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日本男道記

ある日本男子の生き様

草加

2025年07月01日 | 奥の細道

【原文】 
ことし元禄二とせにや、奥羽長途の行脚、只かりそめに思ひたちて、呉天に白髪の恨を重ぬといへ共、耳にふれていまだめに見ぬさかひ、若生て帰らばと定なき頼の末をかけ、其日漸早加と云宿にたどり着きにけり。痩骨の肩にかゝれる物、先くるしむ。只身すがらにと出立侍を、帋子一衣は夜の防ぎ、ゆかた・雨具・墨・筆のたぐひ、あるはさりがたき餞などしたるは、さすがに打捨がたくて、路次の煩となるこそわりなけれ。

【現代語訳】
今年は元禄二年であったろうか、奥羽への長旅をふと気まぐれに思い立った。
この年で遠い異郷の空の下を旅するなど、さぞかし大変な目にあってさらに白髪が増えるに決まっているのだ。
しかし話にだけ聞いて実際目で見たことはない地域を、ぜひ見てみたい、そして出来るなら再びもどってきたい。
そんなあてもない願いを抱きながら、その日草加という宿にたどり着いた。
何より苦しかったのは痩せて骨ばってきた肩に、荷物がずしりと重く感じられることだ。
できるだけ荷物は持たず、手ぶらに近い格好で出発したつもりだったが、夜の防寒具としては紙子が一着必要だし、浴衣・雨具・墨・筆などもいる。
その上どうしても断れない餞別の品々をさすがに捨ててしまうわけにはいかない。こういうわけで、道すがら荷物がかさばるのは仕方のないことなのだ。

奥の細道
おくのほそ道(奥の細道)は、芭蕉が崇拝する西行の500回忌にあたる1689年(元禄2年)に、門人の河合曾良を伴って江戸を発って、奥州、北陸道を巡った紀行文である。全行程約600里(2400キロメートル)、日数約150日間で東北・北陸を巡って、元禄4年(1691年)に江戸に帰った。西行500回忌の記念すべき年に、東北各地に点在する歌枕や古跡を訪ねることが、最大の目的の旅であった。
「おくのほそ道」では、このうち武蔵から、下野、陸奥、出羽、越後、越中、加賀、越前、近江を通過して旧暦9月6日美濃大垣を出発するまでが書かれている。曾良の随行日記も、没後数百年を経て曾良本と共に発見されている。

Daily Vocabulary(2025/07/01)

2025年07月01日 | Daily Vocabulary
32676.You don’t have to go out of your way to (無理して◯◯をしなくてもいい  )a landlocked country, state etc is surrounded by other countries, states etc and has no coast
You don’t have to go out of your way to help me. 
32677.grow on someone (だんだん気に入るようになる)if something grows on you, you gradually like it more and more
Once you live in a place, it grows on you.
32678.vibrant (震える、震動する、響き渡る、鮮やかな、きらめく、活気に満ちた、すぐに反応する、敏感な、ぞくぞくする(ような)、スリリングな ) full of activity or energy in a way that is exciting and attractive 類義語 lively/a vibrant colour is bright and strong 
She was sixteen, young and vibrant
32679.put in effort (努力する)
She put in extra effort to improve her English skills 
32680.recognition (認識、認めること、(正式な)承認、見てそれとわかること、見覚え、見知り、(…の)表彰 ) the act of realizing and accepting that something is true or important 
There is general recognition that the study techniques of many students are weak.