昨日は、久しぶりに一人アート部を楽しんできました。今回は、現在JR名古屋タカシマヤの10階催事場で開催中の日本が誇る人形作家「与勇輝展」に今話題のあいちトリエンナーレ、娘の前田真喜個展と回ってきました。
先ずは、パリ凱旋・傘寿記念「与勇輝展」から。お昼頃に行けば、混雑は避けられるかと出かけましたが、やはり行列が続く会場。30分くらいで入場できましたが、中はかなり余裕があり、ゆっくり観ることができ与作品を楽しめました。
人形作家の名を一躍世に広めた一人である与勇輝さん。僕にとっては、歴史人形劇の人形で有名な川本喜八郎さんや辻村寿三郎さんなどが、幼き頃より印象が強く、どちらかと言えば、与さんの印象は後で知る存在でした。おそらくそれは、動かぬ人形ゆえのイメージだからと思います。
会場でも見向かれた団塊の世代以前の人々にとっては、昭和初期のノスタルジーを強く感じ支持されているのかと思います。今は見られなくなった少年、少女像を古布を使って哀愁を漂う表情は、そうした世代の方には郷愁を誘うのでしょう。また僕たちや若い世代の人達には、どこか殺伐とした現代社会に生きる者にとって癒しの存在ではないかと思います。
また、与さんの持つ人形作家としての卓越した技術があってこそ、その表現力と共に細部にわたる繊細な手仕事には目を見張るものがあります。時代の流れの中で、こうした伝統技術を兼ね備えた作家は消え失せていくでしょう。時代が変わっても、人形作家の技術が伝授され新しい人形作家が誕生することを願わずにはいられません。
世代を超えて多くの人々に与作品を通じて、日本の美を再認識してほしいなと思います。