運命に導かれ、出逢うべくして出逢ったふたり――アナとオットー。
初めてふたりが出逢ったのは森の中。
後に同じ小学校だということに気づく。
このときすでにふたりは確信していた。
運命の相手であることを。
アナの母親とオットーの父親が再婚することとなる。
アナとオットーは兄妹になった。
しかしふたりはきょうだいなどとは思っていない。
ふたりは成長とともに愛し合うようになる。
実母と一緒に暮らしていたオットーだったが、アナと離れて暮らすことに我慢できず家をとび出す。
突然訪れたオットーに父は驚く。
「今日は水曜日じゃあないぞ」
こっちで暮らすことを話すと父は、「母さんに言ってきたのか?」
首を振るオットー。
電話をかけ、母に伝える。
父と別れてから、母は悲観的になり、唯一の心のよりどころが一人息子のオットーであった。
オットーは、母よりもアナを選んだ。
母は電話のむこうで泣いていた。
改めて“家族”として生活を始めたオットー。
仲むつまじい家族の写真もそこにある。
アナとの関係もゆるぎない。
そんな中、久し振りに訪れた実家で、彼は母の死を知ることとなる。
その死をきっかけに、ふたりの運命の歯車が狂いだしてゆく。
母がこうなったのは父のせいだとわめく。
だがオットーは言う。
一番悪いのは自分なのだと。
行き先も告げず、オットーは家を出る。
しかも父の金をすべて持って。
その後、アナも母親と一緒に家を出た。
すれ違いが続くふたり。
どこでなにをしているのか。
それもお互いわからない。
でもふたりは偶然を信じ、直感を信じていた。
その思いが通じてか、ふたりの距離は着実にせばまっていく。
もうすぐそこに、きっと、驚き、喜び合うふたりの表情が見えるはず・・・。
これはラブストーリーなのだろう。
しかしそれだけではないような気がする。
アナの瞳に映るオットーの姿。
アナを抱きしめる女性。
その女性の顔は見えない。
個人的な考えでは、それはオットーの亡き母なのではないか。
オットーは誰のものでもない。
オットーは永遠にわたしのもの。
だから、あきらめて。
そんな思いが伝わってくるような気がしてならない。
フィンランドの“真夜中の太陽”に心をうばわれる。
初めてふたりが出逢ったのは森の中。
後に同じ小学校だということに気づく。
このときすでにふたりは確信していた。
運命の相手であることを。
アナの母親とオットーの父親が再婚することとなる。
アナとオットーは兄妹になった。
しかしふたりはきょうだいなどとは思っていない。
ふたりは成長とともに愛し合うようになる。
実母と一緒に暮らしていたオットーだったが、アナと離れて暮らすことに我慢できず家をとび出す。
突然訪れたオットーに父は驚く。
「今日は水曜日じゃあないぞ」
こっちで暮らすことを話すと父は、「母さんに言ってきたのか?」
首を振るオットー。
電話をかけ、母に伝える。
父と別れてから、母は悲観的になり、唯一の心のよりどころが一人息子のオットーであった。
オットーは、母よりもアナを選んだ。
母は電話のむこうで泣いていた。
改めて“家族”として生活を始めたオットー。
仲むつまじい家族の写真もそこにある。
アナとの関係もゆるぎない。
そんな中、久し振りに訪れた実家で、彼は母の死を知ることとなる。
その死をきっかけに、ふたりの運命の歯車が狂いだしてゆく。
母がこうなったのは父のせいだとわめく。
だがオットーは言う。
一番悪いのは自分なのだと。
行き先も告げず、オットーは家を出る。
しかも父の金をすべて持って。
その後、アナも母親と一緒に家を出た。
すれ違いが続くふたり。
どこでなにをしているのか。
それもお互いわからない。
でもふたりは偶然を信じ、直感を信じていた。
その思いが通じてか、ふたりの距離は着実にせばまっていく。
もうすぐそこに、きっと、驚き、喜び合うふたりの表情が見えるはず・・・。
これはラブストーリーなのだろう。
しかしそれだけではないような気がする。
アナの瞳に映るオットーの姿。
アナを抱きしめる女性。
その女性の顔は見えない。
個人的な考えでは、それはオットーの亡き母なのではないか。
オットーは誰のものでもない。
オットーは永遠にわたしのもの。
だから、あきらめて。
そんな思いが伝わってくるような気がしてならない。
フィンランドの“真夜中の太陽”に心をうばわれる。