たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

カウンセリング総論-2004年セスクカウンセリング総論①資料より

2024年05月28日 00時41分30秒 | グリーフケア

2004年5月14日(土)カウンセリング総論①レジメ

  1. カウンセリングとは

 専門職であるカウンセラーがクライエントの依頼によって、その成長や問題解決のために、人間関係を媒介にし、科学的な理論や技術に裏付けられた心理的援助を行うものである。(沢崎2004)

 

カウンセリングの定義

「カウンセリングとは言語および非言語的コミュニケーションを通して、健常者の行動変容を試みる人間関係である」(国分1990)

「心理療法は病理的なパーソナリティの変容を主たる目的とする」(同上)

 

  1. カウンセリングの歴史

1)近代化社会とカウンセリング

 16世紀に始まる西欧諸国の近代化は、経済、政治、社会文化の各訪問で様々の進歩を遂げたが、特に科学技術の発達は著しく、医学も19世紀から20世紀にかけ続々と優れた発見、研究、臨床技術がなされた。人間の精神の病も、魔法使いやシャーマンの手から近代医療に移行され、呪術的世界から科学の光が当てられた。産業の世界でも、その技術の発展から労務管理について多くの理論、実践を生み出し、そこが人間中心の心理学発展の土壌となった。

カウンセリングの学問としての歴史は浅く、1900年代である。しかしその実践は古くからあった。

 

カウンセリングが発達した社会的要因としては以下のことが挙げられる。

a.家族の近代化 家長制度から核家族へ

b.地域社会の近代化 村落から都市へ

c.組織の近代化 血縁、地縁から目的集団へ ゲマインシャフト→ゲゼルシャフト

d.社会階層の近代化 封建的身分制度の消滅。職業選択。(キャリアカウンセリングの重要性が増してきた)

e.国家の近代化 国と大衆が直接的に結びつく。福祉国家への変容(カウンセリングは公的に大事になってきた。)

 

2)アメリカにおけるカウンセリングの発達

 a.職業指導運動 パーソンズ(Parsons,F.1854-1908) 適性・天職

 b.教育測定運動 ソーンダイク(Thorndike,E.L.1874-1947) 知能指数をはかる

 c.精神衛生運動 ピアーズ(Beers,C 1876-1943) 自身でうつ病を体験した。

 

3)カウンセリングと類似している相談業務

a.コンサルテーション

b.ケースワーク

c.ガイダンス

 

  1. カウンセリング理論

1)精神分析

 創始者:フロイト(Freud,S.1856-1939)

1990年「夢判断」 1901年「日常生活の精神病理」

 理論の骨子

①幼少期の体験がその人の性格を形成する。

②無意識があらゆる行動の原動力である。

 

2)行動主義理論

条件反射理論:パブロフ(Pavlov,I.1849-1936) ワトソン(Watson,J.B.1878-1958,USA)

試行錯誤理論:ソーンダイク(Thorrndike,E.L., 1874-1949)

学習理論、新行動主義:ハル(Hull,C., 1884-1952) スキナー(Skinner,B.F.1904-)

 

3)来談者中心療法

 

ロジャーズ(Rogers,C.,1902-1987)

 世界中に普及した。その理由は・・・。

①非医師でも心理療法が出来ること。

②理論が単純化されているので、比較的学習がしやすいこと。

③精神分析より面接回数が少なくて済むこと。

④カウンセラーが来談者を患者と見ずにクライエント(顧客)と見る横の人間関係が、民主主義の思想にアピールした。

⑤人間の持つ潜在能力の重視が、アメリカ人の楽天主義に通じた。(人間性心理学、その中心が来談者中心療法)

⑥キリスト教文化での罪や罰の意識が、ロジャーズの審判のない世界で救われる想いがした。

 

 

  1. 日本におけるカウンセリング1)大学におけるカウンセリング

 第二次世界大戦後日本の民主化のため、様々な指導がアメリカによって行われた。1952年、アメリカ国務省から派遣された教育改革の為の施設団によって大学の福利厚生に関しカウンセリングが紹介された。

SPS(student personel service)大学学生相談室の設置

 

2)産業カウンセリング

昭和29年、上記の教育使節団の影響を受けて、電電公社(現NTT)ではじめて相談室が開設された。人事相談室という名称だった。職業相談、企業カウンセリング

 

3)教育の場でのカウンセリング(スクールカウンセリング)

平成7年に文部省によりスクールカウンセラー制度が導入された。

(臨床心理士の資格をもっていない、いじめと登校拒否をへらすため)

4)医療カウンセリング(医者がいあるので薬を出してもらえる)

ケースワークと心理テストが主な仕事であったが、現在は臨床心理士がカウンセリングを行う機関も増加している。(心理テストを組み合わせてその人の病気の深さを知る)

5)福祉関係のカウンセリング

 児童相談所・保健所・福祉事務所・老人保健施設

6)司法関係のカウンセリング

家庭裁判所調査官・刑務所、少年刑務所、少年鑑別所、婦人補導院、

警視庁少年補導か、各警察署等。

 

  1. カウンセラーの訓練

 

1)カウンセラーに望まれる資質

①人間理解の方法を知っていること

②人間援助の方法を知っていること

③自分を知り、その自分を受け入れていること

 

「資質とは、その人自身のパーソナリティのよりいっそうの統合や成熟に向かう可能性であり、今ある自分のパーソナリティをさらに高めるための学習の、一生を通じての積み重ねである」(佐治他1996)

 

2)基礎訓練

①カウンセリングに関連した領域の理論学習

パーソナリティ理論・発達論・精神医学・コミュニティー理論・心理テスト・統計・倫理

②カウンセリング理論の学習

来談者中心療法・精神分析・認知行動療法・その他専科プログラム

③カウンセリング技術の訓練

基礎科・本科・研修科での体験学習・教育分析・クライエント体験・スーパーヴィジョン

                          

                                 以上

 

2004年5月14日(土)カウンセリング総論①-講義メモ

 

カウンセリングとは?

 

カウンセラーが傾聴

聴く、耳を傾ける

ありのままに、正確に、共働

精神安定剤

中立、傾聴、安心、

問題解決の援助、援助できる人間関係を築くことがカウンセラーには求められる

雰囲気をつくる

人間を

自分を知ること、受け入れること

特に悪いことを受けいれ乗り超える、

構築、分析、掘り下げ、

共感、受け入れたことを伝える専門的な力

 

クライエント

問題解決

自分の問題を考える、明確化、客観化、

自分の力で解決

意外な発見

死をとどまる

自分を知る、みつめる、受け入れる

 

カウンセリングと類似している相談業務

(カウンセリングと重なってくる部分もある)

  1. コンサルテーション

 専門的なノウハウををおしえる、カウンセラーとクライエントの両者が専門的な知識・立場を持つ、一方の専門的な知識を伝える

 

  1. ケースワーク(ケースワーカー)

 カウンセリングより現実的な問題の援助

 

  1. ガイダンス

 情報(もっている知識や方法)をみんなに伝える

スクールカウンセラー

 子供・親・先生の相談を受ける

 いろいろなことをその時のニーズに合わせてやっていく

 ことば以外のかかわり方で子供と接することも必要になってくる

 

それぞれの分野によって、カウンセリングの技法が異なってくる

 

カウンセリングは自分の生きることとつながっているように思う(繫田千恵)

 

 

 


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