前回ご紹介させて頂いたモノとは全く異なるデザインの”MARCELLO NIZZOLI LETTERA 32 1963 OLIVETTI ITALY”は、タイプライターで有名なイタリアはオリベッティ社のチーフデザイナーでもあったマルセロ・二ゾーリによって、1950年デザインされた「LETTERA 22」の後継モデルです。持ち運び可能なカバー形状、チャック式の開閉方式、本体の渋い色目と洗練された美しいデザインは、タイプライターの名作品だと思います。蚤の市ではたまに見掛ける代物で、出てもここまで状態が良いモノは珍しいです。パリの中心部ブルターニュ通りで行われていたアンティーク市で、相場近くの値段で買い付けることに成功致しました。この後、ヴァンヴ内のある業者さんのお店でも見掛けましたが、状態はここまで良くはありませんでした。現在仕事を手伝っている方が、タイプライター好きで以前から「LETTERA 22」は頼まれておりましたので、一応このモデルも購入しお譲り致しました。皆さんは、オリベッティ社のタイプライターではどんなタイプがお好みですか?個人的には、ニゾーリとソットサスのデザインに興味があります。
以前にも何度かご紹介させて頂いたことがあるように思いますが”ETTORE SOTTSASS VALENTINE 1969 OLIVETTI ITALY”は、イタリアの大御所デザイナー故エットーレ・ソットサスの、こちらもタイプライターで有名なイタリアはオリベッティ社向けに、1969年デザインされた「ヴァレンタイン」という代表作の一つです。タンクのようなカバー形状、ゴムによる留め具、本体の美しいデザイン、ソットサスらしいウィットとユーモアが溢れる名作だと思います。蚤の市でもなかなか出て来ない代物で、出ても高額であることが多い希少価値のあるモノですが、近所の蚤の市ヴァンヴ外の無許可販売地域で、相場の十分の一の値段で買い付けることに成功致しました。保存状態も良く、説明書付きの完品で、この値段にしては素晴らしい内容でした。この日、ヴァンヴ内のある業者さんのお店でも見掛けましたが、通常価格である自分の買値の十倍でした。現在仕事を手伝っている方が、タイプライター好きで以前から頼まれておりましたので、お譲り致しました。皆さんは、ソットサスの作品では何がお好みですか?個人的には、メンフィス運動時のはじけたデザインに興味があります。
写真があまり良くなくて、大変申し訳無いのですが、週末の目玉商品の一つ”イームズアルミナムグループチェア白黒革二種レプリカ”は、今更説明不要の人気デザイナーズチェアだと思います。今回のモノは、店頭に並んでいた払い下げ品なのか、綺麗な状態も良い白黒革張り地で、一際目立っておりました。ハイバックのキャスター付き白革二脚、ノーマルの十字ベース黒革二脚が揃っております。アルミを削り出した機能美優先の美しいフレームにベースと肘掛け、薄い背当てと座面の構造体、時代を超えて愛され続ける普遍的な椅子のカタチに、クッションも利いて座り心地も良さそうです。多くのデザイナーや建築家が愛用しているのも頷けます。以前にも書いたことがあると思いますが、自分が研修をしていたパリのデザイン会社の椅子も、黒のアルミナムグループチェアでした。お値段はセットで2000€近くでした。皆さんは、数々の名作イームズ椅子の中でも、何に一番興味がございますか?個人的には、いつの日にかは「ラウンジチェア」をと目標にして、仕事に励みたいと思います。