下手な美術書より参考になります。
映画「ダビンチ・コード」も日本で空前のヒットを記録している中、美術界に大きな話題が。
オーストリアの画家グスタフ・クリムト作の「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像I」が、所有者の相続人であるマリア・アルトマンさんからニューヨークの美術館に売却されたことが明らかになった。売値は約156億円と史上最高値を記録。
この作品を含むクリムトの5点の名画は、ナチス・ドイツが1938年にオーストリアを併合後、ユダヤ人資産家フェルディナンド・ブロッホバウアー氏から略奪し、ウィーン市内で展示してきた。
オーストリア側は当初、ブロッホバウアー氏の妻が作品をオーストリアの美術館に寄贈する遺言を残していたと主張。相続人のアルトマンさんはブロッホバウアー氏が家族に相続させたと反論。両者の争いは99年から続いていたが、裁判所は遺族に所有権があると認定し返還を命じた。
結局、クリムトの名画は海を渡り、故郷を離れることとなった。
ナチス・ドイツの略奪により国を離れた名画が、連合国軍の手によって故郷に返還され、アメリカに亡命し命を助けれた遺族の厚意によりアメリカで展示され、連合国のアメリカに売却される。
名画は時に運命の悪戯ともいうべき人生をたどっていくのだなと感じました。
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