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●N値がゼロ、工期と費用は「∞」…今日もドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている

2019年03月16日 00時00分23秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



東京新聞の中沢誠望月衣塑子の両記者によるシリーズ記事【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(上)軟弱地盤伏せ土砂投入 住民憤り「国、いつも問題後出し」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022102000161.html)と、
【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(中)赤土疑惑、論点ずらす 「法的根拠示せ」立ち入り拒む政府】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022202000153.html)、
【<税を追う 辺野古埋め立て強行>(下)ルールゆがめ、まい進 建設ありき 国、全体設計示さず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022302000135.html)。

 《「都合の悪いことは、後戻りできなくなってから明らかにする国のやり方は、いつも後出しなわけさ」…政府は「沖縄の気持ちに寄り添う」と言いながら、昨秋の知事選で示された民意を置き去りに工事を強行する。論点をずらし、不都合な事実を隠そうとする権力の暴走を追う》。
 《モニターに映る土砂は、確かに赤茶けていた。「埋め立てに使う岩ズリは本来もっと黒っぽい。明らかに違いますよ」。… 県によると、そもそも埋め立て土砂の検査は、防衛局が「まだ購入先が決まっていない」と言うので「購入時に確認する」という約束で、六年前に埋め立てを承認した経緯があった。しかし、その約束は反故にされた》。
 《設計は出そろっていないし、費用はいくらかかるか分からない-そんな状態で強引に着工したのが沖縄県名護市辺野古の米軍新基地だ。既に千四百億円(契約額)もの税金が投じられている》。

   『●辺野古破壊反対の明確な《結果が出る前から、
      安倍政権は「民意などクソくらえ!」と言わんばかりだ》!
   『●辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、 
                  43万4273票…これは、もの凄い数字だ!
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                    …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》

 ドブガネな《工期も費用も言えない》デタラメ…辺野古は破壊「損」。東京新聞の望月衣塑子記者とアベ様や最低の官房長官、一体《事実誤認》の常習犯はどちらか?

 辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、43万4273票…明確な民意が示されたのですが?
 沖縄タイムスのコラム【木村草太の憲法の新手(99)辺野古埋め立て問う県民投票 反対43万票、伸びを評価】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/391904)によると、《例えば、国が「有権者の50%が反対票を投じた場合には、即座に工事を中止する」と宣言して、県民投票を行えば、投票率は格段に上がったはずだ。今回の投票率・反対票数は、投票しても工事が止まるかどうかは不透明という状況の中で、よく伸びたと評価できる》。

 殴り続け、背後から蹴り続けながら…壊憲な独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》。
 【安倍首相が玉城デニー知事に沖縄無視・辺野古続行をあらためて宣言! 小林節は「県民投票には憲法上の拘束力ある」と指摘】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4578.html)によると、《「直接示された民意は何より重く、尊重されなければならない」「いままさに、日本政府の民主主義が問われている」…しかし、安倍首相の回答は、県民投票をまったく無視した冷酷なものだった。「結果を真摯に受け止め、基地負担の軽減に全力を尽くしていきたい」「(普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない。もはや、先送りできない」 玉城知事は安倍首相との面会のあと、外国人特派員協会でおこなわれた会見において、「安倍総理からポジティブな意見はなかった」と語った》。

 沖縄タイムスの【社説[知事・首相会談]民意無視の「ゼロ回答」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/391549)によると、《工事の中止要求に、安倍首相は「世界で最も危険な飛行場を置き去りにするわけにはいかない」として新基地建設を推進する考えを示した。3者協議の場の設置については会談後の記者会見で野上浩太郎官房副長官が「普天間の危険性除去といった米政府との交渉は、政府がわが国を代表して行うべきものだ」と、否定的な考えを示した》。
 琉球新報の【<社説>知事が投票結果伝達 首相の民意黙殺許されぬ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-882924.htmlによると、《安倍首相は「(米軍普天間飛行場の)危険な状況を置き去りにするわけにはいかない」と述べ、沖縄の民意を拒絶》。
 2014年4月以来「これまで一体何をしてきたのか?」…《普天間…危険な状況を置き去り》の犯人に言われたかないね! 《政府がわが国を代表して行うべきもの》…世界最悪な危険さの普天間飛行場について、《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を「19年2月」とすることを確認》、閣議決定までしておきながら!

   『●《安倍首相は…14年4月、政府として運用停止期限を
           「19年2月」とすることを確認》、閣議決定まで…

 《法的ルールを国が自分たちに都合よく解釈する》…非法治主義国家。沖縄の民意は無視され…非民主主義国家。
 デタラメなアベ様独裁な人治主義国家の典型例が、辺野古破壊。最低の官房長官らは沖縄で一体何をしているのか?
 N値はゼロ、工期と費用は「∞」…今日もひたすらドブガネし、ジャブジャブと大量の土砂を美ら海にぶちまけている。いまも日々続いているデタラメな《工期も費用も言えない》辺野古破壊。

   『●《工期も費用も言えない》辺野古破壊を進める 
       アベ様は息吐く様にウソを吐き続け…政権広報は訂正放送を!
   『●辺野古破壊、米側に《地盤改良「最短で5年」と日本側伝達》?  
                      沖縄に《工期も費用も言えない》のに?
   『●辺野古破壊で「対話」!? 殴り続け、背後から蹴り続けながら
                   …独裁者は嘯く《負担軽減に全力を尽くす》
   『●アベ様は「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、
          基地負担の軽減に全力を尽くす」…って、はぁ?
   『●官僚への支配強めるアベ様に「愛い奴め!」と頭を撫でられる
                   …気色悪くないのか、恥ずかしくないのか?


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022102000161.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(上)軟弱地盤伏せ土砂投入 住民憤り「国、いつも問題後出し」
2019年2月21日 朝刊

     (辺野古の埋め立て海域に広がる
      軟弱地盤の改良工事を検討した防衛省の報告書)

 エメラルドグリーンの美(ちゅ)ら海に、赤茶けた土砂の投入が始まって一カ月以上がたっていた。一月三十日、衆院本会議。安倍晋三首相はこう力説した。

 「地盤改良工事は必要であるものの、一般的で施工実績が豊富な工法で工事は可能だと確認された」

 沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設で、埋め立て海域にある軟弱地盤の存在を政府が初めて認めた瞬間だった。

 「何を今更。政府のやっていることは偽装だらけに見える。故郷がズタズタにされるようで悲しい」。名護市出身で、今は那覇市で暮らす横田真利子さん(66)は吐き捨てるように言った。「辺野古の海に厚さ四十メートルの軟弱地盤が広がっている」-一年前に地元紙が報じていた。

 暴いたのは、基地建設に反対する沖縄平和市民連絡会北上田毅(きたうえだつよし)さん(73)。昨年三月、防衛省沖縄防衛局から開示された文書を見て目を疑った。埋め立て予定地の複数の地点で、海底の地盤の固さを示す「N値」がゼロとなっていた。

 勝手に杭(くい)が地中に沈んでしまうほど軟らかい地盤。長年、役所で公共事業に関わってきた土木技術者だったからこそ見抜けた欠陥だった。「豆腐のような地盤の上に基地を造るなんてありえない」。慌てて県やマスコミに伝えた。

 防衛局は当初、軟弱地盤の存在を想定していなかった。基地を造るには地盤改良が必要で、大幅な設計変更は避けられない。工費も工期も莫大(ばくだい)にかかる。

 県が昨年八月に埋め立ての承認撤回の理由に挙げたほど、軟弱地盤は基地建設の帰趨(きすう)を握る重大な問題だった。それでも防衛省は県に伝えていなかった。

 驚くのは、北上田さんが情報開示請求する二年前の二〇一六年三月、地盤を調べた業者から防衛局に調査結果が出ていたことだ。防衛局は一四年度から海底ボーリング調査をしており、県によると、以前から防衛局に調査結果を求めていたという。

 隠していたわけではない。調査結果は行政文書なので、行政手続きに則(のっと)って対応するだけ平然と答える防衛省。昨年六月になって調査結果を県に示したのは、県の開示請求を受けてのことだった。建設が危ぶまれるほどのリスクを抱えながら防衛省の態度は頑(かたく)なだった。

 「N値0が公然の事実となっても、「総合的に判断しないと分からない」「土によって強度を持つ可能性がある」と、軟弱地盤の存在を認めようとしない工事をいったん中断して計画を再検討するどころか昨年十二月に埋め立て区域への土砂投入を強行した。

 しかし、その裏で防衛省は、軟弱地盤を改良するための大掛かりな工事をひそかに検討していた。

 本紙は防衛省の委託業者が今年一月にまとめた「地盤に係る設計・施工の検討結果」という百七十四ページの内部報告書を入手した。

 そこには軟弱地盤は最深部で海面から九十メートルの深さまで達しているとあった。世界でも地盤改良の実績がない深さで、七万本以上の砂の杭を地中に打ち込む強化策を想定しているが、杭は最大で深さ七十メートル程度で完全には改良できない。

 「実績が豊富」という首相答弁を覆すような内容。報告書に関する記事が出ると、岩屋毅防衛相は「報道は臆測の域を出ない」と否定。防衛省も沈黙を貫く。

 首長や県議として辺野古問題に二十年以上かかわり、現在は県政策調整監の吉田勝廣氏(74)には、政府の狙いが透けて見える。「都合の悪いことは、後戻りできなくなってから明らかにする。国のやり方は、いつも後出しなわけさ

 二十四日に辺野古埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票が行われる。政府は「沖縄の気持ちに寄り添う」と言いながら、昨秋の知事選で示された民意を置き去りに工事を強行する。論点をずらし、不都合な事実を隠そうとする権力の暴走を追う

 (中沢誠望月衣塑子が担当します)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022202000153.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(中)赤土疑惑、論点ずらす 「法的根拠示せ」立ち入り拒む政府
2019年2月22日 朝刊

     (2月初め、ベルトコンベヤーで運搬船に積み込まれていく
      埋め立て用の土砂。その色は赤茶けていた
      =沖縄県名護市の安和桟橋で(沖縄ドローンプロジェクト提供)

 モニターに映る土砂は、確かに赤茶けていた

 「埋め立てに使う岩ズリは本来もっと黒っぽい。明らかに違いますよ」。隣でドローンを操作していた土木技術者の奥間政則さん(53)はつぶやく。

 二月初め、沖縄県名護市の安和(あわ)桟橋では、辺野古の埋め立て用土砂の積み出しが行われていた。ドローンの映像からは、ベルトコンベヤーで運搬船に土砂が積み込まれていく様子がくっきりと見える。船内の土砂は、二カ月前、辺野古(へのこ)の海に投入された土砂の色そのものだった。

 大量の「赤土(あかつち)」が混じっている疑いがあるとして、県はこれまで再三にわたり、防衛省沖縄防衛局に立ち入り検査を求めてきた。赤土は粘土性で、水に溶けるとヘドロ状になり、サンゴなどの自然環境に悪影響を及ぼすからだ。

 県によると、そもそも埋め立て土砂の検査は、防衛局が「まだ購入先が決まっていない」と言うので「購入時に確認する」という約束で、六年前に埋め立てを承認した経緯があった。

 しかし、その約束は反故(ほご)にされた。

 昨年十二月十四日朝、防衛局は県庁に、土砂投入を電話で通知してきた。県の担当者は電話口で防衛局職員に問いただした。「埋め立てに使う土砂の性状検査はしたのか」。検査結果がメールで届いたのは、その日の午後五時のことだった。

 県の担当者はあぜんとした。一年半~二年半も前の検査だったからだ。しかも届いた検査結果では、赤土を示す粘土分がほとんど計測されておらず、テレビに映っていた赤茶けた土砂とは似つかないものだった

 「投入した土砂と検査した土砂が違うのでは」。現場への立ち入り調査を求めた県に防衛局は「(立ち入りの)法的根拠を示せ居直った

 年が明け、防衛局は「投入している土砂のデータ」を県に提出した。だが、検査は土砂の粒度と有害物質の有無を調べたもの。どのくらい赤土を含むのか、県は土砂の品質を尋ねているのに、防衛局は赤土には一切触れず、「問題となるような汚濁はない」と切り返す。まるで「ご飯論法」だ。

 揚げ句の果てには土砂の検査とは異なる目的で、県が埋め立て現場に立ち入った事実を持ち出し、あたかも県の要求に応じたかのように取り繕う。県海岸防災課の永山正課長は「県には埋め立て承認権者としての監督権限がある。やましくなければ検査させればいい」と不満を漏らす。

 今月二十一日の野党議員懇談会では、はぐらかすような回答を繰り返す防衛省の担当者に、本多平直衆院議員が怒りをあらわにした。「県は、防衛局の検査が疑わしいから立ち入りを求めている。それが理由じゃだめなんですか」

 埋め立て土砂に使う「岩ズリ」の規格を巡っても、防衛省は論点をずらす。

 当初、県には粘土など細粒分の割合を「10%程度」と説明していたのが、工事を発注するときになって県に無断で「40%以下」に変更していた。この事実を本紙が報じると、岩屋毅防衛相は「護岸で囲まれた閉鎖的な水域なので問題ない」と開き直った

 「埋め立て土砂に赤土が混じっているように見えませんか」。ある夜、辺野古工事に土砂を納入している琉球セメントの社員に疑問をぶつけた。

 「どちらかと言えば、見えなくもないですけど…」

 奥歯にものが挟まったような口ぶりが印象的だった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201902/CK2019022302000135.html

<税を追う 辺野古埋め立て強行>(下)ルールゆがめ、まい進 建設ありき 国、全体設計示さず
2019年2月23日 朝刊

     (埋め立て工事が進む沖縄県名護市の辺野古沿岸部。
      東側には軟弱地盤が存在する=14日(ドローンから)

 設計は出そろっていないし、費用はいくらかかるか分からない-そんな状態で強引に着工したのが沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地だ。既に千四百億円(契約額)もの税金が投じられている

 県が管理する港湾などを埋め立てる場合、国であっても県の承認を得なければならない。二〇一三年十二月、県が辺野古の埋め立て工事を承認した際、国に課したのが公有水面埋立法に基づく「留意事項」というルールだ。

 留意事項では、安全性や環境に問題がないという担保を取るため、「実施設計について事前に県と協議を行うことと定めている

 一四年に着工した那覇空港の埋め立て工事でも、県は発注者である国の出先機関・沖縄総合事務局に留意事項を課した。事務局は「ほぼすべての実施設計を示し、県との協議がととのった上で工事に着手した」と説明する。

 当然、辺野古でもルールは守られるはずだった。だが、現実は違った

 一五年七月、防衛省沖縄防衛局が通知した実施設計は、二十三カ所の護岸のうち十二カ所にすぎなかった。しかも防衛局は、承認申請した時に県に示した施工手順も変更。先に着手する計画だった埋め立て区域東側の護岸の設計を後回しにしてきた。この区域は、後に軟弱地盤の存在が明らかになるところだ。

 県は「機が熟していない。一部の設計だけ出されても環境保全対策を検討できない」と事前協議の取り下げも求めたが、防衛局は聞く耳を持たない。「事前協議も一方的に打ち切られた」。県は留意事項に反するとして、工事中止を求めて防衛局に再三指導も行っていた。

 法的ルールを国が自分たちに都合よく解釈する

 「承認するのは県。国は許可を受ける側でしょ」。一月末、辺野古を巡る野党議員懇談会で、石橋通宏(みちひろ)参院議員の放った一言が、国の横暴ぶりを浮き彫りにしている。

 防衛局は辺野古側で土砂を投入しながら、いまだ軟弱地盤のある区域の護岸の設計を県に示していない。その軟弱地盤は、世界でも工事実績のない海面下九十メートルにまで達している費用のみならず、基地ができるかどうかさえも、はっきりしない

 なぜ、そこまでリスクを抱えながら、防衛局は性急に工事を進めようとするのか。防衛省は「普天間(ふてんま)飛行場から辺野古への一日も早い移設を進めるため」との一点張りだ。

 新基地建設費用について、防衛省は三千五百億円以上というあいまいな説明にとどまっている。一方、県は改良工事をした場合、完成までに十三年、工費は二兆五千億円に膨らむと見込む。県辺野古新基地建設問題対策課の多良間一弘課長は「国は『一日も早く』と言いながら返還まで十三年もかかるんですよ普天間返還が本来の目的なのに今や辺野古の基地建設が目的になっている。本末転倒ですよ」と憤る。

 琉球大学の徳田博人教授(行政法)は「事業者なら工事のリスクを最小限に抑えようとするもの。全体の設計を示せば、工費や工期の面から基地建設の妥当性が問われる。国が留意事項に反し、全体像を伏せたまま工事を強行したのは、基地建設ありきを物語っている」と説く。

 国民のあきらめを誘うように、工事が簡単な浅瀬から埋め立てを急ぐ防衛局。ただ、土砂投入が始まった区域は、埋め立て全体の4%にすぎない。

 今月十九日、キャンプ・シュワブ前で抗議行動に参加した、うるま市の石原艶子(つやこ)さん(76)は訴える。

 「今からでも遅くない。いまだに先の見通しも立たない無謀な工事は止めるべきだ。あきらめない意思を県民投票で投じます」 (中沢誠望月衣塑子が担当しました)
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●アベ様は「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、基地負担の軽減に全力を尽くす」…って、はぁ?

2018年02月12日 00時00分34秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



リテラの記事【安倍首相「沖縄の気持ちに寄り添う」と茶番答弁も、本音は松本文明と同じ! 許しがたい沖縄切り捨て言動の数々】(http://lite-ra.com/2018/01/post-3767.html)。

 《だが、もっとも絶句したのは、安倍首相のこんな答弁だ。「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、基地負担の軽減に全力を尽くす。これが政府としての一貫した方針であります」 沖縄県民の気持ちに寄り添う……?何人死んだんだ」という暴言ヤジで松本文明内閣府副大臣が先週辞任したが、松本議員は辞表を提出したあとも「誤解を招く発言」などと釈明する始末で、反省がまるでない》。

   『●アベ様ご夫妻…そして、《それ以外でも自民党は相当ひどい…
                 無知識、無教養、差別思想、時代錯誤が露呈》
   『●横浜米軍機墜落事件: 「米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外。
                       被害者のための救急車は一番最後に…」
    《▼墜落前に脱出し、傷一つない米兵救出のためだけに自衛隊ヘリは出動した。
     米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外被害者のための救急車は
     一番最後に来たという石川・宮森小沖国大安部墜落であらわに
     なった不条理さと変わらない》。
    「《不条理の連鎖》は、今もなお沖縄では続く。《米軍機は沖国大墜落など
     「なかったこと」のように、今も県民の頭上をかすめ飛んでいる》。
       「在日米軍特権」も、「日米共犯」も、何も変わらない沖縄。
     《沖縄の人たちは逃げられない》《墜落であらわになった不条理さ》…
     今もなお、何も変わらない。」

   『●「まるで空襲に襲われた戦時下のような異常な訓練」に加えて、
                      アベ様は沖縄にさらなる「我慢」を強いる
   『●「米軍の活動にもイタリアやドイツの国内法が適用される」…
                   「日米地位協定」「日米合同委員会」の異常

   『●あの島尻安伊子氏の下、《内閣府副大臣として
      沖縄を担当していた人物》松本文明氏の眼には何にも見えて…

 アベ様の「負担軽減」というフザケ過ぎた嘯き。《これが政府としての一貫した方針》って、何かの冗談でしょうか? 彼らは一体これまで何をしてきたのか? そもそも、「最低の官房長官」が「沖縄負担軽減担当相」を名乗るような政権ですよ。最「低」裁や、デマを撒き散らす「本土」のアベ様広報紙・広報官らと相まって、沖縄の人々を分断し、沖縄を「破壊」している。

   『●国外移設どころか、やはり辺野古埋立承認へ: 
          2010年11月の沖縄知事選の予想が現実に
    「自公政権が復権し、さらに悪い方向へ。このまま自公政権、
     安倍政権を続けていて本当に大丈夫ですか? 仲井真知事は
     「いい正月を迎え」られただろうか? 三が日が明け、さて、どうだろう…」
    《仲井真知事「いい正月になる」 沖縄振興予算を評価

   『●「明らかな脅し、報復」: アベ様や「沖縄負担軽減担当相」
                 =最低の官房長官による辺野古・高江破壊
   『●「住民分断」「差別」「イジメ」: アベ様や
       「沖縄負担軽減担当相」が沖縄でやっていることは「あざとい」
   『●辺野古・高江破壊に協力せぬならば「カネ」は渡さぬ! 
            「沖縄負担軽減担当相」らによるあざとい「ムチ」
    「「沖縄負担軽減担当相」という名の最低の官房長官の露骨な「あざとさ」」
    《《菅義偉官房長官沖縄の米軍基地と沖縄振興政策の「リンク論」
     認め、従来の政府方針を撤回したのは、沖縄関連予算の大幅な減額や、
     沖縄関連の税制優遇制度延長を厳格に判断することを見通している
     からだ。基地と振興を切り離すとしてきた従来の政府方針を撤回し、
     完全に沖縄を組み敷く姿勢を明確に打ち出した

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http://lite-ra.com/2018/01/post-3767.html

安倍首相「沖縄の気持ちに寄り添う」と茶番答弁も、本音は松本文明と同じ! 許しがたい沖縄切り捨て言動の数々
2018.01.30

     (首相官邸HP)

 昨日開催された衆院予算委員会だが、与党自民党の横暴さが露わとなった。下野中の自民党が主張し慣例化していた「与党2:野党8」という質問時間配分を「与党3:野党7」に引き上げたのに、自民党の堀内詔子議員は質問時間を余らせたまま質疑を終わらせようとしたり、立憲民主党の長妻昭議員が求めていた佐川宣寿国税庁長官の参考人招致について「本人の都合はついている」にもかかわらず「理事会で協議中」を理由にして拒否した。

 だが、もっとも絶句したのは、安倍首相のこんな答弁だ。

   「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら基地負担の軽減
    全力を尽くすこれが政府としての一貫した方針であります

 沖縄県民の気持ちに寄り添う……? 何人死んだんだ」という暴言ヤジで松本文明内閣府副大臣が先週辞任したが、松本議員は辞表を提出したあとも「誤解を招く発言」などと釈明する始末で、反省がまるでない

 しかも、昨日の予算委では最初に質問に立った自民党の福井照議員は、松本内閣府副大臣を「同僚議員」と名前を隠して取り上げ、「二階幹事長にお仕えする者として」と前置きすると「幹事長就任後の初仕事に選んだのは沖縄」と言い出し、「いまだにアメリカは沖縄の気持ちをわかってはいないのではないかという危機感で行動してきた」など、二階俊博幹事長がいかに沖縄問題に取り組んできたかと熱弁を振るった。

 いやいや、二階幹事長が「沖縄の気持ちをわかっていない」と諭すべき相手は、アメリカより先に安倍首相のほうだろう。それを棚に上げ、子飼い議員が予算委員会の質問時間を使って幹事長礼賛をはじめるとは、一体なんの茶番劇かという話だ。


安倍首相の本音は松本文明と同じ、“いざというときのための沖縄“発言も

 ところが、茶番劇はこれで終わらなかった。質問に立った沖縄選出の自民党議員・國場幸之助氏が「今年は明治150年ですが、沖縄県は明治12年に誕生しました」と、わざわざ「明治150年」という言葉を用いて沖縄の歴史を振り返りはじめたのだ。そもそも、500年の歴史のあった琉球王国を廃し、地元の反対に対し警察や軍隊を差し向け武力的威圧のもと強制的に併合した琉球処分を、「明治12年に沖縄県が誕生」などと言っている時点で、沖縄の歴史に寄り添う視点など微塵も感じられないが、國場議員はそのあと「敗戦によって失われた領土を取り戻そうと歴代政権が尽力してきたことを忘れてはならない」とし、岸信介に佐藤栄作、橋本龍太郎、小渕恵三、山中貞則、梶山静六、野中広務といった過去の自民党政治家の名前を挙げて、いかに自民党が沖縄に貢献してきたかを滔々と述べたのだった。

 これら歴代の自民党政治家がやってきたのは米軍基地の温存と金のばらまきによる批判封じ込めであって、貢献でもなんでもないと思うが、このPR質問がもっとインチキだったのは、安倍首相が何をやったのか?という問題がすっぽり抜け落ちていたことだ。相次ぐ米軍事故に対して安倍首相は先週の代表質問答弁で「最優先の課題」と言ったが、実際はどうか。普天間の小学校に約8キロの窓枠が落下した事故が発生した後の昨年12月15日、沖縄県の翁長雄志知事は官邸に出向いて米軍機の学校上空の飛行停止を求めたが、対面したのは安倍首相ではなく菅義偉官房長官。会談時間はたったの10分だった。しかもこの日の晩、安倍首相は行きつけの焼肉店「龍月園」で、松本人志や東野幸治、指原莉乃、古市憲寿といった『ワイドナショー』(フジテレビ)メンバーと和気藹々と会食をおこなったのだ。

 そもそも、安倍首相は辺野古移設を「安全性は格段に向上する」と言って聞かないが、米軍は基地周辺だけではなく沖縄全土で事故を起こしている。辺野古移設は解決策にはならないのだ。

 しかも、安倍首相は正月のネット番組で「(在沖米軍の)訓練はときとして迷惑になることもありますが、それを受け入れてくれる人がいて初めて、いざというときに対応できる」と述べている。米軍の訓練が住民の生活に支障を与えているだけでなく、命の危険さえ生じさせている事実が歴然と沖縄にはあるというのに、“いざのときのために我慢して受け入れろと安倍首相は投げつけているのである。これは「それで何人死んだんだ」という暴言ヤジと同根の悪質な発言だが、この本音を、はっきりと国会でも述べればいいのだ。

 しかし、安倍首相はいま、口が裂けてもそんなことは言わない、いや言えないだろう。それは先週もお伝えしたように、一昨日告示された名護市長選を控えているからだ。


名護市長選のために平気で嘘をつく安倍、衆院選「教育の無償化」も

 名護市長選では、移設反対の現職・稲嶺進氏に対し、自民党は渡具知武豊氏を推しており、いわば「オール沖縄vs安倍政権」の闘い。だが、多発する米軍事故や松本副大臣のヤジ問題もあって自民党は相当な危機感をもっており、昨年末に菅義偉官房長官と二階俊博幹事長が沖縄入りしたことにつづき、「自民党の選挙パンダ」である小泉進次郎議員も応援に投入する予定だ。

 そして、昨日の予算委員会の質問時間を使って展開された、自民党は沖縄の味方ですという空疎な学級会劇──。選挙前には決まって綺麗事を口にしてきた安倍首相だが、予算委での「沖縄の方々の気持ちに寄り添う」という言葉もそれと同じ。忘れてはならないのは、その言葉は「嘘」だということだ。

 事実、先の衆院選で打ち出した「幼児教育の無償化」も、選挙が終わると認可外などは上限規制を設ける方針を示し、「高等教育の無償化」も条件はかなり厳しく、その上、無償化対象とする大学の要件まで付けはじめ、国立大学協会会長である山極寿一京都大学長も「大学の自治への介入で、やりすぎだ」と批判の声を上げている。つまり、「教育無償化」は選挙中の甘言でハリボテの嘘だっただけではなく、政治が大学自治に介入して言うことを聞かせる手段にさえしようとしているのだ。

 まあ、選挙前というのに「米軍の飛行停止」を一言も発していない点からも、安倍首相が「寄り添う」気などないことは明白だが、大事な予算委の質問時間が選挙のための一方的な自己弁護に使われたのである。少なくとも、「与党3:野党7」という与党の時間配分の拡大がいかに無駄であるかがよくわかるというものだろう。

(編集部)
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●多分、アベ様は沖縄で三度敗れる・・・・・・踏みにじられる沖縄の民意

2014年09月11日 00時00分14秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【辺野古の「海猿」に批判噴出! 移設反対市民を羽交い締めに】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/152972)。
『マガジン9』の記事【三上智恵の沖縄撮影日記〈辺野古・高江〉 第5回いつかは分かり合える日がくると信じたい。~8月30日、40人のカヌー隊と「海猿」との、壮絶な闘いの跡から】(http://www.magazine9.jp/article/mikami/14466/)。
東京新聞の社説【「辺野古」強行 拒絶する名護の民意】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014090902000141.html)と、
最後にコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014090902000120.html)。

 「沖縄・辺野古沖の「海猿」に対して批判が噴出・・・・・・移設に反対する住民のカヌーを監視、執拗に追い回し、「警備活動」と称して手当たり次第、乗員をとっ捕まえているのだ・・・・・・まるで戦前の特高警察・・・・・・いやはや、TVで脚色された“虚像”とはいえ、これが正義のヒーロー「海猿」の姿とは驚きだ」。海猿=「アベ様のイヌ」は、ついに「アベ様の特高」とまで呼ばれる酷さ。どこが海を守り人を守る「正義のヒーロー」なのだろう。

   『●辺野古「この風景は戦争」:
      誇り高き「海猿」の実像は番犬様の飼い主「アベ様のイヌ」
   『●番犬様・米軍の飼い主の声は聞こえても、
        辺野古市民の声は聞こえず「戦場」が見えない防衛省
』 

 それに対して、名護市民らはカヌーなどで「彼らは世論に訴えるところにとどまらず、「本気で阻止」を決意しているのだ」・・・・・・「アベ様のイヌ」と死闘を繰り広げている。

 でっ、アベ様は「最高の責任者は私だ。・・・・・・私たちは選挙で国民の審判を受ける」と仰いましたし、それに、「地元に丁寧に説明し、理解を求めながら進める」とも仰せられました! 今般の名護市議会議員選で再び名護市民の明確な辺野古移設への反対の民意が示されたのですが、・・・・・・「安倍内閣が強引に進めている名護市辺野古沿岸部での米軍基地新設は、市民に再び拒絶された。地元の市議選で示された民意は明白」・・・・・・にもかかわらず、官房長官は「そんなの関係ねぇ」だそうです。酷いものです。豪語したアベ様の顔に泥を塗っています。

   『●丸腰市民へ掃海母艦派遣・・・アベ様豪語
      「最高の責任者は私だ。・・私たちは選挙で国民の審判を受ける」


 東京新聞のコラム【筆洗】は、沖縄に対する「差別性の極み」を考えつつ、「新憲法の審議に沖縄の声がきちんと届いていれば、戦争の実相と基地化の現実を踏まえた九条論議ができた・・・・・・これは今へと続く問い掛けだ」と述べています。「平成の治安維持法」を制定し、「戦争できる国」へと地ならしを着実に進めています。しかし、市民の反対の声など、アベ様や自公議員は全く意に介していないようで、全く腹立たしい限りです。

   『●番犬様・米軍の飼い主の声は聞こえても、
       辺野古市民の声は聞こえず「戦場」が見えない防衛省

 アベ様らは、一度目は名護市長選で敗退し、二度目は今回の名護市議選。そして、三度目の敗北は来る沖縄県知事選だと予想します。アベ様は三度敗れるはずです。アベ様が、「アベ様のイヌ」を使ってまで既成事実化を焦るわけですが、さて、三度に渡り民意を問うて三度敗れたアベ様達は、それでも、辺野古や高江の暴挙を続けるつもりだろうか、沖縄への「差別性の極み」を続けるつもりだろうか。

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/152972

辺野古の「海猿」に批判噴出! 移設反対市民を羽交い締めに
2014年8月30日

   (羽交い絞め…(上)、押さえつけ(下)/ユーチューブから)

 海上保安官の潜水士の姿を描き、人気となったTVドラマ「海猿」。危険を顧みず、人命救助に尽力する場面が話題となったが、沖縄・辺野古沖の「海猿」に対して批判が噴出している。普天間基地移設に反対する住民のカヌーを監視、執拗に追い回し、「警備活動」と称して手当たり次第、乗員をとっ捕まえているのだ。

   「オラーッ」。

 真っ青に広がる辺野古沖にドスの利いた声が響く。黒いゴムボートに乗った「海猿」の怒声だ。

   「7月から始まった海上調査に対応するため、海保は全国の『海猿』を
    辺野古沖に集中投入しています。基地移設反対派のカヌーを
    見つけると猛スピードで近付き、写真を撮り、時には体当たりして
    カヌーに飛び乗ってきます。まったく抵抗していないのに『確保!』と
    叫びながら市民を羽交い締めにして強引にボートに引き上げる
    こともあります。まるで戦前の特高警察です。このままだと
    大事故が起きますよ」(地元住民)

 一部報道によると、反対派の住民はこれまでに20人近くが拘束されたという。うち32歳の男性は、身柄を確保された際に頚椎捻挫のけがを負わされたとして、「海猿」を29日にも、特別公務員暴行陵虐致傷罪で那覇地検名護支部に告訴するという。

 いやはや、TVで脚色された“虚像”とはいえ、これが正義のヒーロー「海猿」の姿とは驚きだ

 一連の行動に問題はないのか。第11管区海上保安本部に聞くと、「頚椎捻挫した男性がいた? 海保として事実は確認していません。(活動は)現場海域の安全確保と法令励行のためです」(総務課)と答えた。
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http://www.magazine9.jp/article/mikami/14466/

三上智恵の沖縄撮影日記〈辺野古・高江〉
第5回いつかは分かり合える日がくると信じたい。8月30日、40人のカヌー隊と「海猿」との、壮絶な闘いの跡から

 8月30日。この日がカヌー隊のXデーになると知らされたのは直前だった。

 この決戦計画は極秘で、それを証拠に放送局のカメラはひとつも海に出ていなかった。「反対アピール」が目的ならメディアをよぶだろう。彼らは世論に訴えるところにとどまらず、「本気で阻止」を決意しているのだ。

 8月14日に、辺野古崎の周囲は赤いフロートで囲まれてしまった。その中に基地建設の第一歩であるボーリング機材が持ち込まれ、台船が組み上がり、海に穴を開けていく。

 非暴力の抵抗を貫き阻止行動をしたいと、海保との直接対決も厭わずに集まってきたカヌー隊だが、このフロートに阻まれやぐらに近づくことができない。

 2004年・2005年の沖合案の時には、反対する人々が海の中に立てられた4つのやぐら全てによじ登って座り込み、ボーリング機材を稼働させなかった。

 政府が今回、海保を大量動員し、周辺の漁協も懐柔して、提供水域の形まで変えてなりふり構わず押さえ込もうとしているのは、海のやぐらやボーリング機材にしがみついてでも、あきらめずに反対する人々がいること、それを警戒するためである。

 そして、あれから2週間、カヌー隊はフロートに近づいては海保に拿捕され、行く手を阻まれてやぐらには到達できないまま、効果的な阻止行動ができないでいた。

 しかし、作戦は密かに進んでいた。

 8月30日、決戦の日。満を持して集まった40人のカヌー隊が、この日一斉に台船を目指し、国が海に浮かべた見苦しい赤い鎖を次々と超えていったのだ。

 この日の午前10時ごろ、辺野古は西から進んできた黒い雲に覆われ、一時、強い雨と雷に襲われた。海保や、防衛局が雇った漁師の船も一旦、港に戻って待機。灰色にそまった海上から一瞬、船の姿が消えた。

 やがて雨が収まると、辺野古の浜から静かに20隻のカヌーが滑り出した。4隻の船も海域で配置につく。目指すは辺野古浜近くの掘削作業用のやぐら。赤いフロートに二重に囲まれたあのやぐらを占拠し、作業を止めるためだ。

 異変に気づいた海保のゴムボートが猛スピードで集まってきた。

 あっという間に10隻ほどが海域に結集し、「フロートに近づかないでください!」「それ以上接近したらわかってますね?」と拡声器で叫ぶ。カヌー隊は、淡々と打ち合わせ通りの配置に付く。そして、一斉に赤いフロートを超え始めた。

 パドルで超えようにも、乗り上げている時間が長いと海猿に確保される。

 そこはチームごとに打ち合わせたとおり、先に飛び込んでカヌーを引く者、2艇まとめて後ろから押す者、プカプカ浮いて注意をそらす隊員…。

 作戦中止を訴える海保の怒号と、抗議船の拡声器で騒然とする中、次々にフロート間際で転覆させられるカヌー。投げ出される隊員、引き上げる海保。それでも、もみ合う一団をすり抜けて、何隻かのカヌーがやぐらに迫って行った。

 しかし、海保のボートに追いつかれ、次々に飛び乗られて撃沈。中に入って行ったメンバーはすべて海保の黒いゴムボートに拘束された。乗り手がいなくなった色とりどりのカヌーが、あっちこっちの海面でひっくり返っていた。

 壮絶な海上の戦いの跡。市民の無謀な行動に呆然とする海保の姿があった。

 この40分、私の目の前で展開されていたのは、まぐれもない体当たり戦、だった。海のスキルを鍛え上げてきた海保の海猿たちにしてみれば、結局は捕まり、ゴムボートに拘束される運命とわかっていて、なぜ、カヌーのような弱い存在が次から次へと無駄な抵抗をするのか、理解できないだろう。

 もはや気の毒にさえなったのか、当初のような手荒な行為を控える人もいた。

 結論は出ているのに、秩序を乱すだけの集団。手のかかるならず者たちだと、我々を思うのかもしれない。

 でも、船の数も、装備も、練度も完全に負けていて、権力も政治力も、なにも持たない彼らがなぜここまでのことをするのか。もしかしたら少しずつは考え始めてくれたかもしれない。

 海保の皆さんはきっと、海を愛しているだろう。

 だから、海を壊したくない気持ちはよくわかってくれるだろう。親しんだこの海の素晴らしさを知っているからこそ、大学生から70代の大先輩まで、年代も生きる世界もバラバラな人たちが、やむにやまれずパドルを手に、厳しい海上工事の現場まで来てしまうのだと。

 それでも、まだ腑に落ちないだろう。

 こんな負け戦に見える戦いを、なぜ彼らが繰り返し挑んでくるのか。そこは沖縄に来て数ヶ月では、わからないかもしれない

 全てを失った沖縄戦から70年のできごと。伊江島で土地を守るために戦った阿波根昌鴻さんから、米軍の統治の横暴さに抵抗して投獄された瀬長亀次郎さんから、脈々とこの島で生きるものたちが受け継いできたもの

 沖縄が歩んだ道は、負けるとわかっていたって引き下がれないことばかりだった。

 その歴史的な任務を引き継いで今を生きる人たちの覚悟について。圧倒的な力を持ってしても、決して根絶やしにすることはできない信念、希望、明日を変えられると信じる力。

 そんなことを、できれば海保の皆さんの一人一人と話してみたいと、この日海に出た人や、浜で固唾を飲んで見守っていた人たちは皆思っていたに違いない。

 この日は結局、誰ひとりやぐらに登ることはできなかった。

 カヌーと身柄を返してもらい、夕方辺野古の浜に集まったメンバーに、周囲からは惜しみない拍手が送られた。確かに力でねじ伏せられたが、悲壮感はなかった。

 その力を容赦なく行使するのは「国」であり、敵は海上保安庁の職員ではない。本当は、共に海を愛し、守るという理想を語り合える関係でいたいと、壮絶なぶつかり合いの後でも、私たちは思うことができる。

 そうやって、作り上げられた対立の構図に落とし込まれずに、いつかは分かり合えると信じられる力こそが、希望そのものなのかもしれない。


三上智恵監督新作製作のための
製作協力金カンパのお願い

沖縄の基地問題を描く、三上智恵監督新作の製作を来年の2015 年完成を目標に開始します。製作費確保のため、皆様のお力を貸してください。

◎製作協力金10,000円以上、ご協力いただいた方(もしくは団体)は、映画HPにお名前を掲載させていただきます。

◎製作協力金30,000円以上、ご協力いただいた方(もしくは団体)は、映画エンドロール及び、映画HPにお名前を掲載させていただきます。

※掲載を希望されない方はお申し込みの際にお知らせ下さい。

■振込先
郵便振替口座 00190-8-513577
名義:三上智恵監督・沖縄記録映画を応援する会
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014090902000141.html

【社説】
「辺野古」強行 拒絶する名護の民意
2014年9月9日

 安倍内閣が強引に進めている名護市辺野古沿岸部での米軍基地新設は、市民に再び拒絶された。地元の市議選で示された民意は明白だ。政府にはこのまま工事を進めるのではなく、再考を求めたい。

 沖縄県内では七日、一村長選と二十四の市町村議選の投票が行われた。無投票で決まった自治体を含め、県内四十一市町村のうち約三分の二で選挙が行われた沖縄県版「統一地方選」である。

 全国的な統一地方選は来年春に行われる。沖縄県では米軍占領下の一九四六年九月、本土に先駆けて首長・議員選挙が行われたため時期がずれている、という。自治体選挙の実施時期からも、沖縄県民が強いられた苦難の歴史がうかがえる。

 今回、全国的にも注目を集めたのは名護市議選だろう。同県宜野湾市の米軍普天間飛行場を日本側に返還するため、代替施設を辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に建設する「県内移設」に対する市民の判断が問われたからだ。

 しかし、米軍基地の新設は、市民には負担増にほかならない。

 辺野古移設反対を掲げて再選された名護市の稲嶺進市長は市議選でも反対派候補を支援した。「市長与党」は一議席減らしたものの引き続き過半数を確保した。名護市民の意思は明白である。

 公約を破って県内移設容認に転じた仲井真弘多知事が三選を目指す十一月の県知事選への影響も避けられないだろう。政府は市議選結果を重く受け止めるべきだ。

 安倍内閣は八月中旬、埋め立て地盤の強度や地質を調べる海底掘削調査を始めた。知事選前に建設を既成事実化し、県内移設の争点化を避けたいのだろう。

 安倍晋三首相は内閣改造で、菅義偉官房長官に新設した「沖縄基地負担軽減担当相」を兼任させ、記者会見では「沖縄の方々の気持ちに寄り添い、これまで以上に全力で当たってほしい」と語った。

 住宅地に囲まれた普天間飛行場の固定化を避けるのは当然だ。基地閉鎖、日本側への土地返還は喫緊の課題ではある。

 とはいえ、同じ県内で基地をたらい回しにしては、在日米軍基地の約74%が集中する沖縄県民全体では負担軽減になるまい。

 菅氏は名護市議選後、「辺野古移設は淡々と進めていきたい」と述べた。沖縄の気持ちに寄り添うというのなら、県内移設の強行ではなく、「国外・県外移設」の実現にこそ政治力を傾注すべきだ。あらためて強調しておきたい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014090902000120.html

【コラム】
筆洗
2014年9月9日

 憲法制定をめぐる重い事実がある。戦争放棄という人類の理想をうたった新憲法案を議論した帝国議会に、沖縄県選出の議員は一人もいなかったという事実だ▼終戦の四カ月後、衆議院で沖縄選出の漢那憲和(かんなけんわ)議員は訴えた。「これは、見ようによっては沖縄県に対する主権の放棄」「帝国議会における県民の代表を失うことは、まことに言語に絶する痛恨事であります」▼批判の矛先は、衆院選挙法の改正案。憲法改正に先立って選挙も男女同権など新時代にかなうものにする。戦後民主主義の第一歩であったが、この改正で沖縄県民は選挙権を停止されてしまった戦争の地獄を見た沖縄県民を「戦後の平和」から切り捨てるのか。漢那の悲痛な思いは昭和天皇にも届いていたろうか。皇太子時代に訪欧した際、お召し艦の艦長として随伴し厚い信頼を得た軍人こそ漢那だった▼しかし、平和憲法制定と沖縄の基地化は、車の両輪のように進んだ。公表された『昭和天皇実録』にも、米軍による沖縄占領継続こそ日米双方の利となると、天皇が米側に伝えたとの文書が引用された▼憲法制定史に詳しい古関彰一氏は、労作『「平和国家」日本の再検討』で、新憲法の審議に沖縄の声がきちんと届いていれば、戦争の実相と基地化の現実を踏まえた九条論議ができたのではないだろうかと指摘している。これは今へと続く問い掛けだ。
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