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癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

フリーマーチン

2010年01月24日 | Weblog
今日は町内会の新年会でした。
毎回参加者は30名前後ですが、いい交流です。
皆さん高齢の方がほとんどで、話題も病気だとか天気、雪、世の中の変化といったたわいないことですが、それで結構楽しそうです。参加者の中でいつも僕が一番「若い」のですが、今日はお子さんだけの参加が2名いました。女の子で小学校1、2年生です。それだけで盛り上がりますから、いい町内会です。

牛が出産してオスメスの双子だった時、農家の人が「いやー、フリーマーチンだでや」なんていうことがあります。
牛の双子は結構みられるのですが、その内オスメスの双子は要注意です。それはメスがフリーマーチンである確率が高いからです。
フリーマーチンとは牛の異性多胎において雌胎子が生殖器の分化に異常をきたし、不妊となる個体を指します。牛の異性多胎では雌の90%以上がフリーマーチンとなる。フリーマーチンでは外部生殖器は正常に見えるが、雌雄両性の内部生殖器を持つのです。膣長は正常牛の1/3程度で性染色体はXX/XYのキメラを示す。フリーマーチンの発生率は異性多胎の発生率に依存し、その発生率はホルスタイン種では1〜2%であるといわれています。フリーマーチンの原因として雄胎子からのアンドロゲン、メダラリンの作用、Y染色体上の雄性決定誘導体H-Y抗原の関与が検討されているが、未だ十分に分かっていません。

ただし、妊娠初期に異性双子の胎盤の血管が吻合した場合、雄胎子の血液成分が雌胎子に影響し、雌は不妊となります。血管吻合は同時に血液キメラを発生させるので、血液キメラの有無を調べれば、フリーマーチンであるか否かを推定できるので、検査にだして調べるケースが増えてきたようです。

なお、牛だけでなく、他の動物にもあり得ることのようです。
 

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