ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

娘よ(29)

2014-01-05 12:51:58 | 生き方
この年末年始も、当然のごとく病院通いは続いていた。
昼は妻が、夜は私が、食事の時間を中心に行っていた。

幸い、娘の容態は落ち着いている。
けいれん止めの薬の濃度が、ずっと濃い目の4.0に設定されているせいもあるのだろう。
一昨日から、その濃度も3.9となり、また少しずつ下げられていくことになりそうだ。
娘が書く絵や字についても、正常時に近いものに見える時も多くなった。
いくつか届いた年賀状の返事も、妻が付いて書かせていた。
それらを何も知らずに見た人には、絵も字もなかなかのできだと感じることだろう。
看護師さんの中には、娘に「○○の絵を描いてみて」とリクエストしてくださる方もいるくらいだ。

ただし、現状の認識や記憶力の程度は、あまり変わってはいない。
相変わらず、目の前の物の位置が変わって見えるようだし、数分前にしたことをしっかりと覚えていられない。
それでも、毎日のことについては、習慣化しているので、定着してきていることも多い。
8錠1包の多量の薬の中で苦いものがあることや、食後にすべき歯磨きや洗顔などは、忘れずにいられる。

正月の間は、夕食時などにわが家で作ったおせち料理をいくつか容器に移し替えて病院に持って行った。
娘は、表情に表わすほど喜びはしなかったが、持って行った物はいつも完食していた。
食後すぐ、「母へ ありがとう」などと、紙にメッセージを書いてくれたこともあった。
病気にはなっているが、そういう娘本来の気の良さが残っていることはうれしいと思う。
おだやかに娘を取り巻く時間が流れているように見えること、それを喜ぶことにしている。

年明けの新潟は、1日こそ荒れたが、その後は薄日が差したり数時間晴れたりすることもある。
安定した天気の太平洋側がうらやましくはあるが、降雪が少ないことは冬の新潟の喜びだ。
年末から年始、今日に至るまで、休みが長くてうれしかった。
元旦マラソンに参加した1月1日を除いて、朝はだいたい7時半くらいまで寝ていて、われわれ家族も、ゆっくり体をいやすことができた。
明日から、私たち家族にとっては、いよいよ仕事となる。
気分も新たにやっていこうと思う。
コメント
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