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65オヤジのスタイルブック

江坂清作自選展・電気文化会館ギャラリー

アートにかかわる仕事をするなかで、さまざまな画家と出会ってきました。以前「間違いだらけの絵画選び」のタイトルでコラムを書きました。かなり辛口のコラムで、好評を得ましたが、中央の画壇を離れた地方の画家の場合には、その制作活動に疑問を抱く画家が多いのですが、今回ご紹介する江坂清作先生は、そんな画家とは真逆の尊敬する画家の一人でした。

米寿を迎え、中部地方で活躍する教え子(中堅、ベテランの画家の方々)の支援で、今回の個展が実現しました。その個展を前に、9月10日に永眠されました。

江坂清作先生は、1924年愛知県安城市生まれ。二紀会、光風会で活躍され、椙山女学園、中部大学講師などを務められ、教育者として多くの作家を輩出されました。今回の尽力された賛助出品の画家の皆様は、中央画壇で活躍された方々ばかりです。

作品は、パステル画を中心に61点が展示され、賛助出品も30点となる氏の偉業を称える展覧会です。

生前、ベレー帽をかぶり颯爽と自転車のペダルを踏み、道すがら店を訪れて、教え子の活躍を笑顔で話されていた姿が今も鮮明に残っています。

今回の作品の中に、僕が額装した作品が多数あり、先生と作品に合う額を話し合ったことが懐かしく感じました。

孤高の中で自らの芸術を対峙し生涯芸術を極めようとする人、自らの芸術に対する姿勢と思想を通じて、後進の指導に心血を注ぐ人。僕にとって、前者も後者も芸術家として、最も尊敬できる人です。

その意味で、江坂先生は後者の人であったと思います。そして最も身近に芸術家を感じる人でした。

今回の展覧会は10月14日まで、名古屋伏見の電気文化会館5階西ギャラリーで開催中です。僕のつたないメッセージで今回の展覧会を鑑賞いただけれる気持ちになられたら幸いです。


先生のパステル画は、風景、花、静物と多彩で、その色とモチーフは、優しさにあふれた作品が数多いです。また、円空仏に魅了され、今回の自選展にも登場します。


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