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●辺野古破壊《移設方針は揺るがないとの政府の姿勢》…アベ様や最低の官房長官らの無為無策・無能ぶりの表れ

2019年05月08日 00時00分52秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



東京新聞の記事【辺野古土砂 別の港から 沖縄補選 反対派当選でも】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201904/CK2019042502000304.html)。

 《これまで名護市の民間桟橋からのみ搬出していたが、本部港も加えることで移設方針は揺るがないとの政府の姿勢を示す狙いがあるとみられる…二月の県民投票で辺野古沿岸部の埋め立て反対が七割超を占め、今月の衆院沖縄3区補欠選挙でも反対派候補が当選した。護岸工事着手からこの日でちょうど二年。この間、県民が基地反対の民意を重ねて示して政府の強固な姿勢は変わらず、市民らは憤った》。

 最低の官房長官らの、「辺野古が唯一」という無能・無策ぶり、呆れるしかないね。辺野古の「へ」の字も言わずに自公お維の候補者が当選した名護市長選の際に言い放ったのと同様、最低の官房長官は「選挙は結果が全てだとなぜ言わないのですか。《移設方針は揺るがないとの政府の姿勢》《政府の強固な姿勢》…アベ様や最低の官房長官らの無能・無策ぶりの表れだ。何が何でも、(金平茂紀さん)「生物多様性の生きた教科書」な美ら海に土砂をぶちまけ、辺野古破壊したいらしい。アホである。N値はゼロ、工期と費用は∞…いくらドブガネしても、出来もしない新基地、返還されもしない普天間のおかげで破壊「損」な辺野古。その《辺野古が唯一の解決策》を繰り返す無為無策・無能ぶりには、もうウンザリだ。

    『●辺野古破壊: 「いい正月になる」なんて、
        仲井真氏もアベ様らも猿芝居をしていたんじゃないのか?

     「琉球新報の社説【<社説>普天間5年内停止 実現の困難さは明らかだ】…
      沖縄タイムスの社説【社説[5年内停止「空想」]辺野古を見直す時期だ】…。
      「「5年以内」がまやかしに過ぎないことは、もう誰の目にも明らかであろう
      …米側が「空想のような見通しだ」と反対…仲井真弘多知事が
      承認する際、政府に実現を強く求めた基地負担軽減策の柱…
      だが米側は昨年末から一貫して5年以内の実現性を否定」」

   『●辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の 
        37.65%、43万4273票…これは、もの凄い数字だ!
   『●《工期も費用も言えない》辺野古破壊を進めるアベ様は 
        息吐く様にウソを吐き続け…政権広報は訂正放送を!
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                   …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》
   『●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、
        ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている
   『●沖縄の皆さんのお願いは何時叶えてくれるの? 
       《憲法改正よりも日米地位協定を改定することが主権回復》
   『●今の辺野古破壊の基本構図: 
       「今は米国と日本の政府が向こう岸にいて、沖縄に対峙している」
   『●普天間移転「空想のような見通し」の結論…
      《いい正月になる》仲井真弘多氏もアベ様らも猿芝居をしていた
    《まともに対米交渉をしたこともないのに、実現できないのは
     辺野古新基地建設に反対している知事のせいだと責任を転嫁する。
     政府自らの責任を棚に上げるもので、とうてい容認できない》

   『●破壊「損」な美ら海への土砂投入…「2019年2月までの 
             米軍普天間飛行場の運用停止」をやってみせよ!
   『●《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を
           「19年2月」とすることを確認》、閣議決定まで…
   『●松川正則宜野湾市長殿、普天間運用停止の
        新たな《期限》を設けたって無駄です…無惨な破壊「損」の辺野古
   『●島尻安伊子氏は辺野古破壊への「進む方向は
       間違っていなかった」…一層重い「新基地反対」の民意が表明
   『●自公お維は辺野古破壊賛成を明示して戦った… 
       最低の官房長官はなぜ、「選挙は結果が全てだ」と言わない?
   『●普天間返還…《県民の合意のない県内移設に固執し、
        住民を危険にさらしている日米両政府の責任は重い》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201904/CK2019042502000304.html

辺野古土砂 別の港から 沖縄補選 反対派当選でも
2019年4月25日 夕刊

     (沖縄県名護市辺野古沿岸部の埋め立て用土砂を積んだ
      ダンプカーの前に立ちはだかる反対派と、警察官らとの
      にらみ合いが続く本部町の本部港=25日午前)

 政府は二十五日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)移設工事で、同県本部町(もとぶちょう)の本部港から埋め立て用土砂を搬出するための作業を始めた。これまで名護市の民間桟橋からのみ搬出していたが、本部港も加えることで移設方針は揺るがないとの政府の姿勢を示す狙いがあるとみられる。

 港では、土砂を積んだダンプカーの前に反対派の市民らが立ちはだかり、にらみ合いが続いた。

 辺野古移設が争点となった二十一日の衆院沖縄3区補欠選挙では、移設反対派の新人が容認派の自民党候補を破り当選したばかり移設作業が加速する可能性があり、政府の強硬な姿勢に対して移設に反対する県が反発を強めるのは必至だ。

 防衛省沖縄防衛局の委託を受けた業者は本部港で運搬船に土砂を搬入した上で、二十五日中に出港する見通し。

 謝花喜一郎(じゃはなきいちろう)副知事は県庁で記者団に「補選で民意が示されたにもかかわらず、移設を進めること自体がおかしいのではないかと全国の方々が次第に感じ始めている」と語った。

 県などによると、本部港は昨年九~十月、台風の被害に遭い七カ所の岸壁のうち三つが使えなくなった。沖縄防衛局の委託業者が使用許可を申請したが、町は県と協議した上で台風被害を理由に不受理としたため使用をいったん断念した。

 このため政府は、名護市安和にある民間会社の桟橋から土砂を搬出する方針に転じ、同十二月に辺野古沿岸部への投入を開始した。その後本部港は復旧の見通しが立ったため、委託業者が使用を再申請し、本部町が今年四月一日以降の使用を許可していた。


◆政府強硬姿勢に市民反発

 新たな土砂搬出の準備作業が二十五日に始まった沖縄県本部町の本部港。「基地はいらないと何度も意思表示してきた」「沖縄は弾圧されている」。沖縄の民意をよそに米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設を進める政府に対し、集まった市民らが再び怒りの声を上げた。

 午前七時ごろ港が開場。土砂を積んだ十台以上のダンプカーが岸壁に接岸した運搬用の船に向かおうとすると「辺野古埋め立て反対!」「新基地は住民の暮らしと命をおびやかす!」と書かれたのぼり旗を手に市民らが立ちふさがった。

 二月の県民投票で辺野古沿岸部の埋め立て反対が七割超を占め、今月の衆院沖縄3区補欠選挙でも反対派候補が当選した。護岸工事着手からこの日でちょうど二年。この間、県民が基地反対の民意を重ねて示しても政府の強固な姿勢は変わらず、市民らは憤った。

 「本部町への使用申請許可と異なる(港の)使い方をしている」。市民の一人が拡声器を使って訴え、防衛省沖縄防衛局が委託した業者に詰め寄る一幕も。周囲では警備員約百人が緑のフェンスを張り、「車両通りまーす」と連呼する声が響いた。

 午前八時半すぎ、一台のダンプカーが隙を突いて船に到着し、荷台を上げて土砂を降ろすと、現場は一時騒然とした。
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●鈴木耕さん《美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている…言い換えれば、サディスティックな政治》

2019年01月05日 00時00分19秒 | Weblog

[※辺野古破壊の愚行を報じる朝日新聞2018年12月15日)↑]



マガジン9の鈴木耕さんのコラム【言葉の海へ/第57回:破壊するために、創造する…】(https://maga9.jp/181226-5/)。
 リテラの記事【横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」50/辺野古土砂投入強行で追い込まれるのは安倍政権のほうだ! 広がる反対の声、軟弱地盤問題…新基地建設は不可能】(https://lite-ra.com/2018/12/post-4453.html)。

 《本を読んだり映画を観たりしていると、時折、「おっ!」と思うような一節に出会うことがある。先日も、少し古いSF映画を観ていたら、そんなセリフがあった。『フィフス・エレメント』(リュック・ベッソン監督、ブルース・ウィリス、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ゲーリー・オールドマン 1997年)の中で、古代から甦った不思議な力を持つ「5番目の要素」であるリールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、こんなことを言うのだ。「人間って不思議な生き物。破壊するために創造する…」…沖縄の辺野古への土砂投入という、醜くも薄汚い安倍政権の所業をテレビ画面で見ながら、ぼくはこの言葉を思い出していた》。
 《ただし土砂投入が始まったのは全埋立面積の4%にすぎず、しかも新基地予定地南側の『辺野古側』。軟弱地盤が見つかった北東側の『大浦湾側』は手つかず状態なのです》。

 プーチン氏《主権を行使できていない実例》なんて言われる始末。
 《これは「軍事基地を造るために、美しい海を破壊」しているのではない。まさに「美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている」としか見えないのだ。言い換えれば、サディスティックな政治》。辺野古破壊が目的化…ホントに酷い政権。
 大浦湾の軟弱地盤問題から《新基地建設は不可能》…それを分かっていて辺野古を破壊する悪辣さ。ホントに最低・最悪な政権。

 それにしても、未だ4割以上の内閣支持率って、異常なニッポン…「安倍しかいない」「野党がダラシナイ」なんて正気じゃぁ無い。
 日刊ゲンダイの記事【「安倍しかいない」で7年目 妄想の中にいる喜劇の国民】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/244565)によると、《わずか1年で政権を放り出した11年前、安倍首相が返り咲いてこんな長期政権を築くことになると、誰が想像できただろうか。2012年12月26日に発足した第2次安倍政権が7年目に突入した。来年2月には、第1次政権も含めた在職日数が吉田茂の2616日を…》。この国はすっげぇなぁ。呆れるしかない。

   『●2018年12月14日、「美ら海」に土砂投入…
      辺野古を破壊して巨大な新基地が恒久的に沖縄を占領…
   『●辺野古破壊のために美ら海に土砂投入…
      その翌日も現地で抗議が続く中、アベ様はのんびりとゴルフを満喫
   『●破壊「損」な美ら海への土砂投入…「2019年2月までの
           米軍普天間飛行場の運用停止」をやってみせよ!
   『●【政界地獄耳/問答無用の自治破壊実行する政府の怖さ】 
              《民意も海に埋める》…民主主義国家がやること?
   『●《『日本を取り戻す』の中に沖縄は入っていな》かった、 
          そして今《国民のうちに沖縄は入っているのか》?
   『●《ルールを守》っていない代表格は、民主主義を破壊する
                「選挙妨害を暴力団に発注する」人・アベ様
   『●辺野古「移設」に非ず、《新基地は軍港はじめ、
       普天間にない巨大で多様な機能を備えた一大戦争拠点…》
   『●三上智恵さん《埋められていくのは、辺野古の海だけではない。
                   この国の未来…助けを求める、あなたの声》
   『●巨大新基地建設による辺野古破壊…
      プーチン氏に《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末
   『●「在日米軍特権」「日米地位協定」「日米合同委員会」…
                《米国の言うことを聞くお友達は日本だけ》

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https://maga9.jp/181226-5/

言葉の海へ
第57回:破壊するために、創造する(鈴木耕)
By 鈴木耕  2018年12月26日

「言葉の海へ」鈴木耕

 本を読んだり映画を観たりしていると、時折、「おっ!」と思うような一節に出会うことがある。先日も、少し古いSF映画を観ていたら、そんなセリフがあった。
 『フィフス・エレメント』(リュック・ベッソン監督、ブルース・ウィリス、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ゲーリー・オールドマン 1997年)の中で、古代から甦った不思議な力を持つ「5番目の要素」であるリールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、こんなことを言うのだ。
 「人間って不思議な生き物。破壊するために創造する…


逆転した発想

 沖縄の辺野古への土砂投入という、醜くも薄汚い安倍政権の所業をテレビ画面で見ながら、ぼくはこの言葉を思い出していた。
 米軍の新基地建設に対して何度も示された住民の思いを踏みにじり、むりやり土砂を青い海に放り込む。青さが茶色く濁っていく。それに抗い、12月の冷たい海へ、小さなカヌーで漕ぎ出して声を挙げる人たち。そのカヌーを転覆させて、反対する人を水の中へ引きずり込もうとする屈強な海上保安庁の職員たち。圧殺の海、である。
 見ているだけで胸がしめつけられる残酷な光景。ぼくには、それを平然と見ていられる人たちの心根が分からない
 これは「軍事基地を造るために、美しい海を破壊」しているのではない。まさに「美ら海を破壊するために、軍事基地を造っている」としか見えないのだ。言い換えれば、サディスティックな政治

 壊すために作る。逆転した発想。
 何かを破壊するために何かを創造する。

 兵器という創造物が、その象徴的なものだろう。人間の命を破壊するための道具として兵器を作る。それも次第にエスカレートして、大量破壊兵器に行き着き、ついには地球上の全人類を数百回殺してもまだ余るほどの核兵器を保有するに至った人間の狂気
 その狂気に歯止めをかけるどころか、むしろ狂気を煽るような政権さえも出現する。煽動を覆い隠すために、ナショナリズムの旗を振り回し、愛国心を強制する。
 ここしばらくの世界の動きは、そう捉えるしかない。むろん、日本における安倍政権の強権ぶりもそんな流れの中にある。2018年は、悲しいけれどそういう年だったと思う。


軍人よりも政治家が危ない

 どれだけの兵器をアメリカから(というより、トランプ大統領から)買わされたか? そのカネがあれば、いったい何をどのくらい実現することができたか
 イージス・アショア
 最初に2基あわせて1600億円(それだってすごい値段だが)といっていた購入費用が、ほんの数カ月で4664億円に跳ね上がり、しかも、これには1発40億円のミサイル48発が必要な定数なのだという。したがって、総計では6600億円ほどになる。こんなもの、朝鮮半島の状況が劇的変化を見せ始めている現在、なぜ必要なのか。不要だ、アメリカの防波堤の役目をするだけのものに過ぎないと、軍事ジャーナリストの田岡俊次さんは言うのだ(週刊金曜日・12月21日号)。
 さらには、海上自衛隊の護衛艦「いずも」の空母化が決定した。専守防衛を逸脱するではないか、との批判を避けるために「多用途運用護衛艦」などというわけの分からない名称でごまかしにかかる。安倍首相の得意の言い換え「安倍話法」が、政権全体に蔓延してしまったのだ。
 呆れ果てて言葉も出ない。
 イージス・アショアも「いずも」も、別に自衛隊が望んでいたものではなかったというのは、田岡さんも、東京新聞の半田滋さんも同じ見解だ。どちらも、安倍政権による「国家的虚栄心」であり政治主導で決められたものだというのだ。
 その上で半田さんは「背広を着た関東軍ほどおそろしいものはない」と書いていた(東京新聞コラム論説室から・12月24日)。
 日本を泥沼の戦争に引きずり込んだ旧日本陸軍の関東軍。ただ、軍隊なら“シビリアン・コントロール”で縛ることも考えられよう。だが、政治家連中が軍人よりも戦争好きだったら、誰がコントロールできるのか。
 人の命を破壊するために作られる兵器。それを、軍人よりも政治家が欲しがるという、ここにも逆転した現実。


2019年の夢見は、どうか?

 年末である。
 今年は、何かにつけて「平成最後の〇〇」という枕詞がつく。ぼくには鬱陶しいだけだ。年号が変わったって、別に世の中が変わるわけではないだろう。それとも年号とともにガラリと政治も変わるというのか?
 じゃあ来年はいい夢を見よう。

・辺野古の埋め立ては「県民投票まで工事を止めてくれ」という署名運動が盛り上がってアメリカ政府も困惑し、2月24日の沖縄県民投票では「辺野古基地」が圧倒的多数で否定され……
・玉城デニー氏の沖縄県知事転身に伴い、4月に行われる沖縄3区衆院議員補欠選挙で、またしても辺野古基地反対を表明した野党統一候補が、自民候補の島尻安伊子氏を圧倒的な票差で破り……
・沖縄公明党は、この選挙で自民候補に相乗りせず自主投票としたため、自民公明の与党間に大きな亀裂が生じ……
・その上、各地方議会から「国はもっと丁寧に沖縄と協議すべきであり、その間は工事の一時停止を」という議決が相次ぎ……
・これらを受けて、とりあえず工事は暫時停止ということになって辺野古の海に一時的とはいえ平穏が訪れ……
・ダメ閣僚たちや与党議員、さらには官僚たちから、更なるパワハラ・セクハラ、金銭をめぐるスキャンダルなどが続出、森友加計問題では新たな資料で隠蔽や改竄が炙り出され……
・それでも「知らぬ存ぜぬ」とシラを切り続ける安倍首相の支持率は、とくに女性層では急速に低下し……
・ロシアのプーチン大統領との日ロ首脳会談では、結局、北方領土2島返還論は、実は「返還」ではなく「施政権は別」との厳しい要求を飲まされて、安倍支持層のネット右翼諸兄諸姉からも大きな反発を受け……
・その上、米トランプ大統領からの「兵器押し付け」は、さらに増大し……
・予算は、軍事費増大だけが突出して、社会保障費や高齢者医療費などの抑え込みが表面化し……
・正社員主体の春闘で非正社員は置き去りにされ、貧富の格差が拡大する一方で……
・消費増税への対策がカード対応などで、結局、メチャクチャになって過疎地や高齢者にはなんの恩恵もないことが分かり……
・それらの影響で4月の統一地方選挙では自民党の退潮が著しく……
・統一地方選の結果を受けて、自民党内部から「これでは安倍首相の下では戦えない」という不満が続出して安倍一強体制の揺らぎが表面化し……
・公明党内部でも「このまま安倍自民党の補完政党では、創価学会との軋轢は大きくなるばかり」と、自公連携への疑問が高まり……
・その期に乗じて、野党統一候補擁立の機運が盛り上がり、7月に改選期を迎える参院選では、自民公明の与党が敗れて3分の2の議席を失い、改憲発議は困難となり……
・安倍首相は最後まで辞任に抵抗するが、さすがに自民党内からの反発は抑えきれず、暴言大魔王の麻生財務相ともども、とうとう総辞職せざるを得なくなり……
・その結果、あのひどい「水道法」や「入管・難民法」なども再議に付されることになり、実際の施行は見送られ……

 とまあ、こんな夢を見てもバチは当たるまい。
 これらはもちろん、ぼくの個人的な夢想に過ぎない。しかし、知人のジャーナリストや評論家などから話を聞くと、このうちの幾分かは単なる夢想でもなさそうなのだ。
 安倍政権の基盤が揺らいでいることは間違いない。
 絶対権力は絶対に腐敗する。これは政治学上の真理でもある。

   祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
   沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
   驕れる人も久しからず ただ春の夜の夢の如し
   猛き者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ
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https://lite-ra.com/2018/12/post-4453.html

横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」50
辺野古土砂投入強行で追い込まれるのは安倍政権のほうだ! 広がる反対の声、軟弱地盤問題…新基地建設は不可能
2018.12.27

「14日の土砂投入から1週間以上経ちましたが、日曜日を除いて毎日、埋め立て工事は続いています。運搬船の土砂を陸揚げした後、ダンプカーに積み替え、護岸に囲まれた埋め立てエリアに投入する作業を繰り返しているのです。ただし土砂投入が始まったのは全埋立面積の4%にすぎず、しかも新基地予定地南側の『辺野古側』。軟弱地盤が見つかった北東側の『大浦湾側は手つかず状態なのです」

 こう話すのは、軟弱地盤問題を名護市議会で追及してきた東恩納琢磨市議(「じゅごんの里」代表)。大浦湾に生息する貴重なサンゴ群落を紹介する環境保護活動も長年続け、オリバー・ストーン監督を船で案内したときには地元紙に報道されたが、そんな東恩納氏が注目するのは、ホワイトハウスへの辺野古埋め立て停止要請が短期間で10万筆を超え、増え続けていることだ

「ローラさんやりゅうちぇるさんをはじめ署名をした人たちに是非、サンゴ群落を見て回るグラスボートに乗って欲しい。大浦湾側で埋め立て工事が本格化し、いままでに例のない大規模な地盤改良工事が始まってしまうと、貴重なサンゴ群落が死滅するのは間違いないからです」

 安倍政権(首相)が沖縄の民意を無視して土砂投入に踏み切ったことで、辺野古新基地阻止を掲げる玉城デニー知事との倒すか倒されるのかのガチンコ勝負が始まった。翌15日付の朝日新聞は「辺野古、土砂投入を強行 政府の基地建設、後戻り困難に」と銘打った記事を出したが、こうした見方に対して玉城知事は「土砂投入が『もう後戻りできない』という状況になるとは決して思っていない」と反論する一方、「『辺野古が唯一』と言っている限り、デッドロック(行き詰まり状態)になる」という警告も何度も発してきていた。「後戻り困難」と報じられると、「引き返すことが難しい段階まで来た」という印象を受けるが、実際は「立往生必至の見切り発車」が正確だろう。

 琉球新報の普久原均編集局長は「追い込まれていくのは安倍政権(首相)のほう」と見ていたのだ。

「今回、土砂投入が開始した埋め立てエリアの面積は全体の4%にすぎません。しかも工事が比較的容易な『辺野古側』から埋め立てを始めた。もう片方の『大浦湾側』は、マヨネーズにもたとえられるほどの軟弱地盤で大規模な地盤改良(強化)を行うことが不可欠で、知事が承認する設計変更が必要ですが、玉城知事は認めない考えです。途中で工事が行き詰ることは目に見えているのです。難工事でない地区から土砂投入を始めて県民の諦めを誘い、4年後の県知事選で設計変更を認める知事を誕生させるというのが前提。玉城知事も県民も諦めずに闘い続ければ、逆に追い込まれていくのは安倍政権のほうなのです」

 新基地建設予定地は米軍基地「キャンプ・シュワブ」が位置する岬を挟んで南側の「辺野古側」と北東側の「大浦湾側」にまたがり、両方を埋め立てないとV字型滑走路は完成しない。しかし大浦湾側で、マヨネーズとたとえられる軟弱地盤が見つかった。埋め立てには「ケーソン」と呼ばれるコンクリートの大きな箱を置いていき、その上に滑走路を造ることになるが、軟弱地盤の上には置くことができない。そのため、厚さ40メートルにも及ぶ軟弱地盤層を入れ替えて強固にする地盤改良工事なしには“欠陥基地”にしかならないのだ。当然、米軍の使用には耐えられないので代替施設として機能せず、工事ゴリ押しの安倍政権の錦の御旗である「普天間飛行場の危険除去」が実現することもない。普久原氏はこう続けた。


■“官邸傀儡知事”が誕生しない限り、辺野古新基地建設は不可能

「だからこそ安倍政権は『辺野古新基地完成には設計変更を認める知事の誕生が不可欠』とわかっていたので9月の沖縄県知事選で総力戦を展開。小泉進次郎氏を3回現地入りさせるなどして、何としても佐喜真淳・前宜野湾市長を当選させようとしたのです」

 東恩納氏も同じ見方をしていた。

「地盤改良工事は水深40メートルのところに構造物(ケーソン)を立てるという前例のない大規模なものです。大浦湾の貴重なサンゴが破壊されてしまうのは確実。そんな工事を玉城知事が認めるはずがない。そこで、軟弱地盤ではない『辺野古側』から土砂投入を開始、4年後の県知事選で玉城知事交代を目論んでいるとしか考えられない。まさに場当り的な対応で、『これが法治国家なのか』と言いたくなりますが、土砂投入で県民は諦めるどころか、逆に反発が強まっています」

 現在の辺野古新基地計画が破綻状態にあることは、「工期の長い難易度の高い工事から着手する」という公共事業の常識と照らし合わせても明らかだ。たとえば、難工事のトンネル工事を伴う高速道路建設では、工期の短い平野部ではなく、工期の長いトンネル工事から始める。同じように辺野古新基地建設でも、軟弱地盤のある大浦湾側から難工事を始めていないとおかしい。辺野古側の埋め立ては後から始めても追いつくことが可能であるからだ。

 『辺野古に基地はつくれない』(岩波書店)の著者のひとりである元土木技術者の北上田毅氏も11月27日、新基地問題の集会で次のような説明をした。

「工期の大幅な延長と巨額の費用をかけて地盤改良工事をすれば、技術的にはあるいは出来るかも知れません。問題は、その場所が貴重な自然が残っている大浦湾だということです。水深30メートルの海底から厚さ(高さ)40メートルの軟弱地盤を地盤改良する。それこそ、ヘドロのように泥が周辺に拡散するわけですから、いままでの当初の環境影響評価の全面的なやり直しが必要と言わざるを得ない。技術的に可能かどうかだけではなくて、環境への影響が大きな問題なのです」


■玉城デニー知事「我々は絶対に諦めない。勝つことは諦めないこと」

 4年後の新知事誕生が前提とみえる安倍政権の見切り発車的な土砂投入に対し、玉城知事は逆に反発を強めている。翌日(15日)に「キャンプ・シュワブ」のゲート前に駆け付けた玉城知事は、座り込みを続ける人たちにこう訴えた。

私たちは決して怯んだり、恐れたり、挫けたりしない。勝つことは難しいかも知れない。しかし我々は絶対に諦めない。勝つことは諦めないことです。みんなでその気持ちを一つにして頑張っていきましょう。うちなーのぐるーよ、負けてーないびらんど(沖縄の皆さん、負けてはいませんよ)

 「多様性の持つ力、沖縄の誇りある民主主義」と銘打ってニューヨーク大学で講演をした11月の早期訪米も、功を奏したようにみえる。先の東恩納氏は「ホワイトハウスへの嘆願署名を呼び掛けたのがハワイ在住の日系(沖縄県系)4世とありましたが、アメリカ人の海兵隊員が父親の玉城デニー知事に親しみを感じ、アメリカ市民を動かしたのだと思います」と捉えていた。

「アメリカにも新基地をつくりたい側と見直すべきと考える側の綱引きがあると思いますが、『沖縄の民意を無視していいのか』『これはアメリカの問題でもある。見直すべきだ』といった声が広まっていけば、日米両政府も無視できなくなるのではないか」(東恩納氏)

 ちなみにニューヨーク大学での知事講演に協力した島袋まりあ・同大准教授も玉城知事と同様、両親は日本人とアメリカ人。そしてホワイトハウス嘆願署名を呼び掛けたのも日系4世で、それに賛同したローラもバングラデシュ人の父と日本人とロシア人の親をもつ母親とのあいだに日本で生まれた。

 まさに「多様性の持つ力」が玉城知事の訴えに呼応、爆発的な共感のうねりを引き起こしながら、日米両政府を揺り動かし始めたようにみえるのだ。多民族国家アメリカを象徴する都市のニューヨークで「多様性の力」を訴えた玉城知事の狙いがズバリ的中したかたちなのだ。

「沖縄の多様性は私のような存在であり、米兵と結婚して渡ってきていまアメリカにいる女性たちであり、そして親から沖縄の魂を受け継いだ子どもたちであり、沖縄に触れてきた数多くの軍人・軍属なのです。私はこの多様性を誇るべき民主主義の力に是非変えて欲しいのです」
「あなたの国の政府に、アメリカの民主主義の誇りを沖縄にも届けるように要求して下さい。みんなが立ち上がれば変化が起こります。変化が早く大きく起きるほど状況は大きく早く変わります。日米両政府が辺野古の新基地建設を断念するまで、みんなで是非動いていこうではありませんか」


■安倍政権は辺野古に代わる代替案をアメリカと再交渉せよ!


 辺野古新基地阻止に命をかけた翁長雄志前知事の“弔い合戦”は第二幕に突入した。亡くなる直前に病床で謝花喜一郎副知事に指示した「埋め立て承認撤回(軟弱地盤が最大の理由)」に対して安倍政権は、国民の権利・利益を守るための行政不服審査制度を乱用して埋め立て工事を再開、土砂投入へと踏み切った。玉城県政下では軟弱地盤問題でデッドロック(行き詰まり状態)になることを知りながら、玉城県政打倒を前提に見切り発車したといえるのだ。

 「対話による辺野古に代わる代替案模索」を拒否され、喧嘩を売られたに等しい玉城知事は反転攻勢に出ていた。「工事期間は最短で13年、埋め立て工事費が最大で2兆5500億円かかる」という独自試算を発表した。全国民(納税者)に向けて「『辺野古が唯一』と繰り返すだけでアメリカとの再交渉(代替案模索)を怠る安倍政権は血税浪費の無能集団ではないか」というメッセージを発信したに等しいだろう。

 そこに、ホワイトハウス嘆願署名の爆発的な広がりという“援軍”も現れた。ローラやりゅうちぇるらの呼びかけをきっかけに辺野古問題への関心が高まり、「安倍政権が破壊しようとしている貴重なサンゴ群落を、大浦湾のグラスボートに乗って見てみよう」という体験派が増えても不思議ではない。と同時に安倍政権への疑問が広がり、「辺野古新基地建設を止めて美しい海やサンゴ群落を守るには、来夏の参院選で自民党を惨敗させ、安倍首相辞任に追い込むのが最短コース」という結論に行き着くことも十分に考えられる。

 “弔い合戦”第二幕の冒頭は、「民意無視の国土破壊無法集団」と呼ばれてもおかしくない安倍政権の攻勢から始まったが、来年夏の参院選で返り討ちに合う可能性が出てきたようにみえる。

 9月の沖縄県知事選では、空手が得意で日本会議メンバーでもあったマッチョな佐喜真淳候補が女性票で玉城知事に大差をつけられて惨敗した。来夏の参院選でも、辺野古埋め立て停止署名に賛同した人たちが、新基地ゴリ押しの安倍政権に拒否反応を示せば、自民党大敗が現実味を帯びてくるのだ。「参院選で辺野古問題が大きな争点になって、第一次安倍政権の時と同じように自民党大敗、安倍首相辞任」という結果になるのか否かが注目される。

横田一
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●アベ様という「私人」の暴挙…平和の党と共に辺野古破壊が目的化し、「目的達成」のためには手段選ばず

2018年11月06日 00時00分02秒 | Weblog

[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注した方は、素直に挙手願います!東京新聞2018年8月27日)↑]



リテラの横田一さんによる記事【横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」48/安倍政権が“私人”になりすまし辺野古の埋め立て工事再開をゴリ押し! 沖縄の民意も法律も一切無視の無法集団】(https://lite-ra.com/2018/10/post-4333.html)。

 《行政の不当行為に対して国民が不服を申し立てる行政不服審査法」に基づく不服審査請求を石井啓一国交大臣(公明党)に行い、裁決が出るまで効力を一時的に失わせる執行停止も求めたのだ》。

   『●争点は「壊憲」:創価学会婦人部「ごめんよ
      憲法ぐらい変わっても生活はたいして変わらないと思ってね」
   『●アベ様の《積極的平和主義》を愛し、「子育ての党」を
           詐称する公明はとっくの昔に一線を越えている

 沖縄タイムスの記事【辺野古撤回 来週にも執行停止の可能性 石井国交相、意見書を受理】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/335542)によると、《石井啓一国土交通相…来週にも執行停止を決定する可能性がある…執行停止が決まれば、撤回で失われた法的根拠が復活し、防衛局は現在止まっている工事を再開できる。工事は海域への土砂投入の目前まで進んでいた》。
 「平和の党」「子育ての党」が聞いて呆れるね。アベ様や最低の官房長官のキッタナイ「手」にまる乗りするとはね。《前科二犯》は近い。さすが、アベ様の「積極的平和主義」を愛する党。自民党の言いなり。

 さて、不服審査請求というキッタナイ「手」をよく使うよなぁ。アベ様という成りすまし「市民」「私人」の暴挙。平和の党と共に辺野古破壊が目的化し、「目的達成」のためには手段選ばず。卑怯者。横田一さん《「美しい辺野古の海を破壊する詐欺師紛いの無法集団」とでも言うべき暴挙(脱法行為)》。普天間は返還されず、辺野古は破壊「損」、しかも、軟弱地盤が故に新基地は使い物にならない可能性まで。

   『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙: 
       「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」
    《これ以上の米軍基地押し付けは認めない決意の表れである…
     仲井真弘多前知事による埋め立て承認に法的瑕疵(誤り)があった…
     埋め立て承認に法的瑕疵はないとする政府は、行政不服審査法に基づく
     不服審査請求を行うなど着工に向けた作業を継続する構えだが、
     そもそも政府が不服を申し立てられる立場にあるのか
     法の趣旨を逸脱してはいないか

   『●行政不服審査制度による辺野古破壊: 
         「長兵衛さん…、これはどう見ても「八百長」だろう」
   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
             「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…
   『●翁長雄志知事「そういう政府は相手にできない。
      法治国家ではない」…刃が心に突き刺さる沖縄イジメの放置
   『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
        沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…
    「不服審査請求など論外だろう。そもそも行政不服審査法
     〈行政庁の処分その他公権力の行使にあたる行為に関する国民の
     不服申し立てについて規定する法律〉(大辞林)であり、一般国民の
     権利救済制度を使うこと自体がおかしいが「個人」になりすまし
     に救済を求めに判断を仰ごうというのだからデタラメ過ぎる
     安倍政権は3年前にも辺野古移設で同様の禁じ手を使っている

   『●凶器・狂気な政権の暴走、凶器・狂気に何を言っても
       聞く耳持たず、凶器・狂気な政権とは対話は成り立たず

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https://lite-ra.com/2018/10/post-4333.html

横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」48
安倍政権が“私人”になりすまし辺野古の埋め立て工事再開をゴリ押し! 沖縄の民意も法律も一切無視の無法集団
2018.10.26

 『美しい国へ』(文藝春秋)を書いた安倍晋三首相率いる自公連立政権が、「美しい辺野古の海を破壊する詐欺師紛いの無法集団」とでも言うべき暴挙(脱法行為)に踏切った。安倍首相が玉城デニー沖縄知事と初面談をした5日後の10月17日、防衛省は県の埋め立て承認撤回に対抗すべく、行政の不当行為に対して国民が不服を申し立てる行政不服審査法に基づく不服審査請求を石井啓一国交大臣(公明党)に行い、裁決が出るまで効力を一時的に失わせる執行停止も求めたのだ。

 国の行政機関である防衛省が、市民の権利である「国民が行政に不服を申し立てる」申請を行うということは、権利の濫用であり、“市民”“私人”へのなりすまし行為。沖縄県知事選で移設反対派が勝利して間もないなかで、あまりに卑劣な対抗措置と言っていい。

 この執行停止が認められれば、埋め立て工事の再開が可能となるが、同日午後の会見で岩屋毅防衛大臣は「(同法は)できるだけ迅速に問題に答えを出すために用意されている法律だ。迅速に当面の問題を解決し、目的達成に向かって進みたい」と強調。同時に審査側の石井国交大臣も2日後の19日の会見で、「行政不服審査法では『速やかに執行停止をするかどうかを決定しなければならない』とされている。適切に対応したい」と強調、早期工事再開に向けて足並みを揃えたのだ。

 言行不一致の詐欺的対応とはこのことだ。安倍首相はそのたった5日前の10月12日、玉城知事との初面談で、「戦後20年たってなお、米軍基地の多くが沖縄に集中している。この現状は到底是認できるものではない。今後とも県民の気持ちに寄り添いながら基地負担の軽減について一つ一つ着実に結果を出していきたい」と述べていた。

 この文言は、10月9日に行われた翁長雄志・前知事の県民葬で菅義偉官房長官が代読して「嘘つき!」「帰れ!という怒りの声が噴出したいわくつきの代物。県民葬参列の辻元清美・立憲民主党国対委員長は「魂の叫びだと思う。誰も言いたくなかったが言わざるを得なかった。そこまで沖縄県民を安倍政権は追い込んでいる。基地負担軽減と言いながら辺野古新基地建設を進めるのは詭弁だと思う」と囲み取材で語ったほどだ。

 しかし現実と乖離した絵空事の追悼文代読で厳粛な県民葬が怒号で30秒以上も包まれてもなお、厚顔無恥としか言いようのない安倍首相は、玉城知事との面談で再び嘘八百の追悼文の文言をなぞった挙句、「県民の気持ちに寄り添う」「基地負担軽減とは真逆の新基地建設のための法的措置に踏み切ったのだ。「首相との初面談は非常にフレンドリーな雰囲気だった」と笑顔で語っていた玉城知事だが、対話なき法的措置を受けての17日の会見では厳しい表情で怒りを露わにした。

 冒頭で触れたのは、その5日前の初面談の雰囲気からの豹変ぶりだった。これに対し玉城知事も怒りを隠さない。

   「私は、法的措置ではなく、対話によって解決策を求めていくことが重要
    と考えており、去る10月12日の安倍総理や菅官房長官との面談に
    おいても、直接、対話による解決を求めたところであります。しかし、
    そのわずか5日後に対抗措置を講じた国の姿勢は、県知事選挙で
    改めて示された民意を踏みにじるものであり、
    到底認められるものではありません」

 そして玉城知事が強調したのが、国が私人になりすます法律違反を平然と犯す安倍政権の無法集団ぶりだった。

   「行政不服審査法は、国民(私人)の権利利益の簡易迅速な救済を図ることを
    目的とするものであります。一方、公有水面埋立法の規定上、国と私人は
    明確に区別され、今回は国が行う埋め立てであることから、私人に
    対する『免許』ではなく『承認』の手続きがなされたものであります。
    そのため、本件において国が行政不服審査制度を用いることは、
    当該制度の趣旨をねじ曲げた、違法で、法治国家においてあるまじき行為
    と断じざるを得ません」
   「本件において国土交通大臣により執行停止決定がなされれば、
    内閣の内部における、自作自演の極めて不当な決定といわざるを得ません」


■市民の権利保護のための行政不服審査を公権力が行使する安倍政権の無法

     (県民葬での玉城知事(撮影・横田一))

 法令順守精神が欠如した無法集団のような自公連立政権が、美しい国へ」「基地負担軽減」など詐欺師的な美辞麗句を愛用する安倍首相の下で、国土破壊活動を本格化させたようにみえる。第4次安倍内閣で抜擢された自民党の岩屋防衛大臣(大分3区)率いる防衛省が「私人になりすまして不服審査請求を行い、連立政権の一翼を支える公明党の石井国交大臣(比例北関東)が執行停止を認めるという「自作自演」を始めたといえるからだ。

 石井大臣には“前科”があった。2015年10月の県の埋め立て承認取り消しに対して不服審査請求が出されたときも、2週間弱で執行停止を決定していたのだ。今回も石井大臣が“前科二犯”となることを気にせず、前回と同じ対応をすれば、翁長前知事が病床から指示をした埋め立て承認撤回は効力を失い、埋立工事再開(土砂投入)が可能となるのだ。

 「翁長前知事の遺志を引き継ぐ」と訴えて約8万票差で圧勝した玉城知事は、安倍政権との対決姿勢を強めている。先の会見で「国民の皆様」と切り出した上で、「(県知事選で示された)民意に対する現政権の向き合い方があまりにも強権的である現実のあるがままを見ていただきたいと思います」と訴え、こう続けた。

   「私は、辺野古に新基地はつくらせないという公約の実現に向けて、
    全身全霊で取り組んでまいります」

 玉城知事と連携する野党5党1会派(立憲民主党、国民民主党、共産党、無所属の会、自由党、社民党)もすぐに動き出した。強権的な安倍政権が問答無用の法的措置に着手した17日の夕方、「辺野古米軍基地建設問題野党合同ヒアリング」を開き、防衛官僚らを問い質したのだ。

 ここで初面談との食い違いを問題にしたのは、国民民主党の山井和則・国対委員長代行だ。「たった5日間で安倍総理が言っていることとやっていることが全く違うのではないか」「(玉城知事との初面談で安倍首相は)民意を受け止めるかのようなことを言いながら5日後に不服請求はあんまりではないか」と詰め寄った。

 また、元総務大臣の原口一博・国民民主党国対委員長も、「(総務大臣時代に)所管していたが、行政不服審査法の乱用ではないか」などと防衛官僚らを追及した。行政不服審査法の核心部分を読み上げた上で、こう疑問を呈した。

   「『行政庁の違法・不当な処分、または公権力の行使に当たる行為に関し、
    国民が簡易・迅速かつ公正な手続きの下で広く、行政庁に対する
    不服申し立てをすることが出来るための制度を定めるところにより、
    国民の権利や利益を守ると共に、行政の公正な運営を確保する』とある。
    それからすると、沖縄防衛局と国交省は同じ政府じゃないですか。
    同じ政府の間に行政不服審査をする。しかも(軟弱地盤調査などの)
    事実認定もせずに行うのは明らかに法の乱用だと思う」

   「そもそも防衛省に不服審査の主体の適格性があるのか。何で私人に
    なりすましているのか。そんな卑怯な審査があるのか」


■軟弱地盤で欠陥基地の危険性も無視して埋め立て再開する暴挙

 辻元清美・国対委員長(立憲民主党)は、軟弱地盤の調査中なのに埋め立て工事再開が可能となる法的措置を始めたことを問題視した。「地盤の調査結果は公表するのか」と問い質して防衛官僚から「地盤調査は現在進行中。最終的な地盤の調査の結論はまだ先」との答えを引き出した上で、こう畳み掛けたのだ。

   「(地盤調査の結論が出る前に)埋め立てをどんどん進めるのは、
    どう考えても納得できない。軟弱地盤は焦点なのです。沖縄県も
    埋め立て承認撤回の根拠の一つにあげている。10年前と非常に状況が
    変わって、物理的に辺野古に新基地は出来ないのではないか」

 しかし、防衛官僚は地盤調査に関する情報公開は一切拒否したまま、埋立工事再開のための法的措置を進める考えを繰り返すだけだった。  

 こんな悪夢の近未来図が目に浮かぶ。それは、〈専門家の調査で「マヨネーズ」にも例えられた軟弱地盤の新基地予定地に、巨額な血税を使って大量の土砂を投入した挙句、使い物にならない欠陥基地となって米軍にソッポを向かれた〉というものだ。

 県知事選投開票日の9月30日、当確が出た後に取材に応じていた謝花喜一郎副知事に軟弱地盤問題について聞くと、「翁長前知事から指示された埋め立て承認撤回の根拠の一つになっています」と回答。玉城知事が訪米に意欲的であることに話が及ぶと、「使う側のアメリカにとっても軟弱地盤問題は重要な問題だと思います。個人的見解ですが、新知事の訪米が実現した場合、アメリカで訴える重要ポイントの一つになるのではないか」と話した。

 玉城知事は首相初面談後の野党挨拶回りで「11月にも訪米したい」との意向を明らかにしたが、民意を無視して美しい辺野古の海を破壊する安倍政権の無法集団ぶりはアメリカにも知れ渡ることになりそうだ。玉城知事は当選翌日の10月1日、「対話なき法的措置」に踏み切った場合、安倍政権批判の高まりについて次のように語っていた。

   「理不尽なことに『おかしい』と思う人たちのうねりになっていく。
    『(沖縄県民を含む)日本国民の要求に対して一顧だにしない』
    『必要以上に防衛装備に予算をかけようとする』という安倍政権への
    批判がもっと強くなっていくだろう。それは安倍政権に非常に大きな
    マイナスで、窮地に追い込まれてしまうことになると思う。我々も
    あらゆる手段を講じて抵抗していくし、そのときに私が持っている
    アメリカ人と日本人のハーフというアイデンティティがたぶん、どこかで
    役に立つことが出てくるかもしれません」

 友好ムードで包まれた初面談から5日後の10月12日、一転して安倍首相と玉城知事のガチンコ勝負が始まった。民意無視の無法国土破壊集団と化した安倍政権に対して玉城知事は、国内では野党と連携をして「莫大な国民の血税をドブ(軟弱地盤)に捨てる恐れがある」と追及する一方、アメリカを含む国際世論にも訴える“両面作戦”で、翁長前知事の遺志である「辺野古新基地阻止」に全身全霊をかけるのは間違いない。野党挨拶回りでは「政権交代」という言葉を何度も口にした玉城知事は、新基地建設強行の安倍政権を交代させる戦いを始めたともいえるのだ。

横田一
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●沖縄を分断・破壊し尽すような日本会議系・自公系候補者では絶対にダメ! 玉城デニーさんを沖縄知事に!

2018年08月22日 00時00分51秒 | Weblog


日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/沖縄世論 分析続ける自民】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201808210000150.html)。
リテラの記事【翁長知事の後継候補に玉城デニー議員! 一方、自民候補の佐喜真淳・前宜野湾市長は沖縄ヘイトの極右団体と関係】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4199.html)。

 《自由党幹事長・玉城デニー衆院議員(沖縄3区)が出馬を検討…今月初め頃、自民党本部が後継候補の可能性がある副知事・謝花喜一郎と、自民党候補となった宜野湾市長・佐喜真淳、出馬表明していた元沖縄観光コンベンションビューロー会長・安里繁信(既に出馬撤回)で独自に世論調査。謝花が佐喜真を圧倒的にリードしていた》。
 《「対立や分断から無縁な沖縄」──。いやはや、まったくよく言ったものである。そもそも、佐喜真氏は明言を避けるが、氏が辺野古容認派であり、露骨な基地反対派いじめで沖縄分断をはかってきた安倍政権とベッタリの関係を築いていることは疑いようがない事実だ》。

 まず、はっきりと断言したい。日本会議系・自公系の新沖縄知事誕生などを許しては、絶対にダメです! 宜野湾市長についての重要な日刊ゲンダイの記事【園児が教育勅語を唱和…宜野湾市長が出席した大会の異様】を是非見てほしい。

   『●宜野湾市長選: 直近の沖縄主要選挙で5連敗目をアベ様に
    《【園児が教育勅語を唱和…宜野湾市長が出席した大会の異様】…現職で
     与党推薦の佐喜真淳氏(51)の再選を阻めば辺野古移設の歯止めになる
     ことから、全国的な注目度も高い。もっとも、それ以前にこんな人物を
     再選したら、宜野湾市民は常識を疑われることになりそうだ
     佐喜真市長が日本会議のメンバーかどうかは知らないが、
     善悪の判断がつかない園児に教育勅語を暗唱させ、一斉唱和させる
     なんて戦前そのものではないか

   『●残念な宜野湾市長選: アベ様らによる「住民分断」…
        「普天間番犬様移設」は「抜本的な負担軽減」に非ず
    《米海兵隊普天間飛行場の「移設」問題をめぐる安倍政権と
     翁長雄志県知事との激しい対立が持ち込まれた「代理対決」だった。
     激しい選挙戦を制したのは、自民、公明両党の推薦を受けた
     佐喜真淳市長である。/宜野湾市の中心部に位置する
     普天間飛行場は墜落事故を起こすなど「世界で最も危険」とされ、
     周辺住民に不安を与えてきた。/安倍政権は、同じ県内の名護市
     辺野古に造る米軍施設に普天間飛行場の機能を移すことで、
     日本側への返還を進めようとしてきた。/しかし、沖縄県には基地や
     訓練場など在日米軍専用施設の約74%が集中する。同じ県内に
     米軍施設を移設しても、県民の抜本的な負担軽減にはつながらない。/
     安倍政権が強引に進める県内移設に異を唱えてきたのが翁長知事だ》

   『●翁長雄志知事、再度の決意表明:
     「安倍晋三首相は「急がば回れだ」と言うが…政府の選択は誤りだった」
    《知事 …安倍政権は、やることはやるというが裏を返せばできないことは
     やらないということではないか言葉は勇ましく見えるが、逃げ腰
     あるようにみえる。/いま県民のコンセンサスを得ているのは
     五年以内の普天間運用停止だ。宜野湾市長選でも佐喜真淳さんが
     辺野古新基地に一切触れず、私も名護市長も五年以内の運用停止は
     触れている。これが前に進まないということは、今のところ約束違反では
     ないか。まだ交渉が続いているが、ぜひ政府は真摯(しんし)
     取り組んでいただきたい》

 沖縄タイムス【沖縄県知事選:佐喜真氏と公明党県本が政策協定 基地負担軽減など5項目】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/301695)によると、《9月30日の沖縄県知事選に出馬予定の佐喜真淳氏(54)と公明党県本(金城勉代表)は20日、知事選に向けた政策協定を結んだ。米軍普天間飛行場の運用停止や在沖海兵隊の県外国外分散移転の繰り上げ実施による基地負担軽減など5項目を盛り込んだが、重要争点の一つとなる辺野古新基地建設の是非については触れていない。公明党は新基地反対の立場から、前回の2014年の知事選では、自民党と選挙協力はせず、自主投票としていた》。

 《こんな人物》でいいの? 《常識を疑われる》ような事が沖縄県知事選で起きてほしくない。「本土」からのお願いばかりで申し訳ないが、日本会議系・自公系の新沖縄知事誕生などを許しては絶対にいけない
 《戦前そのもの》を希求するような自公系沖縄県知事ではいけない。そんなことを許せば、沖縄は完全に〝破壊〟されつくしてしまう。

 いまだにアベ様や最低の官房長官らは「辺野古破壊が唯一の解決策」と言い続けている。「普天間撤退≠辺野古破壊」です! おまけに辺野古は単なる破壊「損」の可能性が高い。自公と番犬様がやろうとしていることは滅茶苦茶です。さらには《工事の遅延損害金が1日約2000万円発生するとの見積もりこれは単純計算で100日間延期すれば20億円を請求するぞという脅しそのもの、県知事選を控えて県民の対立・分断を狙っての作戦》…「本土」の与党やその支持者によるこんな露骨な《脅し》、沖縄イジメを絶対に許してはいけない。


 玉城デニーさんにぜひ頑張ってほしい! 日本会議系・自公系の知事など絶対にダメ!

   『●「番犬様の尾っぽ」=世界一危険な基地・普天間は 
        返還されない!? 辺野古は単なる破壊損なのか??
    「「普天間移設=辺野古破壊なはず」が無いと訴えてきましたが…
     それどころの話でなくなってきた! 無茶苦茶じゃないか! 
     世界一危険な基地・普天間は返還されない!? 
     辺野古は単なる破壊損なのか??」
    《安倍政権はよく「丁寧に説明する」「真摯な対話を心掛ける」というが、
     実行されたことはない特定秘密保護法安保法制「共謀罪」法での
     世論軽視森友加計(かけ)問題では疑惑に正面から向き合わないなど、
     いくつも指摘できるが、米軍普天間飛行場の返還条件を巡っても、
     丁寧な説明とは程遠い
    《名護市辺野古の新基地が完成しても、米軍普天間飛行場が
     返還されない可能性が出てきた

   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
            「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…
   『●「改めて身に迫るのは、軍隊というものが持つ狂気性」(高野孟さん)と、
                    いまも続く沖縄での不条理の連鎖
   『●辺野古は単なる破壊「損」なのかもしれない…
       アベ様や最低の官房長官による沖縄イジメも「ずっとずっと」

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201808210000150.html

政界地獄耳
2018年8月21日9時28分
沖縄世論 分析続ける自民

 ★沖縄県知事・翁長雄志の死去に伴い後継知事候補が取りざたされているが、沖縄県知事選(9月13日告示、同30日投開票)を前に動きがあった。自由党幹事長・玉城デニー衆院議員(沖縄3区)が出馬を検討しているという。背景には翁長が8日に死去する前、後継者として県内小売り・建設業大手「金秀グループ」会長・呉屋守将と玉城の名前を挙げた音声を残していたという。

 ★県内野党である自民党は、翁長を押し上げ支えてきたオール沖縄が誰を後継者に据えるかにより、選挙の戦術も変わってくる。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の是非が再度、選挙の争点になることも考えられる。今月初め頃、自民党本部が後継候補の可能性がある副知事・謝花喜一郎と、自民党候補となった宜野湾市長・佐喜真淳、出馬表明していた元沖縄観光コンベンションビューロー会長・安里繁信(既に出馬撤回)で独自に世論調査。謝花が佐喜真を圧倒的にリードしていた。そんな県内世論を背景に、官邸も知事選終了まで、辺野古沿岸部への土砂投入を考えていないようだ。「これは公明党対策だろう。土砂投入を急ぐと、公明党の選挙協力が得られなくなるためだ」(地元関係者)。

 ★加えて官邸は、翁長死去ショックで県民大会や辺野古撤回の盛り上がりが9月終わりの知事選まで続くのか、県民が冷静になるのか、分析をしている。「玉城は県内での人気は高く、知名度は抜群だが、迫力に欠ける。その弱点を含めて、自由党代表・小沢一郎が野党をまとめてどう形に据えてくるかだ。翁長の弔い選挙だけでなく、オール沖縄が場合によってはより強固になる場合があるし、来年の参院選を考えると、今年最大の選挙になるのではないか」(自民党関係者)。自民党総裁選どころではなくなってきた。(K)※敬称略
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http://lite-ra.com/2018/08/post-4199.html

翁長知事の後継候補に玉城デニー議員! 一方、自民候補の佐喜真淳・前宜野湾市長は沖縄ヘイトの極右団体と関係
2018.08.20

     (前宜野湾市長・佐喜真アツシ公式サイトより)

 翁長雄志知事の急逝を受け、9月30日の沖縄県知事選に向けて「オール沖縄」の後継候補が誰になるのか注目を集めてきたが、自由党幹事長である玉城デニー衆院議員が出馬する見通しが高まった。

 翁長知事は死去する数日前に、自身の後継者について玉城議員と「オール沖縄会議」前共同代表である金秀グループの呉屋守将会長の名を挙げていたといい、その音声も残っていると報道されている。さらに、翁長雄志後援会の国吉真太郎会長によると、翁長氏は玉城議員について戦後沖縄の歴史を背負った政治家なので、今後沖縄を象徴する政治家になっていくのではないか」「デニーさんは立派な政治家だと語っていたという(琉球新報8月20日付)。そんななか、玉城議員は本日、「出馬の方向性を限りなく探る」と前向きな姿勢を示した。

 玉城議員の父は沖縄に駐留していた米兵で、伊江島出身の母の妊娠中にアメリカに帰国。母が渡米を断念したため、父の消息は知らないという。2002年にラジオパーソナリティから沖縄市議となり、2009年には国政へ進出。その後は「辺野古への基地移設反対」を訴え、2012年には消費増税に反対して民主党を離党、昨年の総選挙でも希望の党への不参加をいち早く表明し“ぶれない姿勢”を打ち出して当選を果たした。──強権的に辺野古新基地建設を推し進める安倍政権に対して公約を曲げることなく闘いつづけた翁長知事だったが、玉城議員のそうした“ぶれなさ”を評価し、沖縄を守りたいという遺志を託したのかもしれない。

 一方、自民党は宜野湾市長の佐喜真淳氏を擁立。今月14日に正式な出馬表明をおこなった際、佐喜真氏は辺野古新基地建設の是非については「政策発表の際に発表したい」と明言を避け、「対立や分断から無縁な沖縄を取り戻すために全身全霊をかける」と語った。

「対立や分断から無縁な沖縄」──。いやはや、まったくよく言ったものである。そもそも、佐喜真氏は明言を避けるが、氏が辺野古容認派であり、露骨な基地反対派いじめで沖縄分断をはかってきた安倍政権とベッタリの関係を築いていることは疑いようがない事実だ。

 実際、佐喜真氏は2012年の宜野湾市長選でも、まったく同じ詐欺的手口を使っていた。じつは佐喜真氏はこの選挙の公開討論で「県内移設は極めて厳しい。県外を求める」と発言し、当選後も「(辺野古移設は)民意が示されており、不可能」と言い、オスプレイ配備についても「政府に配備反対を訴えていく」と語っていた。

 それが2013年11月に菅義偉官房長官が「県外移設はあり得ない」「普天間が限りなく固定化する」と辺野古移設への恫喝を強め、沖縄自民党県連の議員たちに転向を迫るなか、佐喜真氏は首相官邸にまで出向いて「どのような形であれ返還を」などと発言。ついには辺野古移設を容認する姿勢を打ち出した。この佐喜真氏の言動については〈政府と気脈を通じていたとしか思えず〉〈辺野古移設に執心する政府のお先棒を担いだと批判されても釈明できまい〉と指摘されている(琉球新報2013年12月6日付)。

 しかも、このとき官邸が沖縄に辺野古を容認するよう圧力をかけていたのは国会議員や自民党県連に対してであり、首長である佐喜真氏には〈露骨な圧力はなかった〉(同前、琉球新報)。ようするに、佐喜真氏は圧力をかけられて辺野古容認へ転向したわけではなく、最初から出来レースで市民を騙した可能性が高い。


■自公候補の佐喜真氏は極右イベントで沖縄ヘイトの論客と仲良く名前が

 そもそも佐喜真氏は、2012年の宜野湾市長選に立候補した時点ですでに沖縄県議としては唯一、日本会議のメンバーとして同会のHPでも紹介されるなど(しんぶん赤旗2012年1月21日付)、極右思想の持ち主だった。

 たとえば、2012年5月に宜野湾市でおこなわれた日本会議系のイベント「沖縄県祖国復帰40周年記念大会」にも市長として出席。しかも、佐喜真氏も出席した2014年に開かれた同42周年記念大会では、那覇市首里にある「わかめ保育園」の園児らが日の丸のワッペンを胸に付けた出で立ちで登場し、教育勅語を唱和。佐喜真氏は閉会の辞のなかで日本人として、日本人として、誇りをもつ。まさにその一言に尽きると思います。この42周年を機に、日本人としての誇りをもたなければならないと述べている。

 県民が捨て石にされ多大な犠牲を強いられた沖縄という場所で、園児に《一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ》と唱和させることのグロテスクさ。これに首長として疑問をもたないばかりか「日本人の誇り」を語る佐喜真氏。これだけでも氏がいかなる人物であるかがよくわかるが、さらに驚くのは、佐喜真氏が、沖縄へのヘイトスピーチを繰り出すネトウヨ・極右団体のイベントに参加しようとしていたことだ。

 そのイベントとは、2016年1月に宜野湾市民会館でおこなわれた「宜野湾と沖縄の未来を考えるシンポジウム「日本一早い桜祭り」」。このイベントを共催したのは極右団体「頑張れ日本!全国行動委員会」(以下、「頑日」)で、同団体のHPには、「頑日」の幹事長で「日本文化チャンネル桜」代表取締役社長の水島総氏や、あの『ニュース女子』沖縄ヘイト回でVTR出演したほか数々のデマを垂れ流しつづけている“沖縄ネトウヨ”の代表格・我那覇真子氏や手登根安則氏らが登壇予定者として発表されていた。

 が、なんとこの登壇予定者のなかに、佐喜真氏の名前が筆頭に挙げられていたのだ。

 これは、佐喜真氏がネトウヨのイベントに参加しようとしていたというだけの問題ではない。じつは同イベントの共催である「頑日」は、2013年1月にオスプレイの配備撤回を訴えて沖縄の市町村長や議員らが東京・銀座をデモ行進した際、「「オスプレイ配備反対」に見せかけた亡国集団パレード糾弾!抗議街宣行動」を実施。このとき、沖縄の市町村長らがデモ行進するなか、沿道では日の丸や旭日旗を掲げた者たちが「売国奴!」「琉球人は日本から出て行け!」「中国のスパイ!」などという罵声を浴びせていた

 つまり、佐喜真氏はオスプレイ配備に反対して市長選に当選したはずが、オスプレイ配備反対デモを「売国奴」と攻撃する連中のイベントに参加しようとしていたのだ。結局、批判が集まったために参加を見送ったのか、イベント当日の模様を確認すると佐喜真氏の姿はなかった。だが、参加を予定していたことは、宜野湾市民に対する裏切り、沖縄県民への冒涜と言っていいはずだ。


■米軍基地、オスプレイ配備に反対するふりをしながら安倍政権、ネトウヨと

 このようなネトウヨ政治家が沖縄県知事選に出馬、しかも自民党と公明党が全面的に支援するというのだから、県知事選は沖縄が瀬戸際に立つ選挙になることは間違いない。だが、最大の懸念は、ネトウヨ候補者の佐喜真氏が、一体、県知事選でどんな選挙活動を展開するのか、という点だ。

 佐喜真氏は前述した“沖縄デマ常習者”である手登根氏と懇談する様子が撮影されるなど、親しい仲であることが噂されているが、この手登根氏は今年の南城市長選や名護市長選でも、「オール沖縄」候補者や基地反対派のデマを喧伝して自公候補者をなりふり構わず応援してきた。今回の県知事選では、さらにこうしたデマが大量に出回ることは確実だろう。

 とくに今回、佐喜真氏と一騎打ちとなると見られる玉城デニー議員は、以前、当時国会議員だった現・東京都知事の小池百合子氏から「日本語読めるんですか? 分かるんですか?と差別ヤジを飛ばされた経験もある。相手がネトウヨであることを考えれば、差別的なデマが飛び交う選挙戦になることも十分予想される。

 ともかく、「対立や分断から無縁な沖縄を取り戻す」と謳いながら、そのじつ、沖縄の対立と分断に加担し、官邸と歩調を合わせてきた佐喜真氏が県知事となれば、いよいよ安倍政権は沖縄を“植民地”扱いし、あらゆる負担を強いることは間違いない

 実際、安倍政権はすでに沖縄県知事選に向け、県民の「対立や分断」をはかろうと露骨な作戦に出ている。翁長知事は亡くなる直前、辺野古埋め立て承認を撤回する手続きをとろうとしていたが、これに対して、政府が〈県が名護市辺野古の埋め立て承認を撤回した場合、工事の遅延損害金が1日約2000万円発生するとの見積もりをまとめ〉ていたことを、今朝の毎日新聞が報道したのだ。これは単純計算で100日間延期すれば20億円を請求するぞという脅しそのもので、県知事選を控えて県民の対立・分断を狙っての作戦であることは明白だ。

 県知事選は沖縄だけではなく、日本の民主主義の行く末を占う大きな分岐点となるだろう。

(編集部)
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●翁長雄志さん「那覇市長として…東京のど真ん中で体感したむき出しの沖縄差別に「衝撃を受けた」という」

2018年08月11日 00時00分09秒 | Weblog


沖縄タイムスの田嶋正雄記者のコラム【[大弦小弦]生粋の保守政治家だった翁長雄志知事の転機は…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/296083)。
琉球新報の社説【<社説>翁長知事が死去 命懸けで職務を全うした】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-778581.html)。

 《前知事による辺野古埋め立て承認の撤回を、7月27日に表明したばかりだった。がんの苦痛を押して記者会見に臨んだと思われる。文字通り、命懸けで政治家の職務を全うした。もとより、沖縄県の知事は他県とは比較にならないほど厳しい重圧にさらされる。国土の0・6%にすぎない県土に全国の米軍専用施設面積の70%が集中し、凶悪事件や米軍機の墜落といった重大事故が繰り返されてきたからだ。歴代の沖縄県知事はことごとく、過重な基地負担という深刻な課題に向き合い、苦悩してきたその重みは健康をむしばむほど過酷だ》。

   『●翁長雄志知事亡くなる…「折れない、言うことをきかない翁長知事に対し、
                       安倍政権が陰湿ないじめ、報復」
    「翁長さんの《うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー》の叫びが
     忘れられない」

 《2013年1月、那覇市長として参加したオスプレイ配備撤回を求める東京行動だったのではないか。「沖縄の総意」を示そうと銀座をパレードした県内全市町村長らが、沿道から売国奴」「琉球人は日本から出て行けなどの罵声を浴びた ▼東京のど真ん中で体感したむき出しの沖縄差別に「衝撃を受けた」という》。

   『●仲井真氏は「空手形」を承知の上で「いい正月」を
      迎えていたのでは?…米側が「空想のような見通し」と
    《横田・辺野古「問題は同じ」 住民の反対無視
     国は県や住民の反対をよそに強行する構えだ。何の説明もなく
     決まった横田配備に、首都圏の基地周辺住民からも
     「民意無視は全く同じだ」と憤りの声が上がる
     …「『計画はない、知らない』と言いながら、国民に知らせるときには
     決定している。普天間の移設問題でもそうだ」》

   『●「本土」のデマ・ヘイトなオトナ達…
     《子どもたちの日常にある「異常」を放置しているのはだれなのか?》
    《事実かどうかは二の次弱い立場の者をに仕立てて暴言を吐く
     基地に反対する沖縄の人たちを一方的にたたき、留飲を下げる
       基地問題でヘイトスピーチ(憎悪表現)まがいの言説があからさまに
     表面化したのは13年1月。全市町村長らがオスプレイ配備の撤回などを
     求め、東京・銀座でデモ行進した。沿道から浴びせられたのは
     「売国奴」「中国のスパイ」などの罵声だった

   『●「米軍機接近による児童の避難は…39日間に合計242回」、
                   「最も多い日は一日に29回」…異常な現実
    「いま、横田基地へのオスプレイの配備で、大騒ぎになっています。
      まず、《沿道》に居なかった反戦派の皆さんには申し訳ないけれど、
     差別者・ヘイト者は、《13年1月。全市町村長らがオスプレイ配備の
     撤回などを求め、東京・銀座でデモ行進した。
     沿道から浴びせられたのは…》…。」
    「東京新聞の「2015年5月10日 朝刊」には、【横田・辺野古
     「問題は同じ」 住民の反対無視】とあります」

 《生粋の保守政治家だった翁長雄志知事の転機は2013年1月、那覇市長として参加したオスプレイ配備撤回を求める東京行動だったのではないか。…などの罵声を浴びた ▼東京のど真ん中で体感したむき出しの沖縄差別に「衝撃を受けた」という。翌年の知事選に「イデオロギーよりアイデンティティー」を掲げて出馬した際、動機の一つとして繰り返し語っていた》…そうだ。
 アベ様の取巻き連中による様々な沖縄イジメ・沖縄ヘイトを含め、《安倍政権が陰湿ないじめ、報復》に対しても、《折れない、言うことをきかない翁長知事》は、真の意味での沖縄の市民の立場に立つ、真の保守政治家だった。米軍基地を受け入れ、《不条理で不公平極まりない日米地位協定》、日米合同委員会、〝在日米軍特権〟…《そこに真正面から向き合わず、基地周辺の住民に苦痛を強いて安穏としているのが政府・与党》に真の保守政治家など居るのか? 

   『●「植民地気分」な日米共犯・両政府から
      「犠牲だけを強いられる沖縄」…両国に「真の文明」はあるのか?
    「在日米軍特権な番犬様と、その横暴を許す、見て見ぬふりな、
     それどころか積極的に後押ししているとしか見えない日米共犯
     《沖縄は今も日本の植民地だその日本はさらに米国の植民地である》」

 琉球新報の記事【沖縄の自治、問われる事態に 翁長知事死去】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-778605.html)によると、《翁長雄志知事は、知事選で示された新基地建設反対の民意を一貫して体現しながら、その訴えを無視して基地建設工事を強行してきた政権の強大な権力と対決してきた。その重圧は計り知れない翁長知事の心身を削ってきたとみられる。歴代県政の中でも高い支持率を背景に国策の押し付けに異議を申し立ててきた翁長県政の終焉(しゅうえん)により、沖縄の自治の在り方が改めて問われることになる》。

 東京新聞の記事【「オール沖縄」声上げ続け 怒りの翁長氏、県民率い】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201808/CK2018080902000158.html)によると、《知事就任後に刊行した著書「戦う民意」では「政治的に死んでも肉体的に滅んでも、沖縄を代表して言いたいことを言おう」と宣言していた…庭にあるガジュマルの木を見せてくれた。両手を広げても抱えきれない太い幹。木の前には、知事が自ら発注したという、琉歌が刻まれた石板があった。「芯や天冠みてぃ、枝や國廣ぎ、根や地の底に、果ていん無らむ」 広く枝や根を張るとの意味。しかし枝を伸ばすべき空には米軍機が飛び、根を張るはずの県土には米軍専用施設が集中し、新基地も造られようとしている》

   『●ガジュマル:瀬長亀次郎さん「不屈」の精神…
     「忖度政治を危ぶむ全国の多くの人々の心に響くに違いない」

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/296083

[大弦小弦]生粋の保守政治家だった翁長雄志知事の転機は…
2018年8月9日 06:27

 生粋の保守政治家だった翁長雄志知事の転機は2013年1月、那覇市長として参加したオスプレイ配備撤回を求める東京行動だったのではないか。「沖縄の総意」を示そうと銀座をパレードした県内全市町村長らが、沿道から売国奴」「琉球人は日本から出て行けなどの罵声を浴びた

東京のど真ん中で体感したむき出しの沖縄差別に衝撃を受けたという。翌年の知事選に「イデオロギーよりアイデンティティー」を掲げて出馬した際、動機の一つとして繰り返し語っていた

政府と鋭く対立して一歩も引かなかった背景にはあの日の屈辱があったはずだ。15年、辺野古新基地建設反対の県民大会での「ウチナーンチュ、ウシェーティナイビランドー」の言葉は多くの県民の心に響いた

▼6月の県議会でやせ細った姿で懸命に机の縁につかまって歩いていた。本来は治療に専念すべき病状だったのだろう

▼7月27日の埋め立て承認撤回を表明した会見。基地建設阻止の公約の実現性を疑問視する質問に一瞬笑みを浮かべ、気色ばんで反論した。「何十年先も沖縄は振興策をもらって基地を預かったらいいですよなどというのはとても容認できない」。最後の公の場となった

▼沖縄の知事が在任中に亡くなったのは初めて。志半ばでこの世を去った無念さは想像に余りある。ご冥福を祈りたい。(田嶋正雄)
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-778581.html

<社説>翁長知事が死去 命懸けで職務を全うした
2018年8月9日 06:01

 膵臓(すいぞう)がんの治療を続けていた翁長雄志知事が8日、死去した。67歳だった。4月に手術を受けたが、がん細胞が肝臓に転移していたという。心から冥福をお祈りしたい。

 翁長氏は、名護市辺野古沿岸の新基地建設阻止を公約に掲げ、2014年の知事選で36万票余りを獲得し初当選した。復帰後7代目の知事だ。

 就任直後から基地建設を強行する政府と全面的に対立してきた。さまざまな心労、疲労が積み重なったのだろう。

 前知事による辺野古埋め立て承認の撤回を、7月27日に表明したばかりだった。がんの苦痛を押して記者会見に臨んだと思われる。文字通り、命懸けで政治家の職務を全うした

 もとより、沖縄県の知事は他県とは比較にならないほど厳しい重圧さらされる。国土の0・6%にすぎない県土に全国の米軍専用施設面積の70%が集中し、凶悪事件や米軍機の墜落といった重大事故が繰り返されてきたからだ

 歴代の沖縄県知事はことごとく、過重な基地負担という深刻な課題に向き合い、苦悩してきたその重みは健康をむしばむほど過酷だ

 屋良朝苗氏から革新県政を引き継いだ第2代知事の平良幸市氏は山積する政治課題の処理に追われる中、1978年7月、東京に公務出張中、脳血栓で倒れた。入院を経て同年10月に辞任している。

 第3代の西銘順治氏も84年に都内の病院で胃がんの手術を受けた。当時は胃潰瘍と胆のう炎と発表され、本人にもがんであることは知らされていなかったという。

 第4代の大田昌秀氏は92年の2月定例県議会開会中に風邪やめまいの症状が出るなど体調を崩して入院した。51日後に公務復帰している。

 第5代の稲嶺恵一氏は入院こそしなかったが、基地問題のことが常に頭を離れず、日々大きな精神的重圧にさらされていたと語っている。

 第6代の仲井真弘多氏も、07年6月23日の沖縄全戦没者追悼式に出席した直後に、軽い脳梗塞のため緊急入院している。

 翁長氏は機会あるごとに「辺野古に新基地は造らせない」と言い続けた。志半ばで病に倒れ、さぞかし無念だったことだろう。

 知事職務代理者は、謝花喜一郎副知事に続いて、富川盛武副知事が務める。9日には辺野古沿岸部の埋め立て承認の撤回に関し、沖縄防衛局側の言い分を聞く「聴聞」が控えている。まずは、基地問題への対応を含め、県政運営に混乱を来さないよう万全の態勢を取ってほしい。

 現職知事の死去に伴う知事選挙は50日以内に行われる。既に自民党など野党が推す宜野湾市長・佐喜真淳氏らが出馬を表明している。今後、与党側の後継候補人選が本格化する。どのような対決構図になるにせよ、基地問題に真正面から向き合い選挙戦を展開してもらいたい。
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●翁長雄志知事亡くなる…「折れない、言うことをきかない翁長知事に対し、安倍政権が陰湿ないじめ、報復」

2018年08月10日 00時00分42秒 | Weblog


リテラの記事【翁長雄志知事は命を削り最後まで安倍政権の“沖縄いじめ”と闘い続けた! 安倍首相が翁長知事に見せた冷酷】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4176.html)。

 《最後の最後まで「辺野古に新基地はつくらせない」という民意に基づいた公約を実現するべく、最前線で安倍政権と対峙し、闘いつづけてきた翁長知事。だが、約3年9カ月にわたる知事在任期間は、折れない、言うことをきかない翁長知事に対し、安倍政権が陰湿ないじめ、報復を仕掛けつづけた歴史でもあった》。

 2018年8月8日夕刻、翁長雄志沖縄県知事が亡くなられた。ご冥福をお祈りします。全く予想もしていなくて、あまりに突然なことで、言葉を失った。残念でならない。大変な《約3年9カ月にわたる知事在任期間》だった。いま、アベ様や最低の官房長官らは辺野古破壊にトドメを刺そうとしています…。
 翁長さんの《うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー》の叫びが忘れられない。

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
               (沖縄人を見くびってはいけない)」
   『●独裁国家・アベ様政権相手に「けんか」できる翁長雄志知事の叫び、
                               「うしぇーてぃないびらんどー」
   『●本体工事=辺野古沖の埋め立て工事は
      「翁長知事があらゆる知事権限を駆使すれば絶対できない」
    「「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
     (沖縄人を見くびってはいけない)
     「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」……。
     そして、記事が言う《本体工事=辺野古沖の埋め立て工事は
     「翁長知事があらゆる知事権限を駆使すれば絶対できない」》
     という言葉を信じたい」

 沖縄タイムスの【社説[翁長雄志知事急逝]命を削り公約守り抜く】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/296082)によると、《糸満市摩文仁で開かれた慰霊の日の沖縄全戦没者追悼式で、知事は直前までかぶっていた帽子を脱ぎ、安倍晋三首相を前にして、声を振り絞って平和宣言を読み上げた。「新基地を造らせないという私の決意は県民とともにあり、これからもみじんも揺らぐことはありません」 翁長知事は在任中の4年間、安倍政権にいじめ抜かれたが、この姿勢が揺らぐことはなかった。安易な妥協を拒否し、理不尽な基地政策にあらがい続ける姿勢は、国際的にも大きな反響をよんだ。知事は文字通り命を削るように、辺野古反対を貫き、沖縄の自治と民主主義を守るために政府と対峙(たいじ)し続けたのである。その功績は末永く後世まで語り継がれるに違いない。心から哀悼の意を表したい》。

 東京新聞の記事【翁長知事死去「沖縄のために命削った」 11日の県民大会、出席かなわず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201808/CK2018080902000134.html)によると、《山城博治・沖縄平和運動センター議長(65)は本紙の電話取材に、「そんなに悪いとは思わなかった」と絶句した。「あまりにも急すぎる。私も末期がんだったが回復したので、翁長さんもと祈っていた。翁長さん、なんでそんなに急ぐの?」と声を落とした。辺野古新基地をめぐって政府は今月十七日の土砂投入を通告。山城さんらは六日から反対運動を強化し、この日も建設地に近い米軍キャンプ・シュワブのゲート前で二百人以上で座り込みの抗議活動をしていた。山城さんは「翁長さんは県民の支えだった。気丈で揺るがなかったその信念を改めて感じている。時には手厳しいことを言って申し訳なかった。翁長さんの思いに現場での反対運動でこたえていきたい」と思いを新たにした》。

 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/翁長知事を死に追いやった日本政府・沖縄防衛局を決して許さない。】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/fdccf5462b0f50ee83bd717c04b51ab9)によると、《翁長知事の死は直接の原因は病でも、そこまで追い詰めていったのは日本政府‣沖縄防衛局による強硬姿勢であり、新基地建設を進めるために安倍政権が沖縄にふるってきた暴力の結果である。翁長知事の死はたんに個人的な死ではない。自らの言いなりにならない者は力でねじ伏せればいい、という日本政府・沖縄防衛局の暴力は、沖縄県民全体に向けられているのだ。翁長知事の冥福を祈るとともに、日本政府・沖縄防衛局を決して許さない。怒りをもって辺野古新基地建設を阻止しよう》。

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http://lite-ra.com/2018/08/post-4176.html

翁長雄志知事は命を削り最後まで安倍政権の“沖縄いじめ”と闘い続けた! 安倍首相が翁長知事に見せた冷酷
2018.08.08

      (沖縄県オフィシャルサイトより)

 本日、翁長雄志知事が亡くなった。67歳だった。今年4月に膵臓がんの手術を受けた翁長知事だが、きょうの夕方には謝花喜一郎副知事が会見を開き、翁長知事が7日から意識混濁状態にあること、職務代理を置くことを発表。その直後の訃報となってしまった。

 今年6月23日の慰霊の日には沖縄全戦没者慰霊式典に出席し、見るからに痩せた身体に心配の声があがっていたが、「平和宣言」のスピーチでは安倍首相を前にして「20年以上も前に合意した辺野古への移設が普天間飛行場問題の唯一の解決策と言えるのでしょうか」「『辺野古に新基地を造らせない』という私の決意は県民とともにあり、これからもみじんも揺らぐことはありません」と言明。

 そして、7月27日には会見を開き、辺野古埋め立て承認を撤回する手続きに入ったことを発表。8月17日以降から環境に深刻な影響を与える土砂の投入をおこなう方針である政府に対し、知事権限で抵抗に出たのだ。この会見のラジオ音声が名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前に流れると、新基地建設に反対するために集まった市民たちから「翁長さんがんばれー!」の声があがったという。

 最後の最後まで「辺野古に新基地はつくらせないという民意に基づいた公約を実現するべく、最前線で安倍政権と対峙し、闘いつづけてきた翁長知事。だが、3年9カ月にわたる知事在任期間は、折れない、言うことをきかない翁長知事に対し、安倍政権が陰湿ないじめ、報復を仕掛けつづけた歴史でもあった。

 それは、辺野古移設阻止を掲げて2014年11月の知事選で圧勝した直後からはじまった。それまで仲井眞弘多・前知事時代には増額してきた沖縄復興予算を、知事が翁長氏になった途端、政府は160億円も減額したのだ。

 さらに、2014年12月に知事就任の挨拶のため永田町を回った際には、菅義偉官房長官ら政権幹部は誰も会おうとせず、閣僚との会談は山口俊一沖縄北方相(当時)だけという仕打ちを受けた。年明けの1月6~8日にも新年度の予算の要請などで上京したが、与党・自民党の会合への出席を拒まれ、関係閣僚との会談も実現しなかった。とくに露骨だったのが西川公也農水相(当時)で、翁長知事が特産のサトウキビの交付金に関連して面会を求めたが、面会が認められたのは同席する予定だった農協幹部だけ。知事は県東京事務所で待機するしかなかったという。そして、前知事の仲井眞弘多氏は毎回招かれていた自民党本部での沖縄関連予算を議論する会議にも翁長知事は招かれなかった。当時、自民党沖縄県連幹部は「普天間問題で政策が異なる知事の要請を受ける理由はない」と話している(朝日新聞2015年1月9日付)。

 結局、翁長知事が再三求めてきた面談がおこなわれたのは、就任から約4カ月も経ってからのこと。しかも安倍首相ではなく菅義偉官房長官が対応した。このときのことを、翁長知事は著書『戦う民意』(KADOKAWA)でこう振り返っている。

   〈移設反対を訴えて圧勝した沖縄県知事に会うことによって、
    「積極的平和主義」で集団安保体制の法制化を進めていた安倍総理の
    「強い政治家イメージ」に傷がつくことを恐れたのではないかと思います。
      つまり、私が折れるときを待つという持久戦略とともに、自民党政権の
    基地政策に国民が疑問を抱かないよう配慮したイメージ戦略ではないのか
    ──もちろん、これは私の推測なので、本当のところはわかりません〉


■公安、内調を使った翁長知事へのデマ攻撃、そして沖縄ヘイト

 嫌がらせで翁長知事が折れるのを待つ──。しかも、安倍官邸は内閣情報調査室や公安を使って翁長スキャンダルを必死で探させ、菅義偉官房長官はオフレコの場で翁長知事のマイナス情報を喧伝。官邸は読売新聞産経新聞、週刊誌などにデマ情報をリークして“翁長バッシング”を展開してきた。

 たとえば、2015年4月には「週刊文春」(文藝春秋)が「翁長知事を暴走させる中国・過激派・美人弁護士」と題した大特集をトップで掲載。あたかも翁長知事が中国と過激派に操られているかのような陰謀論記事を書き立てた。記事は『ニュース女子』の沖縄ヘイト回にVTR出演してデマを垂れ流した“沖縄のネトウヨ”手登根安則氏の基地反対派批判コメントを紹介するという「保守速報」の記事かと見紛うばかりのシロモノで、無根拠なデマだらけだったが、この記事も公安・内調情報を官邸がリークしたとみられている(実際、記事には「公安関係者」のあやしげなコメントがいくつも登場する)。

 しかし、こうしたデマが真実のように広がり、ネット上では「翁長知事の娘は北京大学に留学しており、夫は中国共産党の幹部」などという根も葉もないデマが拡散。このデマが広がったのは知事選の最中で、実際は、翁長氏自身が語ったように翁長氏の次女は埼玉の小さな大学にいて、長女は沖縄県内で働いていたが、いまだにこのデマはネトウヨによって流されつづけている

 さらに、こうした翁長バッシングと同時に大きくなっていったのが、沖縄を貶める投稿だ。「基地がイヤなら、自由に基地の無いところに引っ越してもいいんですよ」「国防だぞオマエラの我儘にウンザリだ 日本全体を考えろ」「沖縄ってのは、ゆすりたかりの名人どころか、単なる乞食じゃねーか!」……こうした沖縄ヘイトがネット上では溢れるようになっていったのだ。

 そして、こうした沖縄いじめが決定的となったのが、自民党の「文化芸術懇話会」問題だ。この会合では百田尚樹が「本当に沖縄の2つの新聞社はつぶさなあかん」、自民党の長尾敬衆院議員が「(沖縄メディアは)左翼勢力に乗っ取られてしまっている」、大西英男衆院議員が「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番だ」などと発言。沖縄メディアに対する言論弾圧を公言したのである。

 陰に陽に繰り広げられる、安倍政権の翁長・沖縄いじめ。なかでも苛烈を極めたのは、辺野古高江だ。

 辺野古での基地反対運動に対して、2015年11月には東京・警視庁の機動隊約150名を投入し反対する人々を強制排除したが、この裏には官邸の暗躍があった。元警察エリート官僚である杉田和博官房副長官が、子飼いの警視庁トップ・高橋清孝警視総監に直接依頼して機動隊を投入したとみられているのだ。

 また、米軍北部訓練場のヘリパッド建設をめぐる反対運動でも政府は全国から大量の機動隊員を投入し、反対する市民らを強制的に排除。機動隊員が「土人が」と差別発言が出た際も、鶴保庸介沖縄担当相は「私は(差別発言か)判断できるものではないと思っている」などと問題を認めなかった。


■安倍首相が翁長知事と沖縄に見せたあまりに不誠実で冷酷な態度

 辺野古や高江の反対運動に対する蛮行だけではない。米軍属の男による暴行殺人事件、相次ぐヘリの墜落や保育園・小学校での落下物事故……安倍政権が沖縄をまったく顧みないなかで起こってきた米軍の問題に対し、翁長知事は強い態度で批判をおこなってきたが、安倍首相はそのたびに不誠実な態度をとってきた。

 現に、普天間の小学校に約8キロの窓枠が落下した事故が発生した後の昨年12月15日、翁長知事は官邸に出向いて米軍機の学校上空の飛行停止を求めたが、対面したのは安倍首相ではなく菅官房長官。会談時間はたったの10分だった。しかもこの日の晩、安倍首相は行きつけの焼肉店「龍月園」で、松本人志や東野幸治、指原莉乃、古市憲寿といった『ワイドナショー』(フジテレビ)メンバーと和気藹々と会食をおこなったのだ。

 さらに象徴的なのが、2015年9月におこなわれた普天間基地の辺野古移設をめぐる沖縄県と政府の第5回集中協議だ。このとき、翁長知事は安倍首相に直接、「総理の『日本を取り戻す』というなかに沖縄が入っているんですか」と尋ね、「戦後レジームからの脱却と言っているけれども、沖縄の現状を見ると、戦後レジームの死守ではないか」と訴えたという。

 しかし、翁長知事のこうした問いかけや訴えに対し、安倍首相はなんの反応もみせず、無視したというのである。

 翁長知事の意見を無視し、沖縄を切り捨てる政策で民意をズタズタにしてきた安倍首相と、その横暴な態度に毅然と抗議をおこなってきた翁長知事。翁長知事が誕生していなければ、沖縄はさらに奴隷的な扱いを受けながら、その問題がクローズアップされることもなかっただろう。翁長知事こそが、権力の言いなりにならず、民の声を代表するという民主主義の“最後の砦”となってきたのだ。

 翁長知事は2015年、国連人権理事会でおこなった演説でこう述べた。

   「自国民の自由、平等、人権、民主主義、そういったものを守れない国が、
    どうして世界の国々とその価値観を共有できるのでしょうか。日本政府は、
    昨年、沖縄で行われた全ての選挙で示された民意を一顧だにせず、
    美しい海を埋め立てて辺野古新基地建設作業を強行しようとしています。
      私は、あらゆる手段を使って新基地建設を止める覚悟です」

 その翁長知事が逝ってしまった──。最後の最後まで辺野古の新基地建設撤回を求めてきた翁長知事を思うと無念さとやりきれなさで一杯になるが、この結果にもっともほくそ笑んでいるのが、安倍首相であることは間違いない。

 今年の「平和宣言」のなかで翁長知事が述べた、「『辺野古に新基地を造らせない』という私の決意は県民とともにあり、これからもみじんも揺らぐことはありません」という強い言葉。この遺志を、わたしたちは翁長知事から引き継がなくてはいけない。最後に、前掲書から翁長知事のメッセージを紹介しよう。

   〈これまで沖縄の人たちは、言いたいことがあっても言葉をのみ込んで
    きました。しかし、私だけは政治的に死んでも肉体的に滅んでも、
    沖縄を代表して言いたいことを言おうと思いました。(中略)
      その意味で、いま私がなしている政治は私でなければできない
    という自負はあります。そして沖縄の心を一つにしたいという思いは
    私がいちばん抱いていると信じています〉

(編集部)
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