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映画 ハウス・オブ・グッチ



リドリー・スコット監督、レディガガ主演のグッチ御曹司殺害事件の顛末を描いた映画「ハウス・オブ・グッチ」を鑑賞してきました。
 
本作は、かなりテレビCMでも流されていて注目を浴びている作品ですが、グッチと言えばイタリアを代表するファッションブランド、グリーンとレッドにGのマークを重ねあわせたデザインが特徴でした。また、ホースビットと言われる馬具を模した金属をあしらったビットローファーは、今や不滅のアイティムとなっています。
 
そんな、グッチにも創業家にまつわる暗黒史は有名で、一族の争いも絶えずついには御曹司マウリツィオの暗殺にまで至ります。そして今回の作品は、その暗黒史にスポットを当て首謀者である妻レディ・ガガ演じるパトリッアのグッチ家の出会いと成功、別れと転落の歴史をつぶさに明かす内容になっています。
 
輸送会社の娘だったパトリツィアが、アダム・ドライバー演じる御曹司とパーティーで出会い、創業家から離れて弁護士として生活していた彼をグッチの後継者として仕立てあげ、創業家一族を排除しながら女帝として君臨する成り上がり人生から女帝として君臨、栄光の中で夫との確執により離婚、暗殺計画にいたる彼女の心模様を見事に演じきったガガ、まさにガガの怪演ぶりが光る作品でした。
 
また、グッチ家の御曹司を演じたアダム・ドライバーも彼の演技の特色である、クールで無表情な演技も御曹司らしい一面が出て良かったです。また、創業者ロドルフォを演じたジェレミー・アイアンズの老舗ブランドのデザイナーらしい出で立ちに、弟アルドを演じたアル・パチーノの社交的で欲深い男に、アルドの息子パオロを演じたジャレット・レドの愚才ぶりなど、個性あふれる面々が華を添えています。
 
リドリー・スコット監督作品は長尺の作品が多く、今回も2時間40分の長さ最近の90分強で終わる作品に慣れている方にはいささか中だるみ感があるかも知れません。また作品の古代から近未来まで多岐にわたり、その中でもこうした現代史の闇にふれた作品も数多いです。しかもこうした作品は意外と評価が低い。個人的には好きですし、トム・フォードが誕生はグッチなくして語れないし、いかにして現在のグッチが創業者から完全に離れたか、この作品を観ればわかります。ある意味でファッション史の一場面を知る上にでも好都合な作品です。
 
そして、ガガ演じたパトリツィアは今なお健在で「黒い未亡人」として健在です。


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