礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

木村まき氏書評『雑学の冒険』(2016)

2016-09-07 01:54:32 | コラムと名言

◎木村まき氏書評『雑学の冒険』(2016)

 横浜事件第三次再審請求の請求人のおひとりで、横浜事件第三次再審請求弁護団編著『横浜事件と再審裁判』(インパクト出版会、二〇一五)などの編著書がある、詩人の木村まきさんから、拙著『雑学の冒険――国会図書館にない100冊の本』(批評社、二〇一六)に対する書評をいただいた。
 本書のメッセージを的確に受けとめていただいいた、たいへん光栄な書評ですので、ご本人のお許しを得て、以下に紹介いたします。

 帯がとてもいいですね    木村まき

 帯がとてもいいですね。帯に載っているいろいろな本は、この通りでもいいですが、いっそカバーに印刷してもよかったかも。そうするとうるさすぎると、装幀家は思ったのかもしれません。
 国会図書館だからといって、全ての本を蔵書しているわけではないと聞いていました。 国会図書館にない100冊の本 は訴求力がありますね。
 礫川さんならではです。
 国会図書館にない理由は、版元が納本していないからなのか、それ以外の理由もあるのかと思っていましたが、礫川さんの本に書いてありますね。
それぞれ興味深い本です。
「アルジを失った蔵書の運命というのは悲惨です」。全くそうですね。しかし次のような事例もあります。
 山住正己先生が2003年に死去し、奥さんは蔵書を中国帰還者連絡会に寄贈しました。 この連絡会の建物「中帰連平和記念館」が5年ほど前に川越市にできて、オープニングに行きました。山住先生の奥さんももちろん参加。先生の寄贈本が書棚に並べられてありましたが、まだ整理中でした。5千冊ほど寄贈し、奥さんは「我が家が軽くなった」と、おっしゃいました。さみしさもあるのではと思います。本はじつに重いものですね。重量も価値も。
 大学などに寄贈したいと思う人は結構いると思いますが、大学とてそれほどスペースがあるわけではなく、いい本であってもなかなか受け入れないのではと思います。奥平康弘先生の蔵書の一部は信州大学に預けたと聞きました。
 長生きしましょう。100歳の人が一杯います。古書店に売っても、よほどの本でなければ安いと思います。売る手間を省くためか、ゴミの日に出す人がいますが、やめてほしい。どこにでもある本以外は。

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