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My funny Valentine 2

2009年04月07日 | 書いたもの

そんな僕が,今まで一度だけ自分の興味に後押しされて聴いた曲がある。
スタートは「BERNARD GIRARDIN」
アーティストの名前でも曲名でもない。
お酒の名前なんだよ。そう今飲んでいるこのお酒から話は始まるんだ。
 
近所の酒屋の若旦那が,「とびっきりにうまい」といういつものせりふで,
冷蔵庫から取り出してくれたのが,これなんだ。
ラベルに楽譜が見えたから,ちょっといいなあ,とは思った。
そう,音楽の好きな人に贈ったり,とかね。
雰囲気はクラシックの楽譜のような,落ち着いた感じでね。試しに買ってみたんだよ。
 悪くなかった。上品な感じでね。ラベルのイメージ通りだった。
それで,この楽譜のことが気になったんだ。「何の曲だろう?」って。聴いてもいない曲だけれど,
初めて,その曲を調べてみようと思ったんだ。
 意気込んでパソコンに向かったけれど,本当にあっさりと分かってしまった。
「BERNARD GIRARDIN」と,打ち込んでおしまい。
この曲は, 「My funny Valentine 」という名前なんだと,すぐに決着がついた。



  かつて、音楽家を目指していたがその夢がかなわず、父のあとを継ぐ
  ことにしたというサンドリーヌ。ラベルに印刷された楽譜は、その思
  いを残したもので、楽譜の曲は「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」。
   ベルナール・ジラルダンはどういうタイプのシャンパンかという質
  問に対して、「音楽に重ねていうわけではないが」と断りながらも「ア
  ッサンブラージュは、ハーモニーをうみだすことです。私のシャンパ
  ンの個性は、あたたかみがあり、香りとフルーティーさが印象に残る
  ところ」とのこと。       なるほど。     
             




 そのあとCDも買った。MILES DAVISという人が物憂い(もちろん悪くないんだよ)ラッパを吹いていた。
 僕の調査はわずか1週間ばかりで終わってしまったのだ。
僕はその曲を何度も聴いた。その物憂いラッパを僕は少しだけ好きになったかもしれない。



 また,新しい2回目のデートが始まる。彼女が僕の車に滑り込む。  
車内に流れるMILES DAVISからいつもとは違う展開が始まる。
「MY FUNNY VALENTINEね。久しぶり。」彼女が言う。
「私はカーメンマクレエの歌も好きよ。」
 歌? 歌詞があるのか?
「そうだね。」とりあえず答えながら,「カーメン マクレエ……」と,初めての名前を呟いてみた。
「思い入れがあるのね。MY FUNNY VALENTINE」
「ねえ,今,歌える?」
彼女はちょっと迷ってから,曲の頭を出して静かに歌い出した。  

コメント
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