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礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

党と国家の統一は魂と肉体の統一に比すべきものである

2020-06-29 02:25:09 | コラムと名言

◎党と国家の統一は魂と肉体の統一に比すべきものである

 電報通信社発行の『独逸大観』(一九三六)を紹介している。本日は、その三回目。
 本日は、同書の第三篇「党と国家」から、「一、党と国家との統一」の前半部分を紹介したい。

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   第三篇 党 と 国 家
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  一、党と国家との統一
 アドルフ・ヒッラーは、独逸国家に理念と形態とを与へた。彼は大精神的更新並に国民的新生の創始者であつた。彼が運動をおこし党を建設する事をしなかつたならば、彼は只単に野に叫ぶ一予言者として終つたことであらう。彼は全国民と相〈アイ〉提携し、民衆一般の信頼の下に政治的権力を行使し得るために、党内にその為の機関を創設したのであつた。
 彼の党与〔なかま〕は献身と忠誠との念に燃えて、幾年ともなく続いた苦闘実に文字通りの苦闘の裡〈ウチ〉を終始彼に随従して来たのである。彼等こそは、道徳的精神的革新の遂行者であり又政治上の闘士であつて、国民の政治的構成力を身を以て具現した人々なのである。
 党の使命とする処はアドルフ・ヒッラーが宰相の地位を贏ち得た〈カチエタ〉だけでは、まだ達成されなかつたのである。政治教育は引続き行はねばならなかつたし、国家を純国民社会主義的なものに改組し、青少年を含めての国民を国民社会主義の世界観に完全に親しませると云ふ任務が残つてゐた。一九三三年三月二十四日の「全権委任法」こそは、国民社会主義的精神に依る国家改造の発端を意味するものであつて、之により無制限の権力がヒットラー内閣に委せ〈マカセ〉られた。
 新国家形成に就て党の演じた役割が、単に議会に於ける活動のみに止り〈トドマリ〉得ず、党が政府に取つては改革の支持者となり、又民間に於ては政治運動、啓蒙、教育等に尽力して終始したといふ事は明白な事実である。
 マルクス主義諸政党が禁止され、又爾余の諸政党が、自発的に解散した後、国民社会主義独逸労働党(NSDAP)は、一九三三年七月十四日の法律に依つて独逸国に存する唯一の政党と認められた。そして既存政党を継続し又は新党を樹立せんとする一切の試〈ココロミ〉に対しては罰則が設けられた。
 NSDAPの、かうした独特無二の地位は、十有余年間に亘り不撓不屈の精神によつてつゞけられた苦闘に伴ふ、道徳的並に歴史的に当然なる結果であつた。そして同時に独逸国民と独逸国家との生存上の必要を充足したものであつた……国民社会主義独逸労働党は、上は総統より下は最下の従者に至るまで、独逸国の将来を築上げる為の原動力である……国民社会主義独逸労働党は実に国家の魂である。党と国家との統一こそは、実に魂と肉体との統一にも比すべきものである。(プフゥントネル=ノイべルト著「新独逸国法」、一九三三年十二月一日附法律序言。)【以下、次回】

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