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●膳場貴子さん「『報道特集』の根幹は、調査報道に挑戦すること、現場からものを考えること、評論家よりも当事者の声に耳を傾ける…」

2021年06月10日 00時00分53秒 | Weblog

[※『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]


(20210605[])
アサヒコムの記事【「報道特集」にギャラクシー賞 40年間の歩みを評価】(https://www.asahi.com/articles/ASP6267GZP62UCVL019.html)。
マイナビニュースの記事【『報道特集』膳場貴子キャスター「耳障りなことも申し上げます」】(https://news.mynavi.jp/article/20210602-1898330/?lead=&utm_source=smartnews&utm_medium=ios&utm_campaign=sp_app)。

 《膳場貴子キャスターは「週末の夜に、こんな硬派な番組が40年間放送を続けられたというのは、ある意味奇跡的だなと思っています」と話し、番組についてこう説明した》。
 《そして、「ぜひ注目していただきたいのは、豊富な取材経験に裏打ちされた金平(茂紀)キャスターが忖度せずに自由にものを言う姿。膨大な知識とアジア各国の取材を通じて誰よりも温かな眼差しを持った日下部(正樹)キャスターのものの見方。そして、腹が座った若き皆川(玲奈)キャスターがタイムリーに現場に出て届けてくれる声を楽しんでいただければと思います」と呼びかけた》。

 久米宏さんの『ニュースステーション』時代の面影も無く、テレ朝の報道ステーションがアノ状態…そんな中で、唯一頑張るTBS。テレビ番組で報道と呼べるのは、もはやTBSの『報道特集』と『サンデーモーニング』だけ。その『報道特集』がギャラクシー賞報道活動部門の大賞を受賞したそうだ。本当に目出度い。

 番組のつぶやき:

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https://twitter.com/tbs_houtoku/status/1400100769311858689

報道特集(JNN / TBSテレビ) @tbs_houtoku

「報道特集40年の歩みとこれから」が、ギャラクシー賞・報道活動部門の大賞をいただくことができました。番組を見て下さっている方々、様々な形でご協力いただいている方々、多くの皆様に深く感謝申し上げます。スタッフ一同、引き続きより良い番組作りに励んで参ります。

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TBS『報道特集』がギャラクシー・報道活動部門の大賞に

 TBSテレビの報道番組『報道特集』が、ギャラクシー賞・報道活動部門の大賞に選ばれました。 優れた放送番組などに贈られる、第58回ギャラクシー賞が発表され、TBSテレビの報道番組『報道特集』が報道活動部門の大賞を受賞しました。 1980年にスタートした『報道特集』は、去年10月に放送開始40年の節目を迎えました。今回の受賞は、「40年の歩みとこれから」と題して、調査報道に一貫して取り組む姿姿勢と、地方のネットワーク局の作品を全国に広げた功績が認められました。…
news.tbs.co.jp
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午後11:43 · 2021年6月2日
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 テレビも同じ。
 「新聞は安倍政権に屈したのか?」。《望月 …一部のメディアは政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させていること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットやSNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が従来より低下していると感じます》。
 テレビも新聞も、広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》

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https://www.asahi.com/articles/ASP6267GZP62UCVL019.html

「報道特集」にギャラクシー賞 40年間の歩みを評価
2021年6月2日 19時13分

     (「報道特集」が報道部門の大賞に選ばれ、トロフィーを手に話す
       膳場貴子キャスター=6月2日午後、東京都渋谷区 
       (C)第58回ギャラクシー賞贈賞式)

 昨年度の優れた放送作品や放送人に贈られる第58回ギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)が2日、発表された。報道活動部門の大賞にはTBSの「『報道特集』40年の歩みとこれから」が、テレビ部門の大賞にはフジテレビがコロナ禍を取り上げた1人3役の実験的なドラマ「世界は3で出来ている」が選ばれた。

 土曜夕方放送の「報道特集」は、1980年に「JNN報道特集」としてスタートして以来、調査報道をはじめとして40年間報道を続けてきたことなどが評価された。

 トロフィーを受け取った膳場貴子キャスターは「週末の夜に、こんな硬派な番組が40年間放送を続けられたというのは、ある意味奇跡的だなと思っています」と話し、番組についてこう説明した。

 「人間の体と同じで、体幹、根幹を鍛えるのを怠らずにいれば、どんなでこぼこの道でも倒れることなくずっと立っていられるものなんじゃないかと思います」

 「報道特集の根幹は、調査報道に挑戦すること、現場からものを考えること、評論家よりも当事者の声に耳を傾けるということです。この三つを愚直に守ってきたので40年間、報道特集は社会に受け入れていただけた、そしてこれからも受け入れていただくんだと思います」

 さらに膳場さんは、TBSで…
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https://news.mynavi.jp/article/20210602-1898330/?lead=&utm_source=smartnews&utm_medium=ios&utm_campaign=sp_app

『報道特集』膳場貴子キャスター「耳障りなことも申し上げます」
2021/06/02 18:40

TBS系報道番組『報道特集』(毎週土曜17:30~)が、第58回ギャラクシー賞(主催:放送批評懇談会)の報道活動部門大賞を受賞。2日、都内のホテルで行われた贈賞式で、膳場貴子キャスターが喜びを語った。

     (『報道特集』の膳場貴子キャスター)

今回は、1980年の番組開始から40年にわたる報道の継続力が評価されて受賞。膳場氏は「週末の夜にこんな硬派な番組が40年も放送を続けられたのは、ある意味奇跡だなと思います」と驚きを語る。

その上で、「『報道特集』の守ってきた根幹は、報道の原点に常にかえるようにしていることです。その1つ目は調査報道に挑戦すること。2つ目は現場からものを考えること。そして3つ目は評論家よりも当事者の声に耳を傾けること。この3つを愚直に守ってきたので、40年間『報道特集』は社会に受け入れていただけた、そしてこれからも受け入れていただけるんだと思います」と胸を張った。

TBSでキャスターを務めて15年になるという膳場氏は「この15年を振り返るだけでも、私たちの社会は、自分たちが見たいものばかりを見るようになってきてるなという危機感を持ちます」と切り出し、「検索サイトのアルゴリズムで好きなものを提示してくれて、聞いていて心地よい意見ばかり集めてくれるので、どうしてもそうなってしまう社会なんでしょう。でも、ネットに席巻されるそんな社会だからこそ、『報道特集』のような番組が必要とされているのかなと思います。耳障りなことも私たちは申し上げます」と宣言。

「時代が変わっていく中で、時代から取り残されそうになるんですけど、あえて時代に抗いながら『こういうものの見方もあるよ』というのを提示していきたいと思います。テーマは何でもありだと思っています」と意気込む。

そして、「ぜひ注目していただきたいのは、豊富な取材経験に裏打ちされた金平(茂紀)キャスターが忖度せずに自由にものを言う姿。膨大な知識とアジア各国の取材を通じて誰よりも温かな眼差しを持った日下部(正樹)キャスターのものの見方。そして、腹が座った若き皆川(玲奈)キャスターがタイムリーに現場に出て届けてくれる声を楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。
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コメント
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●『i -新聞記者ドキュメント-』…《「i」…一人ががんばればみんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》(木下昌明さん)

2019年11月26日 00時00分30秒 | Weblog

[※ 《望月衣塑子のジャーナリスト精神に迫る》…森達也監督『i -新聞記者ドキュメント-』(https://i-shimbunkisha.jp/)↑]



石川智也記者による、アサヒコムのインタビュー記事【インタビュー/望月衣塑子はタブーなのか? 森達也、新作『i』でメディアの忖度に迫る】(https://www.asahi.com/and_M/20191112/7262093/?iref=comtop_fbox_u04)。
レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 第259回 : 森達也監督『i―新聞記者ドキュメント』/望月衣塑子のジャーナリスト精神に迫る】(http://www.labornetjp.org/news/2019/1113eiga)。

 《でも、繰り返すように、善悪の図式の中で彼女を正義のヒロインにするつもりはまったくなかった。撮っている途中から、これは被写体に迫る映画ではない、と気付きました。望月さん自身ではなく、テーマはたぶん、背後にある別のもっと大きなものなんです》。
 《森達也監督の『i―新聞記者ドキュメント』が刺激的だ。安倍政権が巻き起こした数々の政治的事件と、その真相に迫る一人の女性記者の取材の日々をドキュメントしている。…その彼女の「i」(一人称)としての活動が、ついにジャーナリストたちを突き動かし、官邸前でのデモにまで発展していくのだ。 映画は、前川喜平、籠池夫妻、伊藤詩織など、安倍政権の強権的なふるまいに屈しない生き方にも迫っている。一人ががんばればみんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》。

 森達也監督『i -新聞記者ドキュメント-』が、先日、公開されました。

   『●《『新聞記者』原作者の視点で報道現場を描く
     森達也監督作『i -新聞記者ドキュメント-』》が11月に公開



https://youtu.be/Y_UTOTWFVVI



https://youtu.be/_HafYKE2PvY?t=3



https://youtu.be/LAfwlVQH_jg

 《「納得できる答えをいただいていないので繰り返しています」と彼女は即答した》。かつて森達也さんは…ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って報じなければならないときがある》、と…でも、いま、大マスコミの壊れっぷりは凄まじい。
 木下昌明さん、《一人ががんばればみんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる》。

   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、
     僕から見れば確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位
     まで下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、
     同じように下落
したということです。今のこの国のレベルは途上国以下
    「ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って
     報じなければならないときがある》。この国の報道機関は「闘って
     いるでしょうか? 権力と「闘う」どころか、『読売』や『産経』、
     『アベ様のNHK』などはアベ様と同調し、社会を破壊していないか?」

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http://www.labornetjp.org/news/2019/1113eiga

木下昌明の映画批評 : 森達也監督『i―新聞記者ドキュメント』

●木下昌明の映画の部屋 第259回 : 森達也監督『i―新聞記者ドキュメント』
望月衣塑子のジャーナリスト精神に迫る

 森達也監督の『i―新聞記者ドキュメント』が刺激的だ。安倍政権が巻き起こした数々の政治的事件と、その真相に迫る一人の女性記者の取材の日々をドキュメントしている。

 森監督は、オウム真理教の中に入りこみ、教団内外のもろもろをとらえた『A』(98年)や『A2』(01年)で知られた映画作家である。そのかれが『東京新聞』の望月衣塑子記者の取材活動に密着して、緊迫したドキュメタリーをつくった。彼女が官邸の記者会見で、菅官房長官のいいかげんな返答食い下がり、同じ質問をなんどもくり返したことは有名だ。森の映画も、この二人の対立を軸に展開している。

 望月と映画のプロデューサーである河村光庸案による『新聞記者』は、先ごろ大ヒットしたが、それは内閣情報調査室の実態を暴露したものだった。フィクション仕立てのこの映画は、大学の獣医学部新設は毒ガス製造などの軍事目的のためと訴えていた。

 今度の森の映画は、「新聞記者」の頭に「i」と付しているように、一人でも立ち向かうという望月衣塑子の気概(きがい)に光をあてている。

 彼女はトップシーンから沖縄に飛び、船で辺野古の土砂投入の現場にのりこんで、禁じられている赤土が山盛りになっている光景を撮り、翌日には、記者会見で菅官房長官にその不正を問いただす。それに菅はニベもない返答をして逃げる。

 この赤土問題をめぐる沖縄説明会で、沖縄防衛局調達部長はまともに対応できない。望月は部長に「あなたは現場の責任者でしょう?」と迫り、車で逃げるかれに「答えられないような恥ずかしいことをしないで下さい」と大声で怒鳴る。

 別の日、望月は宮古島に飛ぶ。そこで、弾薬庫と給油所が並置している自衛隊新基地の危険な状況を地元の人々から教えられ、早速、それを新聞の一面トップで暴いて、防衛大臣を謝罪に追い込む。

 権力に物怖じしない彼女のジャーナリスト精神に喝采を送りたくなる。また、ところかまわず社内外の人々と携帯を手にわたり合っている姿にもひかれた。

 その彼女の「i」(一人称)としての活動が、ついにジャーナリストたちを突き動かし、官邸前でのデモにまで発展していくのだ。 映画は、前川喜平、籠池夫妻、伊藤詩織など、安倍政権の強権的なふるまいに屈しない生き方にも迫っている。一人ががんばればみんなもがんばる――映画はそのことを教えてくれる

※11月15日より新宿ピカデリー他で公開
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https://www.asahi.com/and_M/20191112/7262093/?iref=comtop_fbox_u04

インタビュー
望月衣塑子はタブーなのか? 森達也、新作『i』でメディアの忖度に迫る
2019.11.12

オウム問題、死刑制度、「3・11」に、ゴーストライター騒動……。時代時代の主題に迫りつつ、背後で進行する社会の「空気」の変化を見つめ、描いてきた映画監督・森達也さん。

この国のトップが歴代最長在任期間を更新しようとするなか、森監督が新たに被写体に選んだのは、東京新聞社会部の望月衣塑子記者。2017年夏から菅義偉・官房長官の会見に出席し始めて以来、妨害を受けながらも波状攻撃のように直球の質問を繰り出し、一躍時の人になったジャーナリストだ。

喝采を浴びる一方で激しい批判にもさらされてきたその望月記者に密着した『i -新聞記者ドキュメント-』が11月15日から全国で順次公開される。

森監督が、いま、メディアに携わる人間をあえて題材にした理由は何か。そこにはどんな問題意識があったのかを聞いた。


周囲の人間が普通ではなくなっている、という疑問

インタビューに現れた森監督は、自作のPR中というのに、ぼさぼさの髪に登山シャツ、すすけたジーンズという、いつもの出で立ちだった。そういえば、11月5日に六本木で開かれた東京国際映画祭のクロージングセレモニーに登壇した際も、パーカーにカーゴパンツ姿だった。

「僕は世の『空気』を描いてきたと言われますが、空気を読まない奴ともよく言われます。周りをあまり気にしない。胸を張ることでもないし、直したいんだけど。そういうところは、実は望月衣塑子さんとよく似ているんです。周囲から浮き、首相官邸の他の記者から色眼鏡で見られても、あの人は気にしない。もちろん、まっすぐでコケティッシュな部分もある彼女とは、性格はまったく似ていないですけどね」

確かに仏頂面で愛想がない。サービス精神もない。だが決して偏屈ではない。質問には一呼吸置き、じっくり悩んで答える。

「オウム内部から『A』を撮ったとき、色んな同業者から『なんでお前だけ撮影が許されたんだ?』と言われましたが、僕は普通の手順通り、広報に手紙を書いて取材申請をして、信者に『なぜオウムに入ったんですか』『なぜ脱会しないんですか』と疑問をぶつけただけ。当たり前のことを当たり前にやっただけです。でも周りはそういう手順を踏んでいなかった。普通のことをやっているだけだと思っていたけど、僕だけが浮いてしまった」

「望月さんの場合も、同じことが起きている。彼女も記者として当たり前のことをやっているだけだと僕は思う。それなのに彼女だけが目立って浮き上がってしまっている。それはなぜなのか、逆に周囲にいる人たちの方が普通ではなくなっているのではないか……。そんな疑問からこの映画は出発しています」

『i』は、望月記者の著書を原案にして今年ヒットした映画『新聞記者』河村光庸プロデューサーが企画・製作した。映画『新聞記者』は序章に過ぎなかった――とのキャッチコピーどおり、前作同様、昨今のメディア状況への危機感が強い動機となったという。

作中、辺野古問題森友・加計問題の関係者たちを「どうして答えられないんですかっ!」と追いかけ、官房長官に「回答をいただけていると思わないので、繰り返し聞いています」と食い下がる望月記者の姿は、強い印象を残す。一方、望月記者の質問中に官邸報道室長が執拗に繰り返す「質問は簡潔に」という横やりに反応せず、ひたすらPCのキーボードをたたく内閣記者会の記者たちの姿も映し出される。

官邸は昨年末、望月記者の「度重なる問題行為」についての「問題意識の共有」を内閣記者会に求めたが、この極めて異例の文書が記者室の掲示板に貼られたまま放置されているシーンは、象徴的だ。

「でも、官邸の記者を糾弾する意図はありません。善悪の図式に押し込めるつもりもない。望月さんも別に記者として100点満点ではないし、質問も長い。他の記者からしたら『迷惑だ』『あんなのパフォーマンスだ』という理屈も分からなくはない。僕が撮りたかったのは、記者としてのスキルというより、記者としての内実や姿勢と言えばいいのかな……。集団に埋没し同調圧力に負けるのではなく、『個』として声を発するのがジャーナリストの大事な部分なんじゃないか、ということです」


自粛の連鎖と二項対立のワナにはまっていないか

過去の作品『A』 『A2』 『FAKE』では、オウムや佐村河内守の深部に入り込んだ森監督のカメラは、教団や「ニセ天才作曲家」の異様さよりも、むしろ取り囲むメディアや住民の暴力性を映し出してきた。結果として世の多数派とは異なる視点を提示するその表現スタイルは、強い批判も受けてきた。

「オウム事件を機に日本社会は変質した、というのが僕の意見です。事件後に続いた信者に対する別件逮捕や微罪逮捕の後遺症はいまだに社会をむしばんでいる体感治安の悪化防犯カメラが増殖し、危機意識からか人々の『群れ化』が進み、結果として異物を排除する空気が醸成されました。正義と悪、敵と味方、右と左、被害と加害。単純な二元思考で物事を切る傾向や風潮も、この20年でどんどん広がっています」

「そういう集団化の流れへの違和感が、作品を撮るにあたっての動機というか手がかりになってきたのは事実です。それが多くの人にとって不愉快だというのも、よく分かります」

『i』の編集作業中も、「あいちトリエンナーレ」の問題や「KAWASAKIしんゆり映画祭」での上映中止問題が起きた。どちらも、特定の立場から激しく批判された作品をめぐってのことだった。

「抗議や脅迫など直接の攻撃もありましたが、いま文化やメディアの世界で起きているのは、露骨な圧力というより、むしろ自粛や萎縮の連鎖だと思います。論争があるのが当たり前なのに、それを極度に恐れ、攻撃されることにおびえている

「『新聞記者』にしても『i』にしても、内容よりも、この題材を作品化したこと自体が『挑戦』と評価される。これはきわめて不健全な状況です。政権に厳しい問いを投げている彼女を取り上げること自体が、メディアのなかで一種のタブー化している証拠です」


同調圧力から解放されること

森監督がこれまで撮ってきたのは、オウム真理教(当時)の広報担当・荒木浩や佐村河内守など、悩みや葛藤、揺れを抱えた人物ばかりだった。今回の望月記者の裏表のない、迷いの見えない姿勢は、従来の作品の主人公たちとはかなり異なる。それだけいまの時代への危機感と切迫感があったということか。

「確かに、僕のこれまでの流儀には、望月さんは合致しない。彼女はしっかり目標を持って突き進む人ですが、僕は葛藤とか煩悶(はんもん)、懊悩(おうのう)を撮るのが好きだからね。そこは結構苦しみましたし、悩みました」

「でも、繰り返すように、善悪の図式の中で彼女を正義のヒロインにするつもりはまったくなかった。撮っている途中から、これは被写体に迫る映画ではない、と気付きました。望月さん自身ではなく、テーマはたぶん、背後にある別のもっと大きなものなんです」

森監督はそれを自ら詳しく解説することはしないが、先述のとおり、今作のテーマが社会に広がる同調圧力や忖度のあり様であり、メディアがそれに抵抗できていないどころか埋没しているのではないかという問題提起にあることは明らかだ。

メディアの力が弱くなっているチェック機能が働かなくなっている、と言われて久しい。一昔前だったら森友問題も加計問題も、それだけで『アウト』ですよね。政権も、ここまで露骨なウソやはぐらかしはしなかった。追及力が弱くなっているのは確かだと思います」

「でも、メディアは社会と政治の合わせ鏡です。社会と政治が素晴らしいのにメディアだけがどうしようもないということはない。メディアが地盤沈下しているとしたら、社会全体がそれを許していると考えるしかない

「まさにニワトリと卵ですが、社会が何かに気付いて動くためには、メディアも覚醒しなければならない。そのためには、個々の記者が自主規制や思考停止、同調圧力から解放されなければならないはずです」

東京国際映画祭での作品上映後、記者からの質問タイムで際立ったのは、「あなたはどう思いますか?」という森監督の逆質問。答えに詰まる記者の言葉をゆっくり待ったうえで、「それが正解です。映画は見た瞬間に皆さんのもの。色んなことを考えてもらえばいい。僕も皆さんの意見を受けて発見していきたい」と返した。

タイトルには、衣塑子(i)のように主語(i)を出そう、というメッセージが込められているようだが、むろん森監督は絶対に自ら解題しない。

「虎の尾を踏むかのような題材を扱うのは、ある意味で僕の抵抗です。スタイリッシュな世界観やオトナの趣味を紹介する『&M』の世界にはそぐわないかもしれない。でも、メディア=媒体は、文字どおり社会や政治と人をつなげるものです。政治のことや社会問題なんて自分には関係ない、と思っている人がいま見ているスマホやPCも、キャンプや車といった趣味の世界も、ぜんぶ政治や社会が反映されている。無関係と思っているうちに巻き込まれている。メディアはそれを人々に気付かせる役割があるはずです

「言っている意味がよく分からない、と思ったら、ぜひこの映画を見て下さい」

最後に少しだけニヤリと笑った。

(文・石川智也 写真・林 紗記)


プロフィール

〈もり・たつや〉1956年、広島県生まれ。テレビ番組制作会社を独立後の98年、オウム真理教を取り上げたドキュメンタリー映画『A』を発表。2001年には続編『A2』も公開し、賛否両論を巻き起こした。16年には作曲家・佐村河内守に密着した『FAKE』を発表。著書に『下山事件(シモヤマ・ケース)』 『死刑』 『A3』など。


作品情報
『i -新聞記者ドキュメント-』

企画・製作・エグゼクティヴ・プロデューサー:河村光庸
監督:森達也 出演:望月衣塑子
2019年/日本映画 制作・配給:スターサンズ
11月15日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
(c)2019『i -新聞記者ドキュメント-』
http://i-shimbunkisha.jp/
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●《『新聞記者』原作者の視点で報道現場を描く 森達也監督作『i -新聞記者ドキュメント-』》が11月に公開

2019年09月09日 00時00分59秒 | Weblog

「安倍晋三」大研究』…《「なぜ安倍さんは〈噓〉をつくのか」という…疑問…↑]



CINRA.NETの記事【森達也が望月衣塑子の姿を通して報道の問題に迫る記録映画『i』11月公開】(https://www.cinra.net/news/20190903-i)。

 《森達也監督の新作ドキュメンタリー映画『i -新聞記者ドキュメント-』…東京新聞社会部記者で、映画『新聞記者』の原案者でもある望月衣塑子の姿を通して日本の報道の問題点、日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体に迫るもの。プロデュースは『新聞記者』の河村光庸が手掛けた》。

 Real Soundにも、同様な記事【『新聞記者』原作者の視点で報道現場を描く 森達也監督作『i -新聞記者ドキュメント-』11月公開】(https://realsound.jp/movie/2019/09/post-410782.html)。《本作は、オウム真理教を題材にした『A』やその続編『A2』、そしてゴーストライター騒動の渦中にあった佐村河内守を題材にした『FAKE』などで知られる、映画監督で作家の森監督の最新作。東京新聞社会部記者・望月衣塑子の姿を通して、日本の報道の問題点、ジャーナリズムの地盤沈下、ひいては日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体に迫る社会派ドキュメンタリーだ。『新聞記者』のプロデューサーである河村光康が、企画・製作、そしてエクゼクティヴ・プロデューサーを務めた》。

   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、
     僕から見れば確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位
     まで下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、
     同じように下落
したということです。今のこの国のレベルは途上国以下
    「ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って
     報じなければならないときがある》。この国の報道機関は「闘って
     いるでしょうか? 権力と「闘う」どころか、『読売』や『産経』、
     『アベ様のNHK』などはアベ様と同調し、社会を破壊していないか? 」

 《「納得できる答えをいただいていないので繰り返しています」と彼女は即答した》。かつて森達也さんは…ジャーナリズムは、《社会や大衆が望まなくとも…火中の栗を拾って報じなければならないときがある》、と…でも、いま、大マスコミの壊れっぷりは凄まじい。

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』
     (望月衣塑子×森ゆうこ著)読了…《今、ジャーナリズムと野党の…》
    「お二人の共通した問題意識は、森友問題加計問題準強姦事件の3つ。
     「いつまでやっているのか?」という声に対して、最低の官房長官
     (の会見を仕切る…)への望月さんの返答
     「まだ納得できる回答を得ていない」という〝追及力〟が重要。」

 そして、森達也さんの予想を上回るニッポンの「政」の壊れっぷり。アベ様の「政」で〝唯一うまく行っている〟メディアコントロール。《あるべきメディアとジャーナリズムの姿》とは程遠い。

   『●森達也さん、「僕はもうあきらめた」
     「これから4年間でこの国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」
   『●青木理さん《ちょっと冷静になって、
     ちょっと中長期的に考えたら、日韓共に得なことがひとつもない》
   『●《テレビマンも新聞記者も…あなた方が近年、
     国民を政権の意向通りに操ることしかしていないことの罪深さを…》
   『●《「なぜこんな世の中になってしまったのか」とあって、
      その文字に重なるようにして「今だけ 自分だけ 金だけ」》

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https://www.cinra.net/news/20190903-i

森達也が望月衣塑子の姿を通して報道の問題に迫る記録映画『i』11月公開
i -新聞記者ドキュメント- 森達也 望月衣塑子 河村光庸
2019/09/03 09:00

     (『i -新聞記者ドキュメント-』 ©2019『i –新聞記者ドキュメント-』)

森達也監督の新作ドキュメンタリー映画『i -新聞記者ドキュメント-』が、11月15日から東京・新宿ピカデリーほか全国で順次公開される。

同作は、東京新聞社会部記者で、映画『新聞記者』の原案者でもある望月衣塑子の姿を通して日本の報道の問題点、日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体に迫るもの。プロデュースは『新聞記者』の河村光庸が手掛けた。

森監督は「望月記者はなぜこれほどに目立つのか。周囲と違うのか。言葉が残るのか。特異点になってしまうのか。撮りながら悩む。考える。だから観ながらあなたにも考えてほしい。悩んでほしい。きっと最後には、あるべきメディアとジャーナリズムの姿が見えてくるはずだ」とコメント。


■森達也監督のコメント

望月衣塑子記者の名前を、あなたはいつ知っただろうか。官房長官の記者会見で質問を重ねる女性記者。同じ質問を何度もするなと官邸スタッフに咎められたとき、「納得できる答えをいただいていないので繰り返していますと彼女は即答した。とても当たり前のこと。でもその当り前の言葉が、ずっと僕の頭から離れない。

この国のメディアはおかしいジャーナリズムが機能していない。そんな言葉を日常的に見聞きするようになってから、もう何年が過ぎただろう。いや見聞きするだけではない。僕自身も頻繁に言ったり書いたりしている。

かつてテレビ・ディレクターだった。その後に映画監督が肩書に加わった。それから活字も仕事の領域になった。いわば僕のこれまでの人生は、常にメディアと共にあった。そのうえで断言する。確かに今のメディアはおかしいジャーナリズムが機能していない

あなたが右だろうが左だろうが関係ない。保守とリベラルも分けるつもりはない。メディアとジャーナリズムは、誰にとっても大切な存在であるはずだ。だから撮る。撮りながら考える。望月記者はなぜこれほどに目立つのか。周囲と違うのか。言葉が残るのか。特異点になってしまうのか。

撮りながら悩む。考える。だから観ながらあなたにも考えてほしい。悩んでほしい。きっと最後には、あるべきメディアとジャーナリズムの姿が見えてくるはずだ。


作品情報
『i -新聞記者ドキュメント-』
2019年11月15日(金)から新宿ピカデリーほか全国で順次公開
監督:森達也
出演:望月衣塑子
配給:スターサンズ
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●《安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を反社会勢力にも通じる人物に頼》む…なぜに報じられないの?

2019年06月11日 00時00分18秒 | Weblog

【《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》…『新聞記者』(望月衣塑子著)↑】



山岡俊介さんの『アクセスジャーナル』の【<書籍紹介>「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」で本紙・山岡インタビューも掲載(『「安倍晋三」大研究』。望月衣塑子。KKベストセラーズ)】(https://access-journal.jp/29968)。

 《書籍『「安倍晋三」大研究』が発売になった。そのなかに、本紙がスクープした「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」(いわゆる“#ケチって火炎瓶”)について、本紙・山岡をインタビューした内容が30頁に渡り掲載されている》。

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
   『●「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!? 
                またしても、アベ様、ダークすぎます
   『●アベ様…「政敵をおとしいれるためには
      暴力団関係者とも裏取引するという、ダーティな政治手法」
   『●アベ様の「ダーティな政治手法」スクープ:
     「もはや地元の安倍事務所が勝手にやったではすまされない」

   『●政治家失格な…アベ様の「ダーティな政治手法」
       「ダーティな本質」についての山岡俊介さんのスクープ
   『●「安倍と小山氏が直接面会して“秘密会談”をおこなった」… 
                  どんなダークなことを話し合ったのかな?
   『●「カジノより学校にエアコンを! …被災者を助けて!」… 
            どこら辺が議場の秩序を乱し、品位を傷つける?
   『●《 #ケチって火炎瓶 》…「選挙妨害を暴力団に発注する」アベ様が 
                  国会議員、自民党総裁、ましてや首相?
   『●「個人攻撃」の何が問題? 「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」が
                       国会議員、自民党総裁でいいのか?
   『●「権力の監視」「番犬ジャーナリズム」を発揮せよ…
       「鎮火」不可な「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」
   『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
       「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実
   『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、
      「安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」
   『●憲法99条無視で、違法に「#選挙妨害を暴力団に発注する 
             アベ様」が9条壊憲を口にする資格はあるのか?
   『●「私の妻や友人が関わってきた」と自ら暴露… 
      「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」実行せよ!
   『●将来のアベ様自身の「落選脅威」…選挙妨害をしてでも
       下関市長選候補者を落選させ、政治生命を絶つ必要が

 山岡俊介さんは、《安倍さんが直接関わった疑惑民主主義の根幹を壊す犯罪行為》と言います。でも、今も自民党総裁であり、ニッポン国の首相というデタラメ。人治主義国家であり、独裁国家。《#ケチって火炎瓶》「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」は、今の立法府や司法が機能していない異常な状態を示す究極の例。アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール》の故か、ほとんど報じられることはない。東京新聞本紙ではないとは言え、東京新聞記者が報じてくれたことは画期的。

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す
   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。
                 …ニーメラーの警告を無視してはいけない》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》
   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール
              …「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…

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https://access-journal.jp/29968

2019.5.25 20:45
<書籍紹介>「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」で本紙・山岡インタビューも掲載(『「安倍晋三」大研究』。望月衣塑子。KKベストセラーズ)
yamaoka

  東京新聞記者の望月衣塑子氏に、元『週刊文春』写真記者・佐々木芳郎氏が協力した書籍『「安倍晋三」大研究』が発売になった。

 そのなかに、本紙がスクープした「安倍首相自宅放火未遂事件の闇」(いわゆる“#ケチって火炎瓶”)について、本紙・山岡をインタビューした内容が30頁に渡り掲載されている。

 紙面が限られるとはいえ、30頁割いてくれたので、(1)自宅放火未遂事件は、安倍事務所側が安倍首相の地元・山口県下関市の市長選を巡り、安倍派のライバル候補に対する選挙妨害を反社会勢力にも通じる人物に頼み、その報酬のもつれで起きた。(2)それは500万円を300万円に値切ったというセコく単純な内容ではなく、安倍首相自身も選挙妨害の実行犯に会うなど深く関わっていたーー以上の基本的なことがコンパクトにまとめられている。

 また、それを裏づける、本紙・山岡が入手した3枚のいわゆる「念書」も、前出・佐々木氏が修正してくれクリアになって掲載されている。選挙妨害から実行犯逮捕までを含む年表、人物関連図も載っている。

 本紙・山岡以外に、内田樹氏(思想家)、前川喜平氏(元文部省事務次官)、籠池泰典諄子夫婦(元森友学園理事長夫婦)のインタビューも載っている。1章分割いた「まんが・安倍晋三物語」もある。

是非、ご覧になり、宣伝もしていただければ幸甚だ。

(KKベストセラーズ。1500円+税)
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●【<金口木舌>権力はうそをつく】《イラク戦争…大量破壊兵器の保有は後に捏造だと明らかになった》

2019年06月07日 00時00分41秒 | Weblog

[●『新聞記者』(望月衣塑子著)…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》↑]



琉球新報のコラム【<金口木舌>権力はうそをつく】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-915037.html)。

 《▼イラク戦争の開戦理由となった大量破壊兵器の保有は後に捏造(ねつぞう)だと明らかになった。開戦前からニューヨーク・タイムズなどのメディアはそろって政府のうそをたれ流した。唯一、新聞社のナイト・リッダーを除いては》。

   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》」

 《権力はウソをつく》…特に、「立法府の長」になったり、「森羅万象すべて担当」したり、今度は「私が国家」と口走る行政府の長・アベ様は息吐く様にウソをつく。そして、《事実誤認》な最低の官房長官も同様だ、《権力はウソをつく》。《ジョン・ウォルコット氏の言葉がよぎる。「政府が何か言ったら、記者として必ずこう問えそれは真実か」》…ジャーナリストの皆さん、問い続けてほしい。

 日刊ゲンダイのコラム【高野孟 永田町の裏を読む/官房長官が異例の外遊で「ポスト安倍」の声も上がるが…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253389)によると、《「…安倍が任期途上で不本意な形で政権を投げ出すことになる可能性が高い。そうすると、この内閣の変わることなき主柱だった菅も共同正犯であって、安倍に取って代わる資格など生じるわけがない」とのことだ。もう1人、自民党中堅議員にも「菅政権」の可能性について尋ねた。「私の仲間たちの間では『それだけはごめんこうむりたい』ということです」と言う。なぜ? 「陰湿なんです、表情も声音も、やることのすべてが。人事とか候補者選びとかでも、人の弱みを押さえて有無を言わさず引き回し、その裏ではちゃんと自分の得につながるような打算を仕込んでおくといった、巧妙と言えばそうなんですが、まあ小ざかしいというか、姑息なやり方をする。睨まれると怖いから文句を言う者はいないけれども、心から支持して従っていく者は絶無でしょう。器が小さいと言うか、人の上に立つ人ではないです」と辛辣である》。
 与党自公や癒党お維を支えている「1/4と2/4」の皆さん、もうウンザリです。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                     …《政権をチェックしようという意識が…》
    「「新聞は安倍政権に屈したのか?」…。《望月 …一部のメディアは
     政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させて
     いること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという
     意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に
     寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットや
     SNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が
     従来より低下していると感じます》。広報機関に堕していてはダメ。
     「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む」

   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》
   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…
                 「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-915037.html

<金口木舌>権力はうそをつく
2019年5月9日 06:00
満州事変 イラク戦争 菅義偉 金口木舌

 中国東北部の満州・奉天で南満州鉄道の線路が爆破された。日本軍は中国側の仕業だとして出兵し、満州事変が始まる。1931年の柳条湖事件だ

▼新聞各紙は中国側の兵士が線路を爆破し、日本兵を襲撃したため応戦したと報じた。続報では中国側の「密命書」が見つかったと爆破を裏付ける「証拠」も掲げ、各紙は中国側を非難する論陣を展開した

▼今ではわれわれはあの事件が関東軍の自作自演だったことを知っている。だが昔話で済ませられるか。権力のうそで始まる戦争は最近も起きている。大量破壊兵器を持っているとして米国がイラクを攻撃したのは2003年だ

イラク戦争の開戦理由となった大量破壊兵器の保有は後に捏造(ねつぞう)だと明らかになった。開戦前からニューヨーク・タイムズなどのメディアはそろって政府のうそをたれ流した。唯一、新聞社のナイト・リッダーを除いては

▼大手と正反対の記事を書いて逆にうそつき呼ばわりされる。同社の記者の奮闘を描いた映画「記者たち―衝撃と畏怖の真実」が公開中だ。沖縄でも桜坂劇場で6月に上映される

▼翻って記者である私たちはどうだろうか。菅義偉官房長官会見で質問を重ねるが、答えを引き出せているか。チームを率いたジョン・ウォルコット氏の言葉がよぎる。「政府が何か言ったら、記者として必ずこう問え“それは真実か”と
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●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》①

2019年05月16日 00時00分10秒 | Weblog

[『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



リテラのシリーズ対談【室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(前編)/金平茂紀と室井佑月、萎縮するテレビで孤軍奮闘を続ける二人が語る実態! メディアはなぜ安倍政権に飼いならされたのか】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4677.html)と、
室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(後編)/『報道特集』金平茂紀と室井佑月が激論! なぜメディアは沖縄を無視し、韓国ヘイトに覆われてしまったのか】(https://lite-ra.com/2019/04/post-4679.html)。

 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮。なかでも、ひどいのがテレビだ。第二次安倍政権発足以降、政権に批判的なキャスターやコメンテーターが次々と降板に追い込まれ、上層部から現場までが政権の顔色を窺い、批判的な報道はほとんどできなくなっている》。
 《無視される沖縄基地問題と嫌韓報道の増殖、リベラルの退潮と排外主義の蔓延がなぜ起きたのか、にも踏み込む》。

 斎藤美奈子さんは、《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》…と。阿部岳記者も、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う権力から独立し、監視するのが役割評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。また、《▼新聞を含むマスコミは逆に客観中立で、常に事実と正論を語るという自画像を描き、自ら縛られてきた…》とも。
 アベ様独裁政権下、メディアは飼いならされ、「1/4と2/4」の市民は躾けられ
 沖縄では何度民意を示しても、自公お維の皆さんは「辺野古が唯一…」という念仏しか唱えられず、彼・彼女らのあまりの無能・無為無策ぶり…しかも、辺野古は破壊「損」全く無視する「本土」の「1/4と2/4」の皆さん

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》


【『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談: 《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》②』へ】

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https://lite-ra.com/2019/04/post-4677.html

室井佑月連載対談「アベを倒したい!」第13回ゲスト 金平茂紀(前編)
金平茂紀と室井佑月、萎縮するテレビで孤軍奮闘を続ける二人が語る実態! メディアはなぜ安倍政権に飼いならされたのか
2019.04.25 12:50

 安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮。なかでも、ひどいのがテレビだ。第二次安倍政権発足以降、政権に批判的なキャスターやコメンテーターが次々と降板に追い込まれ、上層部から現場までが政権の顔色を窺い、批判的な報道はほとんどできなくなっている
 そんななか、今回は地道に果敢に政権批判を続ける数少ない番組のひとつ『報道特集』(TBS)キャスターを務める金平茂紀氏をゲストに迎えた。金平氏といえば、『筑紫哲也NEWS23』番組編集長、TBS報道局長、アメリカ総局長などを歴任。定年退職後の現在も、『報道特集』キャスターを継続し、政権への厳しい批判も厭わない姿勢を貫いている。
 そんな金平氏に、やはりテレビでコメンテーターを続けている室井佑月が迫る。なぜテレビはここまで萎縮してしまったのか。御用ジャーナリストが跋扈する理由とは何か、そして、安倍政権下でテレビに何が起きたのか。テレビで孤軍奮闘を続ける二人の激論。まずは、前編をお読みいただきたい。

(編集部)

********************

室井 金平さんがこの対談に出てくださってすごいびっくりしました。これまでレギュラー的にテレビに出ている人にはみんな断られていたんです。金平さんは『報道特集』のキャスターをしているのに、こんな対談に出てくださって!

金平 僕はもう2016年にTBSの執行役員の任期も終わっているから、契約ベースでやっている。というか、TBSも扱いかねているんじゃないですか? TBSには定年まで長く勤めていたけど、以前、室井さんと一緒に共謀罪反対の呼びかけ人をしたことあったでしょ? あの記者会見をやった1週間後に呼び出されて上層部に言われたんです。「お引き取り願おうか」と。呼びかけ人と直接の因果関係はないんだろうけど、「もうそろそろ、こういうことをやる人間は扱いかねる」っていう空気があったんじゃないかな。

室井 あると思います(笑)。だって、わたしも同じですから。かれこれ20年情報番組に出ていますが、最近は毎回、会議で名前が挙がってるみたい。「次、降板」って。でも、わたしを降ろしたあとに番組と同じ考えの人を呼んじゃうと、わかりやすすぎるし、ちょっと休んだだけでネットにすごく書かれるから、降ろされそうで降ろされない(笑)。まあ、今後は分かりませんけど、たぶん、五輪前に辞めさせたいんじゃない。

金平 こう言っちゃなんだけど、同じような立場の2人で対談なんかやっていいのかな(笑)。

室井 TBSはかつて“報道のTBS”と呼ばれていて、とくに『筑紫哲也NEWS23』 時代の、家族でやっているような雰囲気は大好きでした。金平さんも筑紫ファミリーだったでしょ。

金平 筑紫時代は全スタッフ、そして番組もが一体となった感じで、うまく回っていた。筑紫ファミリーという疑似家族のような。でも、いまでは良き疑似家族はとっくに壊れています。「老壮青」って言っていたんですけど、いまは誰もファミリーとか思っていない(苦笑)。

室井 でも、TBSと言えば報道だったじゃないですか。

金平 かつてね。

室井 いまでも他局よりは頑張ってると思うけど。

金平 他が酷すぎるんでしょう。論評にも値しないようなところがほとんどになっちゃって。僕はいま65歳だけど、僕らが学生時代のテレビは、NHKは体制を代表する本当のことは絶対言わないメディアで、“お上の代弁者”として捉えられていた。そんななか、民放の報道ではTBSが圧倒的に強かった。かつて『JNNニュースコープ』(1962〜1990年放送)という番組があって、田英夫古谷綱正入江徳郎とかのベテランどもがいて、結構な迫力があったんです。当時、「NHKとTBS、どっちが本当のことを言っているのか」と問われれば、みんながみんなTBSに決まってるじゃん」と言うくらいに力があった時代だった。その頃、他の民放は、テレ朝は、NET=「日本教育放送」時代で報道には力を入れていなかったし、フジテレビは娯楽路線、日本テレビはプロレスと野球。報道をやっていたのがTBSだった。だから本来強いのは当たり前なんです。


■ワイドショーが報道化して報道がワイドショー化、重要な問題が無視

室井 でも今後はどうなんですか? わたし、情報番組に20年出てますけど、どんどん変わってきていると実感していて。たとえば政治的な問題が起きても、ワイドショーで取り上げるのは「細野豪志が二階俊博と会った」とか本質に関係ない話ばかりで、あとは安倍応援団が安倍首相の代弁を主張していて。

金平 かつてワイドショーとストレート報道の関係は、新聞社でいうと週刊誌と本紙みたいな、妙な上下関係があった。「報道は偉いんだ」という意識ですね。ワイドショーや情報番組はいわゆる井戸端会議。でも、現在のようなネット社会になり、ネットで出ている言葉と、印刷されて出るオールドメディアの言葉が受け取る側から見ると等価になっている。そんな時代ですから、報道番組もワイドショーも等価と捉えられる時代になっちゃった。だからテレビの本質からいうと、どっちもどっちなんです。

室井 テレビも視聴率至上主義だから、森友事件や辺野古新基地建設のことより、「貴乃花が離婚した」ということを取り上げる。ある意味仕方ないとは思うけど、カルロス・ゴーン事件では、その本質にはほとんど触れず、ゴーンが釈放されて変装していることを延々とやる。すごく変だし、本質をごまかそうとしている意図を感じるほど。

金平 ワイドショーが報道化して、報道がワイドショー化したということじゃないかな。いま、夕方のニュースを見ていてもほとんどワイドショーじゃないですか。やってるネタも変わらない。「テレビなんだから同じ」と平準化されてしまった。

室井 テレビ局も番組づくりを制作会社に任せている体制だし、制作会社もなんだかネトウヨ路線の会社も多くなっていて。だからそういう政治ネタを延々流されるより、むしろ「スズメバチが民家の軒先に巣をつくっちゃった」という特集を組んでくれたほうがマシって思っちゃいますよ。しかも沖縄の基地問題という日本にとって需(重?)要な問題も、アリバイ的に触れるだけ。

金平 興味ないもん、制作側も視聴者も。実は本土の多数派は沖縄のことに興味ないんですよ悲しいですけれど

室井 あります! わたしは興味ありますよ。だって基地問題は沖縄だけの問題じゃないもん。

金平 本来はその通りなんです。僕も在京メディアのなかでは沖縄問題を取り上げ続けている自負はあるし、通い続けてもいる。でも、普通の報道マンは違う。「沖縄やったって数字ついてかないから、やったって仕方がない」と平気で公言している局員もいます

室井 取り上げ方だと思う。「安倍政権に歯向かってる」みたいなつくり方したら、みんな面白いから絶対見るはず。

金平 いやいや、「安倍政権に歯向かってるというつくり方をしようと思う報道関係者なんて何人いると思ってるんですか? 室井さんも本当はわかってるでしょう。どんなスタッフがどういうことを考えながら原稿を書いているか(笑)。

室井 確かに、すっとぼけて論点をずらしてるとは思います。それは嘘をついているのと同じことだと思う。たとえば、消費税を取り上げるにしても、ポイント還元の話を何時間も延々とやる。それより増税前の約束と違う使われ方をされようとしていること、大企業は減税されて税収入のトータル額はほとんど変わってないということを指摘すべきなのに。


■メディアが生み出した安倍政権の傲慢、統計不正問題でも厚労省が酷い会見

金平 わかりやすいからね。自殺した西部邁さんが言ったようにJAP.COM(アメリカ属国株式会社)になっちゃったんだよ、日本は。西部さんの言う通りで、国全体が株式会社みたいになっちゃって、儲けをいくらにするとか、ポイント還元とかの話ばかり。日本人のなかに数値主義、視聴率主義がすっかり根付いてしまった。でも、日本の1968、69年頃はめちゃくちゃ面白かったんです。たとえば最近、「1968年 激動の時代の芸術展」に行ったけど、赤瀬川原平のニセ千円札事件についての展示があって。ニセ札をアートとして制作したが起訴された事件だったけど、裁判になって、法廷で証拠物として“ニセ札”が陳列された。それを彼らは「展覧会」と称していて。しかも当時、時代の最先端にあった彼らは数値をバカにするんです。何でも数値化して何かやるのって「バカじゃないの?」って。でも、いまは数値、数値、ポイントポイントばかり(笑)。原子力資料情報室の伝説的人物の故・高木仁三郎も、1970年代、すでに「朝日ジャーナル」で数値化への批判をしていた。数字を物神化させ、それが唯一の価値の尺度となっている批判だったけど、実際、いまの世の中そうなってしまっている。もちろん税金の話もね。

室井 消費税増税にしても「ポイント還元で儲かる」って言われても、そもそも自分たちが払った税金でしょ。それを還元するって言われてもなんだか詐欺にあっている気分だもの。詐欺といえば、福島第一原発の事故対応費が民間シンクタンクの資産によると最大81兆円だというのが朝日新聞に出ていたけど、数値化がそんなに好きなら、81兆円ってすごく大きい金額だし、ワイドショーで出したら国民ぶったまげだと思うけど、ぜんぜんやらない。

金平 いまの政権にとって数値は自分たちの主張を通すための後ろ盾として使う道具だって考え方だから。数値は客観的な事実とか、そういうものではないという。道具だから。だから都合のいい数値しかあげられない都合の悪い数値は隠す

室井 最近では厚生労働省の統計不正なんか典型でしたよね。国民を騙すために政権と官僚が好きなように数字を操作できちゃう恐ろしい時代だと実感しました。

金平 ひどい話だよね。あのとき、厚生労働省が報告書を出したときの記者会見に行ったんです。厚生労働省特別監察委員会の樋口美雄委員長が、とにかくひどかった。会見の時間を区切っちゃって、ろくな解説もしないし、記者もあまり突っ込んだ質問しないんだよ。見てて腹立っちゃって。こんなことで記者クラブの連中も納得しているのか?と大いに疑問に思いましたよ。そのなかで僕は一番の年寄りだから「こんなので納得すると思ってるんですか?」というような質問をしたら、会見場が何だかシラっとするわけです

室井 すっかり飼いならされてる感じがします。番記者なんか政治家が外遊するときにも同じ飛行機で同行したりして。

金平 ドキュメンタリーをやっていた先輩にこんなことを言われたことがあるんです。「記者の起源なんて(取材対象者に)同行して飯食わされたり飲まされたりして情報の密使の任務を果たす、そういうやつがおまえらの起源だよ」って。たとえば今野勉とか村木良彦などTBSが輝いていた時代のドキュメンタリストは「報道のストレートニュースをやっている記者は敵だ」なんて言ってたからね。「どうせ御用聞きだろう?」って。そのくらいラディカルだった。そういう人たちと番記者の間には緊張関係があったから、逆に僕なんかは悔しいから「そんなことストレートニュース部門の俺たちは言われたくない」って思って、一生懸命がんばって、スクープをモノにしようとしましたけどね。


望月衣塑子記者問題の官邸前デモに参加した記者はわずか20~30人

室井 番記者との緊張関係といえば、東京新聞の望月衣塑子さんが話題ですよね。それまでほとんどまともな質問をしなかった記者クラブのなかで、菅偉義官房長官に果敢に質問して。それで官邸から排除され恫喝されているのに、他の記者は知らんぷり。逆に「彼女がいると邪魔だ」って言われちゃったりして。会見を見ていても、記者はみんなうつむいてパソコンをカタカタしてるだけ。

金平 3月14日に首相官邸前で新聞記者などメディア関係者らと市民約600人がデモをおこなって、望月記者への嫌がらせに抗議したけど、しかし現役の報道記者は、正直に言うと、20~30人くらいかな。あとはOB、OG、リタイアした人。現役記者としてはデモに参加すると会社に睨まれる可能性もあるからね。でも、それでは大きな力にならない。一線にいるメディア関係者が大挙してやらないと。人ごとじゃなくて自分たちの問題だという意識が希薄なんてすね。しかも望月記者が孤軍奮闘しているなか、江川紹子などが“どっちもどっち論を主張するなどひどい状況です。

室井 自分は関係ない。自分の問題じゃない。番記者なんだから政府幹部センセイの言い分を聞いていればいい。そんな意識なんじゃない。だから望月さんの記者としての当然の問題意識も理解しないし、ひとり怖い思いをしているのも理解できない。わたしも秘密保護法のデモに行ったことありますが、周りを見渡したらメディア関係者や新聞社の人すら本当に少なくて。味方がいないって、本当に怖い

金平 僕らの本来の仕事は、「権力は監視するものだ」ということで、とにかく権力を批判することです。「ウォッチドッグ」とも言うけど、そうした批判精神を失ったらメディアは存在価値がない。あと、これは筑紫さんが言っていたことだけど「マイノリティになることを恐れちゃダメだ。マジョリティなことを言い出したらダメ」だと。ダイバーシティ、多様性が大切で、一色に染まるのは「気持ち悪い」と。それはメディア人にとって基本ですよね。権力監視、少数派を恐れるな、多様性を尊重する。この3つがあれば少々の失敗は仕方ない。でも、いまのメディア状況を見ると、全部逆の方向にいっている。権力監視じゃなくて、ポチ、御用記者に成り下がり、それを恥じるどころか嬉々としている田崎史郎とか岩田明子とか、大昔の山口敬之とかね。権力の真横にすり寄って、人事にまで口を出すようになる

室井 なんでそんな御用記者がうじゃうじゃいて、まかり通っているのか、まったくわからない。

金平 特に最近顕著だと思うけど、テレビの制作側からしたら「政権に近い=便利に使える」という意識もあると思う。一方、御用記者は、政権や総理に近いことを、社内的生き残りの処世術、人事に使うわけです。「わたしは総理と直接話ができますから」と。みんな苦々しく思っているけど、そういう記者は社内的に力を持ってしまう。

室井 安倍政権で置かれた内閣人事局の構造、やり方と一緒じゃない。安倍さんに近い人、お友だち、イエスマンばかりが出世する。

金平 そうです。それがメディアがダメになった原因のひとつですね。御用記者が優遇され社内で出世する。メディア企業で、安倍政権と同じような構造が出来上がっている。ガタガタうるさいことを言う奴はパージされ、吠えないやつのが「かわいい、かわいい」と重宝される。

室井 なんか話を聞いていると、悔しくて絶望的な気持ちになるね。

後編に続く
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●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟メディアコントロール…「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…

2019年05月07日 00時00分47秒 | Weblog

[『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)…《政権をチェックしようという意識が…》↑]



【レイバーネットTV第139号報告〜変わりつつあるマスメディアの現場】(http://www.labornetjp.org/news/2019/0417hokoku)。

 《3,特集・マスメディアの危機と私たち ここ数年のマスメディアの状況は、目を覆うばかり。そこで朝日新聞の編集委員を経て大学教授となり、この3月に晴れて定年を迎えフリーになった竹信三恵子さんを聞き手に、現役記者で新聞労連委員長の南彰さんの近年のマスメディア状況を伺った》。

 アベ様の政がほとんど幻想な中、唯一〝上手く行っている〟のがメディアコントロール。見事にアンダーコントロールされており、内閣支持率も5割に達しているとか。特に若い皆さん。「1/4と2/4」の皆さん、正気ですかね? アベ様の独裁広報機関下足番新聞広報紙・広報誌のおかげで、今もアベ様独裁政権は続いている。
 望月衣塑子記者は「右派、左派関係なく、他社の記者でも『質問する権利』は守ろうと抵抗してくれる。記者の矜持を感じます」とは言うけれども、現実に、最低の官房長官記者会見では…? 《2019/03/14 18:45から首相官邸前に於いて「日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)」の主催により行われた『FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動』》にはもっと多くの記者が集まってしかるべきだったのでは? 《「記者クラブと官房長官記者会見の関係》《「記者クラブ」が持つ問題の本質》に何か変化は? 望月記者は「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの、ホントに《一人》にしてしまっていいの?  南彰記者は、《その中で支えあうネットワークを作る段階にきている。これまでの会社単位だけでは救えないという状況になってきたので、望月さんのことでは、新聞、出版などメディアの各労連がタグを組んで支援している。それはジャーナリズムとして、連帯を作っていかなければならないという問題意識があるから》…と。
 報道は、広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●「父は業界紙の記者…今は亡き父の一言、
       「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」」…いまや「下足番」新聞
   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》
    「「新聞は安倍政権に屈したのか?」…。《望月 …一部のメディアは
     政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させて
     いること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという
     意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に
     寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットや
     SNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が
     従来より低下していると感じます》。広報機関に堕していてはダメ。
     「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む」

   『●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を
              認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》

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http://www.labornetjp.org/news/2019/0417hokoku

レイバーネットTV第139号報告〜変わりつつあるマスメディアの現場
報告=笠原眞弓

放送アーカイブ(83分)
https://youtu.be/eNxeS-eYrAg

4月17日(水)放送 特集: マスメディアの危機と私たち

……。

3,特集・マスメディアの危機と私たち

ここ数年のマスメディアの状況は、目を覆うばかり。そこで朝日新聞の編集委員を経て大学教授となり、この3月に晴れて定年を迎えフリーになった竹信三恵子さんを聞き手に、現役記者で新聞労連委員長の南彰さんの近年のマスメディア状況を伺った。

2016年の高市総務相のテレビの「電波停止」発言に続く各局の看板報道番組のキャスター降板問題があり、批判が出てきている。

人々は新聞を読まなくなっていて、学生もテレビのニュースも見ていないのに、「マスごみ」という言葉を使うくらいぐちゃぐちゃになっていると竹信さんは話始める。

そして起きたのが官邸記者クラブの質問制限問題。世界の報道自由度ランキングで見ると、日本は2012年の野田政権後、第2次安倍政権の始まったあたりから急落している。政権による締め付けで現場がびくびくしている状況になってきた。それがこの自由度に端的に表れていると竹信さん。

そして南さんに今問題になっている質問制限問題は何なのか尋ねる。官邸が制限の対象にしているのは望月衣塑子さんで、2017年5月17日に加計学園の「総理のご意向」という文書が報道された。それを官邸が、怪文書のようなものだ嘘をついたことからはじまっている。これをめぐる一連のやりとりが続き、1カ月後くらいに望月記者が官邸記者会見で嘘であることを証明せよと迫った。それからである。質問を最後に回す、回数を制限する、簡潔にしてくださいなどと質問を邪魔する答えもなおざりにするなどが起きた。

始まりは昨年12月26日の、辺野古の赤土についての質問。2日後この質問について官邸から事実誤認だとし、「そのような質問は不適切だから、記者クラブとして共有してください」と記者クラブに張り出した。

菅官房長官の役割は記者の疑問に答えることなのに、それをしていないことが問題だし、また、赤土は確かに広がっていて、官邸の方が明らかに間違っているということである。

質問に枠をはめ、ぶら下がり取材(1日2回出来た)もできなくなっている。菅直人、野田佳彦の時に首相のぶら下がり取材が中止になったばかりか、総理会見もしなくなった。加計問題以降首相会見もガクンと減らし、総理に聞けない状態になって、国民の知る権利が侵されていった

4月1日に新元号が発表になり安倍が記者会見場に現れたが、あれが今年になってはじめての記者会見場での会見だったという。

望月さんに対してのほかの記者たちの反応は、微妙なものがあると南さん。望月さんの取材手法で、自分たちの取材現場が荒らされるとか……。彼女のせいで機嫌を損ねられては、自分たちの質問に答えてもらえないなど。

もともと日本のマスメディアでは、記者会見の場で聞くことは、評価対象になっていなかった。独自に取材してきたものをさらして意味があるのかということだ。それは上の世代ほどそう考えている。

個人的な関係を作り、密室で取材する日本の文化の異常さも竹信さんは、フランスで政府高官に「夜回り」をかけたら、警察を呼ばれたという知人の話を例に語る。

南さんも記者の長時間労働の対策から、この習慣を変えていく方向に踏み出したと語る。まず、夜討ち朝駆けはやめること、そのためには政府の「会見でまともに答えない」「公文書を請求してもまともに出てこない」を変えていかなければならないという。

会見でまともに答えないことが中央で起きると、全国の自治体でそれをまねるのではないかと地方が心配している。官邸前集会で現役記者が7人も実名で訴えたのは、画期的とか。

ある面進歩だと竹信さん。記者は表に出るなとかセクハラ受けても黙っていろといのは当然だったのに、ここで変わってきたので、新しいことがはじまるという期待も持てるという。

この問題が表に出てきたきっかけは、財務省のセクハラ問題だったと竹信。それまでメディアの人間も騙されていたともいえる。それは違うと言わなければならないし、同じことを繰り返してはいけないと気がついた。先輩女性記者たちが、自分たちが黙っていたために、若い人たちが今後も嫌な思いをすることに気づいて、女性たちが声を上げた。

話は宴会政治に移る。宴会取材も2つに分ける必要があり、記事につながるなら自腹での会食取材はありだが、経営陣が総理と会食をするという類は(費用はメディアが払っているはず)、記事になるわけでもなく報道機関の信頼性が危ぶまれることになるというのは南さん。

政権にコントロールされてきたのを記者たちが押し返しているように見えるが、その時味方になるのは、取材者 、情報を出す側、その情報を読んで取材者を支援する側の3者の力関係がどう動くかが問題だという。 いまや素人でさえSNSで発信しているのに、マスメディアの方が遅れている。編集局長をするくらいの人は、twitterのフォロワーが10万人くらいいて、社名だけでなく、個人としても社会に対して説明できるようでなければならないと続ける。

読者と対面する力、発言力、発信力が幹部の側に足りないのは大きなことという竹信さんに同意し、固定客(お金を払う側)しか相手にしないのはおかしい。つまり対話能力が欠如しているといえると南さん。

マスメディアに生きている人たちが、視聴者、読者を味方につけなければ、政権に対峙できないし、それをしていかなければならないということだった。


会場からの質問:

Q:朝日の読者だが、新元号令和の批判的なものがなかったが、やっと昨日出た。朝日は、社説は感心しないものが多いが、読者の投稿や1面を使ったインタビューなどはいいのが多い。どうしてそうなるのか。

:2001年に採用試験受けたが、そのとき社説はともかく、「言いたいことが言える」と言われた。確かに朝日新聞は自由度が高いです。幅のある方がさまざまなことに対応できるので、その方がいいのではないか。

Q:ネット上のジャンク情報より、紙媒体の方が信頼できると思っているが、最近はスポーツや芸能をことさら大きく取り上げているような気がする。本当に伝えるべきことを伝えているのかと危惧する。見極めるには、何が報道されていないかに敏感になるにはどうしたらいいか。

竹信:幅広く読むことでは。メディアは、信じるものではない記者はそれぞれの偏見で見ている。多様な記者が偏見で書いたものを集めるとこの辺が見えてくるということ。

Q:望月さんのことで、今の新聞記者はサラリーマン化していることが問題ではと言う意見に、なるほどと思ったが、どうか。

:以前はサラリーマンではなかったかというと、ちょっと異論はある。ただし、最近大きく変わってきているのは確か。デジタル化していて、いやおうなしに個人がさらされる。記者会見の様子もネットで流れるので、個人が注目を集めざるを得ない。称賛もあるし、たたかれるリスクもある。その中で支えあうネットワークを作る段階にきている。これまでの会社単位だけでは救えないという状況になってきたので、望月さんのことでは、新聞、出版などメディアの各労連がタグを組んで支援している。それはジャーナリズムとして、連帯を作っていかなければならないという問題意識があるから。今は何かと攻撃されているが、横につながればよくなっていく可能性があるともいえる。上は現場の状況を知らずに「うまくやってくれよ」という。そんな状況では、若い記者がチャレンジできない。いま、安心して挑戦できる環境を作ろうとしている。

沖縄問題に関する質問があったが、それには望月さん一人が頑張っていると思うのは違っている。自分だけが注目されているとは本人も思っていないし、思われたくないだろう。たくさんの人が、同じように頑張っているし、彼女を支える人がわらわら出てきている。つながっていこうとの途上にあるということだ。

……。
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●『新聞記者』(望月衣塑子著)読了…《ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――》

2019年05月04日 00時00分28秒 | Weblog

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『新聞記者』(望月衣塑子著、角川新書K-164)読了(2019年4月30日)。株式会社KADOKAWA、2017年11月30日4版(2017年10月10日初版)。税別¥800。



 《新聞記者の仕事とは、ジグソーパズルを作るときのように、ひとつずつ真実を認めさせて、さらに裏を取っていくこと―――そう教わってきた》(pp.5-6)。
 日本テレビや朝日新聞、TBS、下足番新聞への転職…《清水潔さん…「東京新聞で記者を続けたほうがいいんじゃないかな」》《転職に初めて意見を言った父 …返ってきたのはあまりにも意外な言葉だった。「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」 父が切なそうに訴えてくるのを、初めて聞いた》(pp.97-99)。
 《「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付を募っていた…安倍首相は寄附の件を「知らなかった」と断ったうえで、私立小学校の認可や国有地の払い下げに関して、こう明言している。「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」…》(p.108)。
 《産経新聞からの取材 …その記者は6月下旬にも「菅義偉官房長官、東京新聞記者に『事実か確認して質問を』と苦言」というタイトルが打たれた記事を執筆していた。…それにしても、いったいどこを向いて新聞記者という仕事をしているのか、と言いたい》(pp.190-191)。
  広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●「父は業界紙の記者…今は亡き父の一言、
       「お父さん、読売だけは嫌なんだよ」」…いまや「下足番」新聞
   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了
                         …《政権をチェックしようという意識が…》

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https://www.kadokawa.co.jp/product/321707000063/

角川新書
新聞記者
空気を読まず、出すぎる杭になる。私にできるのはわかるまで質問すること

著者 望月 衣塑子
定価: 864円(本体800円+税)
発売日:2017年10月12日 判型:新書判 商品形態:新書 ページ数:224 ISBN:9784040821917
空気を読まず、出すぎる杭になる。私にできるのはわかるまで質問すること
第23回 平和・協同ジャーナリスト基金賞 奨励賞受賞!!


【目次】
第1章  記者への憧れ

演劇に夢中になったころ
小劇場へ、母と
人生を方向付ける一冊の本との出会い
記者の仕事をしていた父からの言葉
吉田ルイ子さんのあとを追って
TOEFLの得点に愕然
留学先での大けが
大学のゼミで感じた核抑止論ありきのマッチョさ
入社試験は筆記が軒並み不合格……
新人研修で新聞を配達
記者になり、いきなり後悔
ヒールにスカートの新聞記者
県警幹部との早朝マラソン
「今すぐ車から降りろ!」


第2章  ほとばしる思いをぶつけて

鬼気迫る形相で警察に挑む先輩記者
情熱をもって本気で考えるかどうか
贈収賄事件で警察からの探り
県版からはみ出せ!
読売新聞からの誘い
極秘に手に入れた不正献金リスト
他紙との抜きつ抜かれつ
くやしさで検察庁幹部に怒りの電話
抜かれたら抜き返せ
特捜部からの出頭命令、2日間の取り調べ
「東京新聞は書きすぎた」
内勤部署への異動
整理部が教えてくれたもう一つの新聞
転職に初めて意見を言った父
武器輸出に焦点を定める
相次ぐ門前払いのなかで


第3章  傍観者でいいのか?

編集局長への直訴
菅野完さんが持っていた受領証
母に何かが起きている
「ありがとう、ありがとう」
新聞記者になったのは
朝日新聞「政府のご意向」スクープ
眞子さま報道の裏側で
尊敬している読売新聞が……
「貧困調査」には納得できない
事実と推測を分ける真摯さ
和泉補佐官との浅からぬ縁
教育基本法の改正と安倍晋三記念小学校
自分が出るしかない
「東京新聞、望月です」


第4章  自分にできることはなにか

抑えきれない思い
男性特有の理解?
社内での協力者と共に
見えない権力との対峙
興奮して迎えた会見当日
「質問は手短にお願いします」 
きちんとした回答をいただけていると思わないので
記者たちからのクレーム
想像を超えた広がり
声援を受けて募ったやるせなさ


第5章  スクープ主義を超えて

突然の激痛
あの手この手、官邸の対応
記者クラブ制度の限界?
不審な警告と身元照会
産経新聞からの取材
もっとも印象深い事件
冤罪事件に國井検事が登場
日歯連事件からの因縁
隠したいことを暴いたその先で
スクープ主義からの脱却
心強い2人の記者
目を合わせない記者たち
輪を広げるために
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https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53459

#週刊現代 #メディア・マスコミ
東京新聞・望月衣塑子が『新聞記者』を書いた理由
危害が加えられる可能性もあるけれど…
望月衣塑子

■炎上程度なら仕方ない

―『新聞記者』では東京新聞記者としてのこれまでの仕事ぶりや入社に至るまでの歩みが綴られています。社会部記者の望月さんが、菅官房長官の定例会見に参加するようになった経緯も書かれています。

最初は、「森友・加計問題が盛り上がっているのに、菅さんへのツッコミが甘い」と、テレビの記者から聞いたんです。実際に会見を見てみると本当に記者が踏み込まない。それで政治部長に「会見場に行きたい」と訴えたら、うちの会社では部の垣根が低いこともあって、「いいよ」と言ってもらえたんです。

菅さんとのやりとりは、「しつこい」と言われますが、支局時代に現場の刑事や関係者に対してやってきたことと同じ。事件回りだと、答えてくれない人も多いですが、菅さんは答えてはくれますから。まぁ、はぐらかされますけど(苦笑)。


―失敗もあったそうですね。

ええ。たとえば、8月25日午前中の官邸会見で「加計学園の認可保留が決まりましたが……」と質問をしたんです。知らなかったのですが、情報解禁はその日の午後だった。それが文科省内の記者クラブで問題視され、担当記者に謝罪しました。

すると、騒ぎは官邸に報告され、注意文書が東京新聞の官邸キャップに届きました。「憶測や推測に基づく質問で、国民を誤った方向に導きかねない、断じて許されない行為だ」。すごい文言だなと。注意文書が出されるのは2年ぶりと、異例のことだったそうです。


―そのことを産経新聞が記事化して、ネットで炎上。東京新聞には、脅迫まがいの電話もあったとか。

仲の良い産経の記者からは「望月の名前を入れるとアクセスが伸びるから……ごめん」とメールが届いたりして、ビジネスライクにやっているのかな、と思います。炎上程度なら仕方ないのですけれど、「危害を加えられる恐れがある」と、会社は心配していました。

選挙に入ってからは、政権への追及を行うと、「選挙妨害だ」と言われかねませんから、少しだけ、大人しくしていました。


―選挙中はどんな取材をしていたのですか。選挙中に本書も発売されましたし、取材中に声をかけられることも増えたのでは?

森友・加計の選挙区を回って、有権者の声を聞いていました。投開票所で取材したりと、官邸に通うよりも、いつもの社会部らしい取材でしたね。

気づかれることはほとんどなかったです。でも、枝野幸男さんの街頭演説の取材中に、声をかけられたことはありました。どうやら、野党の支持者の人には知られているようです。


■「禊は済んだ」感覚がわからない

―本書では幼少期には劇団に所属、芝居の道を志していた意外な一面も明かしています。

だから声が大きいんですよね、私(笑)。事件記者だった頃、取材で話していると「ヒソヒソ話だからね、望月さん」と注意されたり、事件現場でかけた内密の電話の中身が、周囲の記者にバレバレだったりして。今では、取材に活きていると思うんですけれど。

そう言えば、山尾志桜里さんは中高のひとつ先輩で、実際にアニーを演じた方です。国会でも表現の仕方が上手いですよね。小池百合子都知事を見ても、元アナウンサーゆえの言葉の力がある。でも一方で、生意気な感じになってしまって、バッシングを受けやすいのかもしれません。


―望月さんは、千葉や横浜などの支局時代や、日歯連事件、防衛省の武器輸出問題でも、スクープを飛ばした現場派。それゆえ、整理部に異動になった際は、現場への気持ちから他媒体への転職を真剣に考えたとか。

一度は読売新聞への移籍を決めました。今の私からすると、「こちらと向こう」な政権寄りの新聞社。けれど、もともと私は政治に関心が薄くて、各社ごとの主張の違いに疎かったんです。

社会部にいると、大事なのはネタをいかに抜くか。夜討ち朝駆けが苦にならないタイプの私からすると、読売さんの取材力はピカイチで敬意を抱いていました。でも、転職を後押ししてほしくて父に相談したところ、「読売は止めてくれ」と言われてしまった。父は業界紙の記者をしていたマスコミ人で、思うところがあったみたいです。

そんなこんなで、結局、東京新聞に残ることになりました。今は、自由にやらせてくれる社風をありがたく思っています。


―本書では、ジャーナリストの伊藤詩織さんへの取材をもとに、山口敬之・元TBS記者の準強姦容疑について、捜査の過程や、マスコミ報道への疑問を呈されています。

どうして、中村格刑事部長(当時)は逮捕状の執行を止めたのか、疑問が尽きません。私の取材は際限がないので、「望月はネジが一本ない」とも言われます。でも、納得できないものは納得できない。詩織さんと同じように苦しみながら、声を上げられない人はたくさんいます。記者としてそんなマイノリティの声を社会に問いかけたいんです。


―これからも、質問を続けていくんですね。

安倍自民党の一強が続く中で、驕りや歪みが政権の中枢部に生じています。いくら質問しても、菅さんには核心から逃げられますけど、質問し続けることで、真実に迫る効果はあると思います。

政治家や政治部の記者が言う「禊は済んだ」という感覚が、私はわからないんです。同じマスコミの番記者や若手に睨まれつつ、一歩踏み込んだ質問を投げかけていきたいですね。

(取材・文/伊藤達也)
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●『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著)読了…《政権をチェックしようという意識が…》

2019年05月02日 00時00分02秒 | Weblog

[集英社新書WP(https://dosbg3xlm0x1t.cloudfront.net/images/items/9784087210378/500/9784087210378.jpg)↑]



『権力と新聞の大問題』(望月衣塑子×マーティン・ファクラー著、集英社新書0937A)読了(2019年4月30日)。集英社、2018年7月10日初版第二刷(2018年6月20日初版第一刷発行)。税別¥860。


 望月さんの「はじめに」(p.4)。《映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」…は空前のヒット作となり、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストの販売部数は過去最高の売れ行きだという。「日本の新聞も、本当はアベ政権に立ち向かう力を十分に持っている」 日本の記者をずっと見てきたファクラーさんはそう言った。実際、新聞報道をきっかけとして起こった…》。
 ドアホノミクス(©浜矩子さん)の真の姿が世間に知れ渡り、「害遊・害交のアベ様」であることが次々に露見…アベ様の政がほとんど幻想。そんな中で唯一上手く行っているのがメディアコントロール。見事にアンダーコントロールされているように見える。内閣支持率も5割に達しているとか。アベ様の独裁広報機関下足番新聞広報紙・広報誌のおかげ。

 「新聞は安倍政権に屈したのか?」(pp.14-15)。《望月 …一部のメディアは政権をチェックするという役回りより、政権とともに力を肥大化させていること。…新聞を含む大手マスメディアは、政権をチェックしようという意識が弱体化しているばかりでなく、その中から、むしろ政権に寄り添うような報道を続けるメディアや記者も出てきました。インターネットやSNS…新聞の報道を疑問視するようになり、新聞の社会的信頼性が従来より低下していると感じます》。
 広報機関に堕していてはダメ。「番犬ジャーナリズム」「調査報道」を求む。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す

   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
      官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》
   『●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…
      ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》
    「東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/
     権力のウソと新聞記者】…。《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが
     大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。
     証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた
     米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。」

   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」
                     という自画像を描き、自ら縛られてきた》

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https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0937-a/

権力と新聞の大問題
著者: 望月衣塑子 マーティン・ファクラー

広報か?報道か?
日米の精鋭記者が忖度なしで語るメディアと日本の危機
 官房長官会見で記者として当然の質問を重ねることで、なぜか日本の既存メディアから異端視される東京新聞の望月記者。そんな「不思議の国・日本」のメディア状況を、彼女とニューヨーク・タイムズ前東京支局長マーティン・ファクラー記者がタブーなしで語りあう。
 政権とメディア上層部の度重なる会食や報道自粛の忖度など、問題は山積している。はたしてメディアや記者クラブが守るのは言論の自由かそれとも取材対象の利益か権力を監視・チェックするジャーナリズム本来の役割と部族化する言論空間の問題点、新メディアの可能性などの展望を示す警世の一冊。

[著者情報]
望月衣塑子 (もちづき いそこ)
一九七五年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。二〇一七年、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞受賞。著書に『新聞記者』(角川新書)等。共著に『THE独裁者』(KKベストセラーズ)、『追及力』(光文社新書)。

Martin Fackler(マーティン・ファクラー)
一九六六年、アメリカ合衆国アイオワ州生まれ。ニューヨーク・タイムズ前東京支局長。著書に『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(双葉新書)、『権力者とメディアが対立する新時代』(詩想社新書)等。
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https://honto.jp/netstore/pd-book_29088478.html

……

官房長官会見で記者として当然の質問を重ねることで、なぜか日本の既存メディアから異端視される東京新聞の望月記者。そんな日本のメディア状況を、彼女とニューヨーク・タイムズ前東京支局長ファクラー記者が語り合う。

推薦◆
森達也氏(映画監督・作家・明治大学特任教授)

メディアとはその国を現す鏡
ならばジャーナリズムの劣化は国の劣化を示す。

自民党一強政治のもとで、何が変わり何が失われたのか。
それはメディアの退行と同心円を描く。
読むべきは日本に暮らす人すべて。
絶対にあなたも、たくさんの発見をするはずだ」

◆内容◆
官房長官会見で記者として当然の質問を重ねることで、なぜか日本の既存メディアから異端視される東京新聞の望月記者。そんな「不思議の国・日本」のメディア状況を、彼女とニューヨーク・タイムズ前東京支局長マーティン・ファクラー記者がタブーなしで語りあう。

政権とメディア上層部の度重なる会食や報道自粛の忖度など、問題は山積している。はたしてメディアや記者クラブが守るのは言論の自由か、それとも取材対象の利益か。権力を監視・チェックするジャーナリズム本来の役割と部族化する言論空間の問題点、新メディアの可能性などの展望を示す警世の一冊。

◆目次◆
第一章 権力に翻弄される報道メディア
第二章 メディアを自縛する「記者クラブ」
第三章 劇場化する記者会見
第四章 “闘う本性”を持つアメリカのメディア
第五章 アメリカのシナリオで強権化する安倍政権
第六章 政権のメディア・コントロールの実体
第七章 政権批判がメディアを活性化する
第八章 ネット時代における報道メディアの可能性
第九章 権力から監視される記者たち

◆主なトピック◆
◎なぜ望月記者は質問をし続けなければいけないのか?
◎森友・加計疑惑以上に政権に都合の悪い問題を報じなかった新聞
◎情報のカオスに翻弄される新聞の存在意義
◎イメージとは違うオバマ政権の強硬なメディア弾圧
◎スノーデン事件につながる衝撃的な出来事
◎ブッシュ政権VSニューヨーク・タイムズの熾烈な闘い
◎安保法制と秘密保護法の本当の狙い
◎北朝鮮と米中の動きを読めない安倍政権
◎朝日新聞の逆襲
◎安倍政権にひれ伏したテレビ局
◎財務省文書改竄で見えてきた安倍政権の本性
◎政権に逆らう人間を潰す方法
◎トランプ大統領のおかげで部数を伸ばしたアメリカの新聞
◎なぜ日本では新しいメディアが出てこないのか
◎韓国のネット・メディアが日本よりも進んでいる理由
◎なぜフェイク・ニュースが喜ばれるのか
など

……
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https://webronza.asahi.com/culture/articles/2018091000003.html

[書評]『権力と新聞の大問題』
望月衣塑子、マーティン・ファクラー 著
野上暁 評論家・児童文学者
2018年09月11日

■言論の危機的状況にメディアは権力とどう対峙するか?

 特定秘密保護法から安保関連法、そして「共謀罪」法と、国民の反対を数の力で押し切って強引に成立させてきた第二次安倍内閣も、森友・加計疑惑で国会は1年以上紛糾し、文書改ざんや隠ぺいの事実が次々と明らかにされて、いつ退陣するかが時間の問題のように思えていたのがたった数か月前。いつの間にか支持率も回復して、いまや自民党総裁選に話題は移行し、3期目の安倍内閣が成立したなら、このまま改憲へと雪崩を打ちそうな気配でもある。

 この暴走する政権を止める力が、日本の新聞をはじめとしたメディアにあるのかどうか? 菅官房長官の記者会見で鋭い質問を度々投げかけて話題を呼んだ東京新聞の望月衣塑子記者と、『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(双葉新書)などの著書がありニューヨーク・タイムズ前東京支局長のマーティン・ファクラー記者が忌憚なく語り合う。そこから権力と日本のメディアの様々な問題点が炙り出されてくる極めて今日的にホットな一冊だ。

 望月記者はまず、新聞を含む大手マスメディアが、政権をチェックする機能を弱体化させているだけではなく、むしろ政権に寄り添うような報道が出てきている。しかしその一方で、SNSを通じてそれとは全く違う情報を市民が得ていることもあって、新聞との信頼関係が低下している現状を指摘する。

 これに対してファクラー記者は、政権に対する取材の仕方を見ていると、日本にはもともと、なれ合いの構図と同時に、権力に逆らわないという姿勢がみられ、権力による圧力や情報操作に屈しないジャーナリズムが育ちにくい環境があるとみる。

 アメリカでは、権力に近い側に寄り添って取材し情報を得ることを「アクセス・ジャーナリズム」といい、メディア独自の調査や取材を重ねて確証を得た事実を報道し問題提起するのを「調査報道」とか「市民型ジャーナリズム」というが、日本では前者が強くて後者が非常に弱いのが問題だという。

 森友・加計疑惑について新聞各社は調査報道に力を入れて大々的に報道した。しかし、それ以上に政権に都合が悪い、フリージャーナリストの伊藤詩織さんが元TBSワシントン支局長に性的暴行を受けたと告発し逮捕状まで出た事件を、新聞が積極的に取り上げなかったのはなぜか。それが揉み消されたのは、元支局長が首相と極めて緊密な関係にあったからか。検察が「不起訴処分」にしたものに大手メディアは敢えて異を唱えないという空気があるのだという。ニューヨーク・タイムズやBBCなどの海外メディアがしっかり報道しているのに、司法も政権に忖度しているような現状に対して、そこを突かないメディアが国民の目にはもどかしく映るのだ。

 その一方で、大手メディアが詳細に報道しないことからネットが大騒ぎになる。政治に対するチェック機能を果たすべきメディアが、ネット社会の中でチェックされるというように、国民が政治と同時に既存のメディアをも疑問視する状況が生まれているのだ。こういう環境の中で、メディアが信頼を保つには、ジャーナリズムの基本姿勢を問い直すことが必要になるとファクラー記者は言う。

 その先例として彼は、かつてニューヨーク・タイムズの女性記者が亡命イラク人からの情報をもとに、「イラクには大量破壊兵器がたくさんある」とスクープし、つぎつぎと特ダネを報道して脚光を浴びたが、結局それが全てうそだとわかった例を挙げる。つまり、これが政権の意図的なリークをそのまま記事にしたアクセス・ジャーナリズムの典型であり、怖いところでもある。結果的にこれがブッシュ政権のイラク戦争に口実を与えることになったのだが、その深い反省がアメリカのジャーナリズムにはあり、アクセス・ジャーナリズムに対する警戒心が高まったのだという。

 それに対して、アクセス・ジャーナリズムの主要舞台であり温床でもある日本の記者クラブの問題点が様々に明らかにされていく。記者クラブは、常に当局の発表だけを待ち、他を排して優先的特権的に政府の情報を寡占的に受けて、権力に都合のいい情報だけを国民に伝える役割を担っている。しかも安倍政権になってからは、アクセス・ジャーナリズムそのものも閉じる方向に向かい、政権べったりのメディアの幹部と首相は会食などを通じてアクセスを強めているが、これは「政権に批判的なメディアは締め出してやる」と言わんばかりのやり方だと、望月記者は言う。

 そしてまた、第二次安倍政権になってからは、メディアのコントロールとともに、司法への影響力が強まってきていると彼女は言い、その象徴的な例として、辺野古基地反対運動のリーダーでもある山城博治さんの不当逮捕と異例の長期勾留を挙げる。詩織さん事件も含め、こういう政権がらみの司法の動きや、最高裁の人事にまで政権の意向が反映される現実三権分立などあるのかと疑問を呈するのだ。

 ファクラー記者は、時の政府は自分の政権に都合の悪い存在を法的に潰そうといつも狙っていると言い、当時野党第一党だった民主党の小沢一郎代表の西松建設からの違法献金問題を例に挙げる。同様な献金を受けていた、自民党の森喜朗元総理大臣や二階俊博氏らは何も問われなかったのに、小沢代表だけが槍玉に挙げられ糾弾される。望月記者は、普段は話もできないくらいの東京地検の幹部が、自ら近づいてきて必死にリークしたのを見て、「これは何が何でも逮捕したいんだなと思ってやっているんだな。マスコミを使って世論を味方につけようとしているんだな」と思ったという。こうして、小沢氏の政治的影響力が著しく削がれたのだから、政権の画策は見事に功を奏したのだ。

 このように露骨な政権のメディア介入や司法支配に対して、ニューメディアの台頭がネット時代の政権監視役としての役割を果たしつつある現状を、ファクラー記者はアメリカの例を挙げて紹介する。韓国にもかつては日本の記者クラブ制度のようなものがあったが、2002年に市民グループが大統領選でネット・メディアを使って盧武鉉大統領を誕生させた実績から、ネット系ニューメディアが複数誕生し、政治ばかりではなく経済や社会問題にも影響を与えていると彼は言う。

 同じようにネット・メディアの非営利団体が日本でも注目されつつあることを、望月記者は紹介する。早稲田大学ジャーナリズム研究所のプロジェクトとして発足した「ワセダクロニクル」という調査報道メディアである(現在はNGO)。創刊号の「買われた記事~電通グループからの『成功報酬』」という記事で、いきなり注目を集めたという。共同通信が配信した医薬品の記事に対して、電通グループから報酬が払われたという特ダネである。他にも、アメリカのネット・メディア、バズフィード社とヤフーの合弁事業で2015年に設立された「バズフィードジャパン」がネット系ニューメディアとして成功しているという。とはいえ、まだまだ取材力が弱いので、人材やノウハウを持った既存のメディアの強みといかに合体させていくかが今後の課題だという。

 メディアの基本は「不偏不党」「公平・中立・公正」だといわれるが、安倍政権にべったりの大手メディアもある。マスメディアがネット・メディアと共存していく関係の中では、改めてメディアの客観性・公共性とは何かが問われると望月記者は言い、なまじ中立神話などに寄りかかっていると、却って政府の強権に押し流されかねない危険性を指摘する。

 9条改憲と歴史修正主義、日米安全保障条約や日本の軍事力、日本が軍事大国化する現状などと話題は尽きないが、日米の気鋭のジャーナリスト同士の対談の中から、今日の政治とメディアの際どいせめぎ合いの現状と、ネット・メディアの可能性などが鮮明に浮かび上がってくる。
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●映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』《その中で…ナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける》

2019年04月22日 00時00分00秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]



東京新聞の豊田洋一記者のコラム【【私説・論説室から】/権力のウソと新聞記者】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019041002000168.html)。

 《ブッシュ政権が開戦の大義としたのが大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった。証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。

   『●『松下竜一未刊行著作集3/草の根のあかり』読了(2/2)
    「…ブッシュ大統領めがけて、イラク人記者が靴を片方ずつ
     投げつけたのです。…「イラク人からのさよならのキスだ、め」、
     「これは夫を亡くした女性や孤児、殺されたすべての人のためだ」
     といいながら投げた…一般にイスラム世界では「」と
     呼ぶのも靴を投げつけるのも「最大級の侮辱」だということです」

   『●靴を投げられたブッシュ氏のいま
    「大統領だった当時、靴を投げつけられるという屈辱を受けた
     ブッシュ氏。大量破壊兵器を捏造してまでイラクに侵略したブッシュ氏」

   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』読了
   『●戦争できる国にしたくてしょうがないらしい・・・アベ様に一番に戦場へ
    《二〇〇三年三月、米国のブッシュ政権は「フセイン政権が大量破壊兵器を
     隠し持っている」との根拠のない情報をもとにイラク戦争に踏み切りました
     世界に先駆けてこの戦争を支持した小泉純一郎首相は同年十二月、
     「日米同盟、信頼関係を構築していくことは極めて重要だ」と述べて
     自衛隊のイラク派遣を決定しました》

   『●戦争できる国へ: アベ様をはじめ自公議員・
          翼賛野党議員の皆様がまずは「丸太」に
   『●「積極的平和主義」なアベ様という
        civili-UNcontrolな大暴走(out of control)
    《イラク戦争前、ブッシュ政権によって米国民のみならず、日本政府を
     含む国際社会がイラクに大量破壊兵器があると信じ込まされていた
     (後に大うそだと分かったのだが…)。
       軍人出身のパウエル国務長官ら政権内部や米軍首脳部にあった
     慎重論は退けられ、開戦に突き進む。米連邦議会も結局、
     対イラク武力行使の権限を大統領に与えてしまう。
       開戦に前のめりだったのは軍ではなく、大統領やチェイニー副大統領ら
     シビリアン(文民)であり、シビリアンたる議会も、誤った戦争を阻止
     できなかった、という構図だ》

   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」……アベ様達からして?
    「以前、青木理さん曰く「「国益損ねた」批判がジャーナリズムを殺す」…、
     でっ、本記事では「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」と。
     そして、結果として
     「アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
     ばかりに。「アベ様のNHK…」をはじめ、酷いことになっている」
    《例えばイラク戦争。当時のブッシュ政権は「大量破壊兵器の脅威」を
     あおって侵略戦を繰り広げたけれど、そんなものはなかった。つまり
     ブッシュ政権の言い分を垂れ流した報道はすべて誤報です。いくつかの
     欧米メディアは後に検証したけれど、日本の新聞は知らんぷり

 ブッシュ元大統領(パパブッシュのドラ息子の方)によって、《証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した》。そんな番犬様の家来に成り下がり…報道機関も頼りにならず…なニッポン。

 ブッシュ(パパブッシュのドラ息子の方)氏はなぜ靴を投げつけられたのか、なぜと蔑まれたのか?、自公お維投票者の皆さんはよく考えた方が良い。

 米映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』…《その中で、地方新聞社を傘下に置くナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける。映画はその奮闘ぶりを当時のニュース映像などを交えて描き出していた》。《権力はウソをつく歴史の教訓だそのウソに新聞記者としてどう立ち向かい、真実を暴くのか》? ニッポンのジャーナリズム、何とかならないものか。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                 …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」
   『●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、
       官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019041002000168.html

【私説・論説室から】
権力のウソと新聞記者
2019年4月10日

 米映画「記者たち 衝撃と畏怖の真実」を公開当日、仕事帰りに観(み)に行った。

 心に残る映画「スタンド・バイ・ミー」を撮ったロブ・ライナー監督作品であることに加え、筆者のワシントン勤務と同時期の、米新聞記者の奮闘を描いた実話であることが、映画館へと足を急がせた。

 「衝撃と畏怖」は二〇〇三年三月、イラク戦争開戦時の米軍の作戦名。圧倒的軍事力でイラク側の戦意をくじくという意味だ。

 ブッシュ政権が開戦の大義としたのが大量破壊兵器の存在だが、イラクはそんなものは持っていなかった証拠をでっち上げ、ウソの理由で戦争が始められ、多くの命が失われた米国の報道機関のほとんどが政権の誤った情報を垂れ流した。ニューヨーク・タイムズなど米国を代表する新聞も例外ではない。

 その中で、地方新聞社を傘下に置くナイト・リッダー社の記者たちは政権のウソを報じ続ける。映画はその奮闘ぶりを当時のニュース映像などを交えて描き出していた。

 筆者はあの当時、大量破壊兵器の存在に懐疑的ながらも、政権発の情報は、その都度報じざるを得なかった。外国のメディアだとしても、米メディアと同罪だろう

 権力はウソをつく歴史の教訓だそのウソに新聞記者としてどう立ち向かい、真実を暴くのか。エンドロールを見つめながら、当時を思い出し、自問した。 (豊田洋一
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●最低の《官房長官が「これでいい」と決めれば、官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険》

2019年04月13日 00時00分06秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



AERAのインタビュー記事【「一人でも権力に立ち向かう」望月衣塑子記者単独インタビュー】(https://dot.asahi.com/aera/2019040300068.html)。

 《昨年12月には官邸が記者クラブに対し質問を制限するような申し入れを行ったことが物議を醸した。妨害を受けながらも、日々質問に立ち続ける力の源は何なのか》

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                 …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》

    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                           …《今、ジャーナリズムと野党の…》
   『●沖縄県知事選で「ファクトチェック(事実検証)」報道…
           「ネット上にはびこるデマやうそ、偽情報を検証」

 望月衣塑子記者…《つまり質問を妨害したいのは菅義偉官房長官であり、官邸なのです。実際、官房長官が上村室長に目配せをすると質問妨害がきたことも何度もありました》。また、《外から見て明らかにおかしいことでも、菅官房長官が「これでいい」と決めれば、官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険なことではないでしょうか》とも。
 『FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動』のような動きはあったものの、また、望月記者は「右派、左派関係なく、他社の記者でも『質問する権利』は守ろうと抵抗してくれる。記者の矜持を感じます」とは言うけれども、現実に、最低の官房長官記者会見では? 「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの、ホントに《一人》にしてしまっていいの?

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源で
          “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

    「※ついにここまで来たよ。最低の官房長官は正気で言っているのか?
     …《あなたに答える必要はない》! 周りの社会部記者は一体どう反応…?
     【政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る
     答弁書撤回要求】…によると、《…午後の会見では、
     「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、
     菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた》」

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
       報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
    「レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!
     〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】…。三宅勝久さんの
     スギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見
     「質問制限」問題を考える】…《しかし、そこで前提として理解しておかねば
     ならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。
     残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論
     というのは比較的少ないようにみえる》」

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https://dot.asahi.com/aera/2019040300068.html

「一人でも権力に立ち向かう」望月衣塑子記者単独インタビュー
作田裕史 2019.4.4 16:00 AERA

   (安倍政権は望月さんへの圧力を強めることで、メディアを分断しようとする。
    だが、望月さんは言う。「右派、左派関係なく、他社の記者でも
    『質問する権利』は守ろうと抵抗してくれる。記者の矜持を感じます」
    (撮影/写真部・小山幸佑))

 官房長官会見での質問に注目が集まる東京新聞の望月衣塑子記者。妨害されても手を挙げ続ける強さはどこから来るのか。本誌編集長の片桐圭子が聞いた。

*  *  *

 菅義偉官房長官の定例記者会見で、政権のスキャンダルや沖縄・辺野古沖の埋め立て問題などの質問を繰り返してきた東京新聞社会部の望月衣塑子記者(43)。昨年12月には官邸が記者クラブに対し質問を制限するような申し入れを行ったことが物議を醸した。6月には自身の著書が映画化される。妨害を受けながらも、日々質問に立ち続ける力の源は何なのか。本誌の編集長・片桐圭子(50)が聞いた。

──記者は「黒衣」であるべきだという意識がありました。表に出るのは取材対象者だと。しかし望月さんは記者でありながら「表」の人になりつつあります。どう感じていますか。

 最初に官房長官会見に出た2017年6月には、記者の手が挙がり続ける限り、何度でも質問できました。当時はモリカケ疑惑が浮上し、連日国会でも取り上げられた時期。私は社会部記者として取材で感じた疑問を素直に何度もぶつけました。取材対象から聞き出した情報をニュースに落とし込むのが私たちの仕事ですが、図らずもその「過程」が注目を浴びました。事件取材などで当たり前にしていた質問が、官房長官会見だとここまで反響があるのかと驚きました。会社には「ようやく私が聞いてほしいことを聞いてくれた」という声が多く届きました。逆に言えば、視聴者や読者は「記者たちは聞くべきことを聞いていない」という不満を持っていたのではと気づかされました。私個人がクローズアップされたことは想定外でしたが、いま市民が何に怒り、疑問を持っているかに敏感にならないといけないと感じました。

──会見中の「質問妨害」など、風当たりはどんどん強くなっているように感じます。

 質問妨害は最近注目されましたが、上村秀紀官邸報道室長による質問中の「横やり」は1年半ほど前からずっと続いていました。初期は私の質問が長かったことも確かで、会社からも指導を受けました。しかし、いくら短くしても、質問開始から10秒弱で上村室長から「簡潔にお願いします」とくる。他の記者には何も言いません。さすがにおかしいと思い、昨年5月に上村室長に直接抗議をしたところ上村室長は「私が個人的にしていることではない。政府の一員としてやっている」と。つまり質問を妨害したいのは菅義偉官房長官であり、官邸なのです。実際、官房長官が上村室長に目配せをすると質問妨害がきたことも何度もありました。官房長官が私を指すのは大抵一番最後、質問は2問までという暗黙のルール」ができており、私が1問目の質問を終えると、上村室長が「この後、公務があるので最後の質問です」と毎度会見を打ち切るようになりました。

──中継や動画を見ると、逆に政府は何をそんなに恐れているのかと思ってしまいます。

 長期政権で培ってきた政治部記者との「作法」や、冷静沈着でポーカーフェースという菅官房長官の「ペース」を崩されることは苦々しく思っているのでしょう。特に、菅官房長官は国会で「あんなのは質問じゃない。決め打ちだ」と言い放っていました。私への個人的な怒りがあるのだと思います。外から見て明らかにおかしいことでも、菅官房長官が「これでいい」と決めれば、官僚も秘書官も誰も止められない。それは非常に危険なことではないでしょうか。

──メディアの人間も、組織ではなく「個」として評価される時代になっていくはずです。「東京新聞の記者」だからではなく「望月さんだから」信用できる、という具合に。将来は、望月さん自身が「メディア」となって、情報発信をする立場になるかもしれません。

 今は記者も「個」として何に疑問を持ち、調べて報じるかが問われています。権力側は常にメディアを利用して政権維持を図ろうとします。首相がメディア幹部と会食を重ね、一部新聞が「政敵」のスキャンダルを書いていた状況を見ても、それは明らかです。私は今は東京新聞記者として闘っていますが、時代が変わって、戦前のように権力側に都合の良い情報しか発信できなくなれば、組織に所属する意味はない。今は新聞を読まない学生も増えていますが、講演などで「メディアに何を求めますか」と聞くと、大半の学生が「権力をチェックする力」と答えます。たとえ時代が変わり、組織に追われ、一人になったとしても、メディアに求められる役割は普遍的だと思います。権力に立ち向かう気構えは忘れてはならないと思っています。

──今年は統一地方選、参院選がある「選挙イヤー」です。有権者はどうやって政治家を見極めるべきだと考えていますか。

 政治家は、隠したいことは言いたがりません。先の沖縄県知事選でも与党が推薦した候補は「辺野古移設」の賛否を明確にしませんでした。菅官房長官も私に沖縄の基地問題に関して聞かれることをとても嫌がっているように見えます。「沖縄」が政権のアキレス腱だからでしょうか。政治家が「何をあえて言っていないか」に注目することも一つの方法だと思います。統一地方選のような身近な選挙はとても大切です。憲法改正のような大きなテーマでも、地方選挙での結果によって、機運は大きく変わります。改正に反対する地方議員が多く当選すれば、政府は改憲を発議しづらくなります。もちろん憲法でなくても、防衛費にお金をかけてほしくない、子どもの教育費にもっと助成してほしいなど、投票の基準は生活者の視点でいい。女性議員も増えてはいますが、まだまだ政治家の政策は「男性目線」です。女性の投票率が上がり、政治の世界に女性がもっと増えれば、政治の世界も社会の見方も着実に変わると思います。

──まだ改憲の機運が高まっていた約3年前、アエラで男女700人に対面調査をしたところ、女性ではどの世代でも「自衛のための戦争を認めない」が「認める」を上回った。特に40代で、母親として子を戦場に行かせたくない」という意見が多くみられました。一方で10代の男性は「自分が戦場に行くかもしれない」という不安からか、20~40代に比べて「認める」が少なかった。世代間、男女で意識が全然違うのに、政治の中心はいまだに年配の男性ばかりです。

 宮古島石嶺香織前市議は、政府が進める南西諸島陸上自衛隊配備計画に猛反対しています。本土から移住した石嶺さんは、島の男性と結婚。4人の子どもたちには宮古島の自然の中で育ってほしいと願っていました。しかし、南西諸島のミサイル要塞化によって、様変わりしていく島の状況に危機感を覚え、市議選に出ようと決意をしたそうです。弾薬庫などができれば、島そのものが標的にされて多くの島民や子どもたちが犠牲になる。母として守る家族がいるから、乳飲み子を抱えながら闘えるのだと思います。私たち有権者もそういう生活者の視点で政治をみればいい。「おかしいと思ったことには誰でも声を上げていい自分が感じたことを、普通に声に出せるような世の中にしていきたいですね。

──望月さんの書籍を原案にした映画「新聞記者」(6月28日公開予定)を拝見しました。シリアスな内容で、重厚感がありました。実際の望月さんは明るくて華やかな印象ですが、映画では抑えた演出にしたのですね。

 ご覧いただき、ありがとうございます。確かに映画はモリカケ疑惑などをほうふつさせ、最終的には権力とは何か、メディアとはどうあるべきかを問いかける作品になっていると思います。見た人の心に「残る」映画になっていると思います。

(編集部・作田裕史)
※AERA 2019年4月8日号
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●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながらじつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》

2019年03月25日 00時00分49秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



レイバーネットの記事【メディア攻撃をここで堰き止めよう!〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる】(http://www.labornetjp.org/news/2019/0314mic)。
三宅勝久さんのスギナミジャーナルの記事【東京新聞記者の官房長官記者会見「質問制限」問題を考える】(http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/3676)。

 《「記者の質問を妨害するな!」「知る権利を守ろう!」3月14日夜、約600人以上の人々が集まり菅長官や安倍首相のいる官邸に向かって声を上げた。「FIGHT FOR TRUTHー私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動」…》。
 《しかし、そこで前提として理解しておかねばならないのが「記者クラブと官房長官記者会見の関係である。残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論というのは比較的少ないようにみえる》。

 全編の動画はコチラにあります。

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https://www.youtube.com/watch?v=FCVhK2fK7XE

【全編動画】「FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動 #0314知る権利」2019.3.14 @首相官邸前

shusei ch1
2019/03/14 に公開

2019/03/14 18:45から首相官邸前に於いて「日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)」の主催により行われた『FIGHT FOR TRUTH 私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動』の様子です。

【主な登壇者(順不同)】
南彰氏(MIC議長/新聞労連委員長)
福島みずほ氏(社民党/参議院議員)
杉尾秀哉氏(立憲民主党/参議院議員)
奥野総一郎氏(国民民主党/衆議院議員)
田村智子氏 (日本共産党/参議院議員)
森ゆうこ氏(自由党/参議院議員)
●梓澤氏(弁護士/学者中心の共同声明の呼びかけ人)
●林美子氏(メディアで働く女性ネットワーク代表世話人)
瀬川牧子氏(抗議声明を出した「国境なき記者団」の日本事務局)
●吉永磨美氏(毎日新聞)
●石川昌義氏(中国新聞 ※抗議声明を出した中国地連を代表して)
●宇佐見昭彦氏(東京新聞)
望月衣塑子氏(東京新聞)
●酒井かをり氏(MIC副議長/出版労連委員長)
●他
■司会:岩崎氏(MIC事務局長)
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   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     「国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

    「※ついにここまで来たよ。最低の官房長官は正気で言っているのか?
     …《あなたに答える必要はない》! 周りの社会部記者は一体どう反応…?
     【政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る
     答弁書撤回要求】…によると、《…午後の会見では、
     「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、
     菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた》」

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問 
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!
   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、
      報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た

 三宅勝久さんの指摘する《記者クラブと官房長官記者会見の関係…この「記者クラブ」が持つ問題の本質》にも目を向けなければ。
 《「官房長官記者会見」のような閉鎖式の会員制記者会見》なんて止めてしまうべき。やり方はいくらでもあるはずだ。《官房長官の記者会見があらゆる記者に広く開放されれば、まちがいなく安倍政権は倒れる》。(畠山理仁さん)《さあ、一刻も早く試合を始めよう》!

   『●『記者会見ゲリラ戦記』読了
    「畠山理仁著。扶桑社新書、2010年12月初版第一刷」
    《記者クラブとフリー記者が対峙するなどナンセンス、なぜなら
     「本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者だからだ」。
    《記者会見のオープン化がなされた時、ようやく権力と報道の
     本当の戦いが始まる。既に観客はガチンコ勝負を見るために、
     すこしずつスタンドに入り出した。記者会見が真剣勝負の
     場になれば、政治家も記者も技量が磨かれる。ファインプレーも
     出るだろう。さあ、一刻も早く試合を始めよう
     開かれた日本の民主主義のために》

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http://www.labornetjp.org/news/2019/0314mic

メディア攻撃をここで堰き止めよう!〜「知る権利を守る官邸前行動」熱く広がる



*官邸の質問妨害に負けない望月衣塑子記者
動画(10分)
[FIGHT FOR TRUTH!私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動]
https://www.youtube.com/watch?v=UjfR6wGopVI&feature=youtu.be

 「記者の質問を妨害するな!」「知る権利を守ろう!」3月14日夜、約600人以上の人々が集まり菅長官や安倍首相のいる官邸に向かって声を上げた。「FIGHT FOR TRUTHー私たちの知る権利を守る3.14首相官邸前行動」は、MICや新聞労連などメディア関連労組が呼びかけたもの。予想をはるかに超える参加者、そして現役記者が多数集まるという画期的なアクションとなった。スピーチは熱かった。野党議員・弁護士・新聞記者など全ての人が危機感をもち、本当に怒っていた。

     (*主催者のMIC議長・新聞労連委員長の南彰氏)
     (*ドラムの音にあわせてコールした)

 最後に当事者の東京新聞・望月衣塑子記者がマイクを握った。「会見とは政府の主張を言い続ける場ではありません。政府の言う事実、それに対して私たちが疑問を問いかける場です。会見は政府のものでもメディアのものでもなく、国民の知る権利を実践する場なのです!」。大きな拍手が起きる。望月さんは透き通る声で続けた。「メディアが政府に厳しい質問をできなくなったとき民主主義は衰退します。おかしいことはおかしいと声を上げる勇気を私たち一人ひとりが持てば、みんなで連帯し抵抗を示すことができます」と。

 行動に参加した元NHKプロデューサーの永田浩三さん…は記者のインタビューにこう語ってくれた。「秘密法戦争法共謀罪と安倍政権のもとで国民の自由がどんどん奪われてきたその行き着く先は戦争だ戦争への道を止めるには、メディア攻撃をここで堰き止めないとだめだ」と。この日のアクションは、メディア労働者と市民が手をつないで安倍政権と対決するという意味でも画期的だった。(M)

…2019-03-15 09:13:12…
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http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/archives/3676

スギナミジャーナル
東京都杉並区限定(ときどき限定解除)の硬派ジャーナリズム 「からい、しつこい、おもしろい」 主宰・三宅勝久 土日休刊

東京新聞記者の官房長官記者会見「質問制限」問題を考える
2019年2月22日

 官房長官記者会見に出席した東京新聞(中日新聞)社員記者が、菅官房長官から質問を妨害されるという出来事が世間の注目を集めている。

 筆者もフリージャーナリストとして細々ながら報道に携わっているので、関心をもって注目している。現時点で気づいたことを書き留めておきたい。

 国家公務員の幹部中の幹部たる官房長官が、記者会見で記者の質問を妨げた。官房長官というのは国民や世の中に広く説明を行う立場にあるのだから、けしからんという世論が起きるのは当然だろう。しかし、そこで前提として理解しておかねばならないのが記者クラブと官房長官記者会見の関係である。残念ながらこの「記者クラブ」が持つ問題の本質に切り込んだ言論というのは比較的少ないようにみえる。

 記者クラブというのは特定の報道業者でつくる任意団体だ。そこと役所がカルテルを結んで開いているのが「官房長官記者会見」のような閉鎖式の会員制記者会見である。私のようなフリージャーナリストは「質問」どころか会見場に入ることすらできない。話題になっている東京新聞記者は、この「記者クラブ」専用会見の特権によって会見場に入り、質問できる立場を獲得している

 だれが(どの会社の従業員か)官房長官記者会見場に入ることができるか、だれは入ることができないかという判断は事実上役所が握っている。記者であるということ以上に様々な理不尽な制約を課している

 報道・言論の自由を標榜しながらじつのところ会見参加者を選別している。巧みな情報操作といえる会見場に入ることすらできない筆者の目からみれば、今回の東京新聞記者の問題は、選別がなされて会見参加の特権を得た記者のなかに役所の気に入らない人物がいたというに過ぎない

 腐敗にまみれた安倍政権が報道による批判を恐れているのは間違いない。あらゆるジャーナリストが会見場に入れるようになれば、とっくに政権は倒れているだろう。研究不正を叩かれた早稲田大学の研究者の例をみればよくわかる。早稲田大の問題の記者会見はだれでも入ることができた。

 「会見場に入る特権をはじめ便宜をはかる」者と「排除する」者に選別し、分断するというのはある意味賢い情報操作のやり方である。

 官庁の記者会見を取材しようとすると、記者クラブが主催する会見なのでフリーは質問するな」「主催者優先にしてほしい」「主催者以外は参加を認めないといった反応が記者クラブからある。自分たち(の会社)長年の取材努力によって記者会見取材という特権を得たかのような理解をしている記者が少なくないらしい。

 しかし、役所の首長や公務員が記者会見をする真の意味を考えれば「長年の取材努力によって記者会見取材という特権を得た」という考えはおかしい公金を預かる公務員が記者会見をする意義とは一にも二にも説明責任をはたすためである。その公に対する説明の場である公務員の記者会見を自分たちの既得権益だと考えてフリーを排除することに躊躇がない記者というのは、「公務員様のご機嫌を損ねれば、飯のタネである記者会見を取り上げられてしまうじゃないかという不安を恥ずかしげもなく表現しているといえる。報道の自由どころではない。  

 官房長官の記者会見があらゆる記者に広く開放されれば、まちがいなく安倍政権は倒れる。よって安倍政権は日本各地に広がる各種記者クラブ制度を徹底的に守ると思われる。記者クラブに言及しない新聞テレビ通信社というのは、本音のところで安倍政権に倒れてほしくないと考えているにちがいない。

 権力となれ合った報道産業の各企業のなかで、経営者の望むまま権力にゴマをする者もいれば、ジャーナリストとしての自由を獲得しようともがく者もいるだろう。それぞれの労働者としての覚悟と意識が問われている。

投稿者: miyakatu
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●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た

2019年03月13日 00時00分39秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



リテラの二つの記事【新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(前編)/菅官房長官の質問拒否だけじゃない、官邸の“望月記者ハラスメント”の実態! 不倫デマまで流して記者を分断】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4576.html)と、
【新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(後編)/官邸の“質問締め出し”を受けているのは望月記者だけじゃない! 記者の沈黙で日本は「質問できない国」に】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4577.html)。
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/言論統制が深刻化…確実な証拠がないから追及が必要なのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248550)。

 《東京新聞の望月衣塑子・社会部記者に対する安倍官邸の“弾圧”が、日に日に激しさを増している》。
 《安倍官邸が、東京新聞の望月衣塑子・社会部記者を官房長官会見から排除しようと圧力を強めている問題》。
 《望月衣塑子記者が、官房長官の菅義偉に対し、辺野古の米軍新基地建設について「…」と質問。すると官邸は激怒し「事実に反する質問が行われた」との文書を出した。では、事実に反するのはどちらなのか? …そのときの満足げな表情は、望月記者をいじめ抜いたときと同じだった。菅の行動原理が読めないという話はよく聞くが、単なるサディストなのかもしれない。言い過ぎだって? いや、そのご指摘はあたらない

   『●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》
                 《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?

 最低の官房長官は、「この会見は一体何のための場だと思っているのか」?、と言う。一方、《権力を監視し、政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命》…会見に参加している多くの政治部記者は、それを理解しているだろうか?

 リテラの別の記事【田畑毅元議員“準強制性交事件”で捜査潰しの動き! 山口敬之氏への逮捕状執行を止めた中村格・警察庁官房長が介入か】(https://lite-ra.com/2019/03/post-4581.html)によると、《実は、こうした愛知県警の消極姿勢の裏には、例の安倍政権のおぼえめでたい警察官僚の介入があったのではないかといわれている…「…捜査の指揮を執る県警の加藤達也本部長が警察庁に呼ばれ、中村格官房長から慎重捜査を厳命されたようなんです。この話が流れたあと、県警の捜査本部の空気ががらりと変わった」》。
 《菅官房長官の秘書官だった警視庁の中村格刑事部長(当時)》…最低の官房長官の息のかかったこういった人たちがアベ様のお気に入り連中を「見逃す」よう、「手心加える」よう警察や検察に圧力をかける一方で、前川喜平さんや望月衣塑子記者記者のあら捜しをしている訳ですね。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源で
          “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻

 日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!/報道機関の記者は紛れもなく主権者国民の代表である】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248548)によると、《東京新聞が「記者は国民を代表して質問に臨んでいる」と記したら、官邸が「国民の代表とは選挙で選ばれた国会議員で、東京新聞は民間企業で、会見に出る記者は社内の人事で決められている」「記者が国民の代表とする証拠を示せ」と返したとのことである…そして、その中で重要な役割を果たしてきたのが主権者国民の知る権利を代表する報道の自由である。つまり、国民が皆それぞれに自分の生活に忙殺されている日常の中で、職業としての権力監視機関として、報道が発達し、憲法の重要な柱のひとつとして確立され、世界に伝播していったのである。だから、報道機関は紛れもなく憲法上、国民の代表であり、また、権力を監視する以上、権力の紐が付かない民間機関なのである。これは、わが国を含む自由で民主的な社会における世界の憲法常識である》。
 《記者が国民の代表とする証拠を示せ》だって? 最低の官房長官殿、そんな認識の「あなたに答える必要はない」でしょ?

 適菜収さんが仰るように、《菅の行動原理が読めないという話はよく聞くが、単なるサディストなのかもしれない》! でっ、マゾヒスティックな記者が支える、サディスティックな最低の官房長官の会見という訳か。

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https://lite-ra.com/2019/03/post-4576.html

新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(前編)
菅官房長官の質問拒否だけじゃない、官邸の“望月記者ハラスメント”の実態! 不倫デマまで流して記者を分断
2019.03.01 11:30

     (定例会見での菅官房長官(首相官邸ホームページより))

 東京新聞の望月衣塑子・社会部記者に対する安倍官邸の“弾圧”が、日に日に激しさを増している。昨年12月28日に内閣記者会(官邸記者クラブ)に提示された望月記者を排除しようとする“圧力文書”に対し、今年2月5日に日本新聞労働組合連合(新聞労連)が〈記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭めるもの〉だとして抗議声明を出したことをきっかけに官邸の報道圧力に批判の声があがったが、菅義偉官房長官は国会でも望月記者への敵意を剥き出しに
 さらに、2月26日の記者会見では、望月記者が“圧力文書”について「我が社以外のメディアにもこのような要請をしたことがあるのか。また、今後もこのような抗議文を出しつづけるおつもりなのか」と質問すると、菅官房長官は「この場所は記者会見の質問を受ける場であり、意見を申し入れる場所ではありません」と返答。「意見」などではなく明確な「質問」をおこなったのにそれを拒絶し、重ねて望月記者が「この会見は一体何のための場だと思ってらっしゃるんでしょうか」と問うと、強い口調でこう言い放った。

あなたに答える必要はありません

 これは「気にくわない相手の質問は拒絶して当然」という職責の放棄であると同時に、国民の「知る権利」を蔑ろにする権力の暴挙だ。この回答について、翌27日の会見で菅官房長官は「これまで国会やこの記者会見の場でも累次にわたって『官房長官記者会見は記者からの質問に対し政府の見解・立場を答える場である』というふうに述べてきた。ですからそのことを、あえて繰り返さないとの趣旨だった」と言い繕ったが、「この会見は何のための場と考えるか」と見解を問う質問を拒絶しておきながら、こんな言い訳が通用するはずがない
 しかも、この菅官房長官の回答拒絶は、望月記者のみならず、すべての記者に突きつけられた“宣戦布告”だ。にもかかわらず、驚いたことに官邸記者クラブは、会見をボイコットするでもなく、それどころか抗議文さえいまだ出していない
 国民の知る権利を守るため、国民の代表として権力を問いただす任を負っているはずの記者たちが、その権利を脅かされているというのに沈黙してしまう──。いま、官邸記者クラブはどうなっているのか。そして、どうしてこのような構造が生まれたのか。さらに記者を萎縮させるために官邸はどのような手段に出ているのか。官房長官会見で500回以上質問をおこなった経験をもち、今回の望月記者排除問題を提起した新聞労連・南彰委員長に話を聞いた。


●望月記者への「あなたに答える必要はない」は菅官房長官の本音

──まず、菅官房長官の「あなたに答える必要はない」発言、南委員長はどう受け止めましたか。

 あれは菅さんの本音がそのまま出てしまった、という感じですよね。菅さんは2017年8月8日の会見でも、望月さんの質問に「ここは質問に答える場所ではない」という暴言を吐いているんですが、今回も、不都合な質問や自分の意に沿わない記者が質問したものに対しては答えたくない、という彼の姿勢が如実に表れてしまったんだなと。

 そもそも、質問されて説明ができないのであれば、菅さんは権限を持つなという話なんです。ここまで官邸の権限を肥大化させ、それを行使しておきながら「忙しいから説明はほどほどで」というのは道理が通らない。

──その上、2月15日には、安倍政権は〈(官邸が)申入れを行ったことが「報道機関への不当な介入」及び「記者の質問権のみならず国民の知る権利をも侵害する行為」であるとの御指摘は当たらない〉という答弁書を閣議決定までしました。これはもはや「これからもガンガン行くぞ」という脅しでは……。

 そう、今後も妨害はあると完全に正当化してきたということです。しかも、官邸は申し入れ前に官邸記者クラブに対して望月さんの排除を求める要求を水面下でおこなっていたようなのですが、これを記者クラブ側は突っぱねた。そのため、官邸からの申し入れを「受けていない」という立場なんですが、ところがこの答弁書では〈申入れを行った〉となっているんです。自分たちは申し入れを受け取っていないのに、申し入れをおこなったとなっているのだから、官邸記者クラブはそこで抗議するチャンスがあった。でも、その閣議決定の重要性に反応しきれなかった感じですよね。


■記者クラブでは望月記者と喋っているのを見られたくない、という萎縮も

──やはり、ここまで菅官房長官をはじめとする官邸にやりたい放題、言いたい放題にされてもなお、官邸記者クラブが明確に「官邸のやり方はおかしい」と非難の声をあげていないことには、多くの人が違和感をもっていると思います。先日、共同通信が配信した記事では、〈官邸記者クラブのある全国紙記者〉による「望月さんが知る権利を行使すれば、クラブ側の知る権利が阻害される。官邸側が機嫌を損ね、取材に応じる機会が減っている」というコメントが掲載され、約5時間後に共同がこの箇所を削除。しかも、その削除理由が〈内容を見た加盟社から電話が入り、記者クラブと官邸が癒着していると思われる恐れがあると指摘を受けた〉ことだったと神奈川新聞が暴露しました。全国紙記者のコメントはもちろん、「癒着していると思われる恐れ」という指摘で削除してしまう共同もどうかしているとかしか言いようがない。どうして、こういう状態になっているんでしょうか。

 まず、あの全国紙記者のコメントは、「みんなの知る権利を守っていくにはどうしていけばいいのか」と考えなければいけないところを、自分の目先の取材のことしか見ていないという意味で最悪です。その上、「機嫌を損ね」って……。ご機嫌取りのための取材をしているのか、という話ですよ。当初、原稿に盛り込んでいた共同の記者には、そのおかしさを世の中に問いかけようという思いがあったと思います。
 でも、官邸クラブ員からこうしたコメントが出る背景には、官邸からメディア側に対するプレッシャーのかけ方が、いままでの政権よりもひどいという状況もあります。なかでも官房長官の番記者にとっては、人事や政局など重要な情報を菅さんに確認できる関係を持っているかというところで評価を問われる。それを官邸はわかった上で、どんどん締め付けているという。
 あともうひとつあるのは、クラブ内で望月さんに対する評価が二分されているということ。それがこの問題をややこしくしていると思います。

──評価が二分されている、というのは?

 望月さんが官房長官会見で質問するようになったのは加計問題が盛り上がっていた2017年の6月で、8月くらいまでの時期は、会見は望月さんの独壇場のような状態でした。実際、そうした追及によって「総理のご意向」文書の再調査に追い込んだわけで、そのときは「やられたな」と思ったし、「こういうやり方があるのか」と思った記者はかなりいた。ただ一方で、望月さんも当時は冗長な質問もあったり、あと政治部と社会部という流儀の違いもあったりで、わだかまりが生まれてしまった。それがまだ解消されていないように思います。
 しかし、望月さんの質問も、当時といまでは変わっていて、いまは望月さんの質問が最後に追いやられ、さらに「次の質問最後でお願いします」と制限を受けている。だから、1問しか質問できないというところで、望月さんも相当絞りに絞って質問している。でも、記者のなかにはそういう最初のころの印象を引きずっている人も多い。

──たしかに、いまは望月記者の質問時間はほかの記者にくらべて長いわけではないんですよね。つまり、官邸の上村秀紀報道室長が「簡潔にお願いします」と質問に割って入る行為は、質問妨害であるのと同時に「質問が長い」と思わせるための印象操作でしかない、と。

 そこには、官邸からの記者に対する刷り込みもあると思います。たとえば、記者会見が終わったあと、官房長官番の記者はバックヤードで菅さんを囲んで会見内容の補足説明を受けたり確認をしたりするんですが、その場からして菅さんが不機嫌なのはみんな感じているし、菅さんもそこで望月さんの質問に対する不満を口にしている。そうやって菅さんの番記者をやっていく中で「望月さんはおかしい」と刷り込まれつつある人もいるし、「さすがに言い過ぎでは」と諫めるようなことも言えない。ましてや望月さんと一緒に喋っているようなところを見られたら大変なことになる、という萎縮も働いている。 

──それって、学校でスクールカースト上位の影響力をもつ生徒が「あいつは気にくわないからハブろう」と、いじめをけしかける構図と同じじゃないですか……。

 実際、新聞労連だけではなくて民放労連なども入ったマスコミ全体の労働組合の集まりである日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)が2月18日に出した声明では、〈一連の首相官邸の行為は、権力者による記者に対するハラスメント(いじめ、嫌がらせ)行為です〉と書いてあるんですね。もちろん、いちばんいけないのは、ハラスメントをしている菅さんです。でも、それを記者たちが指摘できない、言い出せない状況があるということです。

 

■新聞労連の声明に官邸スタッフが“望月と不倫関係”とフェイク攻撃

──そうした官邸記者クラブの黙認姿勢というか腰の引けた感じがあるために、社会でも官邸に対して「こんなことを許していていいの?」という空気が生まれない原因になっている気がします。しかも、申し入れにあった望月記者の質問に「事実誤認」があったというのは虚偽の主張であるにもかかわらず(詳しくは既報を参照https://lite-ra.com/2019/02/post-4548.html)、ネット上ではそれが望月記者の排除を正当化する材料にされています。

 たしかに、官邸はいま、いろんな情報を流しています。たとえば、今回、新聞労連が声明を出しましたよね。そのことについて、じつは官邸のスタッフが、記者に対して“望月さんと僕が不倫関係にあるから声明を出したんだ”と説明しているようなんです。「あいつらはそういう関係なんだ」と。

──えっ? それ、ほんとうなんですか?

 不倫関係になんてあるわけがないじゃないですか。まったく根も葉もない、事実無根です

──いやいや、そうではなくて、官邸側がそういう情報を流しているんですか?

 政治部の記者のメモになって流れているんですよ。情報戦は多かれ少なかれ永田町界隈ではある話ですけど、まさかこんな話をでっち上げるとは……。記者には「そういう人たちにあなたは関わるの?」と揺さぶりをかけ、一方でこうしたフェイクニュースがネットで流れはじめ、バッシングが加速するという図式ですよね

──前川喜平・元文科事務次官の“出会い系バー通い”報道にも「官邸はここまでやるのか」と仰天しましたが、あまりにもゲスすぎる……。

 そのうち、この不倫の話もネットで流れるかもしれませんが、先に断言しておきます。それは官邸発のフェイクニュース、誹謗中傷です

(つづく)
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 記者の活動に圧力をかけるために、でっち上げのフェイクニュースまで流す──。まったく恐ろしい話だが、南委員長は「記者の質問が妨害されたり、制限が加えられるような状態は、いままでになかったこと」だという。一体、安倍政権はどのようにして官邸記者会見を変えていったのか。インタビュー後編では、その問題にスポットを当てたい。

(取材・構成/編集部)

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https://lite-ra.com/2019/03/post-4577.html

新聞労連・南彰委員長が語る“望月記者排除”の構造(後編)
官邸の“質問締め出し”を受けているのは望月記者だけじゃない! 記者の沈黙で日本は「質問できない国」に
2019.03.01 12:15

     (知られざる締め出しの実態とは(首相官邸ホームページ))
……

 安倍官邸が、東京新聞の望月衣塑子・社会部記者を官房長官会見から排除しようと圧力を強めている問題。ついには菅義偉官房長官が「あなたに答える必要はない」と堂々と言い放ち、“報道機関への不当な介入でも国民の知る権利をも侵害する行為でもない”とする答弁書を閣議決定までしてしまった。
 記者への圧力を正当化し、事実上「今後も弾圧をつづける」と宣言した安倍政権。そこで本サイトでは、今回、問題を最初に提起した日本新聞労働組合連合(新聞労連)の南彰委員長に緊急インタビューを実施。前編では、官邸による驚愕のフェイクニュース流布の実態まであきらかになった。
 そしてこの後編では、一体、安倍政権下でどのようにして記者による自由な質問が奪われていったのかを南委員長に語ってもらった。そこから浮き彫りになる、不都合な追及を封じ込めようとする官邸の動きと、ご都合主義の御用メディアの追随とは──。


●かつての官房長官会見では、質問妨害や制限が加えられることはなかった

──南委員長は、官房長官会見で500回以上、質問をおこなった経験をもっていると。以前といまとでは、どういう変化があったのでしょうか。

 まず、記者の質問が妨害されたり、制限が加えられるような状態は、いままでになかったことです。
 僕が朝日新聞社の政治部記者として官房長官会見に入るようになったのは、2008年、自民党の福田内閣のときで、当時は町村信孝さんが官房長官を務めていました。会見場の最前列に官房長官番の記者が15〜6人並んでいるという光景は当時もいまも変わらないんですけど、違うのは、番記者の後ろの席にいる記者たちも自由に手を挙げて自由に質問し、それに官房長官も答えていたということ。僕は当時、総理番で会見に入りたてでしたけど、訊きたいことがあれば自由に質問して、町村さんもそれに対して普通に答えるし、僕の質問に官房長官番が何か言うわけでもない。それは次の麻生内閣で河村建夫さんが官房長官だったときも同じような感じでした。
 その後、民主党政権になって、僕はいちばん最後の野田内閣のときに藤村修官房長官の番記者を1年4カ月やったんですけど、そのときも後ろから普通に質問は出ていたし、官房長官番から厳しい質問が出ることも普通にありました。それがいまは、官房長官番以外の質問は減った印象がありますよね。

──当時、厳しい質問をして、官房長官から嫌がらせを受けるようなことはなかったんですか?

 ないですよ。もちろん、秘書官から「南さん、あれなんですか」とか、そういう電話はしょっちゅうかかってくるんですよ。「ああやって訊くのはないんじゃないの」とか。かといって、それで萎縮するようなものではなかった。そうした記者と官邸側のせめぎ合いはつねにあるし、そのなかでどうかわしながらやっていくかというのが大事なわけですから。

──では、南さんが明確に「変わったな」と肌で感じたのは、いつごろですか。

 民主党政権が終わってから僕は大阪に2年半行って、戻ってきたのが2015年9月の安保法制のときでした。でも、当時は官房長官会見で何が語られているかというのは、そんなにつぶさに見てはいなかったんです。それが、2017年に国会審議の担当をやっているときに、菅官房長官が「総理のご意向」文書のことを「怪文書のような文書」と発言するなどいい加減な質疑がつづいていて、「もうちょっと突っ込んで訊いてくれないかな」「こんな言いっ放しで終わっているとまずいのでは」と思うようになって。それでその年の6月後半くらいから会見に入るようになりました。


■記者の質問への締め付けは、官房長官会見だけではなく総理の記者会見でも

──当時は孤立する望月記者に、南さんや、ジャパンタイムズの吉田玲滋記者が援護射撃をしていましたよね。

 こう切り込めばもうちょっと引き出せるとか、政治部なりの技術もあるので、それを望月さんの質問に組み合わせていけばいいんじゃないかなと思ったんです。それに何より、望月さんのあとに誰かがつづかないと、官邸から分断を図られたときにこの流れは立ち消えてしまうと感じていた。しかも、断ち切られたときには、もう一回アクションを起こすことは難しいだろうと。少なくとも質問の機会を拡大して、ちゃんと追及しなくてはいけない場面だということは、記者全体で共有したほうがいいなと思っていたんです。けれども、そこがあんまり広がらなかった。
 そして、その年の8月には、官邸側が「公務がある」ことを理由に、質問数に制限をくわえるルールをつくってしまったんです。

──官房長官番以外の質問が減り、その質問にもまともに答えず、さらには追及の手を緩めない記者の登場に対して質問を制限する勝手なルールで縛るようになった……。

 以前までは「説明がおかしいんじゃないんですか」と言えていたのに。しかし、記者の質問への締め付けが厳しくなったというのは、官房長官会見だけではなく、総理の記者会見でも起きています。
 総理会見というのは儀式的なところが昔からあって、総理会見では更問い(追加質問)ができないので、結局、総理の言いっ放しになってしまう。そういう部分は昔もいまも変わらないんですが、第2次安倍政権では、まず会見の回数自体が減ってしまった。たとえば、首相官邸での総理の単独記者会見は、森友・加計問題が起こった2017年は4回、昨年は3回。ちなみに前の民主党政権最後の2012年は13回です。
 しかも、総理会見では、こういうこともありました。安保法制をやっていたころと思いますが、ある記者が総理会見の前に、こういうテーマで質問しようと思っていますと官邸側に伝えていた。ところが、会見の流れが変わったので違う質問をしたら、「なんであなたはそんな失礼なことをするんですか」と、記者が怒られてしまった。
 でも、ほんとうによくなかったのは、総理の「ぶら下がり取材」をなくしてしまったことだと思うんですよ。やめたのは3.11がきっかけで、これは民主党政権の罪だと思っているんですが、それを安倍政権も踏襲した。
 総理のぶら下がりは、かなり自由にやれていたんです。もちろん、事前に秘書官が「どういう質問するんですかね」と訊いてくるんですが、絶対に応じないというグループもあって、つねに一定の活気はあった。それがスタンダードだったんです。つまり、いろんな仕掛けをして、相手を困らせながらも何かを引き出すということを、最高権力者である総理に対してやっているのだから、ましてや二番手の官房長官には、事前に通告してこいだのなんだのと言われる筋合いはないんじゃないか、という感覚です。
 その総理のぶら下がりがなくなって、総理記者会見は更問いもできないし、そもそも当てられる質問の数も少ない。そういうなかで、それまで闊達にできていた官房長官会見までもが雰囲気が変わってしまったわけです。


■産経新聞の阿比留記者は菅直人首相の会見で直接、退陣を迫っていた

──首相に自由に質問を浴びせる機会が失われ、総理会見の儀式的な流れが官房長官会見にも波及してしまった。そしていま、その空気に抗って質問をする望月記者が排除されようとしている、と。

 だから、これは望月さんだけの問題ではないということなんです。たとえば民主党政権のとき、産経新聞の阿比留(瑠比)さんは菅直人首相の会見で直接、「総理の存在自体が国民の不安材料になっている」「一体、何のためにその地位にしがみ付いていらっしゃるのか」と退陣を迫る質問をしていましたが、いまの状況は、そんな質問ができなくなるということなんですから。

──しかも阿比留記者がいる産経は、そうやって自由に質問していたのに、いまは自由に質問しようとする記者の足を引っ張ろうと、官邸に丸乗りで必死に望月記者をバッシングするような記事を流しているという……。

 どんな政権が出てくるかはわからないから自由に質問できることは必要だ、というところは認識してほしいですよね。いいんですよ、どんな質問をしたって。ほかの人が「ちょっとやりすぎかな」っていうくらいでもいい。自由にやっておけば、ここぞというときにいろいろできるわけですから。
 それをいま、不都合な質問をする記者を官邸が締め出そうとしたり、質問する権利を無視したりするなかで、官邸側に同調する、あるいは沈黙するのは、ゆくゆくは自分たちの首を絞めることになるんです。
 実際に、最近では望月さんだけではなく、官邸が官邸記者クラブに提示した文書について質問した朝日新聞の記者や、辺野古新基地建設について質問した琉球新報の記者も、質問妨害に遭っています
 つまり、官邸にとって都合の悪い質問は潰されていく、ということ。「質問ができない国」になるということです。
 トランプ政権がCNN記者の記者証を取り上げた際、政権寄りのFOXも異議を唱えました新聞労連ではこのとき、ホワイトハウス記者協会と連帯するという声明を出し、〈ホワイトハウスでの出来事は、日本で働く私たちにとっても他人事ではありません〉と書いたんです。対岸の火事じゃない、いま官邸で起きていることも同じだ、と。NHKをはじめ、日本のメディアはトランプ政権のそうした問題を面白がって報じるけれど、そんな場合じゃないですよ、と。でも、そうした危機感も広がらず、ズルズルときてしまった。それがいまの現状であり、将来世代がまともに取材できる環境に変えていくための最後のチャンスなんだと思っています。

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 記者に弾圧が加えられ、フェイクニュースを流すことさえ厭わない安倍官邸。だが、これはたんに記者に対する嫌がらせや妨害ではなく、「知る権利」を踏みにじろうという国民に対する圧力・恫喝だ。そして、国民が当事者として「許せない暴挙」だと認知できなければ、このまま状況は悪くなっていくだろう。メディアはもっと大きく、さらに継続して警鐘を鳴らしつづけなくてはならないはずだ。

(取材・構成/編集部)

【プロフィール】
南彰●1979年生まれ。2002年、朝日新聞社に入社。2008年から東京政治部、大阪社会部で政治取材を担当。2018年9月より新聞労連に出向、中央執行委員長を務める。共著に『安倍政治100のファクトチェック』(南彰、望月衣塑子/集英社新書)、『ルポ・橋下徹』(朝日新聞大阪社会部/朝日新書)がある。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248550

適菜収 作家
1975年生まれ。早大で西洋文学を学び、ニーチェを専攻。ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体」など著書多数。近著に「もう、きみには頼まない 安倍晋三への退場勧告」。


それでもバカとは戦え
言論統制が深刻化…確実な証拠がないから追及が必要なのだ
2019/03/02 06:00

     (菅官房長官(C)共同通信社)

 ナチスの宣伝相でヒトラーの女房役のゲッベルスによるプロパガンダの手法は、より洗練された形で今の日本で使われている。デタラメな説明を一方的に繰り返し、都合が悪くなれば、言葉の置き換え、文書の捏造、資料の隠蔽、データの改竄を行うわが国は再び20世紀の悪夢を繰り返そうとしているが、言論統制も深刻な状況になってきた。
 2018年12月、東京新聞の望月衣塑子記者が、官房長官の菅義偉に対し、辺野古の米軍新基地建設について「埋め立て現場では今、赤土が広がっており、沖縄防衛局が実態を把握できていない」と質問。すると官邸は激怒し「事実に反する質問が行われた」との文書を出した。では、事実に反するのはどちらなのか?
 土砂投入が始まると海は茶色く濁り、沖縄県職員らが現場で赤土を確認。県は「赤土が大量に混じっている疑いがある」として沖縄防衛局に現場の立ち入り検査と土砂のサンプル提供を求めたが、国は必要ないと応じなかった。その後、防衛局が出してきたのは、赤土投入の件とは関係のない過去の検査報告書だった。
 東京新聞は官邸から過去に9回の申し入れがあったことを明らかにし、反論を掲載。それによると望月記者が菅に質問すると報道室長が毎回妨害。安倍晋三が流した「サンゴ移植デマ」についての質問は開始からわずか数秒で「簡潔に」と遮られた。国会で「申し入れは報道の萎縮を招く」のではないかと問われた菅は「取材じゃないと思いますよ。決め打ちですよ」と言い放ったが、特定の女性記者を「決め打ち」しているのは菅だ
 もちろん、メディア側が間違うケースもある。にもかかわらず、疑惑の追及は行われなければならない。モリカケ事件の際も「確実な証拠があるのか」とネトウヨが騒いでいたが、アホかと。確実な証拠があるならすでに牢屋に入っている。確実な証拠がないから追及が必要なのだ。事実の確認すら封じられるなら、メディアは大本営発表を垂れ流すだけの存在になる
 「(沖縄の県民投票が)どういう結果でも移設を進めるのか」と問われた菅は「基本的にはそういう考えだ」と述べていたが、そのときの満足げな表情は、望月記者をいじめ抜いたときと同じだった。菅の行動原理が読めないという話はよく聞くが、単なるサディストなのかもしれない。言い過ぎだって? いや、そのご指摘はあたらない
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コメント
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●記者イジメ…最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》《国民へ情報を知らせる義務》を果たしてる?

2019年03月06日 00時00分36秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



日刊ゲンダイの記事【「あなたに答える必要はない」菅長官が東京新聞記者を恫喝】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248361)。
琉球新報の【<社説>異常な官房長官会見 政府の姿勢放置できない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-881680.html)。
引用させて頂いておいて、なんですが…最悪の官房長官びいきのどっちもどっち論になってないかなぁ…日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/矛盾だらけの不毛な会見、どう正す?】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201902280000135.html

 《菅官房長官は26日午後の定例会見で、東京新聞の望月衣塑子記者から記者会見の意義を質問されたことに対し、「あなたに答える必要はないと言い放った…以前から、菅長官の会見で望月記者の質問は、報道室長から制限されたり菅長官からは恫喝めいた対応が続いていた》。
 《質問自体を封じるこのような態度は、国民の知る権利を真っ向から否定するものだ。断じて認めるわけにはいかない。菅長官は、翌27日の会見で別の記者から発言の趣旨を問われ「国会や会見で『政府の見解、立場を答える場だ。意見や要請に答える場ではない』と言ってきた。(その答えを)繰り返す必要はないということだ」と述べた。これはすり替えである》。
 《菅義偉は…「あなたに答える必要はない」と述べた。さすがに内閣記者会は巧妙に論評を避け、長官の機嫌を損ねないようにこのやりとりを記事化したが、この長官と記者の不毛なラリーとそれを傍観する内閣記者会にはさすがに閉口する》。

 《望月記者の質問は、報道室長から制限されたり菅長官からは恫喝めいた対応が続いていた》…どっちもどっちなのか? 異常な望月衣塑子記者イジメではないのですか? 事実誤認はどちらか? 《異常》なのはどちらか? 《長官も記者も自らの言い分を通すのではなく、民主主義を守るために努力すべきなのではないか》…『政界地獄耳』コラムの御言葉ですが、最低の官房長官が《民主主義を守るために努力》しているようには全く思えない。また、《双方とも国民へ情報を知らせる義務を果たして欲しい》…《双方とも》って…。最低の官房長官が《国民へ情報を知らせる義務を果たし》いますかねぇ?

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     国民への背信行為と断じていたのだ》」

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に… 
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》

    「※ついにここまで来たよ。最低の官房長官は正気で言っているのか?
     …《あなたに答える必要はない》! 周りの社会部記者は一体どう反応…?
     【政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る
     答弁書撤回要求】…によると、《…午後の会見では、
     「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、
     菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた》」

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命
   『●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問
                  菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!

 最低の官房長官が《「あなたに答える必要はないと言い放った》時、周りにいた社会部記者達は何をしていたのか? この記者達こそ、《この会見は一体何のための場だと思っているのか》?
 事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》…アベ様同様ウソとデマで出来上がった最低の官房長官。出来もしない新基地のために、ドブガネし、ジャブジャブと土砂を美ら海に投げ込んでいる辺野古破壊問題一つとっても、《事実誤認》・ウソ・デマを垂れ流しているではないか。辺野古破壊に「反対に○」が投票資格者総数の37.65%、43万4273票…この明確な民意を無視し続けている。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248361

「あなたに答える必要はない」菅長官が東京新聞記者を恫喝
2019/02/27 14:50

     (挙手しているのが東京新聞の望月記者(2月18日)/(C)共同通信社)

 菅官房長官は26日午後の定例会見で、東京新聞の望月衣塑子記者から記者会見の意義を質問されたことに対し、「あなたに答える必要はないと言い放った

 この日午前の会見で、上村秀紀官邸報道室長が質問の途中で「質問は簡潔に」と繰り返して記者をせかすのは「質問妨害」にあたると指摘され、菅長官は「途中経緯ではなく、質問に移ってほしいということ」などと回答。これを受け午後の会見で、「この会見はいったい何のための場だと思っているのか」と望月記者が問いただしたのだ。

 昨年12月末に、首相官邸は望月記者の質問を「事実誤認」などとして、内閣記者会に対して「正確な事実を踏まえた質問」をするよう文書で申し入れ。以前から、菅長官の会見で望月記者の質問は、報道室長から制限されたり菅長官からは恫喝めいた対応が続いていた
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-881680.html

<社説>異常な官房長官会見 政府の姿勢放置できない
2019年2月28日 06:01

 菅義偉官房長官が26日の記者会見で東京新聞の望月衣塑子(いそこ)記者から「この会見は何のための場だと思っているのか」と問われ「あなたに答える必要はありません」と述べた。質問自体を封じるこのような態度は、国民の知る権利を真っ向から否定するものだ。断じて認めるわけにはいかない。

 菅長官は、翌27日の会見で別の記者から発言の趣旨を問われ「国会や会見で『政府の見解、立場を答える場だ。意見や要請に答える場ではない』と言ってきた。(その答えを)繰り返す必要はないということだ」と述べた。これはすり替えである

 官房長官会見での望月記者への質問制限について、東京新聞は20日付で経緯と見解を示す特集を掲載した。その中で、2017年秋以来9回も官邸から文書で申し入れを受けたことを明らかにした。臼田信行編集局長は「権力が認めた『事実』。それに基づく質問でなければ受け付けないというのなら、すでに取材規制です」と指摘した。望月記者の質問はこれを踏まえたものだ。

 26日午前の会見で望月記者は申し入れ文書を「今後は他のメディアにも送るつもりか」と質問した。菅長官は「事実と違う発言をした社のみだ」と答えた。午後の会見で望月記者は「わが社以外にも抗議文を出したことがあるのか。これからも抗議文を出し続けるのか」と畳み掛けた。

 これに菅長官は「この場所は記者の質問を受ける場であり、意見を申し入れる場所ではない」とはぐらかした。そこで望月記者は「会見は政府のためでもメディアのためでもなく、国民の知る権利に応えるためにあると思うが、長官はこの会見は何のための場だと思っているのか」とただしたのである。

 このやりとりから分かるのは次のことだ。官邸側は、質問に意見や要請が含まれると見なせば答えない事実誤認と見なせば答えない。それが続けば文書を送って圧力をかけるということである。

 記者が事実認識を示した上で質問するのは普通のことだ。事実誤認だと思うなら、答える中で説明すればいい。それが説明責任を果たすということだ。事実認識を示すことを「意見」や「要請」だというのはこじつけであり、答えを拒む理由になり得ない。

 昨年12月、河野太郎外相が記者会見で質問に答えず「次の質問どうぞ」と繰り返した問題もあった。記者会見を政府の広報の場とのみ捉える傲慢(ごうまん)な政権の姿勢は一貫している一記者、一新聞社の問題ではなくメディア全体の問題であり、国民にとって深刻な事態だ

 国民の知る権利をないがしろにする政府の姿勢をこれ以上放置できない。誰のために取材・報道をするのかという原点を再確認し、異常な記者会見の現状を是正しなければならない。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201902280000135.html

コラム
政界地獄耳
2019年2月28日8時48分
矛盾だらけの不毛な会見、どう正す?

★26日午後の会見で官房長官・菅義偉は東京新聞の記者から「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と問われ、「あなたに答える必要はない」と述べた。さすがに内閣記者会は巧妙に論評を避け、長官の機嫌を損ねないようにこのやりとりを記事化したが、この長官と記者の不毛なラリーとそれを傍観する内閣記者会にはさすがに閉口する。

★思えば民主党政権時代、閣僚に「口だけ番長」と書いた社が締め出されたことがあったが、それを想起させるお粗末さだ。政権が記者の所属する東京新聞に苦情を告げると、同紙は「記者は国民の代表として質問に臨んでいる」と返した。国民の代表とは大きく出たものだが、記者の先には読者や国民がいることは間違いない。一方、長官の発言も国民に伝えるものだ。

★元首相・佐藤栄作は1972年6月17日の退陣表明会見の冒頭、「僕は国民に直接話したい。新聞になると文字になると違うからね。偏向的な新聞は嫌いなんだ。大嫌いなんだ。直接国民に話したい。やり直そうよ。記者は帰って下さい」と発言し、そのまま総理室に引き揚げた。時代は違うものの、長官が国民に話したいが記者が邪魔だという理屈も、この会見を内閣記者会が主催していることも矛盾だらけだ。

★双方の泥沼化を静観するだけでなく建設的な改善策を問う際、忘れてならないことがある。ひとつは民主主義では有権者への十分な情報が最重要だということ。そしてメディアは公正に偏る傾向がある。立場は2つだけとは限らない。公正さを装ってありもしない議論を報じてはならない。バランスは真実や理論や現実とは関係ない。忖度(そんたく)や顔色をうかがう必要もない。長官も記者も自らの言い分を通すのではなく、民主主義を守るために努力すべきなのではないか。双方とも国民へ情報を知らせる義務を果たして欲しい。(K)※敬称略
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コメント
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●《「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問…菅氏は「あなたに答える必要はない」》!!

2019年03月02日 00時00分39秒 | Weblog

『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)…《今、ジャーナリズムと野党の…》↑]



リテラの記事【安倍官邸の“望月衣塑子記者排除”をめぐり共同通信が忖度記事修正! 官邸記者クラブの癒着ぶりがあらためて露呈】(https://lite-ra.com/2019/02/post-4570.html)。
東京新聞の記事【政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る答弁書撤回要求】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201902/CK2019022702000159.html)。

 《ところが後半にさしかかったところで、驚くべき一文が差し込まれていた。そのまま引用しよう。〈メディア側はどう受け止めたのか。官邸記者クラブのある全国紙記者は「望月さんが知る権利を行使すれば、クラブ側の知る権利が阻害される官邸側が機嫌を損ね取材に応じる機会が減っている」と困惑する〉 新聞記事の行数にして「8行」。これが意味するところは明瞭だろう》。
 《全国の報道関係者らでつくる「メディアで働く女性ネットワーク」…安倍晋三首相らに撤回を求める声明文を出したと明らかにした。同団体は「政府による言論統制そのもの特定記者を超え、ジャーナリスト一人一人に向けられた『刃(やいば)』だ」と抗議した》。
 《◆菅氏「妨害あり得ない」 首相「知る権利は大切」…午後の会見では、「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた》。

 東京新聞の社説《権力を監視し、政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命だ》。共同通信や内閣記者会の皆さんには、その思いは届かなかったようだ。

   『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》
    「阿部岳記者は、《民主主義社会における報道はプロパガンダとは違う
     権力から独立し、監視するのが役割
     評価するのは権力ではなく、読者や視聴者だけだ》と言います。
     最低の官房長官は、市民の《評価》を妨害しようとしています。
     「事実誤認」「度重なる問題行為」かどうかは《読者や視聴者》が
     判断することで、最低の官房長官がやるべき事じゃない」
    《新聞労連南彰委員長)…首相官邸が昨年末の菅義偉官房長官の
     記者会見での本紙記者の質問を「事実誤認」「度重なる問題行為」とし、
     「問題意識の共有」を内閣記者会に申し入れたことについて
     「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは、
     明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を
     狭めるもので、決して容認できない」とする抗議声明》

   『●《事実誤認》というフェイクで記者を会見から締め出す前に…
                 アベ様や最低の官房長官こそ《事実誤認》?
   『●事実誤認の常習犯…《聞きたくない質問、
      都合の悪い質問を遮るような、その先に国民がいることを無視…》
    「※ついにここまで来たよ。最低の官房長官は正気で言っているのか?
     …《あなたに答える必要はない》! 周りの社会部記者は一体どう反応…?
     【政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る
     答弁書撤回要求】…によると、《…午後の会見では、
     「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、
     菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた》」

   『●《事実誤認》はどちらか? 《権力を監視し、
       政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命



【大竹まこと ゴールデンラジオ! 2019年02月25日】
https://www.youtube.com/watch?v=9yV_wH0giY4

 大竹まことさん、倉田真由美さんの月曜の『ゴールデンラジオ』に南彰記者登場。アベ政権になって、会見場で、色々な意味で質問しづらい雰囲気に変わっていたそうだ。望月記者がウク構造へと。現場を見れば、《赤土》以外の表現のしようは無く、《事実誤認》は二重の意味でオカシイ。

 南彰記者で思い出したこと。以前のブログ:

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
               「国民への背信行為」を自分自身で行っている
    「南彰記者による記事【自著での主張も記憶にない? 菅官房長官「知らない」】…。
     リテラの記事【菅官房長官が壊れ始めた! 会見で
     「ここは質問に答える場所じゃない」、自分の著書のことを「知らない」…】…
     《これに対して、菅官房長官「知りません」と一蹴。すると、朝日記者が
     こんな種明かしをしたのだった。
        「これは、官房長官の著作に書かれているのですが
     そう、朝日記者が会見で読み上げた政治家の著作とは、菅氏自身が
     下野時の2012年に著した『政治家の覚悟』(文藝春秋)という本の一節
     だったのだ。菅官房長官はかつて、政府にとってすべての記録を
     残すべきであり、その基本的資料である議事録がないなどというのは
     国民への背信行為と断じていたのだ》」

 上記ブログでのもう一つの驚くべき発言、《菅官房長官が壊れ始めた》発言、「ここは質問に答える場所じゃない」。これは誰に向けられた言葉か? ……望月衣塑子記者である。リテラの記事では、こう続いている…《菅官房長官は自分がいったい何を言ったかわかっているのか。2日前に新たに報じられた事実や疑惑について追及されているのに「国会で述べた通り」というのも意味不明すぎて呆れるが、「ここは質問に答える場所ではない」とは、もはや語るに落ちたというべきだろう》。

 そして、ついに、ついに、ここまで来た。最低の官房長官は正気で言っているのだろうか?…《あなたに答える必要はない》! 衝撃だねぇ…。その場にいた社会部記者は、一体、何をしていたのだろうか? 
 本ブログでは、「最低の官房長官」と呼び続けてきたが、いやぁ、呆れ果てました。

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https://lite-ra.com/2019/02/post-4570.html

安倍官邸の“望月衣塑子記者排除”をめぐり共同通信が忖度記事修正! 官邸記者クラブの癒着ぶりがあらためて露呈
2019.02.26 01:20

     (忖度記事を出した共同通信(公式HPより))

 東京新聞・望月衣塑子記者から、辺野古埋め立ての土砂に赤土が混入している問題について追及され逆ギレした菅義偉官房長官が「定例記者会見排除文書」を官邸記者クラブに突きつける暴挙に出た一件。本サイトでも繰り返し報じてきたが、まだ余波が続いている。
 日本新聞労働組合連合(新聞労連)や日本ジャーナリスト会議から相次いだ抗議声明に続き、当の東京新聞が社説と特集記事を掲げ、反撃ののろしを上げた。
 なかでも社説は、報道機関の姿勢を内外に示すものだけに、東京新聞の姿勢が明確にみてとれるだろう。特集に先んじて2月19日付け朝刊に掲載された社説は「記者会見の質問 知る権利を守るために」と題し、冒頭から権力側が、自らに都合の悪い質問をする記者を排除しようとするのなら、断じて看過することはできないと安倍政権に宣戦布告
 続けて「質問は本紙の取材、報道による事実関係に基づいたものであり、決して誤認ではない。もし、政府が事実誤認と考えるなら、会見の場で事実関係を提示し、否定すれば済むだけの話だ」と至極当然な指摘をしており、いかに官邸側が理不尽な言論弾圧をしているか、明確に突いている
 望月記者が所属する報道機関が、官邸の圧力に屈しないで会社を挙げて戦う姿勢を示したことに賛辞を贈りたい。記者を孤立させず、逆にこれを機に大手マスコミがタッグを組んで官邸に迫る絶好のチャンスになるはずだ
 ところが、「やはり」というべきか。「記者クラブ」というギルド的な利権団体に漬かっていると、こうなるのだろう。マスコミ内部で“内ゲバ”につながりかねない新たな火種が生まれたのだ。
 なんと、“被害者”の望月記者が質問を行えば行うほど「クラブ側の知る権利が阻害される」という「全国紙記者」なる人物の声を垂れ流し、まるで官邸と一心同体のような言説を共同通信が発信したのだ。官邸クラブに所属する政治部記者が驚いた表情で語る。

「共同は、朝日新聞や毎日新聞と並び、リベラル派に位置づけられる報道機関ですし、東京新聞も加盟しています。それが官邸寄りの記事を出したものだから、記者クラブに衝撃が走りました」

 問題の記事は、2月18日の夕方に配信された。記事は、望月記者の質問を「事実誤認」と断じて「排除文書」を記者クラブに出した官邸の姿勢について「特定記者の排除を狙い、国民の知る権利を狭めるものだ」と批判する声を紹介。さらに、安倍政権に批判的な論陣を張る作家・平野啓一郎を登場させて「事実でない質問をした記者の排除が許されるなら政府は都合の悪い問題は全て事実でないと言うだろう」と喝破。平野はさらに、望月記者が質問を始めると決まって官邸報道室の上村秀紀室長が「簡潔に」「結論を」と数秒ごとに遮る愚行に触れて「陰湿で見るに堪えない。正しい態度と胸を張れるのかと痛烈に批判してみせたのだ。
 記事は、かくして官邸批判のトーンで進んでいく。ところが後半にさしかかったところで、驚くべき一文が差し込まれていた。そのまま引用しよう。

〈メディア側はどう受け止めたのか。官邸記者クラブのある全国紙記者は「望月さんが知る権利を行使すれば、クラブ側の知る権利が阻害される官邸側が機嫌を損ね、取材に応じる機会が減っている」と困惑する〉

 新聞記事の行数にして「8行」。これが意味するところは明瞭だろう望月記者の追及のせいで記者会見に質問制限が敷かれ、他社のクラブ員が質問する機会を奪われてしまうと言ってのけたのだ。「官邸側が機嫌を損ね」などと情けない言い草を紹介し、官邸にかしずく「番犬」さながらの声。東京新聞が会社を挙げて官邸に立ち向かうなか、冷や水を浴びせるような忌まわしき言説だ。そんな他の記者の声をそっくりそのまま共同が紹介したのだから、官邸クラブ内の混乱は想像に難くない


■官邸記者クラブの本音を垂れ流した共同通信が一転、異例の削除

 前出の政治部記者がこう続ける。

「正直なところ、望月記者を疎んじる他社の政治部記者は少なからずいる。しかしそれを、無批判にそのまま紹介してしまう共同の配信記事に各社唖然としてしまった」

 しかし、事態は意外な展開を見せた。問題の「8行」が5時間後に削除される事件が起きたのだ。
 はからずも、この緊迫の場面を、やはりリベラルな報道姿勢で知られる「神奈川新聞」が21日付け朝刊で暴露している。紹介しよう。

〈18日夜、わずかな異変が起きていた。新聞各紙の締め切り時間がじわじわと迫る午後9時57分、共同通信が、加盟各紙に配信した記事の一部を削除すると通知してきた〉

 こんな出だしで始まる記事は、18日午後4時13分に一度配信された記事に盛り込まれた問題の「8行」が、5時間44分後に削除されて配信され直したと明かす。
 そして、配信記事の末尾に掲載されていた削除理由に「全国紙記者の発言が官邸記者クラブの意見を代表していると誤読されないための削除です」と加盟紙しか知り得ない事情を暴露したのだ。この記事は共同の内部事情もこう暴露している。

〈顛末を知る共同通信の関係者によると、記事の配信後、内容を見た加盟社から電話が入り、記者クラブと官邸が癒着していると思われる恐れがあると指摘を受けた

 こう暴露した後、記事は官邸の記者会見は官邸記者クラブの主催なのだから、「本来会見を主導すべきは記者クラブ側であって、質問は可能な限りなされるべきであるし、官房長官も時間の許す限り応答することが求められる」と明快に述べた上で「誰かが権利を行使しようとしたとき、それによって自分の権利が毀損されるというのは倒錯の思考であって根本的に間違っている」と共同の報道姿勢を激しく批判している。
 さらに神奈川新聞は共同の「8行削除」という処置についても、「削除するのではなく、論理の再構成や書きぶりの修正、再取材による補強」するべきだったと批判しているが、その通りだろう。
 上述の政治部記者も語っていたように、官邸記者クラブに望月記者を疎んじる記者がいるのは紛れもない事実だ。しかしそうした記者のコメントに批判的に検証を加えるのでなくコメントそのものを削除するという今回の共同の対応は、望月記者を排除したいと考える官邸記者がいるという核心的事実を、結果的に隠蔽するもの、そういわれても仕方ない。典型的な“臭いものに蓋”的対応だ
 ちなみに神奈川新聞が、削除の経緯について共同通信を取材したところ、「編集活動のプロセスに関する詳細については回答を控えさせていただきます」としているという。加盟する地方紙が、中央メディアの共同通信相手に“反乱”を起こしたかのような印象だろう。
 共同が問題記事を配信した翌19日、冒頭に紹介したように、東京新聞が望月記者を擁護する社説を掲載した。社説は末尾をこう締めくくっている。

権力を監視し、政府が隠そうとする事実を明らかにするのは報道機関の使命だ。私たち自身、あらためて肝に銘じたい〉

 社説があえて「私たちと同僚メディアに呼び掛けたスタイルなのが示唆的だ。「おい、共同通信、安倍政権に何を日和ってるんだ」とハッパを掛けているようにも思える。

(編集部)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201902/CK2019022702000159.html

政府の質問妨害「言論統制」 メディア女性ネット 本紙記者巡る答弁書撤回要求
2019年2月27日 朝刊

 全国の報道関係者らでつくる「メディアで働く女性ネットワーク」は26日、官房長官記者会見での東京新聞記者による質問を「誤った事実認識に基づくものと考えられる」とした政府答弁書の閣議決定について、安倍晋三首相らに撤回を求める声明文を出したと明らかにした。同団体は「政府による言論統制そのもの。特定記者を超え、ジャーナリスト一人一人に向けられた『刃(やいば)』だ」と抗議した。

 声明文は25日付で、「質問の妨害は、権力者が特定記者の弾圧と排除を意図した行為と評価せざるを得ない。質問内容にまで政府見解の枠をはめようとするものだ」と指摘した。

 さらに「国民の知る権利に応えようとする記者活動を根底から覆し、市民に背を向ける行為だ」と批判した。


◆菅氏「妨害あり得ない」 首相「知る権利は大切」

 官房長官記者会見での本紙記者の質問を巡り、会見進行役の官邸報道室長が質問の途中で繰り返し記者をせかすことについて、菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十六日の定例会見で「妨害はあり得ない。質問の権利を制限することを意図したものではない」と述べた。

 本紙記者がこの日午前の会見で、報道室長が質問の途中で「質問は簡潔にお願いします」と繰り返すのは「一律の基準がなく不平等」とただしたのに対し、菅氏は「途中経緯ではなく、質問に移ってほしいということ」と答えた。午後の会見では、「この会見は一体何のための場だと思っているのか」と質問すると、菅氏は「あなたに答える必要はない」と述べた。

 また、首相官邸が内閣記者会に文書で、本紙記者の質問は「事実誤認」「度重なる妨害行為」として「問題意識の共有」を求めた問題が同日、衆院総務委員会で取り上げられた。高井崇志氏(立憲民主)が安倍晋三首相に「文書の撤回はしないのか」とただしたのに対し、首相は「知る権利は当然大切で、民主主義を機能させる重要な柱だ。会見が内閣記者会によって、この趣旨にのっとって運営されることを期待している」と答え、撤回には言及しなかった
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