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【雑感】チベットデモ「10人死亡」 中国・新華社報道【和文/朝日】

http://www.asahi.com/international/update/0315/TKY200803150108.html

 中国当局は15日未明、中国チベット自治区ラサで起きた僧侶らの抗議行動はチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の一派らによる組織的な活動との見方を示した。ダライ・ラマ側は否定しており、さらに反発を強めるとみられる。ラサの詳しい状況は不明だが、国営新華社通信は「10人死亡」と報道。香港各紙は、多数の死傷者が出たとする目撃住民の証言などを一斉に伝えた。

 ■当局「破壊活動はダライ・ラマ一派の策動」

 新華社は15日、チベット自治区当局者が「破壊活動はダライ(・ラマ14世)一派が組織的、計画的に策動したことを証明する十分な証拠がある」と述べたと伝えた。(筆者注:http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-03/15/content_7792268.htm

 この当局者は「ラサの極めて少数の人間が行った殴打、略奪などの破壊行為が社会秩序を乱し、住民の生命と財産の安全を脅かした」と批判。「関係部門は法に従って有効な措置をとり、適切に(事件を)処理している」と強調した。

 新華社は死亡者は10人で、日本人旅行者3人を含む580人以上を武装警察が救出したと報道。地元当局者らが「犠牲者はみな無実の市民で、2人がホテル従業員、2人が商店主」「暴動で外国人の死傷者が出たという報告は受けていない」と話したとも伝えた。

 一方、AFP通信によると、ダライ・ラマのスポークスマンは15日、「まったく根拠がない」と反論。チベット当局者が、ダライ・ラマ側の関与を断定したことで、インド亡命中のダライ・ラマやその支持者らが反発するのは必至だ。

 米政府系のニュース配信会社ラジオ・フリー・アジア(RFA)は「15日朝から複数の軍用車がラサ市内をパトロールしている」との住民の声を伝えた。死傷者数は不明だが、「80人以上殺された可能性がある」との住民の見方を伝えた。RFAの取材に応じた住民は「ラサはすでに戒厳令下にあるが、地方で抗議は続いている」と述べた。

 また、15日付の香港紙・明報によると、衝突を目撃したという住民は「14日午後1時ごろ、デモ参加者が大昭寺近くの派出所に放火したのを機にあちこちで火の手が上がった」と証言、「少なくとも戦車3台、装甲車2台、千人以上の武装警官や軍人が駆けつけて大量の催涙弾と銃弾を放ち、死傷者が出た」と語った。

 新華社は「警察は、催涙ガスの使用や威嚇射撃を余儀なくされている」などと伝え、発砲の事実を確認した。しかし、北京で全国人民代表大会に出席したチベット自治区ナンバー2のシャンパプンツォク主席は15日、一部の記者団に、ラサで中国当局は「発砲していない」と発言。国営通信の報道と矛盾する見解を示し、中国指導部の混乱ぶりをうかがわせた。

 ■国連が懸念表明、米「対話を」

 国連のルイーズ・アルブール人権高等弁務官は14日、中国チベット自治区ラサで多数の死傷者が出たとみられる事態について懸念を表明し、「デモ隊に表現と集会の自由を認め、治安維持のために過剰な武力の行使を控える」ことを中国政府に求める声明を発表した。

 ニューヨークの国連本部前では、50人以上のチベット出身者らが、「殺害を中止しろ」などと書かれたプラカードやチベットの旗などを掲げて抗議活動をし、中国政府を強く非難。ニューヨーク市警は同本部に入ろうとした6人を逮捕した。デモは国連本部以外でも行われた。

 一方、米国務省のマコーマック報道官は14日の記者会見で、中国当局がダライ・ラマ14世と「対話を始めることが非常に重要だ」と述べ、対応を促していく姿勢をみせた。

 ブッシュ米大統領が出席の意向を示している北京五輪への影響については「五輪はスポーツの祭典であり、重要な国際的行事と考えている」として、今回の事態とは切り離す考えを示した。

 ただ、人権、自由といった問題は「五輪の準備段階でも五輪の後でも、(中国当局との間で)取り上げ続けていく」と牽制(けん・せい)した。

 ■邦人数人と連絡取れず

 北京の日本大使館によるとラサには観光客や留学生ら約30人の日本人がいることを確認している。14日夜にはほぼ全員と連絡がとれたが、15日になって数人と連絡が取れないという。大使館は15日、ラサの情勢は「不安定」として、中国にいる日本人らにチベットへの渡航自粛を呼び掛けた。

国際世論に耳貸さず?ダライラマの影響力恐れる チベット情勢で中国【産経】
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080315/chn0803152041014-n1.htm

中国:チベット自治区ラサ市の治安悪化に伴う注意喚起【外務省】
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/spot_top5.asp?id=009&num=1

中国が態度改めねば北京五輪ボイコットを=チベット暴動でR・ギアさん
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_int&k=20080315016910a


 オリンピック、全人代と世界の耳目が集まっているこのタイミングといい、数日前のインドでのチベット独立デモといい、今回のラサ暴動が、連絡も準備もなしの突発的な、独立した事件だと考えるには、筆者性格的に陰謀論を好みすぎる。
 さすがに、ウイグルのハイジャック未遂事件まで広げる程、風呂敷は広くない。
 これまでも何度かこの場で書いてきたように、体制はその構成員の基本的人権を保障する事によってのみ存在を許される、と筆者は考えているので。原則論としては、今回のような事件は、体制による自傷行為としか考えられない。
 一方で、歴史的、特に近代以降の日本と支那の関わりあい、支那人の民族性を改めて整理しなおしてみると。
 革命を口実にして、その実、時代的な中華主義のままに多民族を併合した点。武力と漢族の殖民による少数民族の圧迫という、まさに帝国主義そのままの統治を行っている点。国際的には内政干渉を盾に開き直っている点。
 全てにおいて、中華人民共和国という体制のあり方は、難しい方法を選んでいるように見えてならない。
 チベットだけではなく、東トルキスタン、内モンゴル、台湾と、圧力鍋だと思えばいい。
 ここで、中共がダライ・ラマに対して融和的に、民族自治(と人権)を大幅に認める方針で動いていたならば、まとまりのあるより強靭な、ある意味恐るべき国家が出来たかもしれない。
 中共の権的な姿勢は、むしろ中国の国益には逆に作用しているといえる。
 もしそうなったら、今尚バラバラの内戦状態が続いていた可能性もあるが。

 また、今更そのような方針をとったら、それこそ人民の暴動が、今以上に各地で勃発しかねない。
 そうなっても、バラバラの内戦状態が現出されるだけだが。

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