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癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

若者の離職率

2012年05月14日 | Weblog
今日は用事があって、夕方母校に行ってきました。
この風景、やはり好きです。

さて、
統計を見るのが好きなのですが、ある日若者の離職状況に関する厚生労働省の統計を見ました。
気になるのが、若者の就業状況ですが、卒後正職員となって3年以内に離職する方は大体3割くらいで推移していますね。これが、中学卒となると65%、高卒で40%近くになります。

一方、ニートの状態にある若者は、10年間で40万人から60万人前後に増加していますが、25~29歳と30~34歳の年齢層は、それぞれ10年前に比べて倍増しています。
フリーター数は平成15年に217万人に達して以降、5年連続減少していましたが、その後2年連続で増加を続けています。震災の影響でしょうか?

フリーターと正社員の生涯賃金格差を調べると、

年齢が上がれば収入が増加する正社員に対して、パート・アルバイトはほとんど上がらず、横ばい状態となっており、正社員と正社員以外の雇用形態との賃金格差は、年齢が高くなるにつれ広がっていきます(45~54歳では正社員の半分以下)。これは深刻ですね。社会を支える若い世代にこれほどの格差が生じています。
今朝のニュースでは就職できないことを苦にして自殺した若者が150名もいるとの報道がありましたね。
 就職内定率も徐々に改善しつつありますが、国家として多くのニートやフリーターが存在する理由と対策に更に真剣に取組んでもらいたいものです。

ところで、わが業界の北海道の産業動物獣医師として就職した方の離職率はどうか?
一般の離職率よりはまだ低いようです。
最近は若者の気質も昔とは異なる部分も多々あり、それなりに住環境や人間関係など昔とは異なる配慮が必要になってきているようです。



混乱の貿易交渉

2012年05月13日 | Weblog
昨日よりは暖かいですね。
しかし風がやや強い!
まあ、我が家のチューリップも満開でいい日とみなしましょう。

貿易に関する最近の交渉問題はよく分かりませんね。
TPPとFTAそれにEPAでしたっけ?
各国の思惑が渦巻き、何がなにやらわかりません。
TPPは米国主導ですが、これに日本が参加することに中国が警戒し、韓国は日本との交渉にメリットを見出さず、結局どういう方向にいくのかさっぱりわかりません。

「13日の3カ国首脳会議(日中韓サミット)では、日中韓の自由貿易協定(FTA)について「年内の交渉入り」で合意する見通し。政府は日中韓FTA交渉を先行させることで環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関する対米交渉を有利に進めようともくろんだが、韓国が慎重姿勢を崩さず「年内」で妥協した。」

とありますが、日本はTPPをどうするのか?そして、FTAを先行させていいのか?

背景には、TPP交渉参加の条件として米側が「保険」「自動車」「牛肉」の3分野の市場開放を強く求めているので、日中韓FTAを先行させれば、米国が焦って譲歩する可能性もあると踏んでいるとか?
さらに、民主党のTPP慎重派には「中国とのFTAもちゃんとやるべきだ」との声が根強い。日中韓FTAを先行させれば「TPP慎重派の説得材料にもなる」(政務三役)という思惑もあるとか。

で、韓国では、米国とのFTA発効への反発がなお強いこともあり、日中韓FTAの即時交渉入りに難色を示していて、日本政府では韓国を切り離し、日中FTA交渉の先行開始を模索する動きもあり、中国側も前向きな姿勢を示しているらしい。

翻弄されるのは、国民であり、特に立場の弱い農家であります。
事実、先行きに不安を感じて、早めに離農する傾向がでてきているようです。
特に酪農分野で事態は深刻になりつつあるのです。

八方美人では結局失敗します。
集中が大切なのです。
国内の事情に集中して物事を進めるべきでしょう。
ギリシャ、フランスの選挙結果をみても国内の事情を考えないと大きな混乱をきたすと思います。
泰然としたリーダーの姿勢がほしいのものです。


子猫保護したら

2012年05月12日 | Weblog
猫を保護する方は結構いるものです。
その場合、まず
・体をきれいにする、子猫ならシャンプーしてあげる。そのまえに、爪を切る。
・ノミが居る可能性大なのでレボリューションなどで駆除する
・回虫がいることが多いので、同上
・目やにを出していることが多いので、治療する。
・耳の中も汚れているので対処する
・ワクチン接種する
まあ、要は動物病院に行くことですね。でも野良猫の診療がNGのところもある・・・

ところで、子猫1、2ヶ月の子猫の性別をみるのは結構難しいものです。

ポイントは生殖器の大きさと形で、

♂:肛門の下の生殖器の大きさは、肛門よりもかなり小さく、よく見るとふくらみがあり睾丸がある。
♀:肛門の下の生殖器の大きさは、肛門とほぼ同じぐらいの大きさか、やや小さい。また肛門との距離が短い。

ほんと、慣れないと分かりませんね。


網膜にいいサプリ

2012年05月11日 | Weblog

今朝は結構寒かったですね。
リラも咲き始め、所謂「リラ冷え」でしょうか?
道東の峠では夜には雪になるところもありそうです。
雹とか竜巻とか、自然災害に見舞われている昨今、「気象学」にも国が力を入れて欲しいですね。

網膜によいサプリメントを探していたら、「ルテイン」と出ました。
ルテインは、食品ではの黄色い色素成分。ヒトの体では目の網膜に多く含まれていて、カロテノイドの一種で抗酸化作用が強く、網膜を紫外線や活性酸素から守っているようです。
ルテインは体内で合成できないため、食事から摂取する必要があり、ほうれん草・ケール・キャベツ・レタス・ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれます。

では、ルテインが網膜にどう作用するか?
簡単に言うと目の中側、つまり硝子体と網膜そのものを構成している成分が、ルテインとルテインが体内で変化してできるゼアキサンチンという物質を主にしていて、特に黄斑部(網膜のどまんなか)にある色素細胞はほぼこのルテインだけでできているといわれているらしいです。

ルテインを摂取することで網膜にダメージがある青色光の進入を防ぐとともに、光によって破壊された網膜細胞を修復する効果があるらしいのです。
青色光とは人工的に作られた光源から大量に発せられる光線で、自然界には殆ど存在しない光なのだそうです。つまり、PCや携帯などのディスプレイ、蛍光灯などから出ているものです。最近になって網膜剥離になる人が急増してることと直結しているとも思われます。
ルテイン買わなきゃ?

そして、「亜鉛」。
体の中で、目の網膜は最も亜鉛が多く含まれている所だそうで、亜鉛は血液中のビタミンAの量を正常に保ち、肝臓にたくわえられているビタミンAを円滑に利用するのに欠かせないものです。ビタミンAを十分にとっていても、亜鉛が不足していると視力の回復力が低下するので、亜鉛がよいと・・・・・
亜鉛はもう摂取しています。

マゴットセラピー

2012年05月10日 | Weblog
札幌市の郊外にある、中山峠(230号線)が土砂崩れで通行止めになっています。
230号は札幌と観光地を結ぶ大動脈だけに復旧を急ぎ、突貫工事が行われています。
こんなことは初めてで驚いたのですが、怒られるかもしれませんが、うちの子は「それは大変だ、名物あげいもが食べられないではないか!」と言っていました。
でも、確かに・・・・・

さて、創傷性疾患、とりわけ壊死性のものは非常に直りにくく、最新の治療はどうなのか興味本位で調べていたら、「マゴットセラピー」に行き当たりました。簡単に言えば、壊死組織を「蛆」に食べさせて治癒を促進する特殊な治療法です。

糖尿病や動脈硬化症の患者では、足の指先やかかとで血流が悪くなってかいようができやすく、細菌が感染したり組織が死んで壊疽になったりすることがあるそうで、治療には血流改善と感染制御及びかいよう・壊疽の治癒が重要ですが、敗血症になって脚を切断せざるを得ない患者を何とか救えないか」と、英語でウジ治療を意味する「マゴットセラピー」に、日本医大の宮本先生が注目して日本でも試みられ始めているそうです。
 ウジを使った治療は古くから行われていたみたいで、抗生物質の登場で1940年代以降は姿を消していました。
しかし、複数の抗生物質が効かない多剤耐性菌の広がりによって欧米で復活、2004年には 米食品医薬品局(FDA)が医療用ウジを生体材料として認可したそうです。
 「ウジはヒロズキンバエという、ありふれたハエの幼虫。無菌状態にした卵からかえって約2週間のウジを傷口に置き、ガーゼと包帯で覆って、2日後に取り除く。「これを平均2回繰り返すと、壊死した組織だけ取り除かれ、新しい肉が盛り上がってくる」(宮本准教授) 」
とのこと。
見た目グロイですが効果は顕著のようです。

患部をきれいにするのは、ウジが口から出すさまざまな物質でタンパク質分解酵素が壊死した組織を溶かし、生理活性物質の刺激で傷が治るのに必要な血管が新しくできる―という仕組みだとのこと。
 宮本先生らは04年12月からこれまでに19人に実施し、いずれも「脚の切断しかない」と他の医療機関で診断されて来院した患者だが、ウジ治療できれいになった部位に自分の皮膚や人工真皮を移植するなどして、17人は切断せずに済んだらしいです。

なにせ、副作用はないですから、気持ち悪いのは慣れですし、蛆も無菌のものなのでそれほど気持ち悪くないでしょう。

でも、閉じ込めたガーゼから逃げ出すことは・・・・・あるでしょうね。

眼科検診

2012年05月09日 | Weblog
小樽の大学生の急性アルコール中毒で心肺停止になっている男の子は、嘔吐物で喉にものが詰まったことが原因だそうです。急性アルコールの事故では、アルコールの成分そのもので呼吸が停止するより、嘔吐による窒息のほうが圧倒的に危険だそうです。介抱の再は、顔を横に向けて寝せていないと危険だということです。

昨日、細かい字を長時間見ていたら短時間ですが目がかすむ症状があったので、かねてから「眼科検診」が必要だと感じていたこともあり、眼科を受診しました。
視力検査、眼圧検査、眼底検査、OCT光干渉断層計(網膜の断面検査、黄斑部断面検査)、角膜、水晶体の観察等で検査してもらいました。
結果は、網膜の上部と下部が薄い部分があるということで、年に1回は検査するよう指示されただけでした。まあ、よかったかな。

網膜はもともと弱い部分がある場合、そこがどんどん薄くなり、最終的に穴が開いてしまいます。布をイメージしてください。布が弱くなった部分は薄くなり、繊維のあみあみが見えると思います。網膜もちょうどこのような状態になります。これを網膜格子状変性(もうまくこうしじょうへんせい)と呼びます。特に近視の人は眼球が大きく網膜が引き伸ばされているため、薄い部分が出きやすく、近視の人に多い状態だそうです。私は結構な近視なのでその影響でしょうか。近視のきつい人は眼球の奥行きが深く、網膜も薄くなる傾向があるそうです。

網膜格子状変性が経年変化でさらに薄くなると、ついには穴が開いてしまいますから、定期的に観察してもらおうと思います。
50歳過ぎたら、定期的な「眼科検診」をお勧めします。



アルコール中毒

2012年05月08日 | Weblog
写真は近所の「琴似神社」の桜です。
何か重々しいですね。

小樽の大学で部活の学生達が校内のグランドでの花見で過飲酒により、多数急性アルコール中毒となり、お一人がまだ重態という事故が起きました。
私の子供も学生ですので、他人事ではない気持ちです。回復をお祈りするばかりです。

一昔前は結構このような事故が結構あったように記憶していますが、最近では学校の規制や指導もあり、以前よりは減ったと思っていたのですが。

体重70kgの人がアルコールが溶け込む体積は見積もると約35Lだそうで、ビール1缶(5%、350mL)に含まれているアルコールの量は14gなので、ビール1缶が一気に血中に入ったとすると、計算するとアルコールの血中濃度は0.4mg/mL(40mg/dL)となります。呼吸を司る神経が麻痺するのはこの10倍に相当する4mg/mL(400mg/dL)とされています。つまり、140gのアルコールを一気に飲むと、重度の急性アルコール中毒 になる可能性が出てくることになります。

個人にもよりますが、 ビールと主なアルコール別に、急性アルコール中毒の危険が高くなる量は以下のとおりだそうです。(体重70kgの場合)
•ビール(度数5%、350mL)……10缶
•ワイン(度数14%、1本750mL)……2本
•日本酒(度数15%、1合180mL)……7合(いわゆる一升酒は危険)
•焼酎(度数25%、1合180mL)……4合
•ウイスキー(度数40%※、水割りダブル45mL)……10杯(ボトル1本は危険)

と、こう具体的に出してみると自分の若い頃この量に匹敵する量を数回飲んでしまったこともあったと思います。特に日本酒は1升飲んだことは間違いないです。
確かそのときは、家で動けなくなり3日間ほど苦しんだ記憶があり、入院してもおかしくなかったでしょう。

これが体重のもっと軽い人なら同じ量で死に瀕するかもしれません。
急性アルコール中毒による死亡の2大原因は
●嘔吐による誤飲・舌根沈下などからの窒息死
●アルコールによる脳幹麻痺からの呼吸停止

だそうです。
エタノールの急性中毒に解毒薬はなく、集中治療室(ICU)管理下で輸液と利尿とを施してエタノールを体外に排出させることが唯一の治療法です。飲んでしまったら、特効薬はないのです。
自分の反省を顧みて、子供には常々「無理して飲まない」ことを強調しています。
息子はほとんど飲めないので特に注意しています。

楽しく、ほろ酔いできる飲酒量を己で知り、これを超えないようにしたいものです。



井戸

2012年05月07日 | Weblog
ゴールデンウィークも終わり、今日の通勤は混んでいました。まあ、月曜日ですし、「ブルーな気分」でしょうか。ちなみに、私は「平常心」です。しかし、仕事は朝から電話が鳴りっぱなしで連休もいいもんだか、なんだか・・・・

震災後なんとなく「井戸」ってどうなんだろうと考えることがあります。ライフラインの一つですが、水の供給も重要な復旧作業のひとつでした。
私の子供の頃の家は「井戸水」でした。ポンプでくみ上げて生活用水、飲用水として私が小学生の高学年くらいまで使っていました。夏でも冷たい水でとてもおいしかったことを覚えています。

昔、人は川の近くに集落を作り、川辺で洗濯や水汲みをしていたのですが、後に堰(せき)を作り、水を溜めて使用するようになり、その後、山の麓に横穴をあけ、地下水を溜めて使用するようになったため、川辺から山の麓へと移り、更に地面に縦穴を掘れるようになった頃には、人々は地下水のある場所ならどこでも生活できるようになったとされています。時代劇などで井戸の周りに奥さん連中が集まり、「井戸端」会議している風景が描かれていますのね。 井戸は、人々の生活を支えるためだけではなく、コミュニケーションの場として人と人との繋がりを大切にしてきたのです。
今、震災を気に少しだけ「井戸」が見直されてきているそうです。

井戸にはメリットとデメリットがあるでしょう。
<メリット>
料金:使用料というものがありませんので、ポンプを作動させる電気代を除けば、タダです。
水温:地下水は年中変わらず一定の水温を保っています。「夏は冷たく、冬は温かい水」。
臭い・味:良質な地下水なら、薬品などで水処理する必要がないので、「純粋な水の味」を楽しむことができます。
災害時:手押しポンプなどを使用すれば、災害時でも水を確保することができる
 ちなみに、原発事故の放射性物質も地下水は基本的に影響がなさそうです。
<デメリット>

水質:必ずしも良質な水がでるとは限らない。また、鉄分やマンガンを抑えたい場合には、除菌器などが別途必要となる。

水量:浅い井戸の場合は、雨水の影響を受けやすいため、水量が変化する場合がある。また、近隣で大規模な工事を行うと、水が濁ったり、水が出なくなったりする場合がある。

メンテナンス:使用頻度や、水質など様々な条件により、定期的な井戸洗浄が必要となる。
電気系統:自動給水装置を使う場合、停電のとき困ります。


私が最も注目したのは、放射性物質の点です。
「大気や地面に広がった放射性物質は、雨に洗い流されるなどして、河川、湖沼水に放射性物質が流れ出てしまいます。井戸水は、井戸の水面が大気と直接触れていなければ、放射性物質は含まれません。ヨウ素131は半減期が8日と短いので地中に浸み込んで地下水に移行するまでに多くが崩壊してなくなります。セシウム137は半減期が30年と長いのですが、土壌中ではあまり移動しないので地下水に移行する量は極わずかになります。」

以上、抜粋ですがこれって本当でしょうか?だったらいいですね、井戸!

メンタルヘルス

2012年05月04日 | Weblog
今日も1日雨です。少し肌寒いくらいで、連休に外で焼く肉でもしようかと考えていたのですが、あきらめて「焼肉屋」さんに行きます。

昨日は5月病のことを書かせていただきましたが、「メンタル ヘルス」には関心が強い方です。正直僕自身はメンタな病とは無縁なタイプ(ガサツかもしれません)ですが、関心はあります。

働く環境の中では、必ず人間関係が形成されますが、人間関係が難しいと思う方は多いのではないでしょうか?とりわけ、近年の若者はそのようなことに悩むことが多いように感じます。
幅広い年齢層が一つのフロアに集まり、様々なスタンスで仕事を進めていくわけですから、このような環境にストレスがないはずがなく、イライラや不安を抱えて、気持ちを抑えて働いている方は多いはずです。

そのような中で職場で人の言動を非難したり、自分を良く見せようとしたら、職場の雰囲気は悪くなります。言い訳や人を批判しないことが大切なようです。

それから、自分の身の丈にあった仕事をすることが大切と言われています。他の人から自分の技量以上のことを仕事するよう求められることもありますが、できなければ人に手伝ってもらうような努力が必要で、これを抱えるとストレスになりますし、できないままにすることは職場の雰囲気を損ないます。己を知って、認識して背伸びしないことです。

無駄な闘争心はもたないことも大切であると言われています。
もちろん、自分自身の成長のために、他者比較しない闘争心を持つことは大切ですが、常に人と比較してストレスを持つことは好ましくないでしょう。
常々思うのですが、人間ドックも身体の健康だけでなく、メンタルの人間ドックがあっていいのではないかと思います。これから、メンタルヘルスは益々重要になると思います。




5月病

2012年05月03日 | Weblog
今日は朝から曇りの天気。寒くはないものの、昨日までの天気に慣れていると肌寒く感じるでしょうか。

連休明けに起きる心の病として、「五月病」なんて言葉がありましたが、今はどうなのでしょう?そういう病がなくなったのではなく、「呼び方」が変ったのでしょうか?
最近では「適応障害」などという言葉もあります。いうなればこれがそうなのかもしれません。しかし、一方で「適応障害」と「うつ病」は違うのかと言う疑問もあります。
先日のニュースでも出ていましたが、20歳代の方が自殺を考えたことがある人の割合は23%と報道されていました。つまり、4人に一人の割合です。前途洋々とした未来を考え、思い浮かべるべき人たちが自殺を考えたことがある、つまり「うつ」状態であった経験があると言う事実は、「おじさん」である私にはおどろきでした。

5月病の範疇に入ると思われる適応障害ですが、「入学、就職、結婚、病気、事件などのはっきりとしたストレス因子によって、うつ状態や不安状態、攻撃的な行動などが引き起こされるもの」とされています。つまり、明らかなストレス要因があり、それに対する直接的な反応として、精神的に具合が悪くなっている状態が適応障害というわけですが、この病気の特徴は、ストレスの要因がされば速やかに回復するといことです。

 一方、うつ病は、「特にはっきりした体の病気もないのに、体も心も調子が悪く、日常生活に支障をきたす病気」とされているので、またうつ病は、ストレスにさらされれば誰でもなる可能性があるため、「心の風邪」とも言われています。ストレスがきっかけとなって発症することが多い点では適応障害と似ていますが、原因が明らかでなくても起こることがあるという点で異なり、さらにうつ病の場合、脳の中の感情を生む場所である大脳辺縁系などに障害が起きて、感情がうまく働かなくなっていることが分かっていて、心の状態を回復させるには、発症のきっかけとなったストレスを取り除くだけではだめで、脳の中で障害が起きている部分を治すための治療、つまり「抗うつ薬」と「休養」が必要とされている。 まさに、「病気」なのです。

 しかし、両者ははっきりとした区別はなさそうです。ストレスがなくなったら速やかに回復するのが「適応障害」とすれば、まだ脳に障害が起きていない、「前うつ」状態が「適応障害」であると言えなくもない・・・・
 専門家でも、うつにいたらない範疇を適応障害として診断するケースが多いようです。症状も適応障害の方はうつに比べると身体的症状は少ないようです。
 労働時間が長い、トラブル対応・納期・客先対応などへのストレスが常にかかるといった労働環境の問題のほかに、会話が少なくメールばかり打っている、パソコン画面を長時間見続けることによる目の疲労や肩こり、運動不足などの物理環境の問題もあるそうです。

兎角、「疲労」を無視して根性で働くという精神論もまだ残る昨今ですが、ストレスはためないで、家族や友人、知人に話を聞いてもらうことが大切のようです。休むときは「休む」のです。 「休み」はサボりではないのです。大切な時間ですね。