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●《日本全土を米軍の鉄砲玉として…》…【解決策ない辺野古の軟弱地盤 できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】

2022年01月05日 00時00分50秒 | Weblog

[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]


(2021年12月07日[火])
長周新聞の記事【解決策ない辺野古の軟弱地盤 できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/22215)。

 《沖縄県名護市の辺野古新基地建設予定地について、防衛省は地盤改良工事のための設計変更を沖縄県に提出したが、沖縄県の玉城デニー知事は11月25日、不承認とした。今後、国側は法廷闘争に持ち込む構えを見せているが、沖縄県が不承認とした背景には「新たな米軍基地は沖縄に必要ない」という県民世論だけでなく、建設予定地に横たわる物理的な問題がある。埋め立てに着工できていない大浦湾側の予定海域は「マヨネーズ状」ともいわれる軟弱地盤が大半を占めており、技術的問題も含めて不確実性が高く、見通しの立たない膨大な時間と公費を投入した新基地建設は無意味な工事になる可能性が高い。一方、何十年も人々の視線を辺野古に釘付けにするなかで、それを上回る規模で南西諸島ミサイル基地配備自衛隊や民間施設の米軍使用など日本全土の前線基地化がノンストップで進んでおり、そのなかでの辺野古基地建設の位置づけについても改めて検証する必要がある》。

 この長周新聞の記事は素晴らしい。長いですが、是非、御一読ください。これこそ、調査報道です。

   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●沖縄タイムス《大浦湾…2015年4月…「土木的問題が多い地層が
     厚く堆積している」…「長期の沈下が考えられる」と施工上の懸念も》
    「ここでも、アベ様や元・最低の官房長官らのお得意の《隠蔽》。
     マヨネーズ軟弱地盤を知っていたくせに破壊に着工。護岸が崩壊する
     との指摘まである。そして今、さらなるデタラメ・ヒトデナシを
     やろうとしている…《人柱》だ」
    「新基地は完成を見ることはない。おまけに、普天間飛行場の全面返還など
     成されない。まさに、辺野古は単なる破壊「損」だ」

 N値はゼロ、工期と費用は「∞」…今日もひたすらドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている。いまも日々続いているデタラメな《工期も費用も言えない》辺野古破壊。いくらドブガネしても新基地は出来ない、普天間も返還されない。辺野古は単なる破壊「損」にすぎないし、原状回復も不可能。加えて、デタラメ・ヒトデナシをやろうとしている…《人柱》だ。
 さらには《日本全土の基地化が進行》。

   『●米中戦争の「防波堤」: 
     与那国駐屯地による「活性化」? 「島民との融和」か分断か?
   『●石垣島陸上自衛隊ミサイル部隊配備: 
       《菩提樹》を切り倒すのか? ささやかな願いさえも打ち砕くのか?
   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
          宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
        《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)

   『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
       …《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至
   『●《弾薬庫は置かない》…平気で嘘つくよなぁ。ことごとく約束は
     反故にされ、市民はバカにされていて、やはり受け入れてはいけなかった

 デモクラシータイムスのこの映像もご覧ください。
 【辺野古埋立変更申請、知事は不承認 自衛隊を桜が止めた【新沖縄通信】20211129】(https://www.youtube.com/watch?v=UPr4-8BIJ7k&t=599s)。《デモクラシータイムス》《沖縄タイムスとお届けする11月の沖縄。今月は三上智恵さんを迎えて、いまの沖縄のなまなましい問題を取り上げます。国の辺野古マヨネーズ地盤の埋立設計変更申請に根拠はないと誰でも思うはずなんですが、ごり押しが続きます。実は自衛隊の基地化を考えているのかも…。県内全域が自衛隊の基地化してきた沖縄の現状もお伝えします。地元の声を詳しく知りたい方は、こちらからどうぞ
◆島々シンポジウム 第6回
2021年12月18日(土)15時~
琉球新報ギャラリーでの公開+Zoomビデオウェビナー
(入場無料、Zoomウェビナーは先着1000人の事前登録制です)
https://us06web.zoom.us/webinar/regis
収録は2021年11月29日》


【辺野古埋立変更申請、知事は不承認 自衛隊を桜が止めた【新沖縄通信】20211129】
https://www.youtube.com/watch?v=UPr4-8BIJ7k&t=599s

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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/22215

解決策ない辺野古の軟弱地盤 できもせぬ基地建設で翻弄する一方、日本全土の基地化が進行
2021年12月6日

 沖縄県名護市の辺野古新基地建設予定地について、防衛省は地盤改良工事のための設計変更を沖縄県に提出したが、沖縄県の玉城デニー知事は11月25日、不承認とした。今後、国側は法廷闘争に持ち込む構えを見せているが、沖縄県が不承認とした背景には「新たな米軍基地は沖縄に必要ない」という県民世論だけでなく、建設予定地に横たわる物理的な問題がある。埋め立てに着工できていない大浦湾側の予定海域は「マヨネーズ状」ともいわれる軟弱地盤が大半を占めており、技術的問題も含めて不確実性が高く、見通しの立たない膨大な時間と公費を投入した新基地建設は無意味な工事になる可能性が高い。一方、何十年も人々の視線を辺野古に釘付けにするなかで、それを上回る規模で南西諸島ミサイル基地配備自衛隊や民間施設の米軍使用など日本全土の前線基地化がノンストップで進んでおり、そのなかでの辺野古基地建設の位置づけについても改めて検証する必要がある。


沖縄県民や日本全国を愚弄し続けた辺野古問題24年

 大浦湾の軟弱地盤については、国は埋め立て着工の数年前から把握していたにもかかわらず、その存在を認めることなく、2018年12月に辺野古沿岸部の海域から土砂投入に踏み切った。県民の情報公開請求で明らかになった防衛省の土質調査報告書(2016年3月作成)では、ボーリング調査によって、この海域の大部分に軟弱地盤があり、その厚さは水深30㍍から最大90㍍までの深さにまで広がっていることが明らかになっている【地図参照】。

 この事実を根拠にして2018年8月、沖縄県は故・翁長前知事の遺志に従い、仲井眞県政時代に出した埋め立て承認を撤回したが、対抗する防衛省は本来は国民の権利を守るためにある行政不服審査法にもとづいて国交省に効力停止を申し立て、国交省が沖縄県の権限を停止。裁判所もそれを「適法」として追認するという問答無用の措置に踏み切った。

 そのさい政府は、軟弱地盤について「一般的で施工実績が豊富な工法で、護岸や埋め立て等の工事を所要の安定性を確保しておこなうことが可能」として土砂投入へと見切り発車したが、その後の2019年1月に「地盤改良工事が必要」(安倍元首相)と認めた。地盤改良をおこなうためには設計変更が必要になり、沖縄県の承認が必要になるため、その前に土砂投入を先行させて既成事実化を図った形だ

 防衛省の調査結果によると、大浦湾の海底地盤には水深90㍍に及ぶ深い谷があり、そこに比較的新しい時代に堆積した砂と粘土の軟弱地盤が形成されている。とくに建設が予定されているV字型滑走路の先端部分に位置する東側護岸では、海面下30~70㍍までの深さで、地盤の強度をあらわすN値」がゼロの地点が多く確認された。

 「N値」とは、63・5㌔のハンマーを75㌢の高さから落下させ、直径51㍉のサンプラー(試掘用の杭)が30㌢貫入するまでに要した落下回数をいう。杭が30㌢下まで到達するのにハンマーを1回打ち下ろした場合は「N値1」、2回なら「N値2」として地盤の強度をあらわし、数字が大きいほど地盤が固いことを意味する。通常、大型構造物の基礎としては「N値50」以上が必要とされているが、防衛省は2013年の埋立承認申請時に、この地点を「N値11」と想定していた。

 実際の調査で連発した「N値ゼロ」とは、ハンマーを使わずとも杭を設置しただけで30㌢以上も下にズブズブと沈んでいったことを意味する。護岸に設置するケーソン(鋼鉄製の箱)は総数38函におよび、大型ケーソンの重量は7000㌧以上にもなる。ケーソンの土台となる基礎捨石も最大200㌔㌘の巨大石材であるため、いずれもN値ゼロの地盤に置くだけでたちまち40㍍下まで沈み込んでしまうことになる。そのため「マヨネーズ状地盤」「豆腐並み」と呼ばれ、「とても構造物を設置できるような地盤ではない」と専門家たちは指摘してきた。

 これらを受けて防衛省が作成した設計変更では、水深30㍍の海底地盤に存在する軟弱地盤の厚さを約40㍍と想定し、水深70㍍までの軟弱地盤(面積66㌶)に3年半かけて砂杭など7万1000本(砂量は東京ドーム5杯分)を打ち込むサンドコンパクションパイル(SCP)工法で地盤を固めるとした。そのため、これまで沖縄県北地域に限定していた土砂の調達先を県内全域に広げ沖縄戦激戦地であった糸満や八重瀬などの県南部からも戦没者の遺骨が未収集のまま眠っている土砂を大量に集める計画になっている。

 ところがその数カ月後に、新たな調査で軟弱地盤の厚さが60㍍であることが判明つまり水深90㍍の深さにまで軟弱地盤が存在していることになるが、防衛省は「調査の精度に信憑性がない」「(70㍍以下は)非常に固い粘土層」などとして、70㍍以下の地盤改良は不要であるとの見解を示している。

 だが、その判断の根底には、日本の作業船の施工深度は最大70㍍までしか届かず、90㍍までになると機械が届かないという現実がある【断面図参照】。水深70㍍であっても難工事であるうえに、水深90㍍の地盤改良は世界に前例がない

 土木工学を専門とする鎌尾彰司日本大理工学部准教授は、今年9月の沖縄県主催シンポジウムで、「わが国が保有する海上での地盤改良船では、数億円を掛けて改装しても海面下70㍍までしか地盤改良をすることができない。すなわち、施工機械が届かない20㍍の部分は未改良のままにするしかない軟弱地盤を未改良のままにして埋立工事をおこなうと、地盤が圧縮して密度が大きくなる(強度が高くなる)までに長い時間を要することになる。さらに改良できない部分は粘土質であるため、埋立工事中の沈下量が大きくなることはもちろんのこと、埋立工事が終了しても長期にわたり未改良の粘土地盤に継続して大きな沈下が発生することになる」と指摘した。

 改良工事は長期間におよび、軟弱地盤の上に設置された滑走路は恒常的に沈下するため、くり返し補修工事が必要になり、沈下によって護岸が倒れる「滑り破壊」によって埋め立てた土砂が海に流れ出る恐れもあると警鐘を鳴らしている。

 しかも政府は、最も深くまで軟弱地盤が堆積している東側護岸の「B27」地点については、別地点のサンプル調査から推測するだけで、地盤強度の調査をおこなっていない。そのため国の設計変更書には、地盤改良工事における砂杭の大きさや打ち込む本数などの具体的な記述がない

 総工費も当初の3500億円の2・7倍となる9300億円としているが、沖縄県は7カ所分の護岸工事だけで政府の資金計画書で示した額の12倍(928億円)となっていることから、埋め立て費用は当初の10倍の2兆5500億円に膨らむと試算している。

 基地建設の工期も当初の8年から12年に延長され、移設を条件とした普天間基地の返還は2030年代半ば以降となり、事実上先の見通せない状況だ。今後も「全体の経費については答えられない」(防衛省)というほど膨大な血税を投入しながら、完了するメドのない工事が延々と続くことになる。


地下には2つの活断層も 地盤調査せず

 さらに辺野古沿岸部から沖合にかけては、辺野古断層と楚久断層という2つの断層が走っており、いずれも活断層と分類されている【地図参照】。

 政府は活断層の存在を否定しているが、軟弱地盤が堆積する大浦湾海底の落ち込みは、これら2つの活断層の交差によって形成されたとみられており、この海域を調査した東北大学講師・遅沢壮一氏(地学)は「大浦湾の海底谷地形成は辺野古断層である。同断層は2万年前以降にくり返し活動した、極めて危険な活断層である」(知事撤回理由書)と指摘している。

 原発建設の場合を見ても、原子力規制委員会は、将来活動する可能性の高い断層を約一2万~13万年前かそれより新しい時期に動いたものと認定しており、2万年前以降に動いたとされる辺野古断層は今後も活発に動く可能性がある比較的新しい活断層とみなされている

 活断層に挟まれた軟弱地盤の上に、弾薬や化学物質などを扱う軍事施設や滑走路を建設すること自体、無謀極まりないもので、直下地震や津波が発生すれば、その被害は想像を絶するものとなる。地質学の専門家は「新基地を建設することは非常に危険である。活断層の存在を否定するならば、国は早急に調査結果を公表すべき」(加藤祐三琉球大学名誉教授)と批判を強めている。

 玉城知事は11月25日、軟弱地盤の改良工事に必要な国の設計変更について、「地盤の安定性等にかかる設計に関して最も重要な地点において必要な調査が実施されておらず、災害防止に十分配慮した検討が実施されていない」「『埋め立ての必要性』について合理性があるとは認められない」として不承認とした

 大浦湾はジュゴンなど絶滅危惧種262種を含む、5334種もの生物が生息する全国有数の地域であり、環境保全についての国の調査や対策がまるでなされていないことも挙げ、「公有水面埋立法に適合しない」と断定。「そもそも今般の変更申請が必要となったのは、本来、沖縄防衛局が事業実施前に必要最低限の地盤調査を実施すべきであったのにもかかわらず、これを実施せず、不確実な要素を抱えたまま見切り発車したことにすべて起因する」と政府側の責任を追及した。

 設計変更の不承認によって大浦湾の該当海域では埋め立て工事ができなくなるが、国はふたたび知事権限の執行停止や法廷闘争に持ち込み、地方自治を蹂躙してはばからない姿勢を見せている。


南西諸島で進む基地化  普天間は改修して恒久化

 1997年に日米政府のあいだで辺野古新基地建設計画が浮上してから24年。はじめは「普天間基地の危険性除去」だった問題が、いつの間にか「辺野古移設」にすり替わり、数十年にわたって沖縄県内では、新基地建設を許さない島ぐるみの世論と政府との激突状況が続いてきた。あいつぐ国政選挙では辺野古新基地を推進する与党が大敗し、県知事選では「辺野古新基地反対」を掲げるオール沖縄陣営が勝利し、辺野古の是非を問う県民投票でも反対票が多数を占めた

 そして、オール沖縄を率いた翁長前知事の死去後も、その遺志を継いで新基地反対を唱えた玉城現知事が過去最多得票で当選するなど、20万県民の命を奪った沖縄戦を経験し、以来70年以上にわたって米軍支配に晒されてきた沖縄県民の揺らぐことのない頑強な意志が幾度となく示されてきた

 だが、それを無視して建設工事が強行される辺野古新基地は、軟弱地盤で沈下や陥没の危険性が高く、完成時期も見通せないうえに基地として使い物になるか否かも定かではない。例え整備されたとしても「普天間の代替機能は果たせないと米側が主張することで返還の約束など簡単に反古になる関係だ。肝心の普天間基地は「閉鎖」どころか、さらに長期使用を可能にするため施設の改修工事が進められている

 先行きの見えない辺野古問題に人々の視線を何十年も釘付けにする一方で、沖縄県内外を問わず、米軍と自衛隊が一体となった基地や港湾の共同運用が進み、さらに与那国石垣宮古などの南西諸島では新たな自衛隊ミサイル基地があいついで建設されてきた。沖縄本島でも、勝連半島で自衛隊のミサイル部隊新設や、米軍の後方支援施設の建設計画が明らかになっている。

 米軍は対中国包囲網として、日本列島から沖縄、フィリピン西部、南沙諸島にかけて「第一列島線」とし、日本からグアム・サイパン・テニアンにかけてを「第二列島線」とする構想を打ち出している。本州、九州、馬毛島奄美大島、沖縄本島、宮古島、石垣島、与那国島にわたって出撃基地やミサイル包囲網をつくり、日本を不沈空母に見立てて中国に圧力を掛け、同時に米本土を防衛するというものだ。軍事費圧縮が迫られている米軍は、日本に軍事費や人員を肩代わりさせ、自衛隊を二軍として自国のアジア戦略に主体的にかかわらせる方針へとシフトしているからだ。この構想に基づけば、有事のさいには沖縄や南西諸島だけでなく、九州や本州も含める日本全土が戦場になり、攻撃対象になる可能性が出てくる。それは基地負担を沖縄が負うか、本土が負うかといった問題ではなく、日本全土を米軍の鉄砲玉として差し出すか否かの問題といえる。


大増強進む岩国や九州の基地  辺野古釘付けの間に

 「普天間基地の負担軽減」や「辺野古移設の是非」が騒がれ、辺野古問題だけに目を奪われるなかで、本土でもそれを上回る規模で米軍基地強化や自衛隊基地の共同使用が進められてきた

 米海軍基地がある長崎県佐世保では、自衛隊水陸機動団が配備され、それにともなって佐賀空港へのオスプレイ配備計画が浮上した。「普天間の負担軽減」を名目にして新田原基地(宮崎県)とともに米軍との共同使用施設へと変わりつつある空自築城基地(福岡県)では、滑走路を普天間基地と同規模(2700㍍)にまで延長するための拡張工事が始まっている。また米軍使用が常態化している福岡空港にも新たな米軍専用施設が建設された。

 新田原基地でもステルス戦闘機F35Bを配備するための新たな駐機場や燃料タンクが建設される。3000㍍級の滑走路を持つ大分空港や、熊本空港でも米軍オスプレイ等の緊急着陸が増えるなど、民間空港の米軍使用が格段に増えたのも近年の特徴だ。

 15年間かけて沖合に1・5倍拡張された米軍岩国基地(山口県)では、埋め立て総工費は2500億円だが、そのために切り崩した愛宕山開発費(米軍住宅建設)を含めると防衛省発注事業は4000億円以上にのぼる。辺野古の埋め立て費用を上回る公費を注ぎ込んで海側にも山側にも米軍基地が拡張され、厚木からの空母艦載機部隊の移駐によって米軍関係者約1万200人、軍用機約120機を擁する極東最大の基地となり、原子力空母、大型強襲揚陸艦、ヘリ空母などを本格展開する出撃拠点へと変貌している。

 また首都圏でも、在日米軍司令部を置く「横田幕府」こと米軍横田基地では、オスプレイ配備を五機から10機に増やすための新駐機場、グアムから飛来する無人偵察機RQ4グローバル・ホークの駐機施設、さらに今後4年間で大型輸送機九機を追加配備できる新駐機場の建設など、大規模な増強工事がおこなわれている。

 さらに政府は、硫黄島でおこなわれてきた米空母艦載機の陸上空母離着陸訓練(FCLP)の飛行場として馬毛島(鹿児島県)を買収。奄美大島には陸自ミサイル部隊を配備し、宮古島、石垣島にもミサイル部隊、台湾や尖閣諸島の目と鼻の先にある与那国島には陸自沿岸警備隊を配備した。

 近年、沖縄周辺でおこなわれる自衛隊の統合演習には常に米軍が参加し、民間港や民有地を使用した実戦訓練となっている。12月に米海兵隊と陸上自衛隊が実施する共同訓練は、米軍の「遠征前方基地作戦(EABO)」にもとづき、米海兵隊が遠隔地から最新鋭高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)と陸自の地対艦誘導弾(SMM)を使って中国のミサイル網に対抗するもので、八戸演習場(青森県)や矢臼別演習場(北海道)などを含んでおこなわれる。

 米軍基地問題を「辺野古問題」ないし「普天間問題」へと矮小化して、その是非だけを焦点とすることで、それ以外の地域や本土でそれを上回る基地機能強化がノンストップで進められてきたのがこの数十年の現実であり、この問題についてはオール沖縄が抱える玉城知事も立場をあいまいにしたまま事実上黙認してきた。現在、来年1月に辺野古を抱える名護市長選、秋には県知事選が控えるなかで、「辺野古を選挙の争点にするか否か」「基地問題か経済か」といった図式で政局がとり沙汰され、基地問題では「普天間の負担軽減」だけが叫ばれ、その枠内で革新系も含めて「県内移設か、県外移設か」といった沖縄vs本土の構図が煽られてきた

 だが現実を冷静に見るならば、辺野古問題で目先をフェイクしながらその外側で南西諸島を含む日本全土を対中国の鉄砲玉にするという大規模な戦争策動が動いており、沖縄で起きている現実と本土で進行してきた軍事基地化の教訓を互いに共有し、これと対峙する沖縄全島と全国を結んだ力の結集が求められている
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●COVID19人災でさらけ出され、ここでも《政治家や官僚が国防を語れば語るほど、自らの無為無策がさらけ出される》(吉川毅記者)

2020年07月21日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]



吉川毅記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]「沖縄差別」と「国防の無為無策」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/594035)。

 《▼政府は秋田、山口県への「イージス・アショア」配備計画について費用や期間から「合理性がないと断念した。対照的に、工期と工費が膨らむ名護市辺野古の新基地建設粛々と進める二重基準で強行する姿勢は、差別政策そのものに映る ▼新型コロナウイルス対策に巨額の国費が投入され、防衛費も圧縮せざるを得ないはずだ。それでも、政府や官僚は「辺野古が唯一」と繰り返す》。

   『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人がその嘘っぱちを
        を信じている、というよりも、信じたいんでしょう」
   『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
      持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める

 辺野古破壊高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。何のためらいも無く、未だに「番犬様」に貢ぐ非道。
 「皇軍兵士として戦場で地獄を見た水木しげるさん、「一番いけないのが戦争です」と。「戦争屋のアベ様」が政権を持っている社会では、愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める。

 N値はゼロ工期と工費は∞…明らかに「合理的ではない」辺野古破壊、大浦湾破壊。辺野古は破壊「損」です。#辺野古の工事は中止してください! #海を殺すな! #辺野古も白紙にして原状回復を
 「辺野古が唯一」と繰り返すアベ様や最低の官房長官ら、どこまで無為無策無能なのか。<それにつけてもアベ様の無能さよ>。

   『●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は
     中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!
    「《「合理的ではない」と気付い》て下さい、辺野古は破壊「損」です。
     #辺野古の工事は中止してください! #海を殺すな
     #辺野古も白紙にして原状回復を! そして、石垣島宮古島など
     島嶼での対中国のための、番犬様をお守りするための〝防波堤〟・
     《標的の島》にすることにも反対します」

   『●どうしたらいいんですかね? 沖縄で、アベ様や最低の官房長官らが
     やることなすことがデタラメばかり…選挙が終われば、辺野古破壊再開

 琉球新報の記事【普天間OK、嘉手納基地は「保留」 有害PFOS調査「米軍さじ加減」の事情】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1148009.html)によると、《米軍嘉手納基地周辺の比謝川水系が、発がん性などのリスクが指摘される「PFOS」や「PFOA」の高濃度汚染が明らかになった問題で、県企業局は5月18日、基地内調査を4年ぶりに申請した。7月1日時点、嘉手納基地からの返答はなく、申請は宙に浮いたままだ。一方、普天間飛行場は4月、日米地位協定の環境補足協定に基づくの立ち入り調査を認めた。米軍のさじ加減で調査の可否が左右されている》。
 《米軍のさじ加減で調査の可否が左右》…いつも思うのですが、ドイツやイタリアの番犬様もそうなのですか?

   『●「日米地位協定が米軍に“特権”を与えているからだ。
      「半分主権国家」…編集者で作家の矢部宏治氏」
   『●日米地位協定では《受け入れ側》ニッポンの 
      《国内法を米軍に適用している》のか? 沖縄はニッポンでは?
   『●番犬様との地位協定…《何のたがもはめず、 
       米軍のやりたい放題を許している》ニッポン、主権は何処に?
   『●安仁屋眞昭さん《沖縄では民意よりも米軍が優先。
       沖縄の戦後は終わっていない》…何度事故・事件が起きようとも
   『●<金口木舌>《よほど国策ごり押しの現場を
     見せたくないらしい。それこそ基地隠蔽》、辺野古破壊隠蔽
   『●PFOSを含む泡消火剤《14万リットル流出 ドラム缶719本分》!!
        沖縄市民に強硬な防衛相は番犬様には何にも吠え付けないとはねぇ…

 #高江の現状
 琉球新報の記事【高江ヘリパッド 防衛局が道路工事再開 「生活守る」住民ら抗議】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1148113.html)によると、《【東・国頭】東村国頭村にまたがる米軍北部訓練場内で政府が米軍ヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)を建設した件で、沖縄防衛局は1日、ヘリパッドにつながる関連道路の改修工事を再開した。国の特別天然記念物ノグチゲラの営巣期間となる、3月から6月末まで工事を一時中断していた。工期は7月末までの予定…その上で「米軍ヘリが集落近くを夜間に飛行することもある。騒音には引き続き抗議していく」と話した。高江に住む伊佐育子さんは「生活を守るために抗議を続ける。ユーチューブでも『高江の現状』として発信する」と話した》。

   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
     映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
   『●高江破壊…《反対する市民らに対抗するのに協力することの見返りに、
               海外事業で便宜を図ると和泉首相補佐官は約束》

 どっかの公党の総裁も、壊憲好きの方の三選が可能になり、さらに四選を狂気の望む声も…。アメリカやロシア、中国だけでなく、ニッポンも「ト」な方がリーダーになると悲惨だ。
 東京新聞の記事【プーチン大統領、2036年までの続投が可能に ロシアの改憲成立が確実に】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/39327)によると、《投票は200超の改憲項目を一括して賛否を問う仕組みで、最低賃金の保障など生活水準の向上に関わる項目も含まれていたため、有権者は心理的に反対票を投じにくく、賛成票を押し上げたとみられる》。

   『●「この国は今、とてつもなく恥ずかしい」(斎藤貴男さん)
          …「倫理観のかけらもない男」が自民党総裁三選

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/594035

[大弦小弦]「沖縄差別」と「国防の無為無策」
2020年7月2日 07:18

 「米軍による沖縄の占領に日本人は反対しない。なぜなら沖縄人は日本人ではないから」。1947年6月に、マッカーサーGHQ最高司令官が米国記者団に語った言葉だ

▼元共同通信編集局長の河原仁志さんが先月出版した「沖縄をめぐる言葉たち 名言・妄言で読み解く戦後日本史」をめくり、沖縄差別苦難の歴史を考えた。戦中から現代に発せられた62の言葉が収録されている。マッカーサーの言葉は今につながる

 

▼政府は秋田、山口県への「イージス・アショア」配備計画について費用や期間から「合理性がないと断念した。対照的に、工期と工費が膨らむ名護市辺野古の新基地建設粛々と進める二重基準で強行する姿勢は、差別政策そのものに映る

▼新型コロナウイルス対策に巨額の国費が投入され、防衛費も圧縮せざるを得ないはずだ。それでも、政府や官僚は「辺野古が唯一」と繰り返す

▼元防衛大臣らからは、見直し論も出ている。しかし、結局は「軍民共用」「縮小案」の持論を語るだけ。沖縄に犠牲と負担を強いる構図は、戦後75年を経ても変わらない

▼河原さんは「沖縄は『手段』として、日米両政府に長く『利用』されてきた」と説明する。本土防衛、反共防波堤、日米同盟の維持…。政治家や官僚が国防を語れば語るほど、自らの無為無策がさらけ出される。(吉川毅
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●どうしたらいいんですかね? 沖縄で、アベ様や最低の官房長官らがやることなすことがデタラメばかり…選挙が終われば、辺野古破壊再開

2020年06月29日 00時00分09秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]



沖縄タイムスの【社説[辺野古埋め立て再開]工事停止し再アセスを】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/585091)。
琉球新報の【<社説>辺野古で工事再開 民意いつまで踏みにじる】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1137943.html)。

 《辺野古移設反対派が過半数を制した県議選からわずか5日、政府は名護市辺野古の新基地建設工事を再開した。選挙結果と民意に耳を傾けるのなら、中断を継続した上で、話し合いに応じるべきである》。
 《名護市辺野古で政府が進めている新基地建設工事が12日から再開された。工事関係者が新型コロナウイルスに感染したため4月17日から中断していた。建設に反対する当選者が多数を占めた県議選から5日しかたっていない政府はいつまで沖縄の民意を踏みにじるつもりなのか》。

   『●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は
     中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!

    「《「合理的ではない」と気付い》て下さい、辺野古は破壊「損」です。
     #辺野古の工事は中止してください! #海を殺すな
     #辺野古も白紙にして原状回復を! そして、石垣島宮古島など
     島嶼での対中国のための、番犬様をお守りするための〝防波堤〟・
     《標的の島》にすることにも反対します」

 順番が逆になってしまいました。日刊ゲンダイの記事のタイトルは【工事再開の辺野古はイージス・アショア以上の壮大なムダ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274724)。イージス・アショアは事実上の白紙撤回です。遅すぎる《当然の帰結》。ならば、#辺野古の工事は中止してください! #海を殺すな#辺野古も白紙にして原状回復を
 工費と工期は∞。N値はゼロの超軟弱地盤、水面下90メートル下で(どうやって?)地盤改良し、埋め立てるという愚かな計画。完成することはない。100万歩譲って、新基地が完成したとしても、普天間は返還されない。つまり、辺野古は単なる破壊「損」。

   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
         宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を
          着て宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》
   『●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた盛り土が
          崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の
     出来レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?

 《辺野古移設反対派が過半数を制した県議選》《建設に反対する当選者が多数を占めた県議選》…結果に関係なく、選挙が終われば破壊開始。一体どんな神経をしているのか?
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦] 「物呉ゆすど」再考】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/585393)によると、《第一尚氏が王位を奪われたクーデターは、官吏の安里大親が唱えた「物呉ゆすど我御主(むぬくゆすどぅわーうすう)」がきっかけとされる。直訳なら「物をくれる人が自分の主人」…▼再び土砂が投げ込まれた辺野古の海で、石材を運ぶダンプの車列の前で、あらがう市民にこの「物呉ゆすど-」を想起した。新基地建設の総工費は膨らみ続けて9300億円。県の試算では2兆5500億円上る》。
 壮大なドブガネ。アベ様や最低の官房長官の頭の中の構造はどうなっているのか…。

   『●自公お維は辺野古破壊賛成を明示して戦った… 
       最低の官房長官はなぜ、「選挙は結果が全てだ」と言わない?』 
    「選挙の結果など一顧だにしない。かつて、最低の官房長官は、
     名護市長選で、「選挙は結果が全て相手候補は必死に埋め立て
     阻止を訴えたのではないか」と嘯いた。安倍政権が推した渡具知武豊氏は
     辺野古の「へ」の字も言わなかったくせに。今回は、なぜ、
     「選挙は結果が全て」と言わないのか? 自公お維は辺野古破壊に
     賛成を明示して選挙を戦った。辺野古破壊の賛否が争点であることが
     明確になった上での選挙だ。その敗北の結果は、より一層重い
     「新基地反対」「辺野古破壊反対」の民意の表明となった。直ぐさま、
     辺野古破壊を止めるべきだ。最低の官房長官の《丁寧な説明》など
     いらないし、沖縄3区の皆さんの《理解》など得られるはずもない。
     N値はゼロ、工期と費用は∞…いくらドブガネしても、出来もしない
     新基地、返還されもしない普天間のおかげで破壊「損」な辺野古。
     その《辺野古が唯一の解決策》を繰り返す無能ぶりには、もうウンザリだ。」

   『●「辺野古とカネ」…「辺野古が唯一」「辺野古ありき」とばかりに
              辺野古破壊に集り、《政官業の癒着ぶり》が醜悪

 沖縄タイムスの記事【「辺野古」と対応に違い 陸上イージス白紙 どちらも「コストと時間かかる」が…】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/585920)によると、《地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の秋田、山口両県の配備を巡り、防衛省は15日、システム改修にコストと期間がかかるとして配備計画を停止すると発表した。一方、名護市辺野古の新基地建設を巡っては「辺野古が唯一の解決策」とし、工期・工費を大幅に延長・増額して移設計画を強行。対応に違いがみられる。…河野太郎防衛相は同日の臨時会見で「精査しているわけではない」と断った上で、SM3ブロック2Aの場合、日米で計2200億円以上、12年の開発期間がかかったとし「(コストや期間は)おそらくその近辺になるのではないか」との見通しを示した》。
 前述の日刊ゲンダイの記事によると、《「コストと期間を考えたら、辺野古の方がよりムダな工事」。沖縄県の玉城デニー知事は16日、安倍政権にそう苦言を呈した。名護市辺野古の新基地建設の壮大なムダは、配備計画停止の「イージス・アショア」とは比較にならないほど》。当然の声だ。

 琉球新報の記事【玉城知事「辺野古の方がより無駄」 停止のイージス・アショア計画と対比し疑問】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1139576.html)によると、《地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の秋田、山口両県への配備計画停止について「コストと期間を考えたら辺野古の方がより無駄な工事ではないか」と米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設を進める国の姿勢に改めて疑問を呈した。玉城知事は16日朝、自身のツイッターでもこの問題に触れ、「『米軍普天間基地は辺野古移設せず速やかに返還されなければ基地の負担軽減という当初の意図を果たせない』と明快なご決断を」と書き込んだ》。

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/585091

社説[辺野古埋め立て再開]工事停止し再アセスを
2020年6月13日 07:00

 辺野古移設反対派が過半数を制した県議選からわずか5日、政府は名護市辺野古の新基地建設工事を再開した。

 選挙結果と民意に耳を傾けるのなら、中断を継続した上で、話し合いに応じるべきである。

 埋め立て工事は、関係者の1人が新型コロナウイルスに感染したため、4月17日から止まっていた。中断が約2カ月続いたのは、県議選への影響を避けるためだったとも言われている。

 その選挙が終わった途端の再開だ。玉城デニー知事は「大変遺憾だ」と憤った。米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民らが「政府は立ち止まれ」と抗議の声を上げた。

 許容できないのは、普段は「選挙は結果が全て」という菅義偉官房長官が、自民党が議席を伸ばした一面だけを切り取って、新基地建設への「地元の理解が進んだ」と語ったことだ。

 県議選が示した結果は、新基地反対の変わらぬ民意である。にもかかわらず建設ありきの一方的な解釈だ。

 工事がジュゴンに与える影響も懸念されている。

 沖縄防衛局が周辺海域で実施した調査で、2月から3月にかけてジュゴンのものとみられる鳴き声が42回も確認されたことが明らかになったばかりだ。

 土砂運搬船が航行を始めれば、絶滅の恐れが高いジュゴンにさらに深刻な影響を与えかねない。

 今進めるべきは、工事ではなくジュゴンの生息環境などの調査だ

■    ■

 本島近海に生息することが分かっているジュゴン3頭のうち、1頭は昨年3月に死んでいるのが見つかった。残り2頭は2015年と18年を最後に姿を見せていない。

 国際自然保護連合(IUCN)は昨年末、南西諸島のジュゴンを絶滅の危険度が最も高い「絶滅寸前」種に引き上げた。

 その直後の鳴き声の確認である。

 県は防衛局に対し4月と6月、2度にわたり工事を停止しジュゴンへの影響を再評価するよう求める行政指導文書を出した。

 その回答が11日やっと届いたが、内容は再評価の必要はないというものだった。

 ジュゴンが戻っているかもしれないのに、衝突の可能性がある作業船を航行させ続けるつもりなのか、「絶滅寸前」とされるジュゴンの保護に本気で取り組む気持ちがあるのか、疑問を抱かざるを得ない。

■    ■

 

 辺野古の環境アセスメントは、専門家から「史上最悪のアセス」だと言われるほど問題が多かった。

 防衛局が4月に県に申請した軟弱地盤を改良する設計変更を巡っても、国にアセスのやり直しを求める声が相次いでいる。改良に用いられる砂の量一つをとっても県内の年間採取量の約3年分とされ、大規模な環境改変になるからだ。

 ジュゴンの状況も埋め立て承認時とは大きく変わっている。

 再アセスは必要不可欠だ。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1137943.html

<社説>辺野古で工事再開 民意いつまで踏みにじる
2020年6月13日 06:01

 名護市辺野古で政府が進めている新基地建設工事が12日から再開された。工事関係者が新型コロナウイルスに感染したため4月17日から中断していた。

 建設に反対する当選者が多数を占めた県議選から5日しかたっていない政府はいつまで沖縄の民意を踏みにじるつもりなのか

 政府に求められるのは昨年2月に実施された県民投票の結果を尊重し、埋め立てを断念することだ。その上で、県内移設を伴わない普天間飛行場の全面返還を米国に提起してもらいたい。

 そもそも、建設中の新基地は、その実現性さえ明確ではない。埋め立てを予定する大浦湾側にマヨネーズ並みの軟弱地盤が存在するからだ。改良工事が必要な面積は約66・2ヘクタールに及ぶ。

 砂ぐいなど約7万1千本を打ち込む難工事だ。軟弱地盤は最も深い所で海面下約90メートルに達する。総経費は9300億円で、このうち約1千億円が地盤改良の費用という。

 政府は2014年の時点で総事業費を「少なくとも3500億円以上」と説明していた。かかる費用を曖昧にすることで、国民の反発を避けようとしたと考えられる。

 設計変更後の「9300億円」という見積もりも額面通りには受け取れない。前例のない困難な工事だけに、さらに膨張する可能性が大きい。大切な血税を浪費するだけで、いつまでも完成を見ないという事態が起こり得る。

 政府が土砂の投入を開始したのは18年12月14日だった。だが、県の試算によると、土砂の投入は数%程度にとどまっている。

 沖縄の民意を無視して、いつ終わるとも知れず、いくらかかるかも分からない工事に着手し、貴重な自然環境を破壊する。政府の所業は常軌を逸している。とても民主国家の振る舞いとは思えない

 沖縄に対し強硬な態度を取り続ける一方で、米国には常に弱腰だ。米軍の特権を認める日米地位協定の改定さえ言い出すことができない。強い者に媚(こ)び、弱い者には高飛車に出る。そのような国の在りようはいびつであり、一刻も早く改めるべきだ。

 新基地に反対する民意は知事選や国政選挙で繰り返し示されてきた。7日投開票の県議選にもそのような県民の意向が反映されている。

 政府が新基地建設の根拠にしているのが13年の仲井真弘多知事(当時、14年落選)による埋め立ての承認だ。しかし同氏は10年の知事選では「県外移設を求める」と公約していた。大多数の民意に逆行する決定を盾に、強権を振るっているのが現在の安倍政権なのである。

 このようなやり方が許されるのなら、許認可権限を持った首長を説得することで、地元の同意なしにどんな迷惑施設でも自在に建設できることになる沖縄だけでなく全国民に関わる重大な問題だ
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●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!

2020年06月26日 00時00分48秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]



沖縄タイムスの【社説[地上イージス計画停止]辺野古も白紙撤回せよ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/586542)。
琉球新報の【<社説>イージス計画停止 政府の説明はうそだった】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1139785.html)。

 《河野太郎防衛相が、秋田県と山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。代替地を検討しない考えも示した。事実上の白紙撤回だ》。
 《当然の帰結だが、決断が遅過ぎる。河野太郎防衛相が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。事実上の白紙撤回となる》。

東京新聞のコラム【筆洗/変わった古道具を集めるのが趣味の男。ある日、古道具屋で振り…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/36009?rct=hissen)によると、《…振り子のない古い振り子時計を買った…▼本体と振り子が一緒になって初めて時計である。ばかばかしい小咄(こばなし)だが、それを上回るばかばかしさではないか。…▼当初の見立てでは五千億円以上。ブースター問題を改善しようとすれば、さらに数千億円がかかる。米国の商売人の言いなりだった政府もようやく、その商品の購入は「合理的ではない」と気付いたようだ。無論、気付いてよかったで済まされる話ではない》。
 《「合理的ではない」と気付い》て下さい、辺野古は破壊「損」です。#辺野古の工事は中止してください#海を殺すな#辺野古も白紙にして原状回復を そして、石垣島宮古島など島嶼での対中国のための、番犬様をお守りするための〝防波堤〟・《標的の島》にすることにも反対します。 

   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
         宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を
          着て宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》
   『●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた盛り土が
          崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の
     出来レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?

 日刊ゲンダイの記事【工事再開の辺野古はイージス・アショア以上の壮大なムダ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274724)によると、《「コストと期間を考えたら、辺野古の方がよりムダな工事」。沖縄県の玉城デニー知事は16日、安倍政権にそう苦言を呈した。名護市辺野古の新基地建設の壮大なムダは、配備計画停止の「イージス・アショア」とは比較にならないほど。河野防衛相は「フェイク大臣」の汚名を返上したければ、辺野古もあきらめたらどうか。…河野氏が「コストと配備時期」を理由に挙げるなら、辺野古の方がヒドい。政府は昨年12月、総工費が従来想定の2・7倍の約9300億円、工期が当初の8年から約12年とする見直し案を発表。これすら大甘で、沖縄県は独自の試算で総工費2兆5500億円、基地使用まで13年かかると主張している》。
 工費と工期は∞。N値はゼロの超軟弱地盤、水面下90メートル下で(どうやって?)地盤改良し、埋め立てるという愚かな計画。完成することはない。100万歩譲って、新基地が完成したとしても、普天間は返還されない。つまり、辺野古は破壊「損」。

 沖縄県議会議員選挙後、最低の官房長官は、辺野古新基地建設への沖縄の市民の〝認識〟が浸透…的な発言があったが?? 一体どこが?
 琉球新報の記事【辺野古反対61% 安倍内閣支持率18%  琉球新報・OTV・JX通信県民調査】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1139957.html)によると、《安倍内閣を「支持しない」と回答した人は66・33%を占め、「支持する」の18・73%を大きく上回った。共同通信社が5月下旬に実施した全国緊急電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は39・4%、不支持率は45・5%で、県内は全国より、現政権に対して批判的な見方が強いことが浮き彫りになった》。
 また、琉球新報の【<社説>基地 県民意識調査 辺野古反対の民意強固だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1140399.html)によると、《新基地建設について「反対」「どちらかといえば反対」との回答が合わせて61・95%を占めた。「賛成」「どちらかといえば賛成」は計27・69%だった。…玉城デニー知事を「支持する」との回答は61・55%で、「支持しない」の21・31%を大きく上回った。支持率は新基地建設反対の回答とほぼ同じ数値であり、基地問題の解決を玉城知事に託しているものと考えられる。これに対し、安倍内閣の支持率は18・73%にとどまる。「支持しない」との回答は66・33%に上った。…反対意見は黙殺し、許認可権限を持つ首長を懐柔して承認を取り付ければいいのであるいずれ国策の名の下に、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の建設さえも強行されかねない。そんな暴挙が横行すれば、もはや民主国家とは言えなくなる。そのような未来は何としても避けたい》。

 琉球新報の記事【辺野古工事37件で345億円増 14~19年度発注 契約変更後、1352億に】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1140610.html)によると、《8割以上の76件で契約変更があったことが分かった。37件で金額が増額され、当初契約から計345億円多くなっていた。減額変更は30件で減額幅は計221億円だったが、この中には再発注のため契約を打ち切ったことで大幅減になったものが含まれ、再契約による増額も見込まれる。減額分を差し引いても変更後の金額は1352億円に上り、当初の1228億円よりも124億円多い。コストが膨らみ続ける一方、軟弱地盤の影響で先送りせざるを得ない契約もあり、工事の停滞ぶりもうかがえる》。
 ずっ~と反対の民意が示され続けていた中、やりたい放題やっていたわけです。デタラメ、やりたい放題。

 元職までが批判…でも、現職の時に気づいてたでしょうに…。
 琉球新報の記事【「辺野古も見直し必要」 中谷・元防衛相 イージス停止受け】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1140611.html)によると、《米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設についても見直しが必要だとの認識を示した。「十数年、1兆円かかる。完成までに国際情勢は変わっている」と述べ、辺野古移設の不合理性を説明》。

 なにもかも、杜撰の極み。
 【春秋/レーダーとミサイルの最高の共演である。地上配備型迎撃システム…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/617620/)によると、《▼この計画は「ありき」と「ずさんのひどい共演である。米国からの巨額の武器購入ありき、山口と秋田への配備ありき、に見える。適地調査で民間の衛星写真を流用した上、山の高さを間違えるずさん、住民説明会で防衛省職員が居眠りするずさん ▼システムは実は危険でした、と今頃言い出すずさん。北朝鮮や中国の技術進歩で、このシステムでは対抗が難しいとの指摘もある。防衛政策そのものがずさんに思える》。

   『●「FMSは武器取引を通じて、米国が他国を
     従属させるシステムでもある。日本の対米追従は強まる一方だ」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
       彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
        弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい
   『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》? アメリカへの
                   「援助」、狂気な「思いやり」の一種?
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
          歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●《韓国…国防予算の削減…新型コロナウイルス対策に振り向け…極めて
        合理的な判断…その合理は日本では通用しない…》(立岩陽一郎氏)
   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる天文台】
         …《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/586542

社説[地上イージス計画停止]辺野古も白紙撤回せよ
2020年6月17日 07:30

 河野太郎防衛相が、秋田県と山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。代替地を検討しない考えも示した。事実上の白紙撤回だ。

 迎撃ミサイルのブースター(推進補助装置)部分を、海上や自衛隊演習場内に確実に落とせない技術的問題が分かったことを理由に挙げた。

 河野氏は衆院安全保障委員会で、計画継続は「導入を決めた当時としては正しかったが、コストと期間を考えると合理的な判断とはいえない」と語った。

 イージス・アショアは、イージス艦と同様のレーダーやミサイル発射装置で構成する地上迎撃システムだ。北朝鮮のミサイル防衛のため、2017年に2基の導入を閣議決定した。秋田県と山口県に1基ずつ設置する計画だった。

 防衛政策の柱とされる地上イージス配備計画が停止に追い込まれたのは、計画のずさんさや、住民の強い反発があったからだ

 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を適地とした防衛省調査では、米グーグルの衛生写真のデータを流用して、山の標高を誤って表記していたことが分かった。

 レーダー施設の設置場所は住宅地から700メートルと近く、有事に攻撃対象となる懸念やレーダー波の人体への影響を不安視する声があった。

 関係経費は4千億円以上に膨らみ、運用開始時期は当初目標の23年度から25年以降にずれ込んだ。

 配備計画の停止は当然の結論だと言っていい。

■    ■

 計画のずさんさ、住民の反発-。イージス・アショアが停止に追い込まれた要因は、まさに名護市辺野古の新基地建設で問題になっていることとピタリと重なる

 計画のずさんさで言えば、軟弱地盤だ。建設予定地の大浦湾に、政府が想定していなかった「マヨネーズ並み」の軟らかい地盤があることが明らかになり、7万本もの杭(くい)を打ち込む大規模な改良工事が必要になった。

 工期は8年から12年に延び、工費は3倍近い約9300億円に膨らんでいる。

 県民の反発で言えば、昨年2月に実施された辺野古の埋め立てを問う県民投票で明確に示された。7割が反対票を投じた。

 衆院選、知事選、参院選、県議選でも反対派が勝利し、幾度も基地建設反対の民意が示されてきた。

 現地での座り込み行動は2172日を数える

■    ■

 河野氏は「地元の皆さまにはご迷惑をお掛けしてきた。おわびを申し上げなければならない」と秋田、山口の県民に謝罪した。

 間違いがあれば認め、撤回する。ダメージを最小限に抑える基本だ。イージスではそうした。なぜそれが辺野古でできないのか

 「コストと期間を考えると、辺野古の方がより無駄な工事ではないか」

 玉城デニー知事の言葉はまさに県民の思いだ。

 辺野古も「合理的な判断」で、白紙撤回するべきだ。二重基準は許されない。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1139785.html

<社説>イージス計画停止 政府の説明はうそだった
2020年6月17日 06:01

 当然の帰結だが、決断が遅過ぎる。河野太郎防衛相が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。事実上の白紙撤回となる。

 迎撃ミサイルの発射後に切り離す推進装置「ブースター」を自衛隊演習場内や海に確実に落とせない技術的な問題が判明したためだ。そんな初歩的なことがなぜ、分からないのか

 防衛省はこれまで、イージス・アショアは安全に運用することが可能と強調していた。性能を確認せずにうその説明をしていたことになる。住民の危険を顧みない、でたらめな対応だ

 安全を確保するにはハードウエアの改修が必要になるという。既に関係経費は4千億円以上に膨らんでいる。実現の時期も見通せなかった。当初から、断念すべき理由はいくらでもあった。

 日本の防衛力整備では、米国から高性能の兵器を調達する「対外有償軍事援助(FMS)」の増加傾向が顕著だ。

 第2次安倍政権以降、一気に増えて、2019年度で過去最高の7013億円に達し、20年度も4713億円を計上した。地上イージスの配備計画では調査費などで、約1800億円分が契約されている。

 FMS米側の提示額や納期を日本政府が受け入れるため、事実上、米側の言い値だ。それにもかかわらず、米側による納入遅れや過払い金の未精算が頻発している。会計検査院は防衛省に対し、繰り返し改善を求めてきた。国費のずさんな運用は目に余る

 トランプ米大統領の要求に応じた米国製兵器の「爆買い」の一環と言えよう。

 イージス・アショアが本当に必要だったとは思えない。北朝鮮や中国の最新鋭ミサイルには対応できないとみられていたからだ。導入すれば無用の長物になる可能性が大きかった。

 河野防衛相が16日、代替地を検討しない考えを示し「この投資はすべきではない」と述べたのはその証左だ。

 候補地とされた秋田、山口の両県は米ハワイ、グアムと北朝鮮を結ぶ直線上にある。米国を守るためともいわれる防衛装備に巨額の国費を支出するのは極めて疑問だ。

 計画の停止は技術的な問題が理由とされた。技術的な問題が大きいのは名護市辺野古の新基地建設も同じだ。大浦湾側にマヨネーズ並みの軟弱地盤が存在し、実現性は見通せない。しかも、県民投票で7割超が埋め立てに反対しており、地上イージスの配備候補地以上に民意が具体的でかつ明確に示されている。

 地上イージスの計画停止は技術的問題を理由にしているが、配備候補地の根強い反発が判断を後押ししたことは間違いない。辺野古の埋め立て強行は二重基準と言える。

 沖縄でも、民意を重く受け止め、新基地建設は断念すべきだ
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●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》

2020年02月17日 00時00分04秒 | Weblog

[【辺野古新基地建設で防衛省が計画する地盤改良】(東京新聞2020年2月15日)↑]



東京新聞の二つの記事。【辺野古「軟弱」地盤示すデータ 防衛相、強度試験を否定】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020021502000152.html)。
中沢誠記者による記事【軟弱地盤 設計水準満たさず 辺野古護岸「最悪崩壊する」 実測値、専門家試算】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020021690071203.html)。

 《鎌尾彰司・日本大准教授は「非排水せん断強度という意味で、間違いなく地盤の強度。防衛大臣の説明はありえない」と指摘する。「軟弱」データを巡っては、二月に報道で発覚すると、防衛省は「簡易的な試験」と主張。正規の方法とみなす力学試験に当たらないことを理由に「試験はやっていない」との説明が虚偽ではないという論法で批判かわしにかかっている》。
 《辺野古工事を独自に検証している専門家チームが、このデータを基に護岸の安定性を試算したところ、国の要求水準を満たさないことが分かった。最悪の場合、埋め立てた盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れがあるという。チームは「安全な施工は保証できない。今からでも地盤を再調査すべきだ」と指摘》。

   『●〝マヨネーズ〟軟弱地盤データの隠蔽…《信頼性が低い》のは
     《試料》なのか? アベ様や最低の官房長官らの《信頼性》こそ皆無
    「《業者が独断で行った調査で信頼性が低い》だってさ。
     《信頼性が低い》のは《試料》や《データ》、《調査》だったので
     しょうか? アベ様や最低の官房長官、防衛相の《信頼性》の方こそ
     《低い》、というか、」

 アベ様や最低の官房長官、防衛相、防衛省の《信頼性》こそ皆無。辺野古破壊をすぐさま中止してください。
 水井多賀子さんによる、リテラ(2019.12.14)の記事【辺野古土砂投入から1年──Coccoが県民投票日をタイトルにした新曲「2.24」に込めた思い、ウーマン村本の漫才と通底する怒り】(https://lite-ra.com/2019/12/post-5143.html)、《そもそも大浦湾側の埋め立て予定地にマヨネーズ状の軟弱地盤があり、その深さは最深90メートルにもおよぶ。…鎌尾彰司・日本大学准教授が「沈下量も25〜50年くらいの長期にわたりますと、1メートルを超えるような沈下になってしまう。1メートルも段差になりましたら、多分(基地の)機能としては果たせないと思う」と指摘してい》ました。さらに、この記事では、《最悪の場合、埋め立てた盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れがあるという。チームは「安全な施工は保証できない。今からでも地盤を再調査すべきだ」と指摘》。防衛相の納得のいく「力学試験」を実施し、結果が出るまで、辺野古への土砂投入・大浦湾の工事を中止して下さい。
 《防衛省は取材に「仮定の話には答えられない」》…B27地点の〝力学試験〟のデータも無しで70m以深が強固な地盤という《仮定の話》をされてもねぇ。
 N値はゼロ、工期と工費は∞。新基地は完成しない。たとえ完成しても使い物にはならないし、普天間が返還されることはない。辺野古は破壊「損」。

   『●鈴木耕さん《美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている
              …言い換えれば、サディスティックな政治》
   『●辺野古破壊、米側に《地盤改良「最短で5年」と日本側伝達》? 
                 沖縄に《工期も費用も言えない》のに?
   『●辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、
             43万4273票…これは、もの凄い数字だ!
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●《地元の理解と協力を得る努力…自然環境や住民の
     生活環境にも最大限配慮》しつつ美ら海に土砂ぶちまけ…
   『●「辺野古とカネ」再び…防衛省OB天下り:
     《公平》《公正》、与党・自公や癒着党・お維から最もほど遠い言葉
   『●新海聡氏《法制度の趣旨をねじ曲げ、都合の悪い情報は出さない
           という辺野古工事の治外法権ぶりを象徴した対応だ》
   『●「辺野古とカネ」…「辺野古が唯一」「辺野古ありき」
      とばかりに辺野古破壊に集り、《政官業の癒着ぶり》が醜悪
   『●「辺野古技術検討会」が「公正」「中立」ねぇ?
     「検討」しないし、「批判」「是正」「破壊中止」することもなし
   『●美ら海に土砂をぶちまけ続けて1年、《政府は沖縄の人々を
     国民と見なしているだろうか…傍若無人極まりない》愚行の連続
   『●《生物多様性の生きた教科書》な森や美ら海を殺すな!
     《和泉洋人首相補佐官…民間企業に便宜供与を打診し、行政をゆがめ…》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020021502000152.html

辺野古「軟弱」地盤示すデータ 防衛相、強度試験を否定
2020年2月15日 朝刊

     (B27地点の実測データを記した防衛省の資料。
      強度計測試験だったことを示す「Undrained Shear Strength」
      の記載がある)

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設を巡り、埋め立て予定地の海底地盤から「軟弱」と示すデータが検出された試験について、河野太郎防衛相は十四日の記者会見で「(地盤の)強度の試験ではない」と述べ、本紙の取材や国会質問への説明は「適切だった」との見解を示した。防衛省の国会提出資料には、このデータについて「強度と明記されており、河野氏の説明は矛盾する。

 粘土層が最も深い海面下九十メートルまで達している「B27」地点での地盤について、防衛省はこれまで国会質問や本紙の取材に強度の試験はやっていないとの説明を繰り返し、データの存在を伏せてきた

 この日の会見で河野氏は、記者から「簡易的であっても強度の試験。国会でも強度の試験をやったのかと質問している。虚偽説明ではないか」と問われると、「土の状況を見る試験で強度の試験でもない」と断言した。

 国会提出資料に添えられたB27地点の「軟弱」データには、地盤の強度の値を示す「Undrained Shear Strength」との表記がある。鎌尾彰司・日本大准教授は「非排水せん断強度という意味で、間違いなく地盤の強度。防衛大臣の説明はありえない」と指摘する。

 「軟弱」データを巡っては、二月に報道で発覚すると、防衛省は「簡易的な試験」と主張。正規の方法とみなす力学試験に当たらないことを理由に「試験はやっていない」との説明が虚偽ではないという論法で批判かわしにかかっている。
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https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020021690071203.html

軟弱地盤 設計水準満たさず 辺野古護岸「最悪崩壊する」 実測値、専門家試算
2020年2月16日 07時13分

 沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設地の海面下七十メートル超の地盤に「軟弱」と示す実測データが存在していた問題で、辺野古工事を独自に検証している専門家チームが、このデータを基に護岸の安定性を試算したところ、国の要求水準を満たさないことが分かった。最悪の場合、埋め立てた盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れがあるという。チームは「安全な施工は保証できない。今からでも地盤を再調査すべきだ」と指摘する。(中沢誠

 防衛省は「信頼性が低い」として、「軟弱」データを設計に反映していない。仮にデータ通り七十メートル超も軟弱地盤となれば、国が求める設計水準を満たすには地盤改良の必要がある。しかし、国内の作業船の能力では七十メートルまでしか対応できず、新基地建設が行き詰まる恐れも出てくる。

 試算したのは、新潟大の立石雅昭名誉教授ら地質や地盤の専門家でつくる調査チーム。「軟弱」を示す実測データが検出された「B27」地点には、巨大な護岸が設置される。チームは、B27地点で七十メートル超の地盤が「軟弱」だった場合、護岸が安全に建設できるかどうか安定性を試算した。

 防衛省は、新基地建設において、国土交通省が定める港湾施設の基準に基づいて設計している。

 防衛省が昨年三月に国会へ提出した地盤改良の検討報告書では、B27地点から最長七百五十メートル離れた三地点から類推した強度を基に、護岸の安定性を計算している。報告書によると、深度七十メートルまで地盤改良すれば要求水準をぎりぎり満たす結果だった。

 一方、調査チームが、護岸下の地盤強度を今回発覚した「軟弱」なデータに置き換えて計算し直したところ、安定性は国が求める設計の要求基準を満たさなかった国交省の基準を満たさない設計は通常認められない

 調査チームの試算について、防衛省は取材に「仮定の話には答えられない」とした。

 実測データを設計に反映していない点を、河野太郎防衛相は十四日の会見で「設計に影響が出ることではなく、リスクがあるとは思わない」と発言。別地点のデータから七十メートル超の地盤が「非常に固い」とした判断は、「(有識者の)技術検討会からもお墨付きをもらっている」として、追加のボーリング調査は必要ないとの見解を示した。

 B27地点の地盤強度の実測データは、防衛省が国会に提出した資料の巻末に英文で記載されていた。これまで防衛省は、本紙の取材や国会の質問に強度試験はやっていない虚偽説明を繰り返し、実測データの存在も明らかにしていなかった


◆地盤調査やり直しを

<調査チーム代表、立石雅昭・新潟大学名誉教授(地質学)の話> 防衛省の報告書に記された安定計算の数式に準じて計算しており、国の設計水準を満たさないと判断するには十分な試算だ。七十メートルより深い地盤が今回判明した強度だった場合、設計が成り立たず、このまま施工すれば盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れがある。データの信頼性が低いというなら防衛省は調査をやり直し、正確な強度を示せばいい。危険性が指摘されているのにデータを見直そうともしない防衛省には、リスクを見積もる姿勢が欠落している。



【辺野古新基地建設で防衛省が計画する地盤改良】
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/images/2020021699071332.jpg
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●〝マヨネーズ〟軟弱地盤データの隠蔽…《信頼性が低い》のは《試料》なのか? アベ様や最低の官房長官らの《信頼性》こそ皆無

2020年02月15日 00時00分42秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



琉球新報の記事【辺野古軟弱地盤 70メートル以深のデータ存在 防衛省は設計に反映させず】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1071228.html)。
日刊ゲンダイの記事【辺野古新基地建設 防衛省がマヨネーズ地盤データを“隠蔽”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268813)。

 《名護市辺野古の新基地建設予定地に軟弱地盤が存在する問題で、これまで防衛省が実施していないとしていた水面下70メートルより深い地点の地盤の強度試験について、同省の委託業者が土質が軟弱であることを示す調査結果を2018年にまとめていたことが分かった。防衛省は「試料の信頼性が低い」として結果をその後の設計に反映させず、他の地点で得られたデータを基に地盤の安定性を確保できると説明していた。工事を進めるため、不利なデータが排除された可能性が浮上している》。
 《安倍政権がゴリ押ししている沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設。埋め立て予定地の海域で、70メートルより深い地盤が「軟弱」であることを示すデータの存在が発覚した。8日の東京新聞が報じた…安倍首相は5日の衆院予算委で新基地建設を巡り、唯一の解決策であり、着実に工事を進めていくと改めて強調したばかり。辺野古ありきのゴリ押しが、官僚による隠蔽を助長しているのではないか》。

   『●鈴木耕さん《美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている
              …言い換えれば、サディスティックな政治》
   『●辺野古破壊、米側に《地盤改良「最短で5年」と日本側伝達》? 
                 沖縄に《工期も費用も言えない》のに?
   『●辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、
             43万4273票…これは、もの凄い数字だ!
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
       ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●《地元の理解と協力を得る努力…自然環境や住民の
     生活環境にも最大限配慮》しつつ美ら海に土砂ぶちまけ…
   『●「辺野古とカネ」再び…防衛省OB天下り:
     《公平》《公正》、与党・自公や癒着党・お維から最もほど遠い言葉
   『●新海聡氏《法制度の趣旨をねじ曲げ、都合の悪い情報は出さない
           という辺野古工事の治外法権ぶりを象徴した対応だ》
   『●「辺野古とカネ」…「辺野古が唯一」「辺野古ありき」
      とばかりに辺野古破壊に集り、《政官業の癒着ぶり》が醜悪
   『●「辺野古技術検討会」が「公正」「中立」ねぇ?
     「検討」しないし、「批判」「是正」「破壊中止」することもなし
   『●美ら海に土砂をぶちまけ続けて1年、《政府は沖縄の人々を
     国民と見なしているだろうか…傍若無人極まりない》愚行の連続
   『●《生物多様性の生きた教科書》な森や美ら海を殺すな!
     《和泉洋人首相補佐官…民間企業に便宜供与を打診し、行政をゆがめ…》

 《業者が独断で行った調査で信頼性が低い》だってさ。《信頼性が低い》のは《試料》や《データ》、《調査》だったのでしょうか? アベ様や最低の官房長官、防衛相の《信頼性》の方こそ《低い》、というか、皆無。

 水井多賀子さんによる、リテラ(2019.12.14)の記事【辺野古土砂投入から1年──Coccoが県民投票日をタイトルにした新曲「2.24」に込めた思い、ウーマン村本の漫才と通底する怒り】(https://lite-ra.com/2019/12/post-5143.html)によると、《無論、工事の妥当性にも疑問が出ている。そもそも大浦湾側の埋め立て予定地にマヨネーズ状の軟弱地盤があり、その深さは最深90メートルにもおよぶ。この深さの地盤改良をした実績は世界になく、国内の作業船で地盤改良できるのは海底70メートルまで。完成させても地盤沈下が起こることは目に見えているのだ。この問題を取り上げた12日放送『news23』(TBS)でも、地盤工学が専門である鎌尾彰司・日本大学准教授が「沈下量も25〜50年くらいの長期にわたりますと、1メートルを超えるような沈下になってしまう。1メートルも段差になりましたら、多分(基地の)機能としては果たせないと思う」と指摘している》。

 シミュレーションや数値計算なんてどうとでも計算できるもの。《政府は、70メートルより下は「非常に硬い粘土層」になっていて、70メートルまで地盤改良すれば基地建設は可能、だと説明していた。「非常に硬い粘土層」との判断は、「B27」地点の地盤強度を調査した結果ではない。同地点から約150メートル、約300メートル、約750メートル離れた3地点の試験結果から類推》できるぐらいですから。
 《海底の「マヨネーズ地盤」は着工後に判明。防衛省は地盤改良のための設計変更を余儀なくされ、今春にも沖縄県に設計変更を申請する》…その間、美ら海に土砂を投げ込み続けている。設計変更の申請さへもしていないのに、どんな神経をしているのか!
 謙虚さもなく、結論ありきなの傲慢さ。沖縄イジメそのもの。N値はゼロ、工費と工期は∞…軍事基地は辺野古・大浦湾沖に完成を見ることはない。100万歩譲って、たとえ100年後に完成したとしても、不等沈下で基地は使いものにならず。完成したとしても、普天間は返還されない。踏んだり蹴ったりとはこのことだ。辺野古は単なる破壊「損」だ。

 沖縄タイムスの【社説[70メートル以深も軟弱地盤]工事強行のツケ次々と】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/533381)によると、《名護市辺野古の新基地建設に伴う軟弱地盤の改良工事を巡って、従来の政府主張を覆すようなデータが存在していたことが明らかになった。実測データが存在するにもかかわらず、これを採用せず、十分な説明もないまま葬ろうとしたのは、工事の根幹を揺るがしかねない都合の悪いデータだったからではないのか。…政府は、70メートルより下は「非常に硬い粘土層」になっていて、70メートルまで地盤改良すれば基地建設は可能、だと説明していた。「非常に硬い粘土層」との判断は、「B27」地点の地盤強度を調査した結果ではない。同地点から約150メートル、約300メートル、約750メートル離れた3地点の試験結果から類推したものである。3地点の土質と「B27」地点の土質は異なっており、地盤強度を類推するのには無理がある》。

 さらに、琉球新報の【<社説>深部に軟弱地盤 新基地建設根拠は崩れた】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1072557.html)によると、《政府がないとしていたデータが存在していた。新基地建設ありきで、不都合な情報を隠そうとする政府の姿勢がまたしてもあらわになった。名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立て予定地が防衛省の想定に反し、70メートルより深い海底でも地盤が軟弱であることを示すデータが明らかになった。これまで防衛省が実施していないとしていた水面下70メートルより深い地点の地盤の強度試験について、同省の委託業者が土質が軟弱であることを示す調査データを2018年にまとめていた》。

 2020年2月12日の衆院予算員会(http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=49777&media_type=)での《鯛は頭から腐る》事件…質問を終えた後に辻元清美議員へのアベ様による、トホホな「意味がない質問」ヤジ、さらには、衆議院本会議では共産党への「共産党は暴力革命の党」デマ…アベ様のアタマの中身は大丈夫なのか?
 実は、さらにバカな答弁が。その後の予算委員会での赤嶺政賢さんへの河野太郎防衛相の答弁も相当に酷いもの。「ベーンせん断試験は力学試験ではない」? 立派な力学試験でしょ? 三軸圧縮試験だけが力学試験だとでも思っているの? 防衛相は正気か? いうに事欠いて、《設計に使われることはない》!? ならば、70m以深で未撹乱の土サンプルを採取して、三軸圧縮試験をすればいいじゃん。国会に、そのデータを提出してから言いなさいよ。

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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1071228.html

辺野古軟弱地盤 70メートル以深のデータ存在 防衛省は設計に反映させず
2020年2月9日 05:30
辺野古 軟弱地盤 防衛省

     (埋め立てが進む辺野古沿岸部。大浦湾側に軟弱地盤が広がる
      =1月19日午後、名護市の米軍キャンプ・シュワブ
      (小型無人機で撮影))

 名護市辺野古の新基地建設予定地に軟弱地盤が存在する問題で、これまで防衛省が実施していないとしていた水面下70メートルより深い地点の地盤の強度試験について、同省の委託業者が土質が軟弱であることを示す調査結果を2018年にまとめていたことが分かった。防衛省は「試料の信頼性が低い」として結果をその後の設計に反映させず、他の地点で得られたデータを基に地盤の安定性を確保できると説明していた。工事を進めるため、不利なデータが排除された可能性が浮上している。

 データは、昨年3月に防衛省が国会に提出した辺野古の軟弱地盤に関する調査報告書(約1万ページ)に含まれていた。軟弱地盤が水面下90メートルに達すると指摘される地点「B27」について、委託業者の調査では70メートルより深い地層で、地盤工学会が示す指標で6段階中2番目の軟らかさに相当する結果が出ていた。

 一方、防衛省は昨年の国会審議などで、B27の地盤強度の検査について「そのものはやっていない」(当時の岩屋毅防衛相)と説明してきた。B27に関しては、150~750メートル離れた別の3地点での実測値を基に、水面下70メートルまでの地盤改良で安定性が確保できるとする。

 B27はコンクリート製の大型護岸が設置される位置に重なり、この深い地点での地盤強度が実測されていないことについては、これまでも国会で野党などから疑問が相次いでいた

 河野太郎防衛相は今月7日の記者会見で、問題のデータが昨年国会に提出されていることから「隠蔽(いんぺい)ではない」と強調。その上で、データを採用していないことについて「船上で行う簡易的で信頼性が低い試料を用いた試験で、設計に使われることはない」と説明し、辺野古移設計画への影響もないとの考えを示した。

 軟弱地盤の存在を情報公開請求で明らかにした土木技師の北上田毅氏は、「都合の悪いデータが排除されており、別の3地点から類推して問題ないとした防衛省の説明は成り立たなくなる」と指摘した。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268813

辺野古新基地建設 防衛省がマヨネーズ地盤データを“隠蔽”
2020/02/08 14:50

     (埋め立てが進む辺野古の沿岸部(C)共同通信社)

 安倍政権がゴリ押ししている沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設。埋め立て予定地の海域で、70メートルより深い地盤が「軟弱」であることを示すデータの存在が発覚した。8日の東京新聞が報じた。

 海底の「マヨネーズ地盤」は着工後に判明。防衛省は地盤改良のための設計変更を余儀なくされ、今春にも沖縄県に設計変更を申請する。工期が長期化する見通しだが、改良工事について意見を求めるために設置された有識者会議にすら、70メートルより深い地盤が「軟弱」であるデータを示していなかったという。

 防衛省は「70メートルまで地盤改良すれば施工可能」と主張しているが、その根拠が崩れる可能性が出てきた。

 防衛省がヒタ隠しにしていたのは、軟弱地盤が90メートルまで達しているとみられる「B27」地点の検証データ。同省はこれまで「B27地点では強度の試験をやっていない」と国会で答弁し、別地点のデータを援用して「70メートルより深い地盤は非常に固い」と強弁してきた。B27地点のデータについて「業者が独断で行った調査で信頼性が低い」として、新基地建設に不利なデータを隠蔽したようだ。

 安倍首相は5日の衆院予算委で新基地建設を巡り、「唯一の解決策であり、着実に工事を進めていく」と改めて強調したばかり。辺野古ありきのゴリ押しが、官僚による隠蔽を助長しているのではないか。
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●辺野古破壊《移設方針は揺るがないとの政府の姿勢》…アベ様や最低の官房長官らの無為無策・無能ぶりの表れ

2019年05月08日 00時00分52秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



東京新聞の記事【辺野古土砂 別の港から 沖縄補選 反対派当選でも】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201904/CK2019042502000304.html)。

 《これまで名護市の民間桟橋からのみ搬出していたが、本部港も加えることで移設方針は揺るがないとの政府の姿勢を示す狙いがあるとみられる…二月の県民投票で辺野古沿岸部の埋め立て反対が七割超を占め、今月の衆院沖縄3区補欠選挙でも反対派候補が当選した。護岸工事着手からこの日でちょうど二年。この間、県民が基地反対の民意を重ねて示して政府の強固な姿勢は変わらず、市民らは憤った》。

 最低の官房長官らの、「辺野古が唯一」という無能・無策ぶり、呆れるしかないね。辺野古の「へ」の字も言わずに自公お維の候補者が当選した名護市長選の際に言い放ったのと同様、最低の官房長官は「選挙は結果が全てだとなぜ言わないのですか。《移設方針は揺るがないとの政府の姿勢》《政府の強固な姿勢》…アベ様や最低の官房長官らの無能・無策ぶりの表れだ。何が何でも、(金平茂紀さん)「生物多様性の生きた教科書」な美ら海に土砂をぶちまけ、辺野古破壊したいらしい。アホである。N値はゼロ、工期と費用は∞…いくらドブガネしても、出来もしない新基地、返還されもしない普天間のおかげで破壊「損」な辺野古。その《辺野古が唯一の解決策》を繰り返す無為無策・無能ぶりには、もうウンザリだ。

    『●辺野古破壊: 「いい正月になる」なんて、
        仲井真氏もアベ様らも猿芝居をしていたんじゃないのか?

     「琉球新報の社説【<社説>普天間5年内停止 実現の困難さは明らかだ】…
      沖縄タイムスの社説【社説[5年内停止「空想」]辺野古を見直す時期だ】…。
      「「5年以内」がまやかしに過ぎないことは、もう誰の目にも明らかであろう
      …米側が「空想のような見通しだ」と反対…仲井真弘多知事が
      承認する際、政府に実現を強く求めた基地負担軽減策の柱…
      だが米側は昨年末から一貫して5年以内の実現性を否定」」

   『●辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の 
        37.65%、43万4273票…これは、もの凄い数字だ!
   『●《工期も費用も言えない》辺野古破壊を進めるアベ様は 
        息吐く様にウソを吐き続け…政権広報は訂正放送を!
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                   …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
        ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●沖縄の皆さんのお願いは何時叶えてくれるの? 
       《憲法改正よりも日米地位協定を改定することが主権回復》
   『●今の辺野古破壊の基本構図: 
       「今は米国と日本の政府が向こう岸にいて、沖縄に対峙している」
   『●普天間移転「空想のような見通し」の結論…
      《いい正月になる》仲井真弘多氏もアベ様らも猿芝居をしていた
    《まともに対米交渉をしたこともないのに、実現できないのは
     辺野古新基地建設に反対している知事のせいだと責任を転嫁する。
     政府自らの責任を棚に上げるもので、とうてい容認できない》

   『●破壊「損」な美ら海への土砂投入…「2019年2月までの 
             米軍普天間飛行場の運用停止」をやってみせよ!
   『●《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を
           「19年2月」とすることを確認》、閣議決定まで…
   『●松川正則宜野湾市長殿、普天間運用停止の
        新たな《期限》を設けたって無駄です…無惨な破壊「損」の辺野古
   『●島尻安伊子氏は辺野古破壊への「進む方向は
       間違っていなかった」…一層重い「新基地反対」の民意が表明
   『●自公お維は辺野古破壊賛成を明示して戦った… 
       最低の官房長官はなぜ、「選挙は結果が全てだ」と言わない?
   『●普天間返還…《県民の合意のない県内移設に固執し、
        住民を危険にさらしている日米両政府の責任は重い》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201904/CK2019042502000304.html

辺野古土砂 別の港から 沖縄補選 反対派当選でも
2019年4月25日 夕刊

     (沖縄県名護市辺野古沿岸部の埋め立て用土砂を積んだ
      ダンプカーの前に立ちはだかる反対派と、警察官らとの
      にらみ合いが続く本部町の本部港=25日午前)

 政府は二十五日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)移設工事で、同県本部町(もとぶちょう)の本部港から埋め立て用土砂を搬出するための作業を始めた。これまで名護市の民間桟橋からのみ搬出していたが、本部港も加えることで移設方針は揺るがないとの政府の姿勢を示す狙いがあるとみられる。

 港では、土砂を積んだダンプカーの前に反対派の市民らが立ちはだかり、にらみ合いが続いた。

 辺野古移設が争点となった二十一日の衆院沖縄3区補欠選挙では、移設反対派の新人が容認派の自民党候補を破り当選したばかり移設作業が加速する可能性があり、政府の強硬な姿勢に対して移設に反対する県が反発を強めるのは必至だ。

 防衛省沖縄防衛局の委託を受けた業者は本部港で運搬船に土砂を搬入した上で、二十五日中に出港する見通し。

 謝花喜一郎(じゃはなきいちろう)副知事は県庁で記者団に「補選で民意が示されたにもかかわらず、移設を進めること自体がおかしいのではないかと全国の方々が次第に感じ始めている」と語った。

 県などによると、本部港は昨年九~十月、台風の被害に遭い七カ所の岸壁のうち三つが使えなくなった。沖縄防衛局の委託業者が使用許可を申請したが、町は県と協議した上で台風被害を理由に不受理としたため使用をいったん断念した。

 このため政府は、名護市安和にある民間会社の桟橋から土砂を搬出する方針に転じ、同十二月に辺野古沿岸部への投入を開始した。その後本部港は復旧の見通しが立ったため、委託業者が使用を再申請し、本部町が今年四月一日以降の使用を許可していた。


◆政府強硬姿勢に市民反発

 新たな土砂搬出の準備作業が二十五日に始まった沖縄県本部町の本部港。「基地はいらないと何度も意思表示してきた」「沖縄は弾圧されている」。沖縄の民意をよそに米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設を進める政府に対し、集まった市民らが再び怒りの声を上げた。

 午前七時ごろ港が開場。土砂を積んだ十台以上のダンプカーが岸壁に接岸した運搬用の船に向かおうとすると「辺野古埋め立て反対!」「新基地は住民の暮らしと命をおびやかす!」と書かれたのぼり旗を手に市民らが立ちふさがった。

 二月の県民投票で辺野古沿岸部の埋め立て反対が七割超を占め、今月の衆院沖縄3区補欠選挙でも反対派候補が当選した。護岸工事着手からこの日でちょうど二年。この間、県民が基地反対の民意を重ねて示しても政府の強固な姿勢は変わらず、市民らは憤った。

 「本部町への使用申請許可と異なる(港の)使い方をしている」。市民の一人が拡声器を使って訴え、防衛省沖縄防衛局が委託した業者に詰め寄る一幕も。周囲では警備員約百人が緑のフェンスを張り、「車両通りまーす」と連呼する声が響いた。

 午前八時半すぎ、一台のダンプカーが隙を突いて船に到着し、荷台を上げて土砂を降ろすと、現場は一時騒然とした。
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●自公お維は辺野古破壊賛成を明示して戦った…最低の官房長官はなぜ、「選挙は結果が全てだ」と言わない?

2019年04月24日 00時00分49秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



沖縄タイムスの記事【菅官房長官「辺野古進める」 衆院補選敗北も】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/411878)。

 《辺野古移設容認の態度を示していた自民党公認の島尻安伊子元沖縄担当相が敗れたことを受け、地元の理解を得ながら辺野古の新基地建設を続ける考えを示した》。

   『●島尻安伊子氏は辺野古破壊への「進む方向は間違っていなかった」
                       …一層重い「新基地反対」の民意が表明

 島尻氏落選の翌日も、美ら海を破壊し続ける、土砂をぶちまけ続ける…《この国の民主主義が問われている。このままでいいのか》?。
 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/衆院沖縄3区補選の結果を無視して辺野古新基地建設を強行/K9・K8護岸で抗議行動】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/fbd5fae1617ce5c7a3051bdb3a21ba3d)によると、《へのこ「移設」容認を明確にした島尻愛子氏に大差をつけての勝利であり、沖縄の民意は再び三度示されたその翌日に工事を行うこと自体、沖縄県民を愚弄するものだ。工事を強行し続ける安倍政権の沖縄に対する姿勢は異常である。民主主義と地方自治を破壊し、沖縄差別を継続するそんな安倍を黙って見ている日本人は共犯者だ。抗議の声を上げ、行動しよう》。

 最低の官房長官は《地元の理解を得ながら》辺野古破壊を継続するそうだ。《丁寧に説明させていただきながら、辺野古の埋め立てを進め》るそうだ…《この国の民主主義が問われている。このままでいいのか》? 沖縄3区という、《地元の理解》は得られなかったというのに、なんという言い草。しかも、島尻安伊子氏は辺野古破壊への「進む方向は間違っていなかった」という。反対の民意が明確に、そして、何度も示されながら、辺野古を破壊し続けた方が良い、ということらしい。
 選挙の結果など一顧だにしない。かつて、最低の官房長官は、名護市長選で、「選挙は結果が全て相手候補は必死に埋め立て阻止を訴えたのではないか」と嘯いた。安倍政権が推した渡具知武豊氏は辺野古の「へ」の字も言わなかったくせに。今回は、なぜ、「選挙は結果が全て」と言わないのか? 自公お維は辺野古破壊に賛成を明示して選挙を戦った。辺野古破壊の賛否が争点であることが明確になった上での選挙だ。その敗北の結果は、より一層重い「新基地反対」「辺野古破壊反対」の民意の表明となった。直ぐさま、辺野古破壊を止めるべきだ。最低の官房長官の《丁寧な説明》などいらないし、沖縄3区の皆さんの《理解》など得られるはずもない。N値はゼロ、工期と費用は∞…いくらドブガネしても、出来もしない新基地、返還されもしない普天間のおかげで破壊「損」な辺野古。その《辺野古が唯一の解決策》を繰り返す無能ぶりには、もうウンザリだ。

   『●辺野古破壊という大愚を続行…民意無視、
      《地方自治や民主主義、県民の尊厳をどう考えるか…自身の見解を》
   『●《地元の理解と協力を得る努力…自然環境や
      住民の生活環境にも最大限配慮》しつつ美ら海に土砂ぶちまけ…
   『●松川正則宜野湾市長殿、普天間運用停止の
      新たな《期限》を設けたって無駄です…無惨な破壊「損」の辺野古

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/411878

菅官房長官「辺野古進める」 衆院補選敗北も
2019年4月22日 11:57

 【東京】菅義偉官房長官は22日の記者会見で、衆院沖縄3区補選で米軍普天間飛行場の辺野古移設容認の態度を示していた自民党公認の島尻安伊子元沖縄担当相が敗れたことを受け、地元の理解を得ながら辺野古の新基地建設を続ける考えを示した。

 菅氏は「個々の選挙区の結果について政府としてコメントは差し控える」とした上で、「丁寧に説明させていただきながら、辺野古の埋め立てを進めさせていただきたい」と述べた。

 「普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければいけない。辺野古移設は安全保障環境、普天間飛行場の危険除去、返還を考えた時に唯一の解決策だ」との認識も示した。
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●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている

2019年03月16日 00時00分23秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



東京新聞の中沢誠望月衣塑子の両記者によるシリーズ記事【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(上)軟弱地盤伏せ土砂投入 住民憤り「国、いつも問題後出し」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022102000161.html)と、
【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(中)赤土疑惑、論点ずらす 「法的根拠示せ」立ち入り拒む政府】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022202000153.html)、
【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(下)ルールゆがめ、まい進 建設ありき 国、全体設計示さず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022302000135.html)。

 《「都合の悪いことは、後戻りできなくなってから明らかにする国のやり方は、いつも後出しなわけさ」…政府は「沖縄の気持ちに寄り添う」と言いながら、昨秋の知事選で示された民意を置き去りに工事を強行する。論点をずらし、不都合な事実を隠そうとする権力の暴走を追う》。
 《モニターに映る土砂は、確かに赤茶けていた。「埋め立てに使う岩ズリは本来もっと黒っぽい。明らかに違いますよ」。… 県によると、そもそも埋め立て土砂の検査は、防衛局が「まだ購入先が決まっていない」と言うので「購入時に確認する」という約束で、六年前に埋め立てを承認した経緯があった。しかし、その約束は反故にされた》。
 《設計は出そろっていないし、費用はいくらかかるか分からない-そんな状態で強引に着工したのが沖縄県名護市辺野古の米軍新基地だ。既に千四百億円(契約額)もの税金が投じられている》。

   『●辺野古破壊反対の明確な《結果が出る前から、
      安倍政権は「民意などクソくらえ!」と言わんばかりだ》!
   『●辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、 
                  43万4273票…これは、もの凄い数字だ!
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                    …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》

 ドブガネな《工期も費用も言えない》デタラメ…辺野古は破壊「損」。東京新聞の望月衣塑子記者とアベ様や最低の官房長官、一体《事実誤認》の常習犯はどちらか?

 辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、43万4273票…明確な民意が示されたのですが?
 沖縄タイムスのコラム【木村草太の憲法の新手(99)辺野古埋め立て問う県民投票 反対43万票、伸びを評価】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/391904)によると、《例えば、国が「有権者の50%が反対票を投じた場合には、即座に工事を中止する」と宣言して、県民投票を行えば、投票率は格段に上がったはずだ。今回の投票率・反対票数は、投票しても工事が止まるかどうかは不透明という状況の中で、よく伸びたと評価できる》。

 殴り続け、背後から蹴り続けながら…壊憲な独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》。
 【安倍首相が玉城デニー知事に沖縄無視・辺野古続行をあらためて宣言! 小林節は「県民投票には憲法上の拘束力ある」と指摘】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4578.html)によると、《「直接示された民意は何より重く、尊重されなければならない」「いままさに、日本政府の民主主義が問われている」…しかし、安倍首相の回答は、県民投票をまったく無視した冷酷なものだった。「結果を真摯に受け止め、基地負担の軽減に全力を尽くしていきたい」「(普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない。もはや、先送りできない」 玉城知事は安倍首相との面会のあと、外国人特派員協会でおこなわれた会見において、「安倍総理からポジティブな意見はなかった」と語った》。

 沖縄タイムスの【社説[知事・首相会談]民意無視の「ゼロ回答」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/391549)によると、《工事の中止要求に、安倍首相は「世界で最も危険な飛行場を置き去りにするわけにはいかない」として新基地建設を推進する考えを示した。3者協議の場の設置については会談後の記者会見で野上浩太郎官房副長官が「普天間の危険性除去といった米政府との交渉は、政府がわが国を代表して行うべきものだ」と、否定的な考えを示した》。
 琉球新報の【<社説>知事が投票結果伝達 首相の民意黙殺許されぬ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-882924.htmlによると、《安倍首相は「(米軍普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない」と述べ、沖縄の民意を拒絶》。
 2014年4月以来「これまで一体何をしてきたのか?」…《普天間…危険な状況を置き去り》の犯人に言われたかないね! 《政府がわが国を代表して行うべきもの》…世界最悪な危険さの普天間飛行場について、《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を「19年2月」とすることを確認》、閣議決定までしておきながら!

   『●《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を
           「19年2月」とすることを確認》、閣議決定まで…

 《法的ルールを国が自分たちに都合よく解釈する》…非法治主義国家。沖縄の民意は無視され…非民主主義国家。
 デタラメなアベ様独裁な人治主義国家の典型例が、辺野古破壊。最低の官房長官らは沖縄で一体何をしているのか?
 N値はゼロ、工期と費用は「∞」…今日もひたすらドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている。いまも日々続いているデタラメな《工期も費用も言えない》辺野古破壊。

   『●《工期も費用も言えない》辺野古破壊を進める 
       アベ様は息吐く様にウソを吐き続け…政権広報は訂正放送を!
   『●辺野古破壊、米側に《地盤改良「最短で5年」と日本側伝達》?  
                      沖縄に《工期も費用も言えない》のに?
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                   …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》
   『●アベ様は「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、
          基地負担の軽減に全力を尽くす」…って、はぁ?
   『●官僚への支配強めるアベ様に「愛い奴め!」と頭を撫でられる
                   …気色悪くないのか、恥ずかしくないのか?


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022102000161.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(上)軟弱地盤伏せ土砂投入 住民憤り「国、いつも問題後出し」
2019年2月21日 朝刊

     (辺野古の埋め立て海域に広がる
      軟弱地盤の改良工事を検討した防衛省の報告書)

 エメラルドグリーンの美(ちゅ)ら海に、赤茶けた土砂の投入が始まって一カ月以上がたっていた。一月三十日、衆院本会議。安倍晋三首相はこう力説した。

 「地盤改良工事は必要であるものの、一般的で施工実績が豊富な工法で工事は可能だと確認された」

 沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設で、埋め立て海域にある軟弱地盤の存在を政府が初めて認めた瞬間だった。

 「何を今更。政府のやっていることは偽装だらけに見える。故郷がズタズタにされるようで悲しい」。名護市出身で、今は那覇市で暮らす横田真利子さん(66)は吐き捨てるように言った。「辺野古の海に厚さ四十メートルの軟弱地盤が広がっている」-一年前に地元紙が報じていた。

 暴いたのは、基地建設に反対する沖縄平和市民連絡会北上田毅(きたうえだつよし)さん(73)。昨年三月、防衛省沖縄防衛局から開示された文書を見て目を疑った。埋め立て予定地の複数の地点で、海底の地盤の固さを示す「N値」がゼロとなっていた。

 勝手に杭(くい)が地中に沈んでしまうほど軟らかい地盤。長年、役所で公共事業に関わってきた土木技術者だったからこそ見抜けた欠陥だった。「豆腐のような地盤の上に基地を造るなんてありえない」。慌てて県やマスコミに伝えた。

 防衛局は当初、軟弱地盤の存在を想定していなかった。基地を造るには地盤改良が必要で、大幅な設計変更は避けられない。工費も工期も莫大(ばくだい)にかかる。

 県が昨年八月に埋め立ての承認撤回の理由に挙げたほど、軟弱地盤は基地建設の帰趨(きすう)を握る重大な問題だった。それでも防衛省は県に伝えていなかった。

 驚くのは、北上田さんが情報開示請求する二年前の二〇一六年三月、地盤を調べた業者から防衛局に調査結果が出ていたことだ。防衛局は一四年度から海底ボーリング調査をしており、県によると、以前から防衛局に調査結果を求めていたという。

 隠していたわけではない。調査結果は行政文書なので、行政手続きに則(のっと)って対応するだけ平然と答える防衛省。昨年六月になって調査結果を県に示したのは、県の開示請求を受けてのことだった。建設が危ぶまれるほどのリスクを抱えながら防衛省の態度は頑(かたく)なだった。

 「N値0が公然の事実となっても、「総合的に判断しないと分からない」「土によって強度を持つ可能性がある」と、軟弱地盤の存在を認めようとしない工事をいったん中断して計画を再検討するどころか昨年十二月に埋め立て区域への土砂投入を強行した。

 しかし、その裏で防衛省は、軟弱地盤を改良するための大掛かりな工事をひそかに検討していた。

 本紙は防衛省の委託業者が今年一月にまとめた「地盤に係る設計・施工の検討結果」という百七十四ページの内部報告書を入手した。

 そこには軟弱地盤は最深部で海面から九十メートルの深さまで達しているとあった。世界でも地盤改良の実績がない深さで、七万本以上の砂の杭を地中に打ち込む強化策を想定しているが、杭は最大で深さ七十メートル程度で完全には改良できない。

 「実績が豊富」という首相答弁を覆すような内容。報告書に関する記事が出ると、岩屋毅防衛相は「報道は臆測の域を出ない」と否定。防衛省も沈黙を貫く。

 首長や県議として辺野古問題に二十年以上かかわり、現在は県政策調整監の吉田勝廣氏(74)には、政府の狙いが透けて見える。「都合の悪いことは、後戻りできなくなってから明らかにする。国のやり方は、いつも後出しなわけさ

 二十四日に辺野古埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票が行われる。政府は「沖縄の気持ちに寄り添う」と言いながら、昨秋の知事選で示された民意を置き去りに工事を強行する。論点をずらし、不都合な事実を隠そうとする権力の暴走を追う

 (中沢誠望月衣塑子が担当します)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022202000153.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(中)赤土疑惑、論点ずらす 「法的根拠示せ」立ち入り拒む政府
2019年2月22日 朝刊

     (2月初め、ベルトコンベヤーで運搬船に積み込まれていく
      埋め立て用の土砂。その色は赤茶けていた
      =沖縄県名護市の安和桟橋で(沖縄ドローンプロジェクト提供)

 モニターに映る土砂は、確かに赤茶けていた

 「埋め立てに使う岩ズリは本来もっと黒っぽい。明らかに違いますよ」。隣でドローンを操作していた土木技術者の奥間政則さん(53)はつぶやく。

 二月初め、沖縄県名護市の安和(あわ)桟橋では、辺野古の埋め立て用土砂の積み出しが行われていた。ドローンの映像からは、ベルトコンベヤーで運搬船に土砂が積み込まれていく様子がくっきりと見える。船内の土砂は、二カ月前、辺野古(へのこ)の海に投入された土砂の色そのものだった。

 大量の「赤土(あかつち)」が混じっている疑いがあるとして、県はこれまで再三にわたり、防衛省沖縄防衛局に立ち入り検査を求めてきた。赤土は粘土性で、水に溶けるとヘドロ状になり、サンゴなどの自然環境に悪影響を及ぼすからだ。

 県によると、そもそも埋め立て土砂の検査は、防衛局が「まだ購入先が決まっていない」と言うので「購入時に確認する」という約束で、六年前に埋め立てを承認した経緯があった。

 しかし、その約束は反故(ほご)にされた。

 昨年十二月十四日朝、防衛局は県庁に、土砂投入を電話で通知してきた。県の担当者は電話口で防衛局職員に問いただした。「埋め立てに使う土砂の性状検査はしたのか」。検査結果がメールで届いたのは、その日の午後五時のことだった。

 県の担当者はあぜんとした。一年半~二年半も前の検査だったからだ。しかも届いた検査結果では、赤土を示す粘土分がほとんど計測されておらず、テレビに映っていた赤茶けた土砂とは似つかないものだった

 「投入した土砂と検査した土砂が違うのでは」。現場への立ち入り調査を求めた県に防衛局は「(立ち入りの)法的根拠を示せ居直った

 年が明け、防衛局は「投入している土砂のデータ」を県に提出した。だが、検査は土砂の粒度と有害物質の有無を調べたもの。どのくらい赤土を含むのか、県は土砂の品質を尋ねているのに、防衛局は赤土には一切触れず、「問題となるような汚濁はない」と切り返す。まるで「ご飯論法」だ。

 揚げ句の果てには土砂の検査とは異なる目的で、県が埋め立て現場に立ち入った事実を持ち出し、あたかも県の要求に応じたかのように取り繕う。県海岸防災課の永山正課長は「県には埋め立て承認権者としての監督権限がある。やましくなければ検査させればいい」と不満を漏らす。

 今月二十一日の野党議員懇談会では、はぐらかすような回答を繰り返す防衛省の担当者に、本多平直衆院議員が怒りをあらわにした。「県は、防衛局の検査が疑わしいから立ち入りを求めている。それが理由じゃだめなんですか」

 埋め立て土砂に使う「岩ズリ」の規格を巡っても、防衛省は論点をずらす。

 当初、県には粘土など細粒分の割合を「10%程度」と説明していたのが、工事を発注するときになって県に無断で「40%以下」に変更していた。この事実を本紙が報じると、岩屋毅防衛相は「護岸で囲まれた閉鎖的な水域なので問題ない」と開き直った

 「埋め立て土砂に赤土が混じっているように見えませんか」。ある夜、辺野古工事に土砂を納入している琉球セメントの社員に疑問をぶつけた。

 「どちらかと言えば、見えなくもないですけど…」

 奥歯にものが挟まったような口ぶりが印象的だった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022302000135.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(下)ルールゆがめ、まい進 建設ありき 国、全体設計示さず
2019年2月23日 朝刊

     (埋め立て工事が進む沖縄県名護市の辺野古沿岸部。
      東側には軟弱地盤が存在する=14日(ドローンから)

 設計は出そろっていないし、費用はいくらかかるか分からない-そんな状態で強引に着工したのが沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地だ。既に千四百億円(契約額)もの税金が投じられている

 県が管理する港湾などを埋め立てる場合、国であっても県の承認を得なければならない。二〇一三年十二月、県が辺野古の埋め立て工事を承認した際、国に課したのが公有水面埋立法に基づく「留意事項」というルールだ。

 留意事項では、安全性や環境に問題がないという担保を取るため、「実施設計について事前に県と協議を行うことと定めている

 一四年に着工した那覇空港の埋め立て工事でも、県は発注者である国の出先機関・沖縄総合事務局に留意事項を課した。事務局は「ほぼすべての実施設計を示し、県との協議がととのった上で工事に着手した」と説明する。

 当然、辺野古でもルールは守られるはずだった。だが、現実は違った

 一五年七月、防衛省沖縄防衛局が通知した実施設計は、二十三カ所の護岸のうち十二カ所にすぎなかった。しかも防衛局は、承認申請した時に県に示した施工手順も変更。先に着手する計画だった埋め立て区域東側の護岸の設計を後回しにしてきた。この区域は、後に軟弱地盤の存在が明らかになるところだ。

 県は「機が熟していない。一部の設計だけ出されても環境保全対策を検討できない」と事前協議の取り下げも求めたが、防衛局は聞く耳を持たない。「事前協議も一方的に打ち切られた」。県は留意事項に反するとして、工事中止を求めて防衛局に再三指導も行っていた。

 法的ルールを国が自分たちに都合よく解釈する

 「承認するのは県。国は許可を受ける側でしょ」。一月末、辺野古を巡る野党議員懇談会で、石橋通宏(みちひろ)参院議員の放った一言が、国の横暴ぶりを浮き彫りにしている。

 防衛局は辺野古側で土砂を投入しながら、いまだ軟弱地盤のある区域の護岸の設計を県に示していない。その軟弱地盤は、世界でも工事実績のない海面下九十メートルにまで達している費用のみならず、基地ができるかどうかさえも、はっきりしない

 なぜ、そこまでリスクを抱えながら、防衛局は性急に工事を進めようとするのか。防衛省は「普天間(ふてんま)飛行場から辺野古への一日も早い移設を進めるため」との一点張りだ。

 新基地建設費用について、防衛省は三千五百億円以上というあいまいな説明にとどまっている。一方、県は改良工事をした場合、完成までに十三年、工費は二兆五千億円に膨らむと見込む。県辺野古新基地建設問題対策課の多良間一弘課長は「国は『一日も早く』と言いながら返還まで十三年もかかるんですよ普天間返還が本来の目的なのに今や辺野古の基地建設が目的になっている。本末転倒ですよ」と憤る。

 琉球大学の徳田博人教授(行政法)は「事業者なら工事のリスクを最小限に抑えようとするもの。全体の設計を示せば、工費や工期の面から基地建設の妥当性が問われる。国が留意事項に反し、全体像を伏せたまま工事を強行したのは、基地建設ありきを物語っている」と説く。

 国民のあきらめを誘うように、工事が簡単な浅瀬から埋め立てを急ぐ防衛局。ただ、土砂投入が始まった区域は、埋め立て全体の4%にすぎない。

 今月十九日、キャンプ・シュワブ前で抗議行動に参加した、うるま市の石原艶子(つやこ)さん(76)は訴える。

 「今からでも遅くない。いまだに先の見通しも立たない無謀な工事は止めるべきだ。あきらめない意思を県民投票で投じます」 (中沢誠望月衣塑子が担当しました)
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