最近、アシンメトリーと言う言葉をよく聞きます。
アシンメトリーと聞くと、石川遼君のヘアーカットで注目を浴びました。
アシンメトリーの対義語にシンメトリーがあります。左右非対称と左右対照と言うことですが、アシンメトリーは、シンメトリーに比べると、どの分野でもセンスがものを言います。
ただ、シンメトリーを知ってこそ、アシンメトリーを生み出すセンスが出てくると思います。アートの飾り方においても、シンメトリーは重要なキーワードです。
スライドフォトは、以前カフェのオーナーにご購入いただいた版画をカフェの壁に並べました。中央のアップライトの照明が入った壁面の左右に、日本画家の岩橋英遠氏のリトグラフを飾った、アシンメトリーとシンメトリーが融合したレイアウトです。
左右の作品は、連作で朝と夕方の景色を描いたもので、サイズと額縁のタイプはシンメトリーであり、作品は、連作とは言え、まったく異なる情景です。
このレイアウトは、オーナーにも、カフェを訪れるお客様にも好評でした。カフェ自体の雰囲気も、アートを引き立てる要素になっていますが、重要なのはバランスです。
アシンメトリーは、非対称であっても、お互いの魅力を十分に導き出しながら、一体感を持っている。そんなバランスの良さが重要だと思います。