
<愛の聖書>
『愛の話 幸福の話』 美輪明宏 著 (集英社)
だらだらと書きません。
本屋で立ち読み でもいいから、是非一度手に取ってみて下さい。
貴方にとって、幸せの扉を開いてくれるかけがえのない1冊になるかもしれませんよ。
それでは。
どうぞ、素敵なひとときを・・・・。