たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

「デマに科学的な反論を」処理水放出 東京大大学院 開沼博准教授

2023年07月07日 15時34分55秒 | 気になるニュースあれこれ

2023年7月4日産経NEWS、

「デマに科学的な反論を」処理水放出 東京大大学院 開沼博准教授 - 産経ニュース (sankei.com)

「東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を巡り、福島の被災地を研究する社会学者で東京大学大学院情報学環准教授の開沼博氏が4日、産経新聞の取材に応じ、「風評被害には科学的な反論が必要だ」と指摘した。

国際原子力機関(IAEA)が放出計画の安全性に関する包括報告書を提示した。専門家の多様な視点を踏まえた客観的な報告書の意義は大きい。処理水は国内から外交問題に軸足が移っている。懸念を示す関係各国にとって、参照できる科学的な共通基盤となる。

処理水の放出について「議論が足りない」と批判するのは誤りだ。平成25年12月以降、経済産業省のトリチウム水タスクフォースや小委員会で、専門家が処理方法について議論を積み重ねてきた。

処理水に関する正確な情報の共有は確実に進んでいる。だが、風評被害は起こり得る。処理水を巡るデマに対し、一番のインフルエンサーは政治家だ。政治が前面に立ち、継続的な情報発信を通じて、偏った考えが固定化されることを避けてほしい。

政府と東電は27年に福島県漁連に対し「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」と伝えた。そのため、福島の漁業者の対応に焦点が当たっているが、漁業者に「決定権」を押し付けてはいけない。漁業者は処理水が人や環境に害がないことを理解しても、放出に反対する姿勢を崩すことはできない状況だ。政治の責任で放出を決めねばならない。

処理水を巡る社会の不安を漠然と見ていてはダメだ。北朝鮮の工作機関が韓国の協力者に対し、処理水問題に絡めて韓国世論の扇動を指示したことが韓国当局の捜査で判明している。純朴な不安につけ込み悪意をもって、フェイクニュースを流している団体は海外にも国内にも存在する。」

 


ミュージカル・コメディ『キス・ミー・ケイト』-思い出し日記

2023年07月07日 00時40分33秒 | ミュージカル・舞台・映画

無事に観劇できてよかった
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/a4dd633c31fe2129a11192cb88eb889a



プログラムを断捨離するにあたり、思い出振り返り。

2018年7月7日(土)17時~、東京芸術劇場プレイハウス、

5列目、真ん中あたりで観劇しました。

(公演プログラムより)

「STORY-

=新しいショーの開幕準備=
 1948年の初夏、俳優と裏方たちがボルチモアの劇場に到着した。新しいショウはシェークスピアの『じゃじゃ馬ならし』のミュージカル版で、ニューヨークで一か月間稽古を積み、仕上げのトライ・アウト(試演)公演のためにやってきたのだ。

=フレッドー主演俳優にして脚本家、演出家、兼プロデューサー
 一座を率いるフレッド・グラハム(松平健)の八面六臂の活躍ぶりはスーパーマン級。主演女優のリリー・ヴァネッシ(一路真輝)は、フレッドと別れて1年の元妻。2人はすぐにケンカ腰になるが、まだ甘い思い出が残っている。フレッドはこのショウに、憎からず思う新人女優ロイス・レイン(水夏希)を抜擢。ロイスはビル・カルハウン(大山真志)とよい仲だが、この俳優は困ったことにギャンブル好き。劇場から賭場に直行、散々むしり取られ、1万ドルの借用書にサインをしてきた。それもフレッドの名前をサインしてきたものだから・・・。

=開演30分前=
 支度中のフレッドに珍客登場、賭場から2人のギャング(太川陽介・杉山英司<スギちゃん>が、フレッドのサインがある借用書の取り立てに伺ったというのだ。フレッドは悪い冗談だと思い、おふたりに丁重にお引き取り頂いた。フレッドから初日祝いの花束が届き、大喜びのリリー。実はそれは間違い、ロイスに宛てたものだった。気付いたフレッドは大慌て!リリーは上機嫌で舞台に向った・・・。

=いよいよ初日の開幕=
 旅役者の一座が、お客様に愛嬌をふりまくなか、舞台はイタリア・パデュアの街へ。
 裕福なパプティスタ家の姉娘、カタリーナ(一路真輝)は男嫌いのじゃじゃ馬娘。妹のビアンカ(水夏希)は可憐な求婚者が鈴なりなのだが、妹を先に結婚させることも出来ず、父親パプティスタは大弱りだった。ビアンカの求婚者ルーセンショー(大山真志)はヴェローナから嫁探しにやってきた友人のペトルーチオ(松平健)に偶然出会い、これ幸いにとパプティスタに紹介する。金持ち女ならなんでもこい!とペトルーチオは結婚を承諾、じゃじゃ馬ならしに乗り出した。

=舞台は順調、だが舞台裏でアクシデント!=
 例の花束がロイス宛だとリリーにバレてしまう。リリーは激怒、舞台を降りるとフレッドに宣言、ホワイトハウスにいる「今カレ」のハウエル将軍(川崎麻世)に電話をかけ、今すぐ迎えに来てくれと頼み込む始末。
全財産をつぎ込んだフレッドに、公演中止は身の破滅。そこになぜかギャングが再登場。ひらめいたフレッドには、ギャングに「リリーが降りると公演中止となり、借金も返せない」と諭し自分の味方につけることに成功する。

=ショウ・マスト・ゴウ・オン!=
 舞台裏の大騒ぎと同時に舞台は進行、1幕ラストの場面になだれ込む。いがみおうのはペトルーチオとカタリーナ、それともフレッドとリリー?舞台と楽屋はどちらも険悪な雰囲気、一触即発の大緊張状態・・・。

さてはて、2幕はいかが相成りますことやら。」

松平健
 フレデリック(フレッド)・C・グラハム 主演俳優・演出家・プロデューサー
 (劇中劇 ペトルーチオ役)

一路真輝
 リリー・ヴァネッシ 主演女優(劇中劇 カタリーナ〈ケイト〉役

水夏希
 ロイス・レイン 若手女優(劇中劇 ビアンカ役)

大山真志
 ビルカルハウン 若手俳優(劇中劇 ルーセンショー役)

川﨑麻世
 ハリソン・ハウエル アメリカ陸軍将軍

ちあきしん
 ハッティー リリーの付き人

杉山英司 ギャング

太川陽介 ギャング


ミュージカル・コメディ『キス・ミー・ケイト』より_古い話でごめんなさい
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/4adca52ec8362a335dc7991cf93a91b4

「じゃじゃ馬娘カタリーナの財産目当てで結婚し、「じゃじゃ馬ならし」を賭けの対象にする主役ペトルーチオは、とにかく強引。夫への服従を教え込もうと、ロボの背から泥道に突き落とし、食べ物にケチをつけて食事の機会を奪い、わめき倒して安眠をも妨害します。膨大なセリフの掛け合い、エネルギッシュな演技はシェイクスピアの醍醐味であり、とても魅力的です。しかし、今日の視点で見ると、DV(ドメスティック・ヴァイオレンス)夫の物語、女性蔑視ではないかと非難の矢が飛んできます。

原典『じゃじゃ馬ならし』の結末のシーンでカタリーナは貞淑な妻に変身を遂げるのですが、その亭主関白礼賛ぶりが唐突に思えるのです。カタリーナの勝気な性格は結婚によって消えてしまったのでしょうか。」

 プログラムの最初に書かれている違和感は確かに感じました。舞台裏で大喧嘩の松平健さんといっちゃん(一路真輝さん)が劇中劇でも大喧嘩。大きな声でわめく場面が多く、客席の笑いを誘いながらコメディ作品として昇華するのは、役者としての力量が問われる作品だと思いました。当日のブログを読み返すと、違和感を音楽のよさが越えている感じかなと書いていますが、音楽の力はすごいですね。どこか懐かしいようなメロディライン。現実世界の1940年代のアメリカと劇中劇の17世紀のイタリア、みなさま二役演じていらっしゃいましたが、予備知識なしで物語についていくことができました。わかりやすく楽しめるようにできていました。『じゃじゃ馬ならし』は1593-94に書かれたもの、時を経ていかようにでもアレンジできるシェイクスピア作品、奥が深く不思議。

 一昨年『ニュージーズ』でも拝見しましたが、松平健さん、亡くなり方も同じなので、自死遺族という意味でお仲間、がんばっておられるなあという気持ちにどうしてもなってしまいました。ミュージカル俳優としての歌唱がどうかはともかく、圧倒的な存在感。マツケンサンバとか笑いも届けてくれて、奥さん亡くされてからもほんとによくやっていらっしゃると思います。

 一路真輝さんと水夏希さんとの共演、宝塚ファンとして嬉しい舞台でした。男役時代も素のお茶目な魅力が生きている退団後の舞台もいっちゃんの歌声がやっぱりすごく好き。年を重ねています。(一昨年秋体調不良で自身のコンサートをキャンセルされた時は心配しましたが昨年『モダン・ミリー』でまた元気な姿に会えました。)水さん、謝珠栄さんのショー『Pukul』以来でしたが、舞台映えのする顔立ちとスタイルよさ、どうしてもかっこいい。

 川崎真世さん、アイドル時代を経て劇団四季に出演、東宝の『レ・ミゼラブル』の出演歴もありますがわたしは初見でした。さすがに背が高くて舞台映え十分、パイプを持つ姿がとってもかっこよかったし、いい声で歌も上手いのはさすがでした。

 大山真志さんは『クロス・ハート』以来、ミュージカルの舞台で活躍されているだけあって安定でした。

 リリーの付き人・ちあきしんさん(星組在団時の芸名は千秋慎さん)が、お久しぶりでした。いつ以来だったのでしょうか、こんなに歌が上手い方だと認識できていませんでした。退団後ニューヨークに留学、帰国後宝塚で歌唱指導にあたり本作では役者と歌唱指導を兼任、男役をやっていただけあってたくましく、太さがありました。 

コメディ畑のスギちゃん、舞台は最初で最後だったのかな。太川陽介さんとのコンビ感とってもよかったと思いましたがその後お声はかかっていないのか。太川陽介さん、その昔NHKのアイドル歌番組で司会をされていた姿が印象強すぎて、こんな風に年を重ねられたんだなと思いました。

 この作品でも何役もこなすアンサンブルの方々が東宝の舞台で活躍されている方も多くて充実のキャスト陣でした。衣装がどれも素敵、特に17世紀のイタリアへとタイムスリップする劇中劇の衣装が華やかで素敵でした。

 当時ありがたいことに無料で利用させてもらっていたいっちゃん扱いの先行予約でオペラグラス要らずの前方席、大きなホールではないので舞台全体もキャストの方々の表情も同時に間近で拝見できました。ミュージカルはいいですね、心が浮きたちます。右足股関節脱臼によりおそらくもうすでに5㎝近く軟骨が摩耗していたと思われますが、わかっていなかったので疲れ果てた体を引きずりながら、土曜日になんとか池袋というコスモポリタンにお出かけ。楽しい3時間弱のひとときでした。

長い間、書きかけのまま下書きにしていた記事、ようやく投稿できたと自己満足。

 

ミュージカル・コメディ『キス・ミー・ケイト』2017年全国ツアー、公式FB

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