実話に基づく感動の映画「チャップリンからの贈りもの」を観賞
本作品は、1978年喜劇王チャップリンの遺体誘拐事件を基に作られています。実際は失業中のポーランド人と東ドイツからの亡命者の二人が修理工場を建てることがことが目的でした。
今回の内容は、妻が入院中で、一人娘を持つ男と出所してきた友人が主人公で、妻の入院費用を捻出することを目的に計画。実話の事件に、街の灯の名シーンやライムライトの音楽などチャップリン作品のオマージュとして、切なく、心温まる作品に仕上がっています。
遺体誘拐事件を取り上げたいオファーはあったものの今回の作品まで実現せず、グザヴィエ監督の熱と美しい音楽を作ってきた映画音楽の巨匠、ミシェル・ルグランにより、チャップリンの息子や孫娘の出演や埋葬された墓地や邸宅も撮影に使用される、チャップリン家の全面協力によって実現したことは、チャップリンの深い尊敬にたってこそだと感じます。
友のピンチのために、奇想天外な計画を実行した男を演じたブノワ・ポールヴールドは、事件の最中も、その後に出会うサーカスでのピエロなど、観る人の笑いを誘い、喜劇王チャップリンを称えるようにスクリーンを飛び回っていました。
ユージンチャップリン氏は、父チャップリンを感情とユーモアを融合することに成功した最初の監督と述べれています。今回の作品は、チャップリンの意思を投影した作品に違いありません。