goo

復活の日

 角川春樹に前科がまだなかった頃、草刈正雄の額が今より狭かった頃、夏木勲がまだ中年だった頃に南極を舞台に撮影されたSF映画。小松左京原作、ロケ船が氷に閉じ込められたり、甲板に備砲を乗っけた原潜が出てきたり話題となった。
 ストーリー:南極越冬隊の草刈と夏木が、連絡の取れなくなったノルウエー基地(だったかしら?)にいくと越冬隊員が全滅していた、状況からお互いに殺しあったらしい。二人は一匹だけ生き残ったわんちゃんを保護して帰る。
 ところがこのわんちゃん、東ドイツの研究所から盗み出された「生物兵器MM-88」に感染していた・・・
 筆者が推すクライマックスは、誰が感染しているか確認する血液検査。隊員の目の前でそれぞれの血液をシャーレにとり、緊張の中一枚一枚に炙った針金をつけていく。感染者の血液につけられた瞬間、悲鳴を上げて飛び跳ねる血!
 MM-88のせいか、わんちゃんの顔が夏ミカンのようにぱっくり割れたり、感染者の首からカニ目カニ脚が生えて床を走り回ったり、昭和基地大騒動。
 最後は昭和基地を爆薬で吹っ飛ばして、草刈と夏木だけが生き残るんだが、そこは南極のことすぐに氷に閉ざされるのだろう。
 個人的には、雪上車の中で夏木が飲んでいた「ダイドーブレンドコーヒー」が実にタイアップくさかった。
 MM-88が感染性、毒性を高めたのが「インフルエンザウイルス」で、2005年の今問題になっているのが「高病原性トリインフルエンザウイルス」

【人へ初感染の可能性=鳥インフルエンザ地域で肺炎-中国衛生省】
 【北京6日時事】新華社電によると、中国衛生省スポークスマンは6日、鳥インフルエンザ(H5N1型)が発生した湖南省湘潭県で肺炎になった男女3人(うち1人死亡)について「鳥インフルエンザに感染した可能性を排除しない」とする見解を明らかにした。
 中国国内ではこれまで、鳥インフルエンザの人への感染事例は報告されていない。 
(時事通信) - 11月6日21時1分更新

 トリインフルエンザウイルス、基本的にはヒトに感染する事はないらしいがまれに飛沫感染する。そうすると死亡率が50%(WHOの資料では2005年11月2日現在、122人が発症し62人が死亡)症状はエボラ出血熱に酷似しているそう。さすがに顔が割れたり、首が走ったりはしないようだが。
 なにしろ隣の国の話ですから、人事ではすみませぬ。

【感染地域を全面封鎖=鳥インフルエンザで厳戒-中国遼寧省】
 【北京6日時事】6日の新華社電によると、中国遼寧省政府は5日から、約9000羽のニワトリなどが鳥インフルエンザ(H5N1型)感染で死んだ同省錦州市黒山県を対象に「全県封鎖」措置を実施した。現地の武装警察がこの日、同県の感染地域内で家禽(かきん)の強制処分に乗り出すなど周辺は厳戒態勢に入った。 
(時事通信) - 11月7日3時0分更新

 SARSの時には隠蔽を図った中国も必死のようです。
 死亡率は高いが、感染率が低いのなら何が怖いのか?トリインフルエンザウイルスに感染したヒトが同時にヒトインフルエンザウイルスに感染し、ヒトインフルエンザウイルス並みの感染性、トリインフルエンザウイルス並みの毒性を持った新型ウイルスが発生する恐れがあるらしいのです。
 厚生労働省の予測では、国内で流行した場合17万人が死亡するとか。CDCも1918年に大流行しWWⅠの継戦を断念させた「スペイン風邪」と、今回のH5N1型の遺伝子が似ていると発表したりしています(スペイン風邪の死亡者数は2000~5000万人)
 ヒトーヒト感染が始まるかどうかが注目されますが、そうなった時にはもう遅いんですよね、子供だけでも守りたい。
 はじめは駄文でしたが、シリアスになってしまいました。ちなみに監督はジョン・カーペンターですもちろん、何を考えていたのでしょう角川書店。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 靖国 キムチの話 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。