どうもここ数日、日中融和の中共規定方針に逆らう論調の記事が、新華ネットに散見されるようになってきた。
・日本人の頭には愛はない。「愛国」は右翼の別称、「愛人」は情婦のことだ。そのくせ自意識は強い。
http://news.xinhuanet.com/world/2008-06/03/content_8306667.htm
・震災救援で中国人の日本に対する見方は180度変わろうとしている。しかし「悪」ではないからといって、「善」である訳ではない。
http://news.xinhuanet.com/world/2008-06/03/content_8306491.htm
・日本の救助隊が遺体に黙祷したのは敬意を表したのではない、奴等は文化的に死体が怖いのだ。
http://news.xinhuanet.com/world/2008-06/03/content_8306651.htm
・日本見直しは浅はかすぎる、我々の見方が変わっただけで実際の日本はなにも変わっていない。
http://news.xinhuanet.com/world/2008-06/03/content_8306696.htm
地震をきっかけにして、「諸」勢力が主流派追い落としを図っており。国民の総意となっている震災復興にけちをつけたら、自分の首を締めることになってしまうので、主流派の外交カンバンである「対日融和」を攻め口にしてきたものと推測される。
まさに江沢民の反日路線そのものであり。
限られた情報のみで育てられた人民、にはむしろこの路線の方が受け入れられやすく、目先の権力掌握には効果的だろう。紅衛兵ばりに、聖火リレーでやったように、五星紅旗を振り回させればよい。
2005年の反日騒ぎで明らかになったように、むしろ国際社会から呆れられる結果にしかならないのだが、そこまでは考えていないものと思われる。
尚、上で江沢民の名前は出したが、筆者には「上海閥」vs「共青同系」といった単純な図式には思えない。むしろ支那近代的な、複雑な勢力の闘争に思える。
追伸:
案の定、護衛艦の訪中にも予防線を引いてきた模様。
・輸送機事件を教訓に、日本は軍艦「訪華」(原文ママ)に慎重に
http://news.xinhuanet.com/mil/2008-06/05/content_8315748.htm
共同文書にまで書いた既定事項を反故にする、というのは外交上非常に大きな失点である(それを狙っているのだろうが)。国内向けには「日本が断ってきた」といえば済むが、国際社会にはそうはいかない。当然、リスクを分散しはじめる。
反日で国内権力を掌握したとして、後に残ったのは国際的な信用を失い、外資が逃げ出した抜け殻のような国のみ、それをどうやりくりできるというのだろう?
もちろん、そうなった場合、国際経済も無傷ですまないのは承知している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます