たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

なんかおかしい

2023年07月04日 15時59分49秒 | 日記

 ほとんど晴れることがない、雨が降らない日も空が灰色、ほとんどいつも曇っている、外に出ると空気がなんだか臭い、5月のさわやかな風はどこにいったの?

 頻繁にヘリ?小型飛行機?の飛ぶ音が聞こえる、なんだろう、誰がなにをしているのだろう。

 痛み止めの副作用と寒暖差で体はだるい。もうなかなか動かない。

 

こんどはもう申請するぞと決意して、連休明けにまた訪れた窓口。

損益分岐点は81歳です。

なにもできなかった、どこにもたどり着けなかった、居場所をみつけることができなかった人生のこれが終着点。むなしすぎて涙もでない。給料安い仕事にしか就くことができなかった自分が悪いんやでって言われれば、なんにも言えん。はいその通り、全部自分が悪いんです。でも国の仕組み、おかしすぎない。

減額になります、減額になります、減額になります。脅しのようにしつこく繰り返さなくても、30年以上納めてきたんだよ。払い損ほぼほぼ確定、まとめて返してほしいぐらいだよ。事業主負担分はどこにいったの?

いろいろとおかしい。おかしいことが平然とまかり通りすぎている。次から次へと岸田政権による日本破壊が凄まじい。日本はどこへ向っているのだろう、どうなってしまうのだろう。

 

麻薬のようなものである痛み止めに副作用がないはずはなく、このまま飲み続けながら生きていけるとは思えない。人と会うことも話すこともないので認知症も早いだろう。そもそもいつまで日本がこのままあるのか本当にわからなくなってきた。コロナ騒動でどこまで医師を信じればいいのかさっぱりわからなくなった。医療機関にはできるだけ近づきたくない、最低限にとどめたい。生きられるところまで生きるだけ。いつ死んでもいいように日々終活、まだまだ荷物があるので少しずつ少しずつ断捨離。

 


『赤毛のアンに隠されたシェイクスピア』より-「アーサー王伝説」

2023年07月04日 15時10分03秒 | 『赤毛のアン』

『赤毛のアンに隠されたシェイクスピア』より-イギリス文学-「太古からの平和がただよえる故郷」-テニスン『芸術の宮殿』より(2) - たんぽぽの心の旅のアルバム (goo.ne.jp)

「この章では、今から千五百年ほど時代をさかのぼって、五世紀のイギリスへと、舞台を移そう。

 こんなふうに書くと、びっくりされるかもしれないが、アーサー王伝説がテーマだ。『アン』第二十八章では、アンと三人の女友だち(ダイアナ、ルビー、ジェーン)が、アーサー王と王妃グィネヴィア、騎士ランスロットとエレーンに扮して、お芝居ごっこをする。

 第二十八章 不運な百合の乙女

「もちろんエレーンの役は、アンがなるべきよ。ボートに寝たまま川を流されていくなんて、私にはとても勇気がないわ」ダイアナが言った。

「私もだめだわ」ルビー・ギリスが、恐ろしそうにふるえながら言った。「二人か三人で舟に腰かけていくなら、こわくないわよ。面白そうだもの。でも、死んだふりをして舟底に横たわって流されるなんて、こわくて本当に死んでしまうわ」

「もちろんアンの提案は、ロマンチックだけど」ジュリー・アンドリュースがうなずいた。「でも、じっと横たわってなんていられないわ。今どこを流れているのか、漂流してしまったんじゃないかって心配で、しょっちゅう頭を持ち上げてきょろきょろしてしまうわ。でもアン、それじゃあ台なしでしょう」

「でも、赤毛のエレーンなんて、おかしいわよ」アンは悲しげに言った。私は舟で流れていくのは、こわくないわよ。喜んでエレーンになりたいわ。でも、やっぱり、赤毛は変よ。ルビーがエレーンになるべきよ。だってルビーは色白だし、長くてすてきな金髪だもの。エレーンは『輝くばかりの髪が、豊かに波打っていた』と描かれているし、それに、エレーンは百合の乙女なのよ。赤毛じゃ百合の乙女っていう感じじゃないわ」

 エレーンのお芝居をしようと言い出したのは、アンだった。前の冬、学校でテニスンの詩を習ったのだ。生徒たちにとっては、うるわしの百合の乙女エレーン、騎士ランスロット、グィネヴィア王妃、アーサー王の四人が、実際に生きていた人物のように感じられた。とくにアンは、なぜ自分がアーサー王の宮廷があった伝説の町キャメロットに生まれなかったんだろうと内心、嘆くくらいだった。彼女に言わせると、あの時代は今よりもずっとロマンティック、なのだ。

 彼女たちは、学校で習ったテニスンの詩をお芝居にしようとしているのだ。そして、エレーンという乙女が、舟に横たわり、川を流れていくのだとわかる。

 では、作者のテニスンとはどんな詩人だろうか。さらに、百合の乙女エレーンとアーサー王が出てくる詩とは、何であろうか。研究者の『英米文学辞典』で、テニスン(Tennyson)を引いた。

 アルフレッド・テニスン(1809~92)、イギリスの桂冠詩人、『イン・メモリアム』『国王牧歌』など多数の作品がある。貴族から大衆、英国王室、さらにはイギリスだけでなく、アメリカでも愛された、とある。つまり、ヴィクトリア朝を代表する詩人で、イギリスから遠く離れたカナダの田舎の島にあるアンの学校でも、教材として取り上げられるような文豪なのだ。

  桂冠詩人とは、何であろうか。『広辞苑』を引くと、イギリスで宮内官に列する名誉ある詩人で、ドライデ、テニスンら、とあった。桂の冠というその名は、古代ギリシャにおいて、名誉ある詩人が、頭に月桂冠の冠を戴いたことにちなんでいるらしい。

 エレーンとアーサー王の出てくる詩とは、何だろう。

 文学辞典と平凡社の『世界大百科事典』で引いた。するとアーサー王は、五世紀頃のイギリスの王。ブリテン島に侵入するアングロ・サクソンを撃退したと伝えられている。実在したかどうか疑わしいが、伝説上の英雄として有名。アーサー王伝説をあつかった作品としては、テニスンの長編詩『国王牧歌』、スペンサーの『妖精の女王』などがある、と出ていた。

 学校でテニスンの詩を習い、そこにアーサー王が出てくると『アン』にはある。ということは、その『国王牧歌』が、アンたちが習った作品なのだ。

 さっそく『国王牧歌』を読んでみようと思い、テニスン詩集を探した。しかしこの詩の訳が、ないのだ。国会図書館を調べても、パソコン通信で書籍データを探しても、テニスンの研究書は出てくるが、テニスンの詩を日本語に訳した全集は発行されていない。代表作を集めた小さな詩集があるだけだ。それも戦前や大正に出た本である。(略)まずはパソコン通信でアメリカの議会図書館の蔵書データにつないで、テニスンで検索した。すると『テニスン詩集』(The Poetical Works of Tennyson)が出てきたので、東京の北沢洋書店に注文した。詩集を待っている間、アーサー王伝説について日本語で書かれた本を、書籍データベースで探して、次々と注文し、読みあさった。

 『アン』に引用されるアーサーの詩を紹介する前に、まず予備知識として、アーサー王伝説とは何か、ご説明しよう。

 アーサー王は、イギリスの先住民族であるブルトン人(ケルト人)の歴史から生まれた武将だ。実在したという説もあるし、伝説上の人物にすぎないという説もある。そういう不確かな人物は、ミステリアスで、ますます興味がそそられる。

 アーサー王は今から千五百年前の五世紀頃、ブリタニアに住んでいた。ブリタニアというのは、今の英国ブリテン島をローマ風に読んだものだ。

 このブリテン島には、紀元前七、六世紀頃から、ケルト人が住んでいた。しかし、紀元前55年、ローマの将軍ジュリアス・シーザーが、ブリタニアに兵を進めてくる。ローマ人は、ブルトン人の土地をラテン語風にブリタニアと呼んだのだ。

 ローマ帝国の侵入によって、島にはローマ文化が入ってくる・そのためケルト独特の文化を持っていたブルトン人は、ローマの影響を受け、ローマ化されていく。

 それから三百年以上たった四世紀になると、今度は、ゲルマン人がブリテン島に侵入してくる。中学や高校の世界史で習ったと思うが、ヨーロッパ大陸に住んでいたゲルマン民族が、西へ西へと大移動してきたのだ。当然、大陸から離れた島であるブリタニアにも、ゲルマン民族、つまりアングロ・サクソン人がはいってきた。

 こうしたサクソン人の侵入に対し、もともと住んでいたブルトン人たちは迎え撃った。その戦いの指揮をとった武将が、アーサー王ではないか、といわれている。

 しかしブルトン人とアーサー王は敗れて、島にはアングロ・サクソン人が入ってくる。ブルトン人は追いつめられて遠くへ逃れていく。北へ逃れた人たちはスコットランドへ、西へ逃れてアイルランドへ、そして南へ逃れた人たちは、フランス北西部へわたった。ちなみに逃れたブルトン人の子孫が、今のスコットランド人、アイルランド人、そしてフランスのブルターニュ地方の人たち。ブルターニュとは、英語のブルトンを、フランス語風に変形させた地名で、ブルトンを意味する。

 つまりスコットランド系のモンゴメリとアンは、スコットランドに逃げたブルトン人の末裔なのだ。アンがアーサー王の詩に夢中なのは、そうした背景もあるだろう。モンゴメリはスコットランドの詩を熱愛していて、『アン』にはたくさん出てくる。

アーサー王伝説に話をもどすと、本当は負けて死んだ王とブルトンの国が復活することに夢をたくして生み出されたのが、すぐれた王の物語、アーサー王伝説だ。

 王はいつか必ずもどってくる、という言い伝えは、今でもイギリス各地に残っている。彼の墓には、ラテン語でしるされていたという。「ここに、かつての王にして、未来の王なるアーサーは眠る」。

 つまりアーサー王は、かつての王であったと同時に、未来の王なのである。こうした武将の伝説が、人々の心をつかまないはずがない。アーサー王にまつわる話は、壮大な物語として発展していく。とくに12世紀後半から13世紀にフランス語で書かれたアーサー王物語は、ヨーロッパの宮廷で長く語りつがれ、読みつがれていく。

 それによると、アーサー王は不思議な力を持つ名剣エクスカリバーをあやつり、魔術を使う妖精マーリンの力を借りて活躍する。王の宮殿はキャメロットという都にあり、城には丸いテーブル、つまり円卓があった。そこに、よりすぐりの騎士たちが丸く向きあって席につき、会議をしたという。いわゆる「円卓の騎士たち」だ。

 その騎士の一人が、ランスロットなのだ。しかし彼は、主君であるアーサー王のお妃グィネヴィアと恋仲になる、という恐ろしい暴挙をおかしている。その一方でランスロットは、エレーンという娘に片思いされる。

 エレーン(Elaine)を『新英和大辞典』で引くと、「ランスロットに失恋して死んだ乙女、アストラットの百合の乙女」とある。これにはびっくりした。『アン』第二十八章のタイトルは、「不運な百合の乙女」だ。ということは、章のタイトルからして、アーサー王伝説のパロディだったのだ。

 次に、アストラット(Astolat)を別の辞書で調べると、「アーサー王伝説に出てくる地名、現在ではサリー州のギルフォードではないかと推測されている」とある。それから何年か後に、私は別の目的で偶然にギルフォードに行くことになる。

 とにかく、アストラットの百合の乙女と呼ばれるエレーンは、騎士ランスロットに恋いこがれるものの、思いはかなわず、失恋の痛手のあまり衰弱していく。

 死にいたる直前、父親に頼んで恋文を書いてもらう。エレーンは、ランスロットへの恋文を手にして、花と布で飾った舟(屋形船)に横たわり、口のきけない老人の舵とりで川を流れていく。そして、アーサー王の城のあるキャメロットあたりに流れついたところで、舟と美しい娘をランスロットたちが見つける。しかしエレーンはすでに死んでいて、手にはランスロットへの恋心をつづった手紙を握っていた。読んだ人々は、純粋な乙女の若い死を憐れみ、悲しむ、という内容だ。

 テニスンが描いたエレーンの詩とは、こういう詩だったのである。このロマンチックで悲しい詩は、ヴィクトリア朝社会では人気があり、そうした詩をアンたちは、学校で習ったのだ。

 アーサー王については、テニスン作品だけでなく、いろいろな文学書がある。たとえば、13世紀にフランス語で書かれた『アーサー王の死』、15世紀にサー・トーマス・マロリーが英語で書いた『アーサー王の死』、そして19世紀には、テニスンが『国王牧歌』と『シャロットの姫』を書き、19世紀のアメリカ人マーク・トウェインも、キャメロットをアメリカ人が尋ねる話『アーサー王宮廷のヤンキー(角川文庫版邦題』(1889)を書いている。

 こうした流れの中で、20世紀の初めに、モンゴメリはテニスンの詩を『アン』(1908)に取り入れた。日本でも夏目漱石が、ランスロットとエレーンの物語を小説化した『かい露行』(1905)を書いている。

 映画では、ジョシュア。ローガン監督『キャメロット』や、ジョン・ブアマン監督『エクスカリバー』があり、ジャン・コクトーによる演劇もある。現代のパソコンゲームでも、名剣を使う王や騎士たちが出てくる物語は、アーサー王伝説を下敷きにしている。

 このようにアーサー王は、中世から近世には文学や絵画の素材として、そして現代でも小説や映画、演劇、ゲームなどにくりかえし登場しているのだ。」

 

(松本侑子著『赤毛のアンに隠されたシェイクスピア』79~88頁より)

 

                            ⇒続く

 

 

 

 

 


公明・山口代表「海水浴期は避けるべき」 原発処理水の海洋放出に

2023年07月04日 00時50分18秒 | 気になるニュースあれこれ

2023年7月2日朝日新聞デジタル、

公明・山口代表「海水浴期は避けるべき」 原発処理水の海洋放出に [公明]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

「政府が今夏にも予定する東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出について、公明党山口那津男代表は2日、海水浴シーズンを避けるべきだとの認識を示した。そのうえで、政府側に「風評(被害)を招かないように、慌てないでしっかり説明を尽くしてほしい」と求めた。

 訪問先の福島市内で、記者団の取材に応じた。山口氏は「いたずらな不安を招かないように配慮があってしかるべきだ。(海水浴の)シーズンにわざわざ排出する理由も特にない」と主張。「科学的根拠に基づいて客観的に説明が尽くされることを期待したい。根拠なき批判を招かないような丁寧な対応のうえでタイミングを計っていくべきだ」とも語った。

 処理水をめぐっては、希釈して海に流すための海底トンネルなどの設備の設置が6月26日に完了。原子力規制委員会による検査でも問題は見つからず、放出の準備が整いつつある。一方、放出には地元の漁業関係者や、中国や韓国などの海外の反発も根強い。(野平悠一)」