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癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

ペニシリン

2012年09月07日 | Weblog
今朝はちょっと寒いくらいでした。爽やかな、秋らしい朝です。日中28度くらいまでは気温が上がりましたが、からりとしていました。やっと、北海道は「夏」脱出です。
昨晩は高校時代の友人と、デイープな居酒屋に行きましたら、北海道に珍しいホッピーが、思わず沢山飲んじゃいました。

さて、話題は急に・・・・お薬。

ご存知の通りペニシリンは1928年イギリスの生化学者、アレクサンダーフレミングによって、青カビ汁から見出されましたことは大変有名で教科書にも載っていますね。
しかし、フレミングの化学の知識ではペニシリンを単離することもできず、「抗菌物質の存在」と青カビの学名からペニシリンと名付けたことに留まっていのだそうです。

1940年に、ハワード・フローリーとエルンスト・ポリス・チェーンと言う人がが単離(実際にはペニシリンG、ペニシリンGの混合物)に成功、凍結乾燥技術によりある程度の量の製造にも成功していました。
そして、フローリーの部下であるノーマン・ヒートリーという化学者がその実用性を証明しましたのだそうです。
「1940年5月、空襲管制のため真っ暗なオクスフォードの町の実験室、ヒートリーは連鎖球菌を注入したマウスで実験をしました。
ペニシリン注射しなかった4匹のネズミは朝までに全て死んでしまったのに対して、ペニシリン注射をしたマウスはすべて大丈夫だったそうです。」(抜粋)

これで、ペニシリンの実用性が証明されましたが、臨床に応用するにはペニシリンが足りず、まだ大量生産ができませんでした。戦争中で物資、工場がなかったのです。

カビの培養は通常ガラス容器で行うのですが、ヒートリーは陶器製容器で培養する方法を考案し、一定程度の生産までできたとのこと。これにより、ペニシリンの量は臨床実験に用いることができるレベルに達しました。

彼らは、さらにバラの刺でけががきっかけで、ブドウ球菌と連鎖球菌の感染で瀕死の警察官に処方したところペニシリン投与後、その警察官は直ちに快方に向かったそうです。しかし、その警官はペニシリン投与終了後10日ほどで再び感染症が悪化し、死亡してしまいました。まだペニシリンの供給が十分でなかったのが原因だそうです。

フローリーとヒートリーはさらに数例の臨床例をあわせて、論文(ランセット誌)として発表しました。が、結局商業ベースに乗せたのは財政豊かなアメリカのロックフェラー財団とアンドリュー・J・モイヤーだったとのこと。アメリカで培養法を改良して、実用化に十分な生産方法を確立しました。

第二次世界大戦の真っただ中、ペニシリンの登場は計り知れない多くの兵士の命を救い、「魔法の薬」となりペニシリン神話が出来たわけです。

ペニシリンの功績をたたえて1945年にノーベル生理医学賞が与えられていますが、受賞したのはフレミング、フローリー、チェインで、大部分を手掛けたヒートリーは受賞していません。
ノーベル賞には各部門3人までという制限があるからだそうです。

イギリス人であるフレミングが発見して、イギリスオクスフォードのフローリー、ヒートリーが開発したペニシリンですが、最終段階がアメリカであったために、ペニシリンの特許料はイギリスにはほとんど入っておらず、それどころか、イギリス人でさえアメリカに支払っているのもそのような経過からです。

テレビドラマ「仁」では青カビからペニシリンを製造していましたが、徳川家康がカビの汁で、刀傷をいやしたという伝承もあるのであながちうそではないかも。



尖閣諸島のヤギ

2012年09月03日 | Weblog
東京都が海上から尖閣諸島の調査を行ったら、ヤギの生息を確認したという。
食害が心配されていますが、そもそもが相当以前からヤギによる食害は心配されており、衆議院でも質問されています。
以下抜粋、
<質問>
東京都
平成十三年三月一日提出
質問第三六号
尖閣諸島魚釣島の野生化ヤギ問題に関する質問主意書

尖閣諸島魚釣島において、その領有権を主張する日本の民間政治団体が、一九七八年に故意に放逐したヤギが増殖し、現在では数百頭にも及ぶまでに増加している。その影響は、植物の喪失による陸上生態系の崩壊から、さらには流出した土砂による付近近海の汚染にまで及ぶものであり、今後、現在の状況が続けば、尖閣諸島の貴重な自然は著しく破壊され、島に生息する動植物は遠からず絶滅を免れないと考えられ、その対策は緊急を要するところである。
 従って、次の事項について質問する。
一 魚釣島におけるヤギの異常増殖により、生態系が破壊され、あるいは大量の土砂流出が起きているということを政府は把握しているのか。
二 右の事実を認識していれば、東京都が一九九七年から小笠原諸島で行っている、ヤギの大がかりな除去事業のように、魚釣島においても、生態系を守るために、ヤギの除去を実施すべきと考えるが、これに対する見解を明らかにせよ。

<回答>
尖閣諸島魚釣島におけるやぎの生息状況及びその影響を具体的に把握しておらず、当該やぎの除去の要否について判断できる状況にない。

要は面倒だから知らんという回答です。

ヤギは勝手に放たれたのか?
記録では、有人時代にも放牧しておき、必要に応じて食べたという記録もあるようで。

真偽は分かりませんが、これからヤギさんに災難が降りかかるかもしれません。
ヤギが樹木等を食べつくし、島の生態系や森の保水性を奪うならやむを得ない処置とは思いますが、心情的にはかわいそうです。

これまで、放置してどの程度自然に影響があって、今後どうなのか見極めていく必要があります。

鍼灸保定台

2012年08月29日 | Weblog
これは、何でしょう??
動物の診療、処置の際の「保定用ネット台」?です。

これは鍼灸用だと思いますが、一般診療にも使えそうです。
手足をネットの空いたところに入れて、宙ぶらりん状態にするので暴れても大丈夫。

一部鍼灸治療している動物病院で使われているようですが、なんとなく違和感が・・・

ただし、椎間板ヘルニアなとの脊髄神経系疾患に罹患している動物のケージレストに応用できそうです。

椎間板ヘルニアで「ケージレスト」というと4~6週間、狭いケージに入れて「安静」にさせることで、保存療法により改善を図る治療法の一種ですが実際実行するにはかなりの忍耐が必要です。それは、人も動物もです。
個人的にはケージレストもいいのですが、横になったきりになりますから、血行にはよくない部分があると思います。

それからすると、このネット式保定台で、四肢を着地した状態で、背骨を水平に維持して保存・安静・安定化させるほうが有効な気がしますが、如何でしょうか?

バリアアリー

2012年08月17日 | Weblog
北海道以外は連日の猛暑みたいで、北海道だけ別世界。府県の人が今北海道にきたら、朝は寒いと思うかも。まあ、我々にはさわやかな気温ですが・・・・
今朝のNHKニュースで「バリアフリー」でなく「バリアアリー」により、老齢者のリハビリに効果があると紹介されていましたね。面白かったです。
前にも少し書きましたが、「制限運動」は必要なのです。過度な運動は困りますが、制限された中での運動はリハビリに資するのです。人間、使わなくなった機能はどんどん衰えますから。
ところで、高齢化社会を迎えるなかで、年をとっても健やかに暮らしたいというのは、誰しもが願うことです。しかし、現実には体が不自由になったり認知症などは、かなりの割合の高齢者に多いのも事実です。

「最近、物忘れが多くなった。ちょっとしたことが思い出せない。」とか、最近、足腰が弱くなってきた、と感じるご本人やそのご家族の方も多いと思います。もちろん、この程度ではまだ大丈夫なのですが、東洋医学でいう「未病を治す」という考え方からすると、このような症状があるのなら早急な対策が必要です。
「腎が弱いと老化が早い」!
東洋医学では、老化は腎の衰えとしてとらえます。東洋医学でいう 腎は、西洋医学でいうところの腎臓のみならず、成長、発育、生殖、泌尿器系、ホルモン系も含まれ、「生命活動の源」の臓なのです。
膀胱と表裏の関係にあり、腰、骨髄と密接な関係があります。腎が弱いと、成長が遅れ老化が早く生殖能力も弱くなります。記憶力などの大脳の働きは、「腎精」というもので維持されていると考えられ、一定の年齢を境にして衰えて、だんだん不足してくるのです。そのため、記憶力などをはじめとする様々な脳の働きが低下し、乱れて物忘れがひどくなり、しまいには認知症になる恐れも出てくるのです。

また、腎が虚すると足、腰が弱くなり耳鳴りや尿の回数も増えます。ホルモンの分泌も低下してきます。
漢方の対策は補腎益精
対策は、腎を丈夫にして腎精を補うことです。食べ物でこのような効能をもつものは、胡桃、黒ごま、黒豆、黒キクラゲ、山芋などだそうで、老化が早いと感じる方にはお勧めの食材です。また、補腎益精のための漢方薬は沢山あります。具体的には、ほてりやのぼせ汗かきの方は、六味地黄丸、 杞菊地黄丸 、八仙丸、知柏地黄丸などが良いですし、寒がりの方は双料参茸丸、参茸補血丸、海馬補腎丸などが良く、体質や症状によって使い分けるので、市販もされている店の薬剤師さんのアドバイスを受けましょう。

お灸も気持ちいいですよ。
補腎のつぼもあります。

大雨

2012年08月16日 | Weblog
今朝、大きな雨音で目が覚めました。
大雨だとすぐに川の増水が気になるので、琴似発寒川に早速「偵察」に行きました。
このところ、川は渇水傾向だったのが一気に増水していました。
しかし、危険水域には程遠く、安心して帰りましたが、全身びっしょり。

昨夜は停電がありましたが、久々です。
めったに停電はなかったのですが、停電してみて我が家の災害対策が貧弱なことに気が付きました。

懐中電灯は小さいのが2つ。
ラジオは携帯電話でしか聞けません。
携帯は懐中電灯にもなりますが、そんなに持ちません。

早速電池式の、懐中電灯+ラジオ付きのものを買わなくては!

夏休み最終日

2012年08月12日 | Weblog
今日は私の夏休みの最終日でした。
やはりお墓参りです。
ほぼ、夏休みを墓参りで埋めた形で、遠出もなし。
オリンピックがあるからいいですね。

とうことで、写真は小樽に行き、1919年から創業の小樽の都通り「美園」のソフトクリームです。このソフトクリームは他の追随を許さないでしょう。
甘いけど、口に残らないさっぱりしたソフトクリームです。美味い!

お蕎麦は、「藪半」です。
3時近くに行ったのにまだ並びました。

まあ、日曜日でしたからね。
でも、ここの天ざるfが大好きですね。
年に何回かは食べに行きます。

明日からまた仕事ですが、頑張って行きましょう!

漢方と認知症

2012年08月10日 | Weblog
新聞には、高齢化による「認知症」患者の増加を受けて、2ヶ月で退院させる目標であると厚生労働省でしょうか?方針を立てたとか。
一体どのようかケアをして退院させるのか想像がつきませんね。
医療費の高騰が背景にあると思いますが、医療経済も大切ですが、医療の本質を考えて、方針を立てるべきです。

なるべく日常生活をさせて、出来ることは自分がすることで病気をいい方向に持っていく意図もあるのですが、2ヶ月はいかにも難しい。

アルツハイマー型の認知症は治療の決め手はなく脳の萎縮と極端な脳血流の低下が見られます、
中国漢方では脳の萎縮は腎・髄の不足からくる(腎虚)ものと考えられています。
したがって、漢方ではアルツハイマーに対して腎の精・髄を補う補腎と脳の血流を回復させる活血化の組み合わせで予防しているらしいですね。予防です。発症したら厳しいですね。
ただ、いろいと試みて治療できないか検討はしているようです。

きっといつか、克服できる日がくると思うのですが・・・・・

恒例のお墓参り

2012年08月09日 | Weblog
夏休み期間でして、今日は本家の墓参りに行ってきました。
場所は泊村原発の隣町ですが、農村地帯です。
お米とスイカ、メロンの有名産地でとうきびも大通りのとうきびの90%はこの町から出荷されています。

今年は、農産物が不作の年です。
稲作はいいのですが、馬鈴薯や麦、その他畑のものが干ばつで良くないらしいです。
まあ、メロンとかスイカはまあいいみたいです。

行く度に感じるのは農村の高齢化と過疎化は肌で感じます。
耕作されなくいなった田畑が目立ちます。
食べのものを作らなくなる国に将来なってしまうのではと感じます。

帰りには余市町のカキザキという有名な食堂?農産物販売所?にいきましたが、お目当ての「桃」がありません。
まだ、収穫には早いみたいです・・・
残念・・・・・
桃が食べたい、余市か仁木産のものが・・・・・

湿を溜めない

2012年08月08日 | Weblog
今日はさわやかな暑さでした。
今日から甲子園の高校野球です。
暑い中、球児の活躍を期待しています。
甲子園の高校野球が終わると何となく秋めいてきますが、日本全体としてはまだ蒸し暑い日が続きます。

日本の気候は湿度が高く、所謂「湿」が体にも溜まりやすい状態になります。
日本の気候では余り油っぽいのものやこってりしたものは好まれず、さっぱりしたものが好まれます。

これは、体に「湿」が溜まると、消化機能が劣りそれに加えて、冷たいものや野菜を好むので余計に消化機能が弱る傾向を持つと言えます。

体内に湿が溜まると、気の流れが阻害され体の陽気が傷つけられて脾胃の機能が失調します。体に溜まった湿を取り除く漢方で勝湿顆粒なるものも日本では手に入るらしいですが、湿をためないバランスのとれた食事が大切ですね。余り冷たいものばかりとか、野菜ばっかりでもよくないようです。

夏の養生

2012年08月07日 | Weblog
北海道、めっきり涼しくなりました。
内地府県の同級生からは、「暑い」「熱い」とメールが入りますが、「すみません」って感じです。夏は食欲が落ちる季節ですが、スイカやキュウリで体を冷やし秋に栄養を蓄える先方で健康を維持してもらいたいものです。
夏に「梅」はいいようです。唾液の分泌を促し体液を産生します。また、収斂作用があり汗腺を引き締め汗のかきすぎを防ぎます。それと抗菌、抗アレルギー作用を持つと言われています。
夏の代表的スタミナ食として「うなぎ」がありますが、うなぎは「腎を補い虚弱を強壮する」と言われます。また、「気の源は腎の精にある」とも言われるので益々よしです。
夏に腎を補うと冬にでやすいゼンソクや関節炎を予防する効果もあります。
まあ、犬にうなぎはね・・・・・

つぼのお灸は別として
犬や猫にも、棒温灸を使ったお灸が簡単にできます。

お灸をすることで、身体の血行が良くなり、筋肉の緊張の緩和などの効果があるそうです。

また、つぼを温熱で、緩やかに刺激しますので 家庭でも可能な治療法です。

棒温灸は慣れれば、自宅でも容易に出来ますので 一度チャレンジされてみてください。
インターネットで調べるとすぐに検索できますし、用具も高くなくこれまたインターネットで簡単に入手できます。

お灸の後は、施した部分がかなりの時間ホカホカしているので、いい感じですね。