浙江省油脂工場 黒油の内幕
http://news.xinhuanet.com/fortune/2006-12/04/content_5430250.htm
浙江:ドブ油を「食用ラード」に加工、製品からは猛毒の農薬を検出
http://news.xinhuanet.com/health/2006-12/04/content_5429901.htm
山塞で廃油を食用油に加工、日産数トン
http://news.xinhuanet.com/society/2006-12/04/content_5430251.htm
全て中文。ドブ油、廃油、黒油、皮革用油とにかく怪しげな原料から作られた「黒いラード」が出回っているそうだ。
国内紙で、この手のセンセーショナルな報道は眉に唾をつけて読む必要がある、特に「猛毒」などという単語が出たら記者の脳内はあるパターンに陥っていると思って間違いない。なにしろ未だに『環境問題=公害問題』だと考えている人間もいるのだ。
中国紙もSK2騒ぎを見た限り大して変わらない。まして直接口に入れるものだと、より扇情的なものとなる。「黒いラード」などのタイトルもテクニックの一つ。
上記の三記事を読んだ限り、浙江省の工場で作られたラードからは六塩化ベンゼンとDDTがキロあたり0.027~0.088mg検出されたと書いてあるが、どっちの量なのかはっきりしない、もし合わせてこの量ならその意味がない。
つまりこの記事は限りなくゴシップ記事に近いといえる。尚DDTを0.088ppm含有していたとしても健康に被害はない。
記事の内容を読んでいると、加工工程が非常に不衛生で、加工材料も食用ではないものが使われており、記者はそれらの事に衝撃をうけているようだ。一番上の記事などに、画像が載っているが確かに汚い。このような工程であれば、確かに毒性以前に口にしたくない。
ただし中国産の食品全てが上記のような衛生状態にある訳ではない。国民性は確かにああだが、それは現在の日本人が天然物にすら過敏になるほど過保護になりすぎたせいであって、筆者は、信用できる企業が品質を保証し、日本の税関を正規にとおって輸入された食品であれば、中国産でも問題はないだろうと考えている。
大事なのは科学的な姿勢である。