風が強いなあ。
それでも新潟ホームのデンカビッグスワンスタジアムでは、大きな影響は出ないだろうけれどなあ。
出かける前は、そう思っていた。
新発田では、昨日・今日とももいろクローバーZのライブイベント「ももクロ春の一大事」が予定されていた。
昨日は、モノノフたち中心に、12,000人超の人たちが集まったのだそうだ。
アルビレックス新潟では、谷口海斗選手がモノノフとしてよく知られている。
練習場のある聖籠町は、新発田市のすぐ隣だ。
試合に関わる日でなければ、谷口もきっと行きたかっただろうなあと思ったのは、私だけではないだろうな、きっと。
それに行けない無念さは、試合での爆発で晴らしてほしいと思っていた私であった。
ところが、である。
件のももクロのイベントは、強風で中止となり、本当に「一大事」となってしまった。
試合前にそれを知って、谷口がっかりしなきゃいいけど、とバカなことを考えたりして…。
スタジアムでも、たしかに風は強かったが、試合に大きな影響が出るほどではなかった。
さて、今日の試合は、ホームで横浜FC戦。
今季2年ぶりにJ1に上がってきた横浜FCは、ここまで3勝1分け5敗の勝ち点10で14位。
1勝4分け4敗勝ち点7で最下位20位の新潟としては、勝って勝ち点で並びたいところだ。
横浜FCの売りはここまで7失点と堅い守備。
新潟は14失点だからその倍だから、違いが分かる。
でも、得点なら新潟は10得点で横浜FCは5得点と、逆に新潟が倍を記録している。
だから、今日は、新潟の矛と横浜の盾の戦いだなと思っていた。
先発メンバーは、前節ヴィッセル神戸戦と同じ。
水曜日のJリーグ杯2回戦の試合では、その全員を休ませることができたのが大きい。
その日試合がなかった横浜FCと同じ条件で戦うことができるからだ。
文字通りチーム全員で戦えているから、今日も勝利して、さらに意気を高めたかったのだが…。
試合は、矛・盾対決らしい展開。
前半のボール支配率とシュート本数は、このスタッツのとおり。
新潟が主導権を握っていた。
だけど、今日も相性が悪いのは主審のジャッジ。
新潟サポからすると、なんでそういう判定になるの?という場面が多くあって、そのたびにスタジアムは喧噪状態になった。
だけど、長谷川元希の、バーをたたく惜しいシュートもあったりした。
いつかはゴールが生まれる予感もしたのだけど、ゴールは割れずに後半へ。
後半になっても似たような展開。
新潟は、ボールを保持しチャンスをうかがうのだが、ラストパスの精度が今いちよくない。
どちらかというと、ヒヤッとするような場面も少しあった。
両チームともに決定的なシーンが生まれないまま、選手交代を図りながら試合も終盤へ。
89分、矢村のゴールが決まって、やった!と思った時があった。
スタジアム中が歓喜に包まれたのだが、その前にハンドの判定。
得点は取り消されてしまった。
結局、スコアレスドロー。
3試合連続無失点はすばらしいと思う。
破たんしていた守備は、立て直すことができたと言ってよい。
でも、得点しないと勝てないのがサッカー。
今日の試合では、ボールを支配しパスをつないで前に進むことはできたが、最後のシュートの場面をもっと生み出すことや、シュートを枠に入れるという点で、精度を欠いていた。
シーズン前に課題としていたところにまた戻ってしまったような感がある。
だけど、チーム状態として上向いていることは確かだと思う。
あとは、シュートの一歩前のクロスやパス、最後のシュートなどのところで精度が上がればなあと思う。
声援を送るNスタンドのサポはどうだったかわからないが、私が見ていたSスタンドの観衆は、試合後の選手たちに拍手を送る人が多かった。
どの選手も、気を抜かずに一生懸命にプレーをしていたのが分かったから。
思いが伝わってきたから。
勝てなかったのは仕方がない。
運が、ツキが、実力がなかった、とそう思うしかない。
だから、またチームみんなで高めていってほしい。
今日は、藤原奏哉選手と星雄次選手の動きと読みのよさに感心した。
二人とも、J3にいたときにJ2のアルビに引き抜かれたのだったが、今やJ1でも引けを取らない、いやJ1の高いレベルを披露できる選手になっている。
だから、どの選手もそんなふうに、このチームで切磋琢磨して実力を高めていってほしいと思う。
ホーム戦初勝利も、公式戦3連勝も逃したが、まだ4月、これからだ。
引き分けたけど、勝ち点1を加え、名古屋を抜いて最下位は脱出した。
これからもっとよくなる。
そんな思いを抱かせた今日の試合だった。
次は、今結構乗っている京都が相手。
だけど、新潟はホームでの連戦だし、戦力が整ってきているから、勝利目指しがんばってほしい。
Visca Albirex !!!