妄想による愉快な国際時事ネタ解釈
四生の盲者日記
【雑感】衛星副総帥が答える 日中月面画像の見分け方【中文/信息時報】
http://news.xinhuanet.com/tech/2007-11/27/content_7151668.htm
抄訳
ネットユーザー:
この写真と日本のかぐやが送ってきた画像には、どのような違いがありますか。向こうはカラーで、我々のは白黒みたいです。副総帥:
各国とも、月の地形は白黒写真を使う。地形を撮影するカメラは「地形カメラ」といい、白黒である。他に別の設備として、「多スペクトル測定儀(原文:多光譜儀)」があり、これは色を出すことができる。だから日本が11月16日公開した写真に「一枚」白黒のものがあるが、それが地形カメラで撮ったものだ。「もう一枚」カラー写真があるが、これは実際には「多スペクトル測定儀」で撮られたもので、あれは偽のカラー写真に違いない。
訳註1:JAXAによるとhttp://www.selene.jaxa.jp/ja/equipment/tc_j.htm、かぐやには、地形カメラ、マルチバンドイメージャ、スペクトルプロファイラの三種類の光学観測機器が搭載されている。「多光譜儀」がマルチバンドイメージャの訳語なのか、スペクトルプロファイラの訳語なのか不明。語感からすると後者の気がしないでもないが、16日にJAXAが発表した調査結果http://www.jaxa.jp/press/2007/11/20071116_kaguya_j.htmlは「地形カメラおよびマルチバンドイメージャによる観測」結果なので、事実と異なってしまう。
訳註2:「あれは偽のカラー写真に違いない」は、原文「那応該是偽彩色」をそのまま訳した。
質問と回答がかみ合っていない、恐らく質問した「ネットユーザー」---韓国の「ネチズン」を意識してか中国では「網友(ネット友人)」と表現する)---の頭にある「かぐやの送ってきた画像」は添付した画像だろう。
ペイロードも足りないわ、準備期間も足りないわ、そもそもハイビジョンカメラがないわでは、下手な回答をしたらやぶへびになるのは理解できる。
それにしても、中国の月計画がもともと日本の計画に対抗したものとはいえ、回答全体に漂う日本の観測結果を過小化しようという意識はなんとかならないものだろうか。日本はいかに右翼といえ、競争などという無意味なことは微塵も考えておらず、粛々と作業を進めているだけなのだから。
あまりにも非論理的、必死すぎて、逆に計画がうまくいってないのではなかろうか、とさえ勘ぐりたくなってくる。
結論らしきものを言ってしまうと、中国の(ICBMをキャリアーにした)人工衛星打ち上げの目的がいまだに国威発揚なのに対し、日本は新規ビジネスとして広報を含めて「ビジネス展開している」。損得がからむだけ、この違いは大きい。
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